STAR BEAT!~地球を撃ち抜く瞬間に~ 作:ナナバナナ
「万丈龍也。中学一年生。格闘技を小学生のときからやっていて、その界隈だとそこそこ名の知れた選手らしい。生年月日は…」
翌日、優一さんの調べで万丈の情報が手に入った。どうやって調べたのかわからないが、生まれた病院、生まれた時の体重まで調べあげられていた。そして名前が龍我じゃなくて龍也だった。名前が違うのはこの世界の万丈が本来のビルドの世界の万丈とは別物だからなのだろうか?
「これもイレギュラーなのか?」
「ああ。まさかこの時点で響真よりもハザードレベルの高い人間がいたなんて…。」
地球滅亡が遠のいたことを喜ぶべきか、計画がうまくいってないことを嘆くべきか…。でも失敗したらエボルトが俺を消すために刺客を送ってくるかもしれないし、絶対後者なんだろうなぁ…。
というか万丈、なんで人間やめた俺よりハザードレベル高いんや。あれか?お前も転生特典か?あ?
そしてなりより神に一杯食わされたってのが気に食わない。…そりゃこっちは地球からしたら病原菌みたいなものだから妨害してくるのもわかるんだけどね。はい、今石動菌とか思ったやつ、後でしめるからな。
それでもやっぱり出し抜かれたかんじは悔しい。生憎、やられっぱなしは性にあわないんでね。正直なんかやり返したい。
「まぁ過ぎてしまったことは仕方ない。次に向けて行動しよう。」
「りょーかい。」
このままだと計画が失敗して俺たちの敗北が決定してしまうので、早めに何とかしたいものだが。まぁ最終的に目標達成できればエボルトもよしにしてくれるでしょ。ダメ?
「エボルトの細胞を取り戻すため、俺たちは万丈のハザードレベルを融合可能レベルの5.0まであげなければならなくなった。」
「ふむ…やはりハザードレベルが低いと融合はできないのか…」
「ああ、だからまずはトランスチームシステムの開発を優先しようと思っている。」
「ん?トランスチームシステムはともかく、ライダーシステムって作れるの?ネビュラガスないじゃん。」
そう、この世界にはスカイウォールがない。つまりネビュラガスも存在しないはずだ。だからトランスチームシステム一式が作れても、ライダーシステムは作れるわけがない、そう思っていたのだが、
「あるんだなそれが。ちょっと着いてきて。」
そう言って席を立った優一さんの後に続き、冷蔵庫の前で止まった。そして冷蔵庫を開けると、
「ここから地下室に行けるようになっている。」
なんと冷蔵庫の下半分が地下室への入口になっていました。
…やばい、心がwktkしてきたわ。まるで秘密基地に来たみたいだぜ。テンション上がるなぁ〜。でもしょうがないよね?男の子だもん。
早速中に入ってみると、入口は狭かったが中はかなり広くなっていて、壁と天井にはいくつかの配管が取り付けられていた。おそらくトランスチームシステムやライダーシステムの開発するための装置やコンピュータらしきものも置いてあった。
「ここら一帯の地下からは天然のネビュラガスが発生していて、取り放題なんだよ。それをこの管で回収して、ボンベに詰めて保存しているってわけ。」
「なるほど、これならライダーシステムシステムの開発も問題なく行えるな。」
「そういう訳だ。それじゃあ俺は書類とかデータとか持ってくるから、今日から開発がんばってね。」
「何だその言い方、まるで俺一人でやるみたいな…」
「うん、そうだよ。」
「ウェッ」
「自分で作ったほうが仕組みとかスペックをしっかりと理解できるだろ?だから響真一人で作り上げて欲しいんだよ。」
「わかったよ…ちなみにいつまでに?」
「夏休み入る前までには完成してて欲しいなー。」
約3ヶ月か…いけるか?兵器の開発なんてしたことないからわかんないんだけど。
「まぁ最悪トランスチームガンだけでもいいよ。スチームブレードはできれば欲しいけど優先度は低いからな。とにかく夏までにブラッドスタークになれるようにだけはして欲しい。」
