STAR BEAT!~地球を撃ち抜く瞬間に~   作:ナナバナナ

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「ショッピングモールに向かうことになった石動響真。その道中でマジモンの方向音痴系女子、松原花音と出会う。無事にショッピングモールにたどり着いた俺たちだったが、最後に俺は松原さんに恥ずかしいこと言ってしまい、そのまま別れた。うーん、死にたい。あ、第4話始まるよー。」


第4話 Lesson1「毒をもって毒を制す」

 フードコートに来てハンバーガーとポテトのセットを頼んだ俺は、優一さんの前に座って話を聞いている。

 

「何がいいかな…ギターにベース、キーボード、ドラム…あ、ボーカルでもいいよ。」

「まてまてまてまて。」

 

 

 勝手に話を進める優一さんを俺は止める。

 

 

「なんで楽器の練習しなくちゃならないんだ?俺、地球を滅ぼしに来たんだよな?」

「そうだよ。」

 

 

 答えになってねえんだよ…しかも楽器のラインナップからするとロックバンドっぽいし。

 

 

「状況がかなりまずくなってきたんだよ。この世界の神の妨害があった以上、このまま作戦を実行するのはおそらく不可能だ。この先も神に邪魔されると考えたほうがいい。だからこっからは保険をかけていくんだ。」

 

 

 そう言う優一さんの顔はガチだった。こちらをまっすぐに見つめるその視線からは、とても冗談を言ってるようには思えない。でもさぁ…

 

 

「仮に神とやらに対抗するにしても、楽器の練習で神様をどうにかできるとは思えないんだが。」

「この世界において音楽ができるかどうかはとても重要なんだよ。上手く演奏できれば最高…下手でも音楽に対する知識や関心はあったほうがいい。そういう風にできてるんだよ。」

「なんか胡散臭いんだよなぁ…」

 

 

 正直、言ってることは何一つわからないし、とてもじゃないが信じられない。でも…

 

 

「信じるしかないんだろうな…」

「おいおい、信じてくれよ。俺はお前の味方だぜ?」

 

 

 そう言って、優一さんはニッと笑って立ち上がる。

 

 

「早速買いに行くぞ、実際に見て選んだ方が絶対にいいからな。」

 

 

 俺は残っていたポテトを口に放り込み、優一さんの後に続いた。何にしようかな、楽器。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イラッシャイマセー、ナニカオサガシデショウカー

 

 アッ、ショシンシャナンデスケド…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、という訳で私はベースを買いました。正直ベース一択だった。前からちょっとやってみたかったんだよね。だってかっこよくね?ベース。

 俺が選んだのは、白いボディに黒のピックガードのやつ。性能とかはよくわからんかったから見た目で選んだ。初心者だからアンプとかチューナーとかケースとかも全部セットで買った。

 これだけ買ったから、まぁお値段もそれなり…だったけど、エボルトが資金を出してくれるので、お金のことは気にしなくていいらしい。優一さん曰く、エボルトから受け取った金額は、一等地に別荘をいくつか建てれるくらいのレベルらしい。

 …まともな金なのかあやしいところだと思います。はい。

 

 その後は今日の晩飯を買って、帰りは優一さんの車に乗って家に帰ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで?ベースはどう?」

「まだなんとも…少し触った程度だし…」

「そりゃそうか。」

 

 

 家に帰って早速ベースを触ってみたが、これが難しい。初心者向けの動画を見てたどたどしくも弾いてみたが、指がイカれるかと思った。動け、左手。

 他愛もない話をしながら、優一さんと晩飯を食べる。今日のご飯はカレーじゃ。おいちぃおいちぃ。

 

 

「じゃあそっちは任せるかんじにして、今から響真に備わった能力について説明をしてもいいか?」

「俺の能力?エボルトの能力は大体わかってるけど…」

 

 

 流石にスペックまでは覚えていないけどね。あれでしょ、胸元の水色のとこからコブラだすやつとか。これはスタークの能力だけどね。まじアドベント。

 

 

「そうか。なら早速使い方の説明から入ろうかな。」

「使い方ぁ?」

 

「順を追って説明するわ。まず、響真はこっちの世界に来るときにコブラボトルを持たされただろ?あれ、今響真と融合してる状態なんだよね。」

 

「そういえばそんなのあったね。なくしたのかと思ってた。」

「そのコブラボトルを自在に生成できるようになるのが当分の間の目標だな。」

「え?出せるの俺?どうやって出すの?」

「エボルトが言うには、体中の力を開放して、それを手に集中させて、ボトルの形状を強くイメージする。そしたらフルボトルの生成ができるらしい。」

「"練"と"凝"かな?」

 

 

 俺は椅子から立ち上がり、早速言われたとおりに体にグッと力を入れて、ボトルの力を増幅させる。そしてそのまま力の流れを右手に収束させる…!

