これからの主人公の動きがこの話で分かりますが賛否両論な内容になるかもしれませんが楽しんでいただけると幸いです。
それでは本編をどうぞ
《sideシオン》
バスと汽車を乗り継いで1日———-
日が落ち始めた頃、ある港町についた。ディン共和国では3番目に人口の多い都市。海外と繋がる玄関口として栄えた街だ。煉瓦造の建物がぎっしりと並んでいた。言い寄ってくる女性や押し売りをなんとかかわして『ガーマス宗教学校』という看板の二階建ての建物に着いた。来客口では受付らしき男の人がタバコをふかしていた。
「転校生です」
そう伝えると一瞬目を目を細めて
「奥に」
と親指で後方を示した。
ベタだなぁと思いながら奥へ行く。一応名目上架空の宗教学校の生徒を名乗ることになっていて、身分証や制服も既にもらっている。
奥にある物置部屋に大量に積まれている木箱をずらすと、地下通路につながる階段があった。そして、しばらく歩いて行くと視界が開けた場所につく。
「特に人の気配はないけど灯の人はどこだ?」
と辺りを見回していると階段の上から女と見間違うほどの美しい男が現れた。なぜかその男のスーツは真っ赤に汚れている。まるで、返り血のような赤さで。
強い••••
その男を見た瞬間シオンは本能で悟った。この男には自分ごときでは叶わないということを。
「———極上だ」
そう呟いた男は自己紹介を始めた。
「ようこそ、陽炎パレスへ。僕は『灯』のボス、クラウスだ」
男は階段の上から説明を続ける。
「歓迎する。よく来たな。その前にとりあえず着いて来い」
と言って奥へと行ってしまった。はぁ、もう少し説明してくれてもいいじゃないかとも思わなくもないが何かあるのだろう。着いて行きながらこの建物を見回して行くと、ここがどうすれば町の下にこんなのが作れるのかわからないほど広いことと、もう一つ分かったことがある。
「ここだ。入ってこい」
と言われたので中に入ると少し乱雑としている部屋だった。
「さて、ではお前のことについて話してもらおう」
「僕は銀偵のシオン、特技は推理————で、あなたはいったいなぜ僕をスカウトしたんですか?僕は養成機関ではおちこぼれだったのに•••••というのは愚問ですね。僕のことはどこまで分かっていますか?」
「お前が実力を隠していて、本当なら僕と同じまではいかないが国でもほとんどいないほどスパイとして優秀だということだな」
「なるほど。そこまで分かっているとは、想像以上の実力者でしたか。とりあえず質問します。あなたは此処に住んでいたチームの生き残りですか?」
「•••。もう分かったのか。早いな」
「そりゃあ此処がどこも生活感が溢れていたら誰か住んでいたんだということが分かりますし、貴方はこの広い館を迷わずに歩いて此処に来た。それに貴方は自分の中の大切なものを失った人の顔をしている•••まるで昔の俺のようにね」
「———-極上だ」
「ならば、今回の詳細を伝えよう。任務は1カ月後、これから来る少女たちはまだまだ未熟だ。だからそれまで僕が鍛えるつもりだが•••お前には今回裏で動いてもらいたい」
なぜだ?僕のことを知っているなら普通に動いた方がいいのは分かっているはず。それでも裏で動かすということは何かあるはずだ。
少し考えるか。ボスは俺の実力を知っている。そしてこの後来る仲間を鍛えて一ヶ月後の任務に挑む。その間俺は裏で動いて情報や作戦を考える。明らかに僕が動いた方がいい。それでも僕が表立って動かない方がいいということ。それなは僕は相手に知られない方が作戦が進みやすく、そして成功率が高いということだろう。それに他から離れたこの部屋まで来て話すということは•••••
「もしかしてこの館の情報は敵には筒抜けということですか?」
「そうだ、お前には言っておくがこの陽炎パレスは盗聴器が仕掛けてある。そこで僕は2段階の罠をしかける。1段階目は敵にこちらが僕以外7人と思わせることだ。これから来る少女たちは8人だがどういうことかは後で分かるだろう。そして2段階目はお前の存在だ。そのためにこの盗聴器のないこの部屋まで来てもらった。お前は任務の時は切り札の中の切り札となってもらう。そこで大事なのがそれを敵にも味方にも悟らせないことだ」
敵を騙すなら味方からということか。面白い。
「分かりました。できる限りの事はやらせてもらいます。大丈夫だと思いますが何か困ったら自分にも言ってください。微力ながら力になります」
「ありがとう。とりあえず今日は疲れただろうがお前にはこの部屋で活動してもらわなければならない。すまないが生活に必要なものはこの部屋の奥の荷物にあるだろうから探して使ってくれ。今日はそれが終わったら休んでいい」
と言いって出ていったので部屋の奥にある荷物を見ていきながら整理をする。必要なものだけを出して後はそうだな、来る途中にあった倉庫にでも置いておこう。
倉庫にものを置いてきて僕はベットに入り、これから来るであろう刺激的な毎日を想像しそして•••••• 絶望した。さっきボスは7人の少女と言った。これはマズイ。何がマズイかというと僕は年の近い女の子が苦手だ。どうしよう、このままだとただの役立たずになってしまう。いや、まだ時間はある。それまでにはなんとかなるだろう。
この先に不安に不安を抱えながらも
「楽しみだなぁ」
興奮を隠しきれない僕だった。
いかがだったでしょうか。作者の妄想力では、下手なことをすると、この先書けなくなってしまうのでこのようにしました。一巻の内容が終わればしっかりと女の子達との絡みも入れますのでそれまで待っていてください。
そして、前の話にもチラッと載せましたがシオン君の唯一と言っていいほどの弱点が女の子ですね。この先シオン君には苦労してもらいます。
感想、評価等々、アドバイスもくださるとありがたいです。
今回もこの作品を読んでくださりありがとうございました。