ハッカー少女の知りたい好奇心   作:アッシュクフォルダー

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第三十三話 東都大学教授

東都大学の教授の綾瀬梨奈が、

宮益坂女子学園で講演を行っていた。

そして、綾瀬教授は、ある生徒に接触していた。

 

それが、花海陽菜である。

花海陽菜は、幼少時から宮女に進学するまで、

綾瀬教授の研究室で、勉強しながら、

ヨーロッパで特殊課程プログラムを受けていた。

 

「久しぶりだな。花海陽菜」

 

「綾瀬教授…」

 

「えっ、この教授とお知り合いなの!?」

 

と、えむが言いだす。

 

「あぁ、綾瀬教授の研究室に、私もよく出入りしていた」

 

「陽菜は、他の生徒と比べると優秀でな、

東都大学の構内で、彼女の論文が発表されているんだ。

それに、多くの学生がそれに注目している」

 

「陽菜ちゃん。すごーい!」

 

「そうなのか?」

 

「だって、陽菜ちゃんの論文が大学で

ババーンって紹介されるんだよ!

それって、とっても、わんだほーい!

って、ことだよ」

 

「そっか」

 

「ねぇねぇ、陽菜ちゃんって、どういう子でしたか?」

 

「陽菜はな…そうだな…

いつも、探求心や好奇心が強くて、

納得がいくまで、研究していたな…

ご飯の時も、寝る時も、惜しんで、そんな時期も、

日常茶飯事だったな」

 

「陽菜ちゃんは、この前、倒れちゃって、

それで、ご飯を食べた後に、買い物をしたんだよ!」

 

「陽菜が買い物をしたのか?

そう言えば、陽菜は買い物を今までした事は無かったような…」

 

「普段は通販で済ませている」

 

「だから、あたしとお友達とで、買い物をして、

陽菜ちゃんとお友達が肉じゃがを作ったんだよ!」

 

「陽菜。ちゃんと、学校生活を送れているじゃないか」

 

「陽菜ちゃんはね、知りたがり屋さんでね、

色々な事を、あたし達が教えています!」

 

「陽菜の知りたがりは、強烈だからな…

何でも、本やネットや資料で、何度も調べていたのが懐かしいな」

 

「陽菜ちゃんは、学校に通う前は、どんな子でしたか?」

 

「そうだな…4歳から、ずっと私の研究室にいたから、

私には子供はいないが、娘がいるような感覚が強かった。

4歳で、高校の数学に既に手を出していて、

プログラミングやハッキングも、習っていないのに、

すぐに出来る様になったから、天才というべきかな?」

 

「陽菜ちゃんは、天才だったんですね!」

 

「…違うと思う」

 

「えっ?」

 

「今の私は天才じゃない。

どこにでもいるような、宮益坂女子学園の生徒だ」

 

「でも、陽菜ちゃん。学年の成績でも、2位だったよ?」

 

「それは、たまたまだ」

 

「陽菜は、研究室の出入りもあったけど、

陽菜自身が、研究に没頭することが多かったな」

 

「教授…」

 

「でも、陽菜が幸せだったら、それでいい」

 

「はい」

 

「陽菜ちゃん…」

 

「という事で、私は忙しいから、

日本を出国する。また、会おう。陽菜」

 

「はい」

 

その後、綾瀬教授は宮益坂女子学園を後にした。

 

「陽菜ちゃんって、小さい時から、大学で研究していたの?」

 

「そこで特殊課程プログラムを受けて、育った」

 

「さ、サヴァン症候群…だったよね?」

 

「あぁ。母や知り合いに勧められて、

宮女に進学するまで、大学の研究室で暮らしていた」

 

「寂しくなかったの?」

 

「どうだろう…でも、何か胸の奥が苦しい…」

 

「陽菜ちゃん?」

 

「私はちゃんと生きているのか?」

 

すると、えむが陽菜に抱き着く。

 

ギューッっと

 

「大丈夫だよ。陽菜ちゃん。

陽菜ちゃんは、あたしがいる。

寧々ちゃんがいる。夢葉ちゃんがいる。よつばちゃんがいるから!」

 

「えむ…」

 

陽菜はどこかで、思いやりと温もりを覚えた。

 

 

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