サポートは5枠全部埋めてるので、必要なクエストに選んで連れていってください。
ID 674 966 649
追記
申し訳ない、投稿予約を使ってみたんですが、日付が8日の12時のはずが12日の12時になってました。活動報告にも上げたというのに、本当に申し訳ないです。
それに伴い、アンケートの締切も15日までに伸ばします。本当に申し訳ありませんでした。
「……遂にしっぽを掴んだ」
湯煙温泉郷の上空にて、私は感覚を研ぎ澄ませ周囲の空間へ気を張り巡らせていた。
そこにあったのは魔力の痕跡。この濃度と性質からして、精神操作の類か……しかもこれほどの量、掛けられた相手はなかなかの実力者だったようだ。
そして、微かな神気……なるほど、奴らもついに神を動かしたか。よほど切羽詰まった状況に置かれているらしい。他の魔王共もきちんと仕事してくれているようだ。
これほどの魔力量であるのに気づくのに少々時間がかかった……相手は上位の神か。
「はあ、まったく……見つけ出すのにこれほどの期間を要するとは、私もまだまだだな。この不自然な途切れ方から推察するに、転移を使ったか……すぐに捜索隊を編成、出動させねば」
ゆらぎ荘の裏山、そこにある帝王軍基地へ向かおうとした時、電話が鳴った。いったい誰だ、忙しい時に……呑子さん?
「はい、もしもし」
『あ、アークちゃん?今どこにいるのぉ?』
「今……今はスーパーにいますが、どうしました?」
『実は狭霧ちゃんから連絡があってぇ〜……幽奈ちゃんが攫われちゃったんですってぇ〜!』
「……へ?攫われたって、どういうことですか!?」
『黒龍神っていうのが犯人みたいよぉ〜。今は狭霧ちゃんとコガラシちゃんが向かってるみたいだけどぉ、アタシたちも助けに行く予定なの!車出すから、アークちゃん拾っていくわねぇ!』
「……いや、呑子さんたちはそのまま向かってください。私は少し準備してから行きますから……場所だけ教えてください」
『ん〜……わかったわぁ。狭霧ちゃんが言うには、その神様のいる場所は長野県の龍雅湖っていうところみたいよぉ〜』
「了解しました。では、また後で」
電話を切ると、すぐさま裏山へと飛ぶ。黒龍神……おそらく、あの魔力は湯煙温泉郷に来ていたそやつの精神を操った時のもので間違い無さそうだな。
「この一件、邪教団が絡んでいるとなれば……こちらも相応に準備しなければな」
付き添いは……そうだな、念の為にピサロに頼むか。裏山に着き、壁へと走る。そのまま壁をすり抜け……。
「ゴブッ!?」
られなかった。しまった、もう少し左の方だったか……。
長野県、龍雅湖。その畔に佇む和風の城こそ、神霊である黒龍神、龍雅玄士郎が治める龍雅城である。
先に到着していたコガラシ・狭霧・こゆずの三人は、幽奈奪還作戦を展開していた。
コガラシが弦士郎たちの陽動を務め、その隙に狭霧とこゆずは幽奈を連れてコガラシと合流し脱出する。それが幽奈奪還作戦の全貌だ。
コガラシはしっかりと気を引き、釘付けにしてみせた。作戦において一番大事な仕事を、見事果たしてみせたのは感服する。
そう、
「ふ……いい恰好ではないか」
「こ…これってまさか……拷問的なアレ…?」
捕まったコガラシは、幽奈にゾッコンである玄士郎へ『幽奈と色んなことをした』と言い興味を持たせた。それによりかなりの時間、玄士郎と従者たちを釘付けにしていたのだが、痺れを切らした玄士郎が吐かせるために用意させたのは……十露盤板と呼ばれる角張った鉄板と、伊豆石と呼ばれる4枚の大きな四角形の石だった。
石抱きという拷問方法であり、その内容は伊豆石を最大4枚まで乗せて膝を十露盤板に食い込ませるというもの。それと並行して鞭打ちまで行われ、これらは江戸時代にて正規の拷問の前段階、つまり前座として行われていたものだった。
「さあ、石を乗せよ!」
「ちょっ!?」
(しまった、調子に乗りすぎちまった!急げ、急いでくれ狭霧ー!!)
