ゆらぎ荘の帝王様   作:サンサソー

20 / 57
なんか最近調子に乗ってしまっているな?バカスカ投稿してるとあとが怖くなってきた……。
しかし、調子がいいのもまた事実。ちょっとポックリ行くまで……平日は無理だけど、休日は頑張ろう。
私のやる気が途切れない内に……。


第13話 ゆらぎ荘名物 温泉卓球!

「ぉゎぁぁぁぁ…」

 

トッポオオオン……

 

「コガラシサーンッ!スミマセ-ンッ!」

 

今日も今日とて目が覚めた。流石は防音結界。あの轟音と叫び声が本当に小さくなった……いや、私の貼った防音結界を貫通して聞こえてくるって相当じゃないか?流石と言うべきは彼らの方だったか……。

 

しかし、起こされるとはいえ、ここまで小さくなれば怒る気にはならないな。ストレスもあまりないし。

 

と、ここで皆は思っていることだろう。お前さ結界とか貼ったらバレるからやらないって言ってなかったっけ?と。

 

もはや今更なんだよ。やっぱり坊さんの集団に目の前で呪文使っちゃったからね。霊能力者だーってことでひとつ納得してもらったんだよ。おそらく皆は霊能力者じゃないだろうって信じてないだろうけど。

 

まあでも、かなり心配をかけてしまったようだし反省はしてるよ。普通はビックリするよね。だいたい4日間ぶっ通しで寝続けてたらしいし。

 

さて、ご飯を食べに行くか。今日は仲居さんの当番だったな。初日に手伝うと言ってから、日替わりで家事を分けているのだ。今日の私の受け持ちは風呂場の掃除だったな。ご飯食べたら始めるか。

 

「なかなか広かったよなぁ……昼までに終わるようにピオラでもかけるか?いや、流石にポンポン呪文を使うのも……ん?」

 

どう掃除しようか考えながら廊下を歩いていると、前方から猫が歩いてくるのが見えた。ふむ、なるほど?とうとう来たか。

 

「にゃ―…」

「うむ、ご苦労。未だに斥候部隊からの報告がなかったゆえ、少しばかり心配していたぞ」

「うにゃっ!?」

 

帝王として喋りかけると、猫が驚いたようにこちらを見上げる。まあ、そうだろうな。自分たちの王が浴衣着て人間の生活に溶け込んでいるのだから。

 

周りに誰の気配も見当たらないことを確認すると、しゃがんで猫に視線を向けた。

 

「それで、この世界に異界はあったか…いや、この星の調査はどれほど進んでいる?実力者や神の存在は確かめたか?」

「にゃ……う―……」

「どうした?人間に聞かれると心配しておるのか?案ずるな、他の者の気配は無い。安心して報告をするがいい」

 

なんだ?この猫、普通の猫には無い力を感じるというのに……報告ができない理由でもあるのか?

 

「何を黙っている。私とて無駄な時間は好かぬぞ」

「にゃ…にゃう……」

 

言葉は通じているはずだ。この猫からは困惑が見て取れるからな……なぜ困惑しているのだ?

 

「いい加減にしろ。早く報告を……ぬ…」

 

階段側から足音と話し声が聞こえる。これは……コガラシくんと幽奈さんか。まったく、こやつどうしてくれようか。

 

「貴様は猫の振りを続けろ。まったく、無駄な手間をかけさせるな」

「にゃ……」

 

降りてきたのはやはりコガラシくんと幽奈さんだ。コガラシくんがゲンナリしているのは今朝方の川へダイブしたことかな?

 

「毎朝すみませんコガラシさん…私、もっと気を付けますので!」

「おう頼む…毎朝これじゃ身が持たねーぞ……幽奈の未練を晴らす具体的な方法も考えていかねーとな。幽奈はなんか好きなもんとかねーのか?」

「好きなもの……猫さんですね!」

「猫か……猫ならアイツに……おっ」

「やあコガラシくん、それに幽奈さんも。なんだか元気が無さそうだね?」

「お〜〜っす!アークさん。今、幽奈の未練について話してたとこなんすよ」

「ああ、聞こえていたよ。そういえば、猫が好きなんだってね。ここにちょうどよく…ほら」

「おおっ!」

 

