ゆらぎ荘の帝王様   作:サンサソー

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今回は超難産です。

どこまでお色気シーンを書こうか悩みました。

こういったシーンは慎重に扱わないと色々と怖いので……:( ;˙꒳˙;):



第22話 コガラシくん危機一発!

まだ鳥のさえずりが聞こえる朝。

 

私は朝食を作り始めていた。今日のメニューはお味噌汁と卵焼きやウインナーなどの軽いものだ。足りなければ白米と味噌汁でカバーしよう。

 

1ミリのズレも許さないスピーディーかつセーフティーな包丁さばき。

火が通り過ぎないように火力と鍋の状態をつぶさに観察し、丁度良いタイミングで高速手首ひねり。

 

つまみから変な音がした気がするが、まあ良しとしよう!

 

さて、後は盛り付けて……そういえば、お風呂に入ってからみんな食べると言っていたな。

 

仕方がない、適度に温めつつ鮮度を保つ呪文でもかけておこう。

 

「こゆずさ〜ん?」

「こゆずさーん!どこですか〜!?」

 

おや、仲居さんと幽奈さんの声が。

 

「あ、アークさん!こゆずさんを見かけませんでしたか!」

「こゆずちゃんですか?私は見ていませんが…どうかしたんですか?」

「こゆずさんが部屋から姿を消していまして…まだ眠そうにフラフラしていたので心配で…!」

「なるほど……ちょうど支度も出来ましたし、私も探しますよ」

「ありがとうございますアークさん!」

「中居さん、次はお風呂場に行ってみましょう!」

「ええ、アークさんは玄関近くをお願いします!」

「わかりました」

 

仲居さんと幽奈さんは駆け足で行ってしまった。さて、私も探すとしますか……玄関から外に出ていたらどうしよう?

 

「こゆずちゃん?どこにいるんだ〜?」

 

声を辺りに投げかけてみるも、返事は無い。まさか、本当に外に出てしまったのでは?一度玄関の外に出てみようかな。

 

「う?アーク」

「おや、夜々さん。こゆずちゃんが行方不明なんだけど、どこにいるか知っていたりしないかな?」

「こゆず……う!さっきお風呂の方に行くのを見たの」

「そうか……なら、中居さんと幽奈さんがもう見つけている頃かな。ありがとう夜々さん。夜々さんの朝食は大盛りにしておくよ」

「う!楽しみなの!」

 

再びゆらぎ荘の中に入り、お風呂場へと向かう。まったく、眠気まなこのままどこかに行ってしまうとは……というか、なぜお風呂に行ったんだろう。

 

…………?

 

おや?ゆらぎ荘周辺の気配が……5つ?

これは…コガラシくんがいないぞ。さっきまで確かに気配を感じていたというのに。

 

「コガラシくん…どこかに出かけたのか?いや、出かけたのならば玄関にいた私と出会うはず」

 

どんどん心配事が増えていく。さて、コガラシくんはどこだ?

 

「最後に感じたのは……風呂場か」

 

どうしてお風呂に関して問題が起こるのか。なにか特殊な呪いか何かでもかかってるんじゃなかろうか。

 

と、お風呂に着いた……何かが擦れる音だ。これはスポンジかな。なら、中に誰かがいるということか…うーん、中を調べたいのだが。

 

「すみませーん!中に誰かいますか〜?」

「アークさん?私です〜!幽奈がいます!」

「幽奈さんか。コガラシくんがいなくなったんだが、どこにいるか分かるかい?」

「コガラシさん……こゆずさんを見つけた時には既にいませんでしたよ!」

「そうか……わかりました!ありがとうございます!」

「いえいえ〜」

 

幽奈さんが中にいるということは、コガラシくんは風呂場以外のどこかに……。

 

「あらぁ、おはようアークちゃん!」

「おはようございますアークさん」

「う。アーク、何してるの?」

「おや皆さん。コガラシくんがいないので探しているんですよ。皆さんは知ってますか?」

「う〜ん…知らないわぁ。ごめんなさいねぇ」

「私も知りません」

「わからないの」

 

皆さんも知らないか……どうしたものか。

 

「また別の場所に行こうと思います。ではまた」

「はぁ〜い。じゃ、入りましょ〜」

「ええ」

「う」

 

3人は扉の奥に消えていった。さて…コガラシくんはどこに行ったんだ?

