ハッカー少女の知りたい好奇心   作:アッシュクフォルダー

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第十六話 知りたい感情

日曜日。花海陽菜と桐谷遥は一緒にお出かけをしていた。

 

場所は…ペンギングッズや、ペンギンの催しが沢山ある、

キャラクターカフェ。

 

「ここのペンギンカフェ、とってもカワイくて…

一度、行きたかったんだ!」

 

「えむや寧々に言われて、このペンギンカフェに来たが…

なぜ、ペンギンなんだ?」

 

「カワイイから」

 

「そうなのか?」

 

「そうだよ。ペンギンはカワイイから」

 

「そうなのか」

 

と、陽菜は疑問符を頭に浮かべた。

 

「だって、ペンギンはカワイイ。癒されるから」

 

「そうか。ペンギンと言う存在は、遥の心を奪っていくのか」

 

「そういうこと」

 

「そして、この食べ物は?」

 

「それは、パフェって言います」

 

「とろけるように甘くて、ひんやりしているな」

 

「パフェ、食べたことが無いの?」

 

「あぁ。だが、これがパフェか。

しかし、この上に載っているのは、アイスクリームというやつだな」

 

と、陽菜と遥はペンギンをイメージしたパフェを食べている。

 

「チョコレートや、イチゴにマンゴー、

それに、バナナもあるみたいだよ?」

 

「なんということだ。

かくも複雑なオペレーションを、実現しているとは!」

 

「…鳳さんから聞いているけど、いつも研究に没頭していて、

私まで心配になっちゃった…」

 

「どうかしたのか?」

 

「鳳さんから、不思議な子って言われているけど…

なんというか、私からにしては、花海さん。

世間知らずな部分が目立っているというか…」

 

「正直。私自身も驚いている。

ここまで世間一般が、私の常識と、かけ離れているとは」

 

「そう言えば、この前、鳳さんから、

本屋さんに行った時に、本の内容をメモに書き写したりしていたみたいだけど…」

 

「ネットで参考になった情報を、ブックマークする位の、

軽い気持ちだった」

 

「コンビニで、ミネラルウォーターを、会計せずに、飲んだって、

聞いているし…」

 

「飲食した後に、支払うシステムだと思っていた」

 

「服屋さんで、いきなり、服を脱ごうとしたって、

聞いてもいるけど…」

 

「試着室の存在を知らなかった。周りが大騒ぎしていた」

 

なお、いずれにしろ、警察沙汰になる前にえむや寧々が止めた。

(寧々談)

 

「えっと…今まで生活が出来たね…親に注意されたりしなかったの?」

 

「私は母と一緒に暮らしている。父は仲が悪い訳では無いが別居している。

母は、いつも忙しくて…」

 

すなわち、母子家庭である。

 

「…君はサヴァン症候群を知っているか?」

 

「サヴァン症候群?」

 

「サヴァン・シンドローム。

脳の機能不全に伴う症状の一種だよ。記憶力や計算能力が異常に優れていると、

言われているらしい」

 

「そう言えば、花海さんの数学と理科のテスト、満点だったし、

理系だけなら、学年首位だった」

 

「そもそも、現代医学では、それらの因果関係すら、解明できていない。

わかっているのは、コミュニケーション能力に難のある者の、

ごく一部に、特殊な能力を発症させる者がいると」

 

「それで、小さい時は、何かあったの?」

 

「私は幼い頃、その症状があると診断されて、

海外のギフテッドプログラム。特殊教育課程に進まされたんだ」

 

「え?」

 

「その後、日本に戻り、宮益坂女子の高等部に進学した。

そして、私は未だに、ヒトの心がわからない。

よくわからない。いくら、物理学や数学を求めても、答えは無い。

皮肉だろ?」

 

「そう…だったんだ…」

 

「今更の話だ」

 

「花海さんは、何がしたい?」

 

「私…?わからない。だが、えむや寧々がいてくれて、

何かを感じている」

 

「そう…なんだね…」

 

桐谷遥は花海陽菜の事を少し知った。

 

 

 

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