必要なものは揃ってるみたいだし、図面もある。まぁこれなら何とかなるのかな?今日はもう夜遅いので寝るとして、俺は次の日から作業に取り掛かるのであった。あ、こっから長いので日記形式でいきます。
4月15日
今日からトランスチームシステムの開発を始める。まずは優一さんが出してくれた読み込むことから始めた。どうやらトランジェルソリッドを活性化させて、トランジェルスチームに変換させるスチーム生成ユニットの製造が一番難しいらしい。逆にいえばそれができてしまえば、他は比較的簡単なのだろう。足りない素材の注文をネットでして、今日は終わりにした。
4月16日
今日からしばらくの間は、スチーム生成ユニットの「ミスティックチャージャー」の制作をしていく。高温高圧流体技術を応用したもので、ソリッドを活性化させてガスに変換するための装置だ。プログラムは送ってもらったデータを打ち込むだけなので何とかできそうだ。これはフルボトルスロットのすぐ上に位置するので、それも一緒に作ることにした。
5月2日
ミスティックチャージャー並びにフルボトルスロットの製作が完了した。俺が生成したコブラフルボトルを使った簡易実験をして、規定値を超えるガスの検出が確認できた。これで一番めんどうなところは突破できた。この感じならもう少し製作のペースを下げてもいいのかもしれない。働きすぎはよくないと思うのだ。
5月4日
今日はミスティックチャージャーから生成したガスを一時的に溜めておくタンクの製作をした。それに伴い、ネビュラガスを貯めておくタンクも作っておいた。これがあるとどこでも人間をスマッシュにできるらしい。多分使わないと思うけど。買った部品をはんだごてでくっつけて終わりだったのですぐだった。
5月11日
最近はトランスチームガンの銃口である「ブレイジングスチーマー」の製作をしている。蒸気でできた高熱硬化弾であるスチームビュレットを撃ち出す衝撃に耐えれるように、強化素材を使用している。まぁ仮面ライダーとの戦闘を想定しているので、トランスチームガンのほとんどの部分が強化素材になっているんだけどね。
5月22日
今日からガスを弾丸に変換する装置を製作する作業に入る。ここも結構面倒で、「蒸血」を宣言してトリガーを引いた時は特殊パルスを発生させてトランジェルガスを武装して装着し。ただトリガーを引いた時は弾を発射。引きっぱなしにすると煙幕と3種類もあるのでとにかく時間がかかる。エボルトには文句しかない。とりあえず会ったら絶対一発殴ろうと思った。
6月12日
ガスの変換装置がついに完成した。トリガーと音声認識システムも必要だったので一緒に作った。これで中身はほとんどできたので次からは外側を作っていきたいと思う。…まぁ1週間は休むと思うけど。わしは疲れた。
6月18日
グリップの部分と銃の本体部分の加工ができた。ブレイジングスチーマーの時と同じで、アルミなどにトランジェルソリッドを混ぜた特殊な強化素材を使用している。これのおかげでトランスチームガンは軽いけど、仮面ライダー相手の戦闘でも通用する強度になっている。正直形になってきてかなりテンションが上がっている。しょうがないね、男の子だもん。
6月21日
ついに試運転。今日はスチームビュレットが正常に発射されるかどうかを記録するだけだった。結果は大成功。飛距離、威力ともに良好だったとだけここには書いておく。実にすばらしい。
話は変わるが、もうすぐ期末テストがある。戸山さんが悲鳴をあげていた。我関せずという顔をしていたら、数学を教えろと言われた。まぁお見舞いの恩もあるったので了承する事にした。
6月29日
トランスチームガンが完成した。スピーカーを組み込んだのだが、まさか音声を自分でとらされるとは思わなかった。地下室にスタジオみたいなところがあってそこで、「コブラァ(ねっとり)」とか「ミストマァッチ」とかひたすらに発声してた。1人で。
この時気づいたのだが、どうやら声帯をいじれるようになったみたいだ。がんばって声真似みたいな感じでやろうとしたらくっそ野太い声がでた。多分これが二つ目の転生特典なのだろう。
しょぼくね?