猫のままだぞ、という視線を向けておく。しかし猫は頭に?をつけていた。おい、なんでそんな反応をするんだ。

 

「どっから入り込んだんだおまえー?」

「あっコガラシさん!その猫さんは…」

 

コガラシくんは猫を抱き上げ、乱暴に頭を撫で始めた。たいして猫はフシャーと威嚇しながら暴れている。あーあー、そんなワシワシとやったらダメだよ。

 

「お?なんだイヤか。撫でてやってんのにかわいくねー奴だな」

「こ、コガラシさん!あのっ…」

「フシャーッ!」

「痛ッ!?」

 

猫がコガラシくんの手を引っ掻き、見事脱出した。床に足を着いた瞬間、猫が煙を出し爆発した。

 

え?まさか変化を解いたのか!?そんなことしたら……。

 

しかし、煙が晴れ出てきたのは魔物ではなかった。というか、私のよく知っている人物だった。

 

「フーッ!フーッ!」

「おまえ…夜々!?」

「…………え?」

 

ちょっと待て。一回待て。ウェイトウェイト。

え?夜々さんだったの?夜々さんに向かって斥候部隊やら星の調査やら言ってたの?どうしよう、どうしよう!?

 

「冬空コガラシ…これは一体どういうことだ……!?」

「狭霧!?」

 

コガラシくんの後ろから現れたのは狭霧さん。般若のごとき形相をしながらコガラシくんを睨みつけている。あっ、コッチ向いた。

 

「アークさん……」

「あー…私は何もしていないぞ?猫がいたから珍しいなーと観察していただけだ」

「コガラシに…夜々の身体中をまさぐられたの!夜々、触られるのキライなのに…!」

「お、俺は猫を撫でてただけだーッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「悲しいことですが、今日。冬空コガラシさんの退去を希望する嘆願書が提出されました。よって、この確執の早期解消を図り、ゆらぎ荘宿舎規則に則り一本勝負を執り行います!」

 

ゴメンねコガラシくん。あそこで擁護するのはデメリットが大きかったんだ。

 

「宿舎規則って?」

「ゆらぎ荘が下宿になった際、当時の女将さんが取り決めた鉄の掟です…!逆らった者は恐ろしい不幸に見舞われてしまうとか…!」

「マジかよ……」

 

その不幸は仲居さんが引き起こすんですねわかります。

 

「敗者は素直に、勝者の言うことに従うこと!よいですね?」

「う」

「無論です」

「やるしかねーのか…」

「勝負方法は、ゆらぎ荘に古くから伝わる伝統競技━━━」

 

━━━温泉卓球!ダブルス一本勝負!!

 

「はぁ…卓球苦手なんだよな……」

「まあまあ、頑張ろうよコガラシくん」

「フフンッ!早速負けた時の言い訳か?見苦しいぞ冬空コガラシ!」

「う!アークも、手加減はしないの!」

 

今回、私はコガラシくんのバディとして参加した。ちょっと罪悪感がね…。とりあえず、ここで楽しく卓球をして夜々さんに忘れてもらう作戦だ。流石にやらかしたからね……。

 

「せっかくの卓球だし、楽しもうか」

「いや、俺のここでの生活がかかってるんすよアークさん…」

「もちろん私だって勝ちに行くよ」

「……まあ、適当でいいか。アイツらがまともな卓球をするとも思えねーし」

「う〜……にゃッ!!」

「出ました!夜々選手の肉球サーブ!」

「ラケットすら使わねぇの!?」

 

夜々さんは手につけた肉球グローブでボールを打った。柔らか肉球によってコースが微妙にズレ、取りずらいものになっている。これ狙ってるのか?狙ってるなら天才だぞルールガン無視だけど。

 

「これはコースが読みにくいでしょうね」

「さぁ果たしてコガラシ選手、夜々選手の変則サーブを返せるのか!?」

 

スパァァンッ!

