と、言うわけでどうぞ。
走る。走る。走る。
夕日に照らされた見覚えのある家や電柱、塀が凄まじい速度で後ろに流れていく。
「はあっ!はあっ!」
突き当りを曲がり、見えてきた景色は、
「っ!!」
轟々と燃え盛る今まで住宅街だった場所。煙が立ち上り、火はさらに燃え広がろうとしている。
「父さん!母さん!」
しかしそんなことで止まっていられない。自分の体の頑丈さに物を言わせ、無理やりその中へと突っ込んでいく。
「くそっ!」
見えはしないが場所は解る。瓦礫を踏み砕きながらある場所へと駆け抜けていく。自分を自分として、そして家族として迎え入れてくれた彼らのいる場所に。
カツンッ
「!」
明らかに瓦礫とは違う感触。足元を見れば一本の腕時計が転がっている。
「こっ、れは……。」
あまりに見覚えがありすぎるそれ。針は中程から折れ、ガラスはヒビが入り、ところどころ砕けて入る。しかし、それは紛れもなく今日彼の腕にはまっていたもの。
「父さん……!」
瓦礫をかき分ける。そこにあるものが何なのか、理解しながら目をそらしながら、一途ののぞみをかけてそこを掘り返していく。そして、見つけた。
「あ……。」
真っ黒に焼け焦げ、異臭を放つひとがたのなにか。もう、生きてはいない。それを目の前に、膝をついた。
「父……さん……。」
がらっ。
後ろから瓦礫が崩れる音がする。無理やり瓦礫をどかしたために積み重なっていた一部分が崩れたようだ。ふらりと力なく振り向く。
「……っ!」
そこに見えたものに目の色を変える。そこには、一部焼け爛れてはいるが、それでも確かにそこには一本の左腕が覗いていた。何より、その薬指にはまっている指輪には、嫌というほどに見覚えがある。
「母さんっ!」
その左腕を掴み、力を込める。
スポンッ
「は?」
左腕が、抜けた。だが、その先についていなければならない胴体は、ない。
それを拍子に崩れる瓦礫の壁。そこには、黒い肉片が粉々になって混ざっていた。
「……ア………アァ………。」
「アァッ……!ヴアァアァァァ……ッ!!!」
「ア ア ア ア ア ア A A A A A A A A A ! ! ! ! 』
ドゥゥウウン!!
凄まじい地響きと爆発とともに、一体の異形が姿を表す。
『A A A A A A A A A A A A ! ! ! 』
その異形は、血に濡れたようなどす黒い皮膚、鮮血のように斑に赤い甲殻。そして額に一本の角を携え、紅い複眼からは血のように真っ赤な涙を流していた。
『A A A A A A A A A A A ! ! !』
その、あまりに悲しく苦しい絶叫は、いつまでも、天に向けて響き渡り続けていた。
―――――――――――――――――――――――――
「う……ん……。」
まだ眠気の残る眼をゴシゴシと擦ったアレーティアは、ぼーっとしながらあたりを見渡した。そこに広がるのは以前のような岩のかべにかこまれた殺風景ではなく、中世のヨーロッパを彷彿とさせる立派な部屋だった。もちろんアレーティアがヨーロッパを知っているわけではないが、ここではそう例えさせてもらう。
(そうだ……私たち……)
あのとき、ヒュドラネオを倒した3人は、警戒しながらもここに足を踏み入れた。するとそこには反逆者、と言うにはあまりにもかけ離れた美しい景色が広がっていた。緑色の草原、耕され、瑞々しい作物の実る畑、どういう原理か上から降り注ぐ太陽のような光。
そして何より、そこに建っている一軒の家。それを見つけた三人は警戒心など吹っ飛び、最後の気力を振り絞ってその中へ。巨大なベッドがある寝室のようなものを見つけると、泥のように眠ってしまった。
「ふふっ。」
アレーティアはふっと微笑むと、隣で眠っているサヤの頭を撫でる。
「みんな、一緒。」
そして、近くの机においてある短刀に目をやり、最愛の人を重ね、そう呟いた。
と、その時。
「ぅうっ……!ぁ……っ」
突然聞こえてきた苦しそうなうめき声。それを聞いたアレーティアは視線を更にその隣りにいるハジメへと向ける。
「ハジメ……?」
心配になったアレーティアは、サヤの頭をまたがないように移動し、その顔を覗き込む。
「ハジメ?っ……!」
アレーティアが目を見開く。ハジメの額からは脂汗がつたい、息は荒く、苦しそうに歯を食いしばっていた。まだ仲間となってから日が浅い彼女ですらただ事ではないと理解ができるほどに、ハジメの様子は尋常ではなかったのだ。
「ハジメ?しっかりして!ハジメ!」
「ハアッ………!父さん……。母さん……!うぅ……!」
「ハジメッ!!」
「う…ん…?」
何度も呼びかけるうちにハジメがめを覚ました。良かった。そう安堵するアレーティア。手を差し伸べながら顔を覗き込もうとした。
「大丈b…」
スパァァンッッ!
