花海陽菜は最近は、少しずつではあるが、
えむとの、会話が増えてきた、そんな風に感じていた。
陽菜の、コミュ障は、
少しずつとはいえ、改善されつつあった。
人と話してしまうときは、専門用語やネットスラングが、
出てしまい、どうも、会話が成り立たない。
しかし、本当の性格である、
素直で優しく、友達想いで、慈愛に満ちた
本当の自分を取り戻しつつあるのだった。
今日は待ちに待った、えむとの、お出掛け
何せ、えむが、デートプランを立てているらしいけど…
寧々は別件の為、また今度になっていた。
「陽菜ちゃん~!」
「えむ…」
ギュッ
いきなり、抱き着いてくる、えむ。
陽菜にとっては、悪い気はしない気持ちがある。
「えむ」
「どうしたの?」
「何をしたら良いのか?」
「あぁ、ごめんね!陽菜ちゃんとの、デート
すっごく、楽しみにしていてね、夜も眠れなかったの!
どこに行く?」
「カフェ…がいい」
「じゃあ、行こう!」
そう言って、えむは陽菜の手を掴んで一緒に走った。
そして、喫茶店が見えてきた。
「ここか…」
「喫茶店だよ!中に入ろう!」
「…」
陽菜は頷くのだった。
「何頼む?」
「カプチーノ」
「じゃあ、私はココア!」
えむはココアを、
陽菜はカプチーノを注文した。
「陽菜ちゃん!」
「…?」
「学校生活は、楽しい?」
「えむの、おかげで、楽しいよ…」
「そっか!楽しんだね!
じゃあ、わんだほーいだね!」
「うん、わんだほーい…だな」
「じゃあ、次は、どこに行く?」
「えむの行きたい所でいい」
「えっとね、私ね、フェニックスワンダーランドに
行きたいんだ!」
「…?」
「遊園地だけどね、でもね、
この、フェニックスワンダーランドは、
とても、わんだほーい!な、場所なんだ!」
「遊園地…初めて行くが」
「陽菜ちゃん、遊園地初めてなの?」
「うん…」
「フェニックスワンダーランドはね、
とっても、キラキラしていてね、
とっても、楽しいんだよ!」
「キラキラしている…?」
「そうだよ!じゃあ、行ってみよう!」
えむと陽菜は、
フェニックスワンダーランドに向った。
「ここが…?」
「そうだよ!じゃあ、早速、行ってみよう!」
「うん…」
二人は、しばらく、アトラクションを回ったが、
どうも、陽菜は退屈していた。
「どうだった?」
「初めて来たから、何て言ったら、いいのか」
「じゃあ、ステージやショーを見ない?」
「あまり馴染みが無いが…」
二人でショーを観に行った。
陽菜は、少しだけ楽しい気持ちになった。
「どうだった?」
「楽しかった…こんな体験、初めてだ。
あっ、もう…こんな時間…」
すると、えむが、泣き出した…
「うぅ…うう…」
「えむ、泣いているの?」
「夕暮れになるとね、どうしてか、泣いちゃうの…」
すると、陽菜はえむを抱きしめた。
ギュッと、抱きしめた。
「大丈夫だよ、また明日の朝になったら、
学校で会えるから、楽しみにしている。
えむに、会えるのを…」
「陽菜ちゃん…」
「えむ。今日は楽しかったよ」
「陽菜ちゃん、ありがとう!」
えむは泣きながら微笑みながらそう言った。