 しかしそこで、体からあふれ出していたオーラのようなものが途切れてしまった。その反動で思わず床に膝をついてしまう。

 

 

「ハァ、ハァ…体が動かねぇ。」

「まあ一発でできるもんじゃないよな。エボルトの予想だと一週間ぐらいでできるようになるらしいから、ベースと平行して練習しといてね。」

「りょ、了解でーす…」

 

 

 なるほど、ベースとフルボトルの生成の技術は一朝一夕では身につかないと。また一つ賢くなってしまったな…

 

 


 

 

 

 

 

 あれから一週間が経過した。優一さんの言っていた目安は今日だ。

 …しかし俺はいまだにフルボトルの生成ができていない!!力の集中まではできたんだよ…でもね、そこからフルボトルにできないんだよ。なんでだろうね。そんなに下手か?わしのボトル生成は。(そうだよ)

 やばいよどうしよう…!早くできるようにならんと!日を追うごとに優一さんの表情が険しくなってきてるんだよ!ごめんなさい、ほんとに!!

 

 

「うーん。これは思ってた以上にこの世界の神の力が強いみたいだな。」

「すみません、優一さん。俺、全然できなくて…」

「いや、いいんだ。響真は悪くないよ。ただ、どうしてもこのままだと計画に支障をきたすだろうからなぁ…」

「すみません…」

 

 

 

 しばらくの間沈黙が続いて、優一さんが口を開く。

 

 

 

「…響真、賭けに出てみる気はないか…?」

「賭け?」

「ああ。成功すればエボルトの能力を手に入れられる。」

「失敗すると?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…タヒぬ…」

「…どのくらいの確立でタヒぬの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……7割。」

「い、いやだ…」

 

 

 ふむ。ワシにしねというのかね!ぜっったいにいやだね。(鋼の意志)

 …いや、待てよ。もしその賭けとやらに成功して生き残ったとしても、俺は人外さんになって地球を滅ぼすことになるんだよな。まじアウトサイダー。逆に失敗して死ねば、この頭のいかれた計画から離脱することができる。まじ魂の救済。正直ここで生涯を終えるのもありなのかもしれない。こっちの世界に来た時点で俺は死んでしまったようなものだからな。ならばここは、賭けに出るの一択では?!(錯乱)

 

 

「やっぱりやるわ。」

「…ほんとにいいのか?」

「まあ、ソシャゲの闇深ガチャよりかはだいぶ良心的だから。」

「…ガチャは何度もできるだろ。」

「マジレスやめて。」

 

 

 なんとも言えない顔した優一さんは、ジャケットの内ポケットから液体の入った小瓶を取り出した。そっちから持ち出した話なのに。なんやその目はぁ…(王者の風格)

 

 

「こいつはエボルトの毒だ。少々荒療治にはなるが、こいつを飲んでもらう。」

「なるほど、まずそう。でもほんとにこれで力は手に入るのか?」

「体にショックを与えて無理矢理覚醒させるんだ。名付けて『毒を以て毒を制す作戦』。俺は、この世界の神は響真の力を奪ったのではなくロックをかけているんだと考えてる。」

「ほう。」

 

「そしてこの毒を飲めば、響真の中に眠っている九つの特殊能力《星狩りの転生特典(エボルスキル)》を解放することができるはずなんだ。」

「九つの能力?巨人の力かな?」

「いや、ディケイドを意識したんだろ。多分だけど。」

 

 

 九個もくれるのか。エボルトはいいやつだな(クソチョロ)

 

 

「それじゃあ早速いただきますかな。」

 

 

 毒と言われたそれを俺は躊躇なく飲み干す。…うん。無味無臭だね。もっとまずいものだと思ってたわ。これなら優一さんの淹れたコーヒーのほうが余裕でまずい。…ん?