「え……?」
頬に走る激痛。触ってみるとそこの肉がごっそりと抉れ、あたりに飛び散っている。ハジメの瞳は焦点が合わず、振り払った腕は、赤黒い異形のものに変質していた。
「な……ん……」
アレーティアが動揺する中、不意にハジメの瞳に光が戻った。
「……っ!?」
すぐに状況を理解したのか、まるで恐ろしいものでも見たかのように腕を押さえつけ、立ち上る蒸気とともに人間のものへと戻す。
「……ごめん……。」
顔を伏せたまま謝るハジメ。何かを押さえつけるように拳を握りしめ、腕を抑える。爪を立てているのか血が流れ落ち、すぐさま黒い靄となって消えていった。
「……私は大丈夫。ほら。」
一度流れ出た血は残ったままだが、すでに彼女の怪我は再生している。それをハジメに見せようと抑えていた手を離し、軽く血を拭った。
「……ありがとう。」
なんとなく気を使わせていることに気がついたのか、ハジメはそう言うとベッドから降りた。
「ちょっと、頭冷やしてくる。」
黒い靄は闇に溶け、飛び散った赤い鮮血が暗い夜を彩っていた。
次の日
ハジメは結局その後寝室に戻ることなく夜を明かしていた。
「……克服したと、思ったんだけど。」
小さめの岩に座りながらボソッと呟き、本物の太陽のように登ってきた光の玉に目を向ける。
「こっちに来て俺も変わったのか。」
サヤと出会い、自分の過去を話し、昨日はあの夢を見て、大切な仲間を傷つけた。
「はあ……。」
ハジメは一つ、小さなため息をつくと、家に向かって歩いていく。
『……』
一人の少女が、今までハジメが座っていた場所に佇んでいる。少女は遠ざかっていくハジメの背中を、悲しそうに見つめ、いつしかその姿は幻のように消えていった。
ハジメは家の玄関をくぐると、二人の気配を辿ってこの家の中でも中でも特に大きなリビングのような場所へと向かう。すると、
「……。」
「うにゅ」
まだ眠たいのか目を擦っているサヤと、神妙な顔つきで部屋に入ってきたハジメを見ているアレーティアがいた。昨日のこともある。ハジメはアレーティアに、気まずそうな顔をしながら言う。
「昨日は、ごめん。」
「それは大丈夫。だけど、それよりも気になることがある。」
「気になること?」
その言葉に、ハジメは首をひねる。何かあっただろうか。アレーティアは一瞬の間を置き、何やら意を決したような面持ちでハジメに問いかけた。
「ハジメのご両親のこと、教えてほしい。」
「?!」
ハジメはアレーティアの顔を驚いた表情で見返す。が、すぐに苦々しい顔になると、
「そんなに気分のいい話じゃない……。」
そう言って横を通り過ぎようとした。
ー通り過ぎようとしたのだ。
しかしハジメの足はアレーティアのすぐ横で止まっていた。
「……まだ用か?」
見ればハジメの手首をアレーティアが掴み、引き止めている。アレーティアは今までにない鋭い目つきでハジメのことを睨みつけた。
「……私、ハジメのこと何も知らない。仲間なのに。」
「……。」
目をそらそうとするハジメ。話したくないオーラを醸し出すが、しかしアレーティアは一歩も引かない。
「なんで一人で抱え込もうとするのっ!」
「うおっ!?」
それどころかハジメの着ている服の襟首を掴み、魔力で筋力を強化して無理やり自分の方へと振り向かせる。
「俺は……べつに……。」
それでもはぐらかそうとするハジメに、今度は悲しそうな声で訪ねた。
「そんなに私のことが頼りない?」
「そんなことは、ない。でもなーー「どうして?」…あ?」
「どうして一人になろうとするの……?」
