ハッカー少女の知りたい好奇心   作:アッシュクフォルダー

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第十三話 サヴァン症候群

花海陽菜は、実を言うとサヴァン症候群である。

 

彼女はある事を気にしている。

 

「体育祭のキラキラ…か。

実際に、光を放っている訳でもないのに、

そう、思ったり、見えたりするのも、

興味深いな…そう言えば、気になる事があった」

 

直接的な関係こそ無いが、ある事に関心があった。

それは恋だ。

 

「以前から気になっていた、恋というのは、摩訶不思議な現象だ。

だが、私にとっては、かけ離れすぎて、

恋そのものの実態が、わからないそうだ」

 

陽菜は、ある人物に、恋について、

教わりたいと言った。

 

その相手は…

 

「どうして、私…?」

 

どういう訳か、現役のアイドルである、桐谷遥である。

 

「アイドルは、恋をしないのか?」

 

「いや、アイドルは基本、恋愛したら、ダメだから」

 

「そうなのか?」

 

「そうだよ。恋愛禁止」

 

「そうか、遥も恋をしたことが無いのか?」

 

「うーん、したこと無いよ?

中学の時から、女子校だったし、

今まで、そういう事が無かったから」

 

「そうだったのか。

恋に近い感情がわかれば、理解が出来るのだが…」

 

「でも、ここは女子校だから、出会いは少ないよ?

でも、近い感情か…例えるなら、どんな気持ちだろう…?」

 

と、遥が考え出す。

 

すると…

 

「夢中になる事かな?」

 

「なるほど、その気持ちなら、わかるはずだ。

研究に没頭していると、食事の時間も惜しい」

 

「そ、そこまでは、ダメだからね?

ちゃんと、花海さん、ご飯、食べてる?」

 

「一日に、二食くらいは、食べている。

一食の時なんて、ざらだ」

 

「ちゃんと、食べてね…?」

 

「あぁ、気を付ける。

それにしてもだ、他の事に手が付けられなくなる気持ち…か。

それが、人に向くかどうかの違いと思えば、

何となくわかりそうな気がするな」

 

「実際に、恋をするようになったら、

それが、わかるかもしれないね、好きな人とかいる?」

 

「好きな人…?」

 

陽菜は、思い巡らせ、こう言った。

 

「えむと寧々だ」

 

「それは…友達か親友だと思う」

 

「他人との、交流を通じて、

人との交流を考えることがあってね」

 

「えっ?」

 

「今まで、目の前の事柄や出来事、

人の行動や言動しか、見えていなかったから、

それらには、個々の人の背景や思惑がある。

そういった、背景や思惑も、同時に考えるようになると、

より深く、他人を理解出来るのかも知れないと、

私は、感じた」

 

「うん、それで、合っていると思う。

どうして、こんなことになるの?

って、話を聞くうちに、わかってくるかもしれないし!

その行動や理由の繋がりを納得出来たら、

相手の気持ちや感情を理解できたってことに、

なるかもしれないね」

 

「そうなのか?遥は、無意識に、

人を、よく見ているな」

 

「そう…かな?」

 

「私とは全然違う」

 

「そんなこと無いと思うけど…」

 

陽菜の知的好奇心は、満たされつつあった。

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