 

 

「ガハッ?!ゴホッ、ゴホッ…!く、苦しい…!体が…焼ける…!」

 

 

 身体中から汗がどっと出て、その場にのたうち回る。上手く息が出来ない、これはほんとに死ぬかもな。俺は猛毒に襲われて、そのまま意識を失ってしまった。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んぁ…」

 

 

 頭がガンガンする…。体は鉛のように重いのに空を飛んでいるみたいな高揚感がある。熱もあるみたいで死ぬほど気持ち悪い。でもこのかんじは…

 

 

「生きてるじゃん、俺」

 

 

 体がある、呼吸もしている、俺はまだ生きてる。生の実感を噛み締めつつ、ベッドに寝ていた俺は起き上がろうとする。ちょー喉乾いたわ。

 

 

「響真君…?」

「えっ、戸山さん?!どうしてここに??」

「ひっぐ…よかった…よかったよぉ…」

 

 

 なぜか俺の部屋にいた戸山さんが突然泣き出した。なんで戸山さん泣いてるの?やばい、女の子が泣いてるときってどうしたらいいんだ?わかんない、わかんないよぉ!!有識者、助けてくれ。

 

 

「えーっと、と、戸山さん?大丈夫?」

「ひっぐ…ごめんね、安心したらなんか涙出ちゃって。」

「えぇ…泣くほど?」

「だって!40度以上の熱が3日間ずっと続いてて、ずっとうなされてて、そうだと思ったら今日は静かで、死んじゃったのかと思ったんだもん!」

「ごめん、心配かけてごめん。」

 

 

 そんなにやばかったんか俺。そら泣くわ。つい先日まで普通に会話してたやつが死にかけになってたら、中学生は泣くよ。

 

 

「響真君もう熱大丈夫なの?」

「まだちっとだるいけど、大丈夫そうだな。」

「よかった…」

「というかわざわざお見舞いに来てくれたんだな。ありがと、戸山さん」

「どういたしまして!そうだ、プリント届けに来たんだった。はい、これ。」

「まじか、ありがとう。」

 

 

 戸山さんめちゃ優しいやんけぇ…陰キャは女子に優しくされると勘違いしちゃうんだぞ!まぁ俺は意識高い系の陰キャだから勘違いしたりしないけどな。

 というか会って間もない異性の家に1人で来るとかやばいだろ。いや?中学生ならギリセーフか?やっぱダメだな、アウトだろ。それにプリント届けるだけならポストに入れるとか、優一さんに渡しとくとかでもよかったと思うのに。意外と律儀なのかな。

 

 

「戸山さん今日はわざわざ来てくれてありがとね。風邪移しちゃうと悪いからそろそろ…」

「そうだね。響真君、明日は学校来れそう?」

「あー、多分行くかな。」

「じゃあ明日からは一緒に行こうよ、学校!」

「ウェッ」

「だめ?」

「いいよ、別に。これからお供いたします。」

「うん!じゃあまた明日ね!」

「あぁ、玄関まで見送るよ。」

 

 

 戸山さんまじいい子だなー。でも距離の詰め方ちょっとえぐかったな。陰キャに優しい陽キャ女子って存在するんだ…(遠い目)

 そんなことを考えながら、俺は戸山さんを見送るのであった。

 

 


 

 

 俺は部屋に戻ってからベッドに腰掛ける。やっぱりまだちょっと立ってられないわ。正直しんどい。…あれ?俺生きてるってことはフルボトル出せるんじゃない?

 一旦思考を止めて体中の力を解放させる。ギリギリまで放出したそれを今度右手に集中させる。そしたら力を一点にさらに集中させてフルボトルの形状を強くイメージする。すると不安定だったオーラが段々と質量を持ち始めて……

 

 

「できた…これがコブラフルボトル…」

 

 

 俺の右手には銀色のコブラの装飾が施されたフルボトルがしっかりと握られていたのであった。

 

 

 

 




ベースエアプなんです…許してくれぇ…(´・ω・`)
あと、響真君は仮面ライダーは知ってるけどバンドリは知らないです。
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