ちょっと頑張って2話投稿。
ふぃ……ちょいと疲れました。
「かんぱぁ〜い!!」
カァン!と、缶ビール2本とゴツヤ・サイダーの缶が鳴らされる。
私とコガラシくんが口をつけるよりも先に、呑子さんはすぐさまビールを口に運びグッビグッビと美味しそうに飲んでいった。
「〜〜〜っぷはぁぁあ!!原稿明けの一杯…これぞ至福ぅ!」
拳をグッと握り、缶を高々と掲げながら呑子さんは涙を流した。よっぽど禁酒が堪えたんだろうなぁ。
「人生の意義悟っちゃうぅぅ!!」
「いやいや今から飲むんすか!?俺寝たいんですけど!」
「ならなんで缶を鳴らしてしまうんだい…しかもきっちり開けてるし。開けたならちゃんと飲みなさい」
「あ……うす。ゴッゴッ……ぷはぁっ」
「いい飲みっぷりねぇ〜!アタシもまだまだ行くわよぉ〜!!」
いつの間に1本飲みきったのか、2本目の缶を開ける呑子さん。私も疲れが溜まっていたからか、かなり勢いよくビールを呷ってしまった。
皆はこんな事しないようにね?アルコール中毒起こすかもだから。
「う〜ん、アークちゃ〜ん!一緒に飲むお酒は美味し〜わねぇ〜!」
「そういえば、呑子さんはいつも一人で飲んでましたもんね」
「そうなのよぉ〜…みんなお酒が飲めないしぃ、中居さんはあまり好きじゃないらし〜しぃ……でも、アークちゃんがいるからもう大丈夫ねぇ〜!!」
「ゴッゴッ……ふぅ。眠いし、俺はもう寝ますね…」
私の注意を聞いてくれたのか、開けた缶を空にすると立ち上がるコガラシくん。欠伸をしながら自室へと……自室へと…。
ガシッ
行けない。呑子さんがコガラシくんの服の裾を掴み、意地でも行かせんとコガラシくんを引き止めていた。
「ちょっ!?呑子さん、俺もう寝たいんすけど!」
「いいじゃないのよぉ〜!アタシ、頑張ったでしょお?一緒に打ち上げしましょうよぉ〜!」
「ちょ…もう酔っ払ってんすか!?勘弁してください!」
「うんって言わなきゃ離してあげなぁ〜い」
コガラシくんの首に腕を回す呑子さん。そのままコガラシくんは引き寄せられ、豊満な呑子さんの胸に収まってしまった……おおう!?
「むぐっ!?わ…わかりました!わかりましたから離してください!」
「いやいやいや、呑子さん!離してあげてください!」
無理矢理コガラシくんを呑子さんから引き剥がす。息ができずにいたコガラシくんは荒く呼吸を繰り返し必死に酸素を取り入れ始めた。
「ぜぇ…ゲホッ!はぁ…はぁ…死ぬかと思った…アークさん、いつもサンキュっす……」
「礼には及ばないよ……呑子さん?」
「だ…だってぇ……一緒に打ち上げしたかったんだものぉ…」
「でも無理強いは良くないですよ。コガラシくんもまだ高校生なのに、早朝まで付き合わせておいて寝かせないのは体がもちませんよ。私が付き合いますから、少し落ち着きましょう?」
「むぅ……はぁ〜い」
コガラシくんは私にお礼を言いながら、今度こそ自室へと戻っていった。
「さて、今回はお疲れ様でした呑子さん。原稿が間に合って良かったですね」
「アークちゃんとコガラシちゃんのおかげよぉ!今回はホントにピンチだったけどぉ、2人のおかげでなんとか間に合ったわぁ……ありがとね、アークちゃん」
「私よりもコガラシくんの方がよくやってくれましたよ。写真もコガラシくんが1番取られてましたし」
「それでもよぉ……こういう時は累ちゃんがいつも手伝ってくれるけど、アークちゃんとコガラシちゃんがいなかったら今回は無理だったわぁ」
「お役に立てたなら良かったですよ……はい、呑子さん。新しいビール缶です」
「あら、もう空っぽぉ?ありがとねアークちゃん」
