陽菜は咲希とえむとお弁当を食べていた。
食べ終えた後…
「陽菜ちゃん!テニスをやってみる?」
「あたしもやってみたい!」
「テニス?いや、私は運動は得意では無いが」
「やってみようよ!あたしの師匠が教えてくれるよ!」
「師匠?」
「あっ、咲希ちゃんのテニスの師匠って、
あたし達と同い年だけど、有名なテニス選手だったよね?」
「うんっ!誰かを連れて来て、ダブルスがしたいな~!」
テニスコートにて。
結局、陽菜はテニスをやる事になった。
「この人が結城龍馬と言うのか?」
「そうだよ!世界的に超有名なテニス選手だよ!」
しかし、龍馬は俯いていた。
「昔の話だ。世界的に有名なテニスプレイヤー結城龍馬って言うのは、
もう、どこにも存在しないし、いない。
俺はその成れの果てだ」
「龍馬くんって、私達と同い年だけど、結構、大人だね」
と、その場にいた、こはねがそう言いだす。
「もう一人の子は?」
「こはねちゃんだよ?陽菜ちゃんは初めましてだっけ?」
「たぶん。そうだと思う。初めまして、小豆沢こはねです。
よろしくね。陽菜ちゃん」
「あぁ、花海陽菜だ」
「ねぇねぇ、早速だけど、練習後にダブルスしようよ!」
練習をしていた。
結城龍馬は相変わらずテニスをやらない。
口頭で説明して指導するスタイルの為。
「それじゃあ、俺が一通り説明する。
わからないところがあっても、何とか説明してやるからな」
陽菜はラケットを持ってみた。軟式のテニスラケットである。
「龍馬くんは硬式も軟式も出来るんだっけ?」
「テニス選手だったから、一通りは出来ていたぜ?」
素振り、スマッシュ、打ち方と…龍馬の口頭。
咲希が実技をして、えむ、こはね、陽菜に教えた。
咲希とえむ。陽菜とこはねが、ペアを組んで、
テニスのダブルスをするのだった。
どう考えても、咲希とえむのペアが有利そうである。
しかし、こはねはどこかで燃えていた。
「頑張ろうね。陽菜ちゃん!この試合!勝とうね!」
「あぁ」
当然ながら、咲希とえむのペアが圧勝した。
「やったよ!えむちゃん!あたし達、勝ったよ!」
「勝利だね!咲希ちゃん!」
「陽菜ちゃんも、こはねちゃんも、頑張ったよ!」
「あぁ、初めてだったが、ここまで熱心に出来るとは思わなかったが…」
「陽菜ちゃん。割と必死だったね」
すると、結城龍馬がジュースの差し入れを買って来た様だ。
「ジュースだ!」
「ひょっとして、あたし達に?」
「あぁ、何て言うか…オメェらを観ていたら、
何気にほっておけないと感じただけだ」
「龍馬くん。ほなちゃんの婚約者だから、後でどんなことがあっても知らないよ?」
「何の事だ?俺は確かに穂波の婚約者だけどな…」
「龍馬くんって、穂波ちゃんの婚約者なの?」
「そうなのです!ほなちゃんと龍馬くんは、将来的にケッコンするんだって!」
「ケッコン…?龍馬は恋愛をしたことがあるのか?」
「おいおい、話が滅茶苦茶になりそうだな…」
と、結城龍馬は困っていた。