ゆらぎ荘の帝王様   作:サンサソー

3 / 57
お待たせしました〜……。こうやって小説書くの、なかなかにいい休憩になりますね〜……。

今回は前編です。戦わせるために、筋通しや内容の構成考えるの今までで1番難しかった……番外編でこんなに苦労したの初めて。


番外編3 前編 地獄の遺伝子

地獄の帝王は、勇者に2度……いや、異世界を含めると何度も倒された。

 

導かれし者たち、天空の勇者とその家族、竜神族とその仲間、天空の守り人、冒険王、モンスターマスター……あげるときりがない。

 

彼らは生まれながらにして勇者であったり、その勇気と成し遂げた功績によって勇者と讃えられた者たち。

 

『勇者にのみ、地獄の帝王を殺すことができる』

 

天空の勇者たちと戦った際には、確かに命の危険はあった。実際に死んだこともある。しかし、天空の勇者以外の者たちと戦ったさいには、倒されはすれど死ぬことはついになかった。

 

挙句の果てには、進化を繰り返した帝王は勇者級の力を持つ相手に助言をして追い返すという余裕を見せてくる始末。

 

神々は、この怪物が記憶を失っている間になんとしても滅ぼしておきたかった。魂までは滅ぼせずとも、封印が成れば地獄の帝王が復活することはついぞないだろう。

 

神々は考えた。天空の勇者が再び現れるのを待つか?いや、それでは遅い。今もなお、帝王は進化を繰り返し力をつけている。一世代だけでは力不足……ではどうするか。

 

勇者を呼べ。異世界問わず、伝説の勇士たちをかき集めろ。我々もうって出れば、必ずや帝王を殺せるはずだ。

 

あらゆる時間軸、あらゆる世界から強者たちが召喚された。たった一体の魔物を滅ぼすために、地獄の帝王を世に出さぬために。

 

地獄の帝王vs光の連合軍

 

たった一体との戦争は苛烈を極めた。圧倒的火力の攻撃と、凄まじい生命力。Lvと呼ばれる力の大まかな測定値が最大となった勇者と神々を前に、地獄の帝王は大立ち回りをして見せた。

 

完全覚醒した帝王に眠りは効かず、ただただ回避し殴る。どうしても躱せない攻撃はアタックカンタやマホカンタを貼った者たちが盾となり、雷の必殺技たちが絶えず飛びかい帝王に僅かながら傷をつけていく。

 

いかに地獄の帝王でも、連合軍の全てを捌ききることはできず、ついに倒れた。

 

神々はすかさず魂を封印し、肉体は勇者たちにバラバラに切り刻まれ、異世界に封じられることとなる。

 

こうして、地獄の帝王は完全に滅びた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥か宇宙の彼方にて、人知れず邪悪な魔力を放つ宝箱があった。

 

複数のそれらは互いに共鳴しながらも、今か今かと待ちわびていた。全てが揃い、再び降臨する時を。

 

その箱の前に、2つの人影がうつる。

 

闇のオーラを纏うそれらは箱の中身を取り出すと、ある浮島へと向かう。目的はその巨大な塔の中、ブレイクモンスターと呼ばれる、魔物の体を構成するマ素に汚染された魔物を生み出す装置。

 

『黒鉄の監獄塔』に、それらは降り立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アロマ・ゲブズリン。

 

魔物をこよなく愛し、人間全てをマ素によって魔物にしようとした男が遺した仕事を受け継ぎ、バトルGPの会長となった娘。伝説のモンスターマスターをライバルと呼び、競い合い、寿命で逝った彼女を迎えたのは大魔王と呼ばれる存在であった。

 

絶えることのない苦しみ・痛みに蝕まれ、大魔王の命令に従うことだけ許される。

 

子孫であるアロマ・ゲブズリンも同様であった。

 

大魔王の命令は、強いモンスターを作り出せ。魔王軍の戦力を増強するために配合でモンスターをかけあわせ、最上位の魔物を生み出す事だった。

 

しかし、やはり普通の配合では限度がある。どうしたものかと必死に考えていた際に見つけたのが、宇宙に散らばった禍々しい魔力を放つ宝箱だった。

 

勇者たちにバラバラに切り刻まれ、僅かな肉片となってしまった帝王の身体。

 

『地獄の遺伝子』であった。

 

恐ろしいことに、この遺伝子は通常の配合装置や配合技術では操作できなかった。明らかに普通の魔物のものでは無い。しかし、復活させ、軍に加えることが出来たなら?私たちの苦しみも終わるかもしれない。

 

そのために、黒鉄の監獄塔に来たのだ。ブレイクモンスターを作り出すこの巨大な装置ならば、マ素で肉体の足りない部分を補いつつ最凶の怪物が生まれるとふんだのだ。

 

監獄塔に残る、異常なマ素量を誇るダークマデュライトをつぎ込み、地獄の遺伝子をセットする。装置が動き始め、高密度のマ素を浴びた地獄の遺伝子が妖しく輝き始めた。

 

やがて輝きは強くなり、何も見えなくなった瞬間、監獄塔が凄まじい揺れに襲われた。監獄塔の屋上から凄まじい気配が放たれ、野生の魔物たちは逃げ出し、街に住む知恵ある魔物たちは畏怖の念に身を震わせながら拝み始めた。

 

エレベーターと階段を使い、2人は監獄塔を上がっていく。上がるごとに強くなる圧倒的存在感。大魔王の力と呪いを施されているというのに身体の震えが止まらない。

 

扉を開け、そこで見たものとは━━━━

 

「グゴゴゴゴ……なんだ、貴様らは」

 

魔王族に分類され、巨大な双剣と体の大部分がマ素に汚染された、まさにブレイクモンスターの王とも言うべき風貌。

 

「我が名は凶エスターク。今はそれしか思い出せぬ……」

 

青い肉体をマ素に染めた地獄の帝王、凶エスタークであった。

 




番外編3 後編をやり終えたら、しばらく番外編はしないで本編進めようと思います。

また投稿まで空いてしまうと思いますが、気長に待っていてくださると……ほんと、待たせすぎとは思っているんですけどね……ごめんなさい。

25話目は早めに出します。

次の番外編どれがいい?(締め切りは11/5まで)

  • 戦闘回
  • 日常回(魔界)
  • ギャグ回
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。