従者の魚人が一枚目の伊豆石を乗せようとした時……新たに四人、庭へと入る人影があった。
「玄士郎さま。曲者を捕らえました」
玄士郎の側近である朧と従者の屈強な魚人、そして朧と同じような着物を着せられた幽奈に、魚人に手枷をはめられ吊るされている狭霧であった。
「幽奈!狭霧…!」
「こ…コガラシさん!」
「もう一匹…子狸を取り逃してしまいましたが、現在捜索中です。その男と共に幽奈さまを攫いに現れたのでしょう……しかし、この狭霧という娘もなかなかの霊力の持ち主。玄士郎さまの側室に迎えてはどうか…と」
「おおう?」
朧の進言に、玄士郎は吊るされた狭霧をまじまじと見つめた。服が破れ、しかし強気な表情の美少女。玄士郎はすぐに鼻血を出しながらニヤけた。
「狭霧と言ったな!合───格!!」
「玄士郎さまならばそう言ってくださると思っておりました」
幽奈だけでなく狭霧まで嫁に迎えるという横暴ぶり。コガラシの怒りはさらに膨れ上がっていった。
「…おいオマエら、あんま勝手言ってんじゃねーよ」
「正座で凄まれてものう……」
「ああ!?うるせえよ!」
「……冬空コガラシ!ここは貴様だけでも退け!」
しかし、狭霧は冷静に物事を判断した。黒龍神の強さの次元を、朧との戦闘で知った狭霧はコガラシだけでも逃げることにかけたのだ。
「そこの眼帯の従者一人ですら、私ではまるで相手にならなかった。やはり、人間が手を出していい相手ではなかったのだ…!」
「あ…あの!わたしはあなた方に従いますから!狭霧さんは帰してあげてください!」
「なっ!?幽奈!」
「コガラシさん!わっ…わたしは、龍雅の家に嫁ぎます…!大丈夫、ですから……狭霧さんたちと、ゆらぎ荘へお帰りください!」
「うむうむ!素直なのはよいことだぞ幽奈よ!」
涙を流しながらも、笑顔でコガラシに語りかける幽奈。玄士郎はその言葉に頷いているが、その顔からは狭霧を帰す気は見られない。
それにより、今まで蓄積していたコガラシの怒りは限界にまで迫っていた。
「……なぁ龍神さま!質問に答えようか?俺と幽奈は……一緒に風呂に入るくらいの仲だ」
「!?」
「え…こっコガラシさん!?」
「貴様、突然何を…!?」
玄士郎の知りたがっていた、コガラシと幽奈の仲。ついにそれを言い放ったコガラシへ、玄士郎は静かに歩み寄った。
「余の幽奈と……混浴、だと…!?」
「おう」
コガラシの短い返事。幽奈を自分のモノと思って疑わない玄士郎は、その短い返事に込められた意を汲み取り……激怒した。
「っ!」
「ぐ…っ!?」
玄士郎がコガラシを蹴りあげた。あまりの威力にコガラシは高く打ち上げられ、洞窟の天井に激突し、崩れた岩と共に庭へと落下した。
「こ…コガラシさあああん!?」
「クッ…あれでは助からん…!」
「おおう!?殺めてしまったか!?だがな……余はこの程度では飽き足らんぞ!!」
玄士郎が土埃へと迫ると、その中で立ち上がるコガラシの姿があった。
「!?生きておったか!まだまだ痛めつけて欲しいらしい!」
「……なぁ龍神さま。いますぐ幽奈と狭霧をはなせ……でなけりゃ力ずくで連れ帰る」
コガラシの、神をも恐れぬ言葉。一瞬静まり返った後、魚人たちはあまりのおかしさに吹き出した。
「がははははっ!力ずくだとぉう!?何を言っとるんだコイツは!?」
「頭の打ち所が悪かったと見える!!」
「哀れな……」
「こ……コガラシさん…?」
場の全員がコガラシの言うことを信じていない。神に人間が勝てるはずがないのだから。玄士郎は笑いながらも、高らかに宣言した。
「馬鹿を言うでないわ!幽奈と狭霧はこの後、余と婚姻の儀を迎え……そして余は幽奈と狭霧としょ…しょしょ……初夜を迎えるのだぁぁぁ!!」
顔を赤らめながら妄想に耽る玄士郎。その姿はついに……コガラシの堪忍袋の緒を切った。
「させねぇよ」
「…っ!?な……」
踏み込み一つで玄士郎の眼前に迫ると、コガラシは玄士郎の腹へと拳を叩き込んだ。コガラシが蹴りあげられた時とは比べ物にならないスピードで殴り飛ばされ、龍雅城に大穴を開けながら天井へ激突。玄士郎は埋まり、落ちてくる気配はなかった。
『』
「……俺は以前、デタラメに強い霊能力者の霊に取り憑かれたことがあってな。ムリヤリ弟子入りさせられたが…そのおかげで、地獄の修行と試練の果てに、師匠をも倒す力を手に入れた」
玄士郎を見ながら、コガラシは拳を握った。大事な仲間を悲しませるような輩は、ことごとくその剛拳に倒れることになるだろう。
「悪霊だろうが神だろうが関係ねぇ……俺がぶん殴れねぇのは、女だけだ」
コガラシの強い決意。それは場の者たちの目に強く焼き付いたのだった。
「……役立たずめが」
今回は本当に申し訳ありませんでした。なんとか気づけてよかった……前書きにもあるとおり、アンケートの期限を15日まで伸ばします。
次の番外編どれがいい?(締め切りは11/5まで)
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