鳳えむと花海陽菜は、一緒に廊下を歩いていた。
「わくわく~…わんだほーい!」
「…」
「楽しみだなー体育祭!
楽しみ過ぎて、体育祭の歌が作れそう!」
「…」
「すってきな、すってきな、体育祭~♪
みんなで笑顔で走りましょ~♪」
「…」
「陽菜ちゃん?」
「楽しみにしているのか?」
「そうだよ!何に出ようか、迷っちゃう~♪
騎馬戦、リレーに徒競走っ♪」
「…」
「陽菜ちゃんは、何に参加する?」
「私は運動は苦手だ」
「大丈夫だよ!特訓すれば、きっと、上手くいくよ!」
「そうなのか?」
「えへへ…ほんとうに、楽しみ!
早く放課後にならないかな?」
そして、放課後。
えむが扉を開けて、こう言った。
「ちょっと待ったー!」
「えっ?」
「あの二人…B組の鳳さんと花海さんだっけ?」
「あたし、もっと、楽しい体育祭にしたいですっ!」
「…」
と、陽菜は沈黙していた。
「えっ?」
「さっきから、ずっと、ずっと、例年通りばっかりで!
それじゃあ、楽しい体育祭には、ならないと思います!」
「私みたいに、運動が苦手な人や、体育祭が嫌いな人も、
いると思うけど…」
「でも、そんな子達にも、楽しい気持ちになるような、
そんな、体育祭にしたいですっ!
みんな、笑顔になる体育祭!つまり!
あたしは、この体育祭を最高のショーにしたいんですっ!」
「それに、体育祭が、楽しかったら、
次の日から、学校生活が、もっと、楽しくなるはずです!」
「だから、みんなで、新しい競技を考えたり、
飾りつけをしたり…実行委員のみんなで、
どうやったら、楽しい体育祭になるか、考えましょう!」
「私、鳳さんを手伝いたいと思います」
「この人って、確か…桐谷遥さん?
天馬咲希さんまで、いるけど?」
「えっ、遥ちゃん?」
「せっかくの体育祭ですから、私も楽しい体育祭にしたいと
思っています」
「じゃあ、私も協力するよ!」
「ありがとう…天馬さん…桐谷さん…」
「みんなで、頑張って、楽しい体育祭にしようね!」
「がんばるぞ~!わんだほーいっ☆」
「わんだほーい?」
「あはは、かわいいかけ声!えむちゃんって、面白い子だね!」
「ふふ、そうだね、ちょっと、変わっているけど」
「えへへ!みんなで、楽しもうね!」
数日後、えむと陽菜と遥の三人で、
体育館倉庫へと、やって来た。
「体育倉庫に到着!」
「体育祭の協議に使えそうな物、何かあるかな?
それにしても、こんなところにも、あるなんて、
知らなかったな」
「あ、遥ちゃんは、ここは、初めてなの?」
「うん、鳳さんと、花海さんは、
ここの体育館倉庫って知っていたの?」
「私は初めて知ったが」
「あたしはね、入学式の日に学校探検して、見つけたの!
その時、入ってみようと、思っていたけど、
鍵がかかっていたんだ!」
「そうだったんだね」
「じゃあ、入ってみようよ」
三人は体育館倉庫の中へ入った。
「見てみて!竹の棒があるよ!棒取り合戦が出来るよ!」
「竹の棒で、そこまで、テンションが上がる人って、
初めて見たかも」
「これは…昔のクラスの旗?結構、凝っているね」
「本当だー!オシャレだねー!
こういう旗、ショーでも使えそう!
一番盛り上がるシーンで、ババーンと使って!」
「そう言えば、ショーが好きなの?
前から、気になってはいたけど」
「あれ?言ってなかったけ?」
「あたしはね、フェニックスワンダーランドで、
キャストをやっているんだ!
お客さんを笑顔にするために、毎日みんなで、頑張っているんだ!」
「お客さんを笑顔にするか…素敵な目標だね」
「うんっ!すっごく、楽しいショーを作っているから、
よかったら、遥ちゃんも観に来てね!」
「うん、すごく楽しそうだね、いつか、必ず来るね」
「本当に?ありがとう、楽しみにしているね」
「うん、楽しみにしているよ、鳳さん、花海さん」
「あっ、体育祭で、使えそうな物探さないと!」
「そうだった!探しに行かないと!」
三人で、使えそうな、物を探した。