互いに労いながらビールを飲んでいく。私は帝王様ボディによりこれぐらいじゃ酔えないな……あっ、そうだ。
「呑子さんはたしか…鬼殺しを飲んでましたよね。強いお酒もイケる口ですか?」
「そうねぇ……お酒ならなんでも好きよぉ!鬼殺しみたいな強いお酒があるのぉ?」
「なんなら、鬼殺し以上の強いお酒がね。味もいいですし、どうです?」
「なら貰おうかしらぁ!ワクワクするわねぇ」
「わかりました。少し待っていてください……あ、グラスとか入れ物を用意しておいて下さい」
「はぁ〜い」
自室に戻り、異空間から1つの酒壺を取り出す。その酒壺には墨で、竜と大きく描かれていた。
酒壺を持ちながら、呑子さんの部屋へと戻ると、ちょうど2人分のお猪口を準備し終わったところだった。
「お猪口ですか。これから出すお酒には良さそうですね」
「良かったわぁ。強いお酒らしいから、これがいいかなぁって」
「ありがとうございます。それでは、注ぎましょうか」
酒壺からお猪口にお酒を流し込む。そして、一緒にその酒を呷った。
「はぁ……これは美味し…!?」
「あ〜…これは……」
「〜〜っ!?」
かなり辛口……というか、強すぎるお酒だ。鬼とはいえ、これはキツかったか。
「あ、アークちゃん?これは、なんのお酒なのぉ?」
「これは『竜の火酒』と言いまして、空の英雄と言われた光の竜が好物としたと伝えられるお酒です。一口で全身に酔いが回るほどの強いお酒で……まあ、竜が好むほどですから相当な物です。味はかなりのものでしょう?」
「そ、そうねぇ……味はとても良かったけれど、強すぎるわぁ」
「なら下げますか?」
「いいえぇ、こんなに美味しいお酒、飲まないなんてもったいないわぁ!」
再び竜の火酒を呷る呑子さん。今度はのたうち回るほどではなかったが、これまた酷い顔になってしまった。しかし、最終的には幸せそうな顔へと変化している。
「あれねぇ……このお酒には天国と地獄が詰まってるわぁ」
「私にはちょうどいいというか少し物足りないぐらいですけどね……うん、美味しい」
これを売ろうとしていたあの里の民はおバカなのではないか?竜のために作られた酒、こんなのを普通の人間が飲むと喉が焼けてしまいそうだ。
「このお酒、アークちゃんはどうやって手に入れたの?」
「あ〜……それはナイショで。皆さんが気になっている私の正体、それを明かした後であれば教えますよ」
「ん〜……残念ねぇ。まぁ今はこのお酒を楽しもうかしらぁ」
常人であれば二口飲めば倒れてしまうというのに、呑子さんは次々と飲んでは悶絶する。
これが鬼の特性か。たしか、酒気を霊力に変換しているんだっけか。
「はぁ。いい感じに火照って来たわぁ……よぉ〜し、それじゃ朝風呂といきますかぁ!」
「……っ!!!?」
呑子さんが突然、帯を掴み裸になった。そして別の手を私の帯に……。
「いや、やらせねぇよ!?」
「あらぁ、アークちゃんも一緒に入りましょ〜よぉ」
「入りません!というか、ここで脱がないでください!」
「んもぉ〜…」
渋々といった様子で呑子さんは浴衣を着てくれた。
「はぁ……まあ、今度また飲む約束をしますよ。それでいいですか?」
「……わかったわぁ。次は、その……竜の火酒も飲めるようになっておくからぁ」
「ええ。また一緒に飲みましょう」
ここで、打ち上げはお開きになった。いずれ、コガラシくんや羽良嶋さんともこういった打ち上げをするかもなぁ。
期待と一種の予感を抱きながら、私は自室の布団に潜り込んだのだった。
今日、番外編2を投稿しましたが、どうでしたでしょうか?
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