ゆらぎ荘の帝王様   作:サンサソー

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筆がのってきました。
これからアーク視点です。三人称視点を続けて投稿したので勝手があまりわからなくなってしまった……。

㊗️合計文字数10万突破・UA3万突破・お気に入り400件突破!
本当にありがとうございます。更新遅い、予定通りに投稿できないなどなど皆さんに数々の迷惑をかけてしまったというのに……ここまで来れたのも皆さんのおかげです。

これからもこの『ゆらぎ荘の帝王様』をよろしくお願いします!


第28話 アークvs黒龍神・強

暗い洞窟の中で、巨大な龍を地へ落とした男が静かに立っていた。というか私だった。

 

やあ、アークさんです。邪教団が干渉してくると予想したら、予想以上の大惨事になっていて慌てたよ。

 

だがもう大丈夫!なぜかって…?私が来た!

 

「と言えればどれほど良かったか」

「グル……」

 

火炎呪文メラゾーマ。猛り狂う火球を放つ上位の呪文なのだが、量多めに魔力を回したというのにピンピンしてる。この世界での初めての戦闘だから、少しやりすぎたかと心配していたのだが……水を司る神だからかあまり効かなかったらしい。やるじゃないか……。

 

「グルアァァアアアッッ!!」

 

━━かみくだき

 

傷つけられたことに怒った黒龍神が、私をその大きな口で食いちぎろうとしてくる。私は右手に『地獄の帝王の盾』と呼ばれる、私を象った盾を顕現させ装備した。盾の縁を黒龍神の上顎の牙に引っかけ、力を右側にずらすことでいなす。

 

私のすぐ真横でガチンッという音が鳴った。少し背筋が冷えるね。

 

「グルルル……」

 

私が思わぬ方法で攻撃を防いだためか、黒龍神は静かにこちらの様子を伺い始めた。私も少し見てみようか、本気の形態ではないとはいえ、私のメラゾーマを耐えた理由は……ああ、邪教官の『呪い』か。私の知る限りでは身体を動けなくさせ苦しみを与えるものだったと思うが……呪いも種類が豊富だ。あの邪教官が多種多様な呪いを扱えても不思議ではない。

 

「……もう少し、見せてもらおうか」

 

━━ダモーレ

 

相手の情報を看破する呪文ダモーレ。黒龍神の情報が、私の頭になだれ込んできた。

 

龍雅玄士郎

Lv:31

HP:5711/6410

MP:∞

攻撃力:483

守備力:598

すばやさ:377

かしこさ:214

 

状態異常

呪い(特殊):憎悪増強・精神狂化・魔力付与・強制強化

 

なぁにこれ。色々と盛りすぎではないかなこの呪い。

 

「ついに来たか、地獄の帝王」

「ん……キミはいにしえの魔神か…」

「ほう、知っているのか」

 

そりゃ、前世ではキミ倒すために宝の地図潜りまくったし。結局、そこに居たのは色違いの別物だったけどね。マデュラビーム連射はもう経験したくない……。

 

「そのトカゲ、なかなかのものだろう?貴様も真の姿を見せたらどうだ。あの者たちにも見られることになるだろうがな」

「……なかなかいい性格しているな。だけど、その必要は無い」

 

私の全身を光が包む。光がおさまると、私の全身は鎧に包まれ、左手に盾、右手にオノを装備していた。

 

『地獄の帝王のかぶと』『地獄の帝王のよろい』『地獄の帝王の盾』『地獄の帝王のオノ』

 

その全てが私を象る武器防具たち。私が人間形態で戦う際は、これらを身につけることで私の存在を知らしめるようにしている。その伝説の武具には及ばないながらも込められた魔力は一級品だ。

 

「今回は久しぶりに楽しめそうだ……なんなら、キミも参加するかい?」

「我にはやるべきこともあるのでな。お前はトカゲと遊んで……」

「グオォォオオオッッ!」

「ブフゥッ!?」

「あ」

 

黒龍神は理性を失っている。敵が会話するという隙を晒して我慢ができなくなったか。黒龍神は、魔神をはねながら(・・・・・・・・)私へと突進してきた。

 

「さすがにその巨体を受け止めたくはないな!」

 

私は大きく跳ぶと、黒龍神の頭に着地。そのまま頭にオノを振り下ろした。

 

「グルアァァアアアッッ!!」

「チィ……硬い!」

 

鱗を割ることが出来たが、そこで止まる。黒龍神は頭を大きく振りながら、雷を大量に降らすことで私を振り落とした。

 

「おっとっと…」

「グルルル…!」

 

危なげに着地した私へ、黒龍神はさらに追撃を加えた。その口からは電撃が漏れ出し、それらが口内に束ねられていく。

 

━━サンダーブレス

 

束ねられた電撃は雷をも超える威力をもって私へと迫る。私はオノを真上に構えると、全力で振り下ろした。

 

━━だいまじん斬りッ!