7月5日
ついに最終段階、ブラッドスタークのスーツのデータを打ち込む作業に突入した。このデータをメモリに入れて、トランスチームガンに組み込むだけで、ブラッドスタークに変身できるらしい。ただこれもアホみたいなデータ量なのでめっちゃ時間がかかるんだが。
そして期末テストが終わった。戸山さんもやりきったようだ。
7月11日
最後にトランスチームガンのペイントを施して終了。ペイントにはエアスプレーを使った。ほとんど黒とシルバーだったのであんまり大変ではなかった。これで完成。
7月12日
最終チェックをした。ブラッドスタークに変身してしまった。さすがにテンション上がった。身体能力の上昇、スーツの強度ともに問題なかった。あまり言いたくはないが、楽しくなってきてしまった。
今日の日記を書き終えて、そのままベッドに身を投げる。
長かった…。非常に長かった。途中、システムがうまく機能しなくて発狂し、めんどくさい作業に何度エボルトに殺意を抱いたことか。トランスチームガン向こうから送ってくれればいいのに。なんでダメなん?俺がシステムの理解とかする必要あるのか?いやっ、ないね(断言)
コンコンッ
「響真、今ちょっといいか?」
「?、どーぞー。」
天井見ながらポケ〜っとしてたら、ノックの音が聞こえたので返事をした。それにしても珍しいな。優一さんが部屋に来るなんて。
「これを見て欲しいんだけど…。」
そう言いながら優一さんは、1枚のチラシを渡してくる。それを見ると、
「『この夏、期間限定!地球の神秘!パンドラボックス展示展!!』?」
「そう。この夏、都立の科学館で行われるイベントだ。普段研究されているパンドラボックスが公開されるんだ。」
パンドラボックスもあったのか。そりゃ俺が来てる時点であってもおかしくはないし、何よりネビュラガスが発生してる時点でなんとなくあるんだろうなとは思っていた。
「パンドラボックスもパネルもボトルも全部研究所に厳重に保管されているんだよ。でも、科学館に移動するならどうしても外に運び出さなければならない。俺たちはそこを狙う。」
「運び出すなら、警備は厳しくなるんじゃないのか?だったら研究所に直接乗り込んだ方がよさそうだが…」
「あそこの研究所はかなり厄介な警備システムらしくてな。もし侵入して中に閉じ込められたりしたら、さすがに面倒だからな。」
「ふぅん…なるほどね。」
「それに、今の響真なら警備員がいくら束になっても敵わないだろうからな。」
そういえば俺にはブラッドスタークの力があるんだった。俺は兵器を所持している。それも拳銃なんておもちゃに思えてしまうような代物だ。この力は簡単に多くの命を奪うこともできてしまうのだ。さすがに自衛隊とかが動いたら勝ち目はないと思うけど。
「というわけで、パンドラボックス強奪の算段を考えていこうと思う。」
「決行はいつ?」
「7月25日だ。」
「りょーかーい。」
これが俺がこの世界に来てから初めての侵略行為だと思うと、心臓の鼓動が早くなり、うるさくなってくる。これが星の鼓動ってやつかぁ…(違う)
っしゃー、そろそろちゃんと悪役やりますか!!
優一さんとの会話を終えて、俺は電気を消し、眠りにつくのであった。作戦の決行日はすぐそこだ。
正直、トランスチームガン開発の部分は自分の想像の域を出てません。私がこんなかんじかな〜って思いながら書いたものなので、よくわからないという人もいるかもしれません。
ただ、自分で武器を作ることができるという設定が欲しくて書いただけなので、あまり深く考えないで読んでいただけると幸いです。