 

振り抜かれたコガラシくんのラケット。返されたボールはとても早く、バウンドして壁まで飛んで行った。

 

「…………何…!?」

「コガラシ選手、見事打ち返しましたぁ〜!」

「凄いじゃないかコガラシくん!」

「貴様…卓球が苦手というのは虚言か!?」

「嘘じゃねぇよ。俺はかつて卓球コーチの霊に取り憑かれたことがあってな…やりたくもねー地獄の猛特訓に付き合わされて卓球嫌いになっちまったのさ。まぁおかげで、全国大会優勝程度には強くなれたけどな」

「おお〜!」

 

すごい体験をしているな!まあそれはとても心強いのだが!

 

試合はコガラシくんが大活躍し、こちらの有利に進んだ。しかし、狭霧さんたちもタダでやられる気は無いようだ。

 

「なるほど、なかなかやるな冬空コガラシ。ならば私も…」

「「「「「本気を出そう!」」」」」

「はあ!?」

 

どろんっ!という音とともに狭霧さんが5人に増えた。まさかこれは有名な影分身の術とやらか!?

 

「おお〜っと、狭霧選手得意の分身サーブです!コガラシ選手は本物の球を見分けられるのでしょうか!?」

「ちょ…待て!そんなのアリか!?」

 

私たちは見事全て外し、狭霧さんたちにポイントが入ってしまった。

 

「こんなもん返せるか―ッ!!」

「ふはははは!待っていろ幽奈!もうすぐそのふしだらな男から解放してやる!」

「なっ…!?」

「ふむふむ、このままじゃマズイね……よし。そろそろ本格的に動こうか」

 

また狭霧さんが分身サーブを打ってくる。コガラシくんは当てずっぽうでラケットを振るってるようだ…………あれだな。

 

カァンッ!

 

ボールが返され相手の陣地へと刺さる。私が打ったのは本物だったようだ。

 

「な…!?」

「アークさん!本物だったんすか!」

「そうだね。分身サーブの打ち返すコツ、解っちゃったかも」

「な……コツだと!?」

「アークさん!俺にも教えてください!」

「ふむ……教えると対策されそうだからねぇ。分身サーブの時は私に任せなさい」

「ウッス!」

「く……アークさん、思わぬ強敵だな…」

「う」

 

その後の試合は私たちの圧倒的有利で幕を終えた。コガラシくんは強いねぇ。霊力も使ってないのにどんどん返してくれて助かったよ。

 

「……アークさん。私のサーブ、どうやって見分けたんですか」

「うん?ああ、それはだね。分身は霊力そのものだから、霊力が少ないボールを見つけることが出来れば、それが本物というわけさ」

「なるほど…!」

 

まあ簡単なことさ。ここの皆なら出来そうだし、大して自慢できるものじゃないよ。

 

さて、今は片付けをしているところだ。使ったものはちゃんと片付けしないとね。

 

「で?勝負は俺らの勝ちでいいんだよな?」

「ああ。負けは負けだ。不本意だが…もう貴様を追い出すような真似はしないと約束しよう。だが、覚えておけ。貴様がもし我々に害をなすようであれば、追い出す程度で済むと思うな」

「ンなことしねーって……お!その卓球台2人じゃキツイだろ。手ぇかすぜっとと、おわっ!?」

 

コガラシくんが卓球台を運ぼうとする狭霧さんと夜々さんへと走る…あ、足下に球が……ってマズい!!

 

私は踏み込んでコガラシくんを手で受け止めた。ふぅ、危ない危ない。もう少しで狭霧さんと夜々さんもろとも倒れるところだった。

 

「あ、サンキューっすアークさん」

「ああ、ちゃんと床を見ておきなさい。転んで怪我でもしたらダメだからね」

「ウス」

「まったく、少しは周囲に気を配れ冬空コガラシ」

「う。不注意なの」

「す、スマンって」

 

あはは。こうやってドタバタしてるのも悪くない。この子たちもちゃんと護ってやらないとな。

 

 

 

「アーク、今朝言ってたことの意味って」

「ノーコメントだ」

 

 




やはり原作に入ると長くなるな。
つまり、それまでの私の想像力が乏しかったということでは…!?
うん、もうちょっと想像力を鍛えておかねばならないようだ。

次の番外編どれがいい?(締め切りは11/5まで)

  • 戦闘回
  • 日常回(魔界)
  • ギャグ回
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。