 

当たれば会心の一撃、当たらなければ大きな隙を生む技だ。しかし、私は当てるために振るわけではない。その会心を発生させる莫大な力でサンダーブレスをかき消すため。

 

「そおぉぉらあぁああッ!!」

 

地面に振り下ろされたオノは、凄まじい衝撃波を生み出し電撃をかき消した。ソコを突こうと接近していた黒龍神も衝撃波に当てられ、空中へと待避せざるをえない。

 

次はこちらから仕掛けようと脚に力を入れた時、一つの通信が入った。念話……発信者はアイツか。

 

「なんだ、これからが面白いところなんだが」

『ごめんねぇ。でもそろそろ終わりにしないと、この洞窟ももたないよ?みんな仲良く埋まりたいなら別にいいけどさ』

「……そうだな。名残惜しいが、終わらせるか」

 

オノに強大な魔力を回す。豊潤な上質の魔力を吸ったオノは、その刃を赤黒いオーラで包んだ。

それに反応した黒龍神も、口内に魔力と霊力を集中していく。コガラシにトドメを刺そうとした際に使おうとした最大の技だ。

 

「『呪い』を解く準備をしておけ、カルマッソ」

『オッケ〜イ!にゃはははは!』

 

━━黒くかがやく闇

 

黒龍神の口から、禍々しい闇のブレスが放たれた。空間を歪めながら私へと迫ってくる闇に……その先にいる黒龍神へ向けて、私はオノを振り下ろした。

 

━━双魔滅殺

 

あの魔界に潜む二人組をも殺す一撃が、剣圧となって放たれた。それは黒くかがやく闇を引き裂きながら前進し……。

 

「グギャアァァアアアッッ!!?」

 

黒龍神は剣圧に全ての結界を破壊され、自慢の鱗もボロボロにされながら天井に叩き込まれた。偶然にも、その様はコガラシによって倒された時と同じような状態で、戦いは終わりを迎えたのだった。

 

「……正直、お前を舐めていた。その姿では大した力はないと……だがその認識は改めねばならないようだな」

「私は地獄の帝王だ。この程度倒せなければ、異世界の戦神や主神に勝てるはずもないだろう」

「そうだな……さて、我は戻らせてもらおう。あの二人はくれてやる……片方はろくに命令も聞かぬ役立たずだったしな」

「逃がすと思うか?」

 

一瞬で距離を詰め、オノをいにしえの魔神へと振り下ろす。しかし、いにしえの魔神の姿は無かった。あるのは呪いの骸骨模様だけ……どうやら呪いによる転移を発動させたらしい。

 

『すでに憎悪と神の力は回収できた。これでようやく目的は達成されるのだ……地獄の帝王よ、お前の命も残り少ないぞ?クク、ハハハハハハッ!』

 

嗤い声を残して、魔神の気配は消えた……が、その程度で私を、我が帝王軍を振り解けるはずもない。

 

『帝王様、転移の魔力と呪いから、奴らの潜伏先が割れました』

「そうか、ならばようやく攻め入ることが出来るということだ。全軍を集結させろ!親衛隊を残し、集まりしだい出撃だ!」

『ハッ!』

 

ついに、ついにこの大事も終わりが見えてきた。私はやっと開放されるのだ!待っていろ、夢のバカンス!

 

 

 

 

「アーク…さん……?」

 

あ……忘れてた。

 




脳内「なんだ、これからが面白いところなんだが」
現実『ごめんねぇ。でもそろそろ終わりにしないと、平均文字数もたないよ?文字数バラバラにしたいなら別にいいけどさ』
脳内「……そうだな。名残惜しいが、終わらせるか」

ステータスはあらゆるモンスターをベースに私の勝手な想像、ボスっぽく作ったものです。気にしなくて大丈夫。

アークさんの中身が若くなってきました。いや、最初の頃に戻ったのかな……。

次の番外編どれがいい?(締め切りは11/5まで)

  • 戦闘回
  • 日常回(魔界)
  • ギャグ回
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