一人になろうとする。その言葉にハジメははっとめを見開いた。
『なんかあったら俺たちを頼れ。もう一人にはさせない。』
一人の男の言葉が頭を掠めていく。地球にいる、四人の仲間の姿とともに。
「っ」
ハジメがようやくアレーティアと目を合わせる。そこには、彼が浮かべた光と同じ光を宿した瞳があった。
「………。」
アレーティアは、もう逃さないと言わんばかりにじっとハジメのことを見つめる。たいするハジメは一瞬目を伏せ、しかしすぐに小さく微笑むと、襟首を掴んでいた自分より一回り小さい手を握った。
「とりあえず苦しいから離して……」
「えっ……?あぁ!ごめんっ!」
はっとした顔で慌てて手を離すアレーティア。アワアワとテンパったような挙動を取る彼女に、ハジメはやれやれと肩をすくめた。
「わかった。話すよ父さんと母さんのこと。」
「え?」
そこで聞こえてきた了承の言葉に頭にはてなマークを浮かべるアレーティア。
「でも、その前に腹ごしらえしてからな。」
そんな彼女にどこか懐かしそうな表情を浮かべ、ハジメは朝食の準備へと向かっていった。
「さて、話すと決めたからには気になるところは全部話そう。」
いつも通りハジメは魔物の肉を、アレーティアはカップに注がれた血を、サヤだけは生ではなくしっかり火を通した肉と畑になっていた食べられそうな野菜や果物を添えられている。
「とりあえず俺の出生の話からしようか。じゃないとあとからこんがらがってくるからな……。」
そう言ってハジメは、5年前のあの日から起きた一連の出来事をアレーティアに話して聞かせた。
「……と、こうして俺は研究所から逃げおおせたわけだ。ここまではいいな。……どうした?」
虚空を眺めながら話していたハジメは、目の前の彼女が理解できたかどうか確認しようと目を合わせた……のだが、
「………」
当のアレーティアは、擬音語で表すなら「ポカーン」と言う表現が一番似合うであろう表情を浮かべ、完全にフリーズしていた。そして3秒ほど遅れてハジメの「どうした?」と言う言葉に反応する。
「え、あ、いや、あの…、…。」
どうやら想像を遥かに絶する出生の秘密に固まっていたようだ。
アレーティアは、自分のことを「それなりに不幸な少女」だと思っている。それは実際その通りで、誤解だったとはいえ家族同然に愛していた叔父から裏切られ、愛する人とはもう合うことは叶わない。今でこそこうして仲間とともにいることができているが、もしあのときハジメが自分に気が付かず通り過ぎていたら、と考えると震えが止まらない。もしかしたら魔力が尽きてそのまま死んでいたかもしれないし、もし救ってくれたのがハジメでなければヒュドラに木っ端微塵にされていただろう。
しかし、今の話は、「それなりに不幸な少女」では受け止めるのにかなりの時間を有するものだった。あまりにも過酷で悲しい話。故にアレーティアの口からは明瞭な言葉は出てこず、不明瞭な言葉ばかりが漏れる。
ハジメはカップに注いである水を一口飲むと、小さく息をついた。まさかこんな短期間で2度も自分のことを話すことになるなど考えてもいなかった。それも、今から話すのは自分自身の中でもトラウマなあの日の出来事ときた。ハジメはちらっとアレーティアの顔を伺い、落ち着いたことを確認するとついに口を開いた。
「さて、ここからが本題だ。」
総前置きをし、姿勢を正す。そのただならぬ雰囲気に釣られるように、アレーティアもまた姿勢を正す。