 

う〜む…やはり気配を感じないとなると外に出たのかな……ふむ、霊力の方を探知してみるか。コガラシくんほどの強い霊力ならすぐに……んん?

 

これは……お風呂?

 

え?覗きかいコガラシくん?いや、何故かわからないが分散しているな。まるで細かく分裂しているかのような……まさか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あらぁ、おはよう幽奈ちゃん!」

「おはよう幽奈」

「おは」

「呑子さん!狭霧さん!夜々さん!おはようございます〜!」

『おわああああ!?』

 

まさか、俺がボディーソープ(・・・・・・・)になっちまってる時にみんな来ちまうなんて!?

 

『おっ…おいみんな!やめろ!俺がいるんだ!!誰も俺の声聞こえないのか!?頼む!誰か…!』

 

ボディーソープとなった俺は、みんなの身体に張り付き、流れる。柔らかい胸や臀部などの感触は俺の理性を容赦なく削っていった。

 

『す…すまねぇ。女の子の…みんなの身体中を、こんな…こんな風に…俺…!!』

 

と、夜々がプカプカ浮かぶ泡に気がついた。まるで猫のように姿勢を低くし、ジャンプ。泡を割り夜々が落ちたのは、狭霧と呑子さんの上だった。

 

「う!?」

「あらぁ?」

「なっ!?」

 

夜々が2人に倒れ込むと同時に、柔らかいものに挟まれる感触が俺を襲った。

 

『ああ…挟まれて……ああもう、もみくちゃ祭りじゃあああい!!』

 

この時は、流石の俺も何かが崩壊した。

 

 

 

「こうして皆で入るのも久方ぶりだな」

「どうせなら全員揃ってみたいです〜」

「そうねぇ、後は中居さんとこゆずちゃんと……コガラシちゃんとアークちゃんがいればねぇ」

「な…彼らは男ですよ!?」

「それなんですけど、水着を着たらどうでしょう?」

 

アークさんはともかく、俺はもういるんだなぁコレが…!さっきはガチでやばかったぜ…。

 

気合い入れたり元の姿を強くイメージしてみたり…思いつく限りやってみたが変化はさっぱり解けやしねぇ。

修行でちったぁ強くなった気がしてたんだが、拳を振るえねーとなるとこんなにも無力になっちまうんだなぁ俺は…。

 

こんなことになるんなら、もうちっと術の方もやっときゃよかったぜ……っ!?

 

この喪失感は…!?流れて行った泡の感覚が途切れた……拡散しすぎたせいか!?もしソープを使い切られたら…俺の意識はどうなっちまうんだ!?

 

…………クソッ。

 

誰にも気づいてもらえねぇし、俺…このままずっと人間に戻れず、孤独なボディーソープとして消えていくのかよ…!

 

『誰か……誰か俺に気づいてくれよ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、やっと見つけたよコガラシくん」

 

俺を包む暖かい感触。見上げると、アークさんが微笑みながら、俺を持ち上げていた。

 

 




原作を改めて見返しても、この場面は本当にゾッとします。ごめんねコガラシくん。

というか、一番コガラシくんがヒロインしてません?
やっぱり原作主人公ゆえ、こういう境遇に陥ってしまうのが多いから、こんな展開にはなりやすいんですよねぇ…。


期末試験が迫っておりまして、また1、2週間空いてしまうと思います。すみません……あれ?もしかしていつも通りでは?

終わり次第また投稿を続けていこうと思います。
もしかしたら、我慢できなくなったら書くかもしれませんね。

次の番外編どれがいい?(締め切りは11/5まで)

  • 戦闘回
  • 日常回(魔界)
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