「もう一度いうが、この話は気分のいい話じゃない。俺もかなり不安定になるだろう。それでもいいなら聞いてくれ。」
何を今更。アレーティアは力強くうなずいた。
「研究所から逃げ出した俺は、頭に埋め込まれた南雲ハジメの記憶に従い、南雲家へと転がり込んだ。自分を南雲ハジメだと偽って、な。」
ハジメ……ここでは龍也とよぼう。南雲家に転がり込んだ後、龍也は南雲ハジメとして生きていこうとした。それが彼の両親への、そして自分を生み出すために存在を揉み消された南雲ハジメへの償いだと思ったから。
しかし、流石は親と言ったところか。二人は目の前にいる存在が南雲ハジメではない、すなわち自分たちの息子ではないことにすぐに気がついた。
しかし、
二人は龍也のことを追い出そうとしたり、南雲ハジメのことを問いただそうなどと言う事はしなかった。二人は受け入れたのだ。彼を、南雲ハジメとしてではなく、もう一人の自分たちの息子として。
「それに気がついたときはもう……なんて言ったらいいのかな。すごく、温かかった。」
龍也はふと表情を緩めた。なんてことのない普通の笑顔。しかしアレーティアは、その顔を見て少し驚いたような顔をする。彼が笑ったところは今まで何度か見てきたが、ここまで優しく、柔らかに笑った顔は見たことがなかった。
彼はまた、口を開く。
「ふたりとも俺の住んでる世界じゃあかなり有名な人たちでな、あとから分かったんだが二人共すげー根回しをしていてくれたらしい。俺の存在を知ってるのが顔を合わせた近所に住んでる人だけだったのは驚いた。」
自分のためにそこまでしてくれる、そんな二人だからこそ龍也は、二人をこれ以上自分の問題に巻き込むことを良しとしなかった。彼は、南雲家に厄介になりながらもオリジンを使って変身し、町に出現するネオと戦い続けていた。その戦いは徐々に苛烈なモノになり、とうとう自宅の近くにまで被害が及ぶようになっていたのだ。故に、
「俺は、あの家を出ることにした。」
ネオが食らうことができるのは、同じネオかネオウィルスの適合者のみ。その中でも、力の強いネオを狙って襲いかかってくる習性がある。つまりこのまま行くとそのうち自分のことを嗅ぎつけてくるネオだって現われる可能性があった。だからこそ龍也は、南雲ハジメの死と自分のすべてを明かし、二人から離れようとした。が、
「俺の事を聞かされて、俺がどれだけ危険な存在なのか。それを理解してもあの人たちは俺を引き留めようとした。」
『あなたは私の息子よ。ハジメじゃないのは知ってた。けど、紛れもなく私達家族の一員なの。それに、あなたが思ってるより私達ってしぶといのよ?』
『俺達が命の危険程度で家族を見捨てると思うか?だとしたら心外だな。俺は家族のためなら核爆弾の中だって生きて帰える自信があるぞ。』
「嬉しかったよ。」
でも、
「同時に腹も立った。」
危険だと言っているのになぜわかってくれないのか。死んでほしくないと言っているのになぜ命を投げ出そうとするのか。
「だから……言ってしまったんだ。」
『いい加減にしろ!何でも口挟んでくるな!危ないって言ってるのがわからないのか?本当の親でもないくせにっ!』
「……!」
アレーティアが目を見開く。龍也らしからぬ感情に任せたその言葉、そして、怒りと後悔を混ぜ合わせたなんとも形容し難いその顔に。
「結局俺は子供だった。南雲ハジメの記憶を受け継ぎ、肉体はほぼ成人した男のもの。それでも俺は、生まれてほんの数年くらいしか生きてないただの子供だった。」
感情に任せて発したその言葉の意味を飲み込むのに、龍也はしばらくの時間を有した。そして、自分が両親へと言い放った言葉の意味に気がついたとき、
やっと、我に返った。
目に映るのはその言葉にあ然とする両親の顔。そしてその奥にあった窓に反射して見える自分の歪んだ顔。
どうしたらいいのか、わからなくなった。
「どうしようもなくなって家から飛び出した俺は、そのまま踏ん切りがつかずにあっちこっちを彷徨って、家のそばを離れられずにいた。」
すっと目を細め、遠くを見やる。
「だが、ある人の助言で俺は、もう一度二人に会って、もう一度話をしようと思った。……そう、思ったんだ。」
そしてその瞳には、真っ赤に燃え上がる火柱が写り込んでいた。
「駆けつけたときには、もう遅かった……。」
あの夢と同じ、地獄のような景色。
「何でも、俺……つまりオリジンを危険視していた組織の過激派が無許可で家を爆撃したらしい。」
そこは南雲家を始めとした無数の住宅が立ち並ぶ住宅街。もちろん被害が狙った家一つで住むはずもなく、半径10m内に立っていた家は全壊。死傷者多数。だが、ターゲットのたった一人の少年は、死ななかったどころか、そこにいなかった。
「対ネオ用の特殊弾頭を使っていたのが不幸中の幸いだった。もし普通の爆弾でも使ってたらもっと恐ろしい被害が出てただろうからな。」
もちろんその過激派は即刻逮捕、首謀者は死刑、その他の構成員も無期懲役となった。
「でもさ、そんなこと、どうでもいいんだ。」
握りしめる拳。血がにじみ、霧となって消えていく。
「俺があの家族と関わらなければ、あんなこと起きなかったんだから。」
全部、自分のせいだ。アレーティアにはそう聞こえた。
「そんな…こと…。」
「二人もきっと……恨んでるだろうな。俺なんかを助けたばっかり「そんなことないっ!ハジメは悪くない!」……?」
俯き、悲しそうにそう言う彼に、アレーティアは声を荒らげた。そのあまりにも弱々しい顔が見ていられなかった。
「あなたの顔を見てれば分かる!あなたのことを、二人がどれだけ愛していたか!」
「なんで、そんなこと……。」
お前に何がわかる、と言いたげな顔に、アレーティアは真正面から向き合い、言い切る。
「だって、本当に愛してもらわないと、あんな悲しそうな顔できないからっ!あんな優しい笑顔、本当に愛してもらわないとできないから……。」
ハジメの目が見開かれる。
「俺なんかを、あの二人が……?」
「……私が言うんだから、間違いないでしょ?」
アレーティアの脳裏に浮かぶのは、直接地は繋がっていないたった一人の父親。自分を愛して守り抜いてくれた一人の家族の姿。
「おとうさん…?かなしい?」
そこへ、サヤがハジメの顔を覗き込むようにしてやってくる。ハジメの事を父と呼ぶ、一人の家族が。
「そっか……。」
その顔を見て、ハジメはどこかつきものが落ちたような顔をする。
「家族、だもんな。」
あの二人が本当はどう思っていたのかはわからない。死んでしまった人たちがどう思ったかもわからない。それでも、ハジメの記憶の中で二人は、いつだって裏のない笑顔で、自分を暖かく迎え入れてくれていた。
「ありがとう……。」
ポツリと、ハジメは呟いた。
『………。』
家の窓から覗く青い瞳。少女はふっと微笑み、風にのって消えていった。
「次回、仮面ライダーオリジン
随分と情けないところを見せたな……。まだ自分を受け入れられたわけじゃないが、少しは成長できたかな?まあいい。さて、さっさとやるべきことをやるとしますか。
次回、『探索、反逆者の住居』
生きろ、最後まで。」