俺の名前は芋ヶ田イスケ。イモが大好きっぽい名前だが、あらゆる面で月並みの凡人である。
ある日のことだ。俺は寝てるうちに女神と名乗るくそ野郎に「魔王倒してきてね♡」と異世界転移させられた。そう、コミックや娯楽小説でよくあるアレだ。
よくあるアレよろしく、異世界言葉や文字をインストールされた。そして当然とも言うべきか、チートみたいな物も押し付けられている。
その名も【右手から塩味が効いたポテトフライが出る能力】。
なめてんのか。ぜってぇ俺の名前からそれ選んだろ。
どうやって魔王倒すんだよ。そもそも魔王ってどれくらい強くてどれくらいの悪い事してるんだよ。
とまあそんな感じの具合で、俺の魔王討伐モチベーションはゼロに近かった。よくあるアレ系であるなら、魔王倒したら元の世界に帰れるとかあるんだろうけども、死んだら元も子もないし。
そんなわけで積極的にチャレンジする気皆無な俺だが、まずは異世界で生活の基盤を確立させることにした。何をするにしても衣食と金は必要なのだ。
幸いにして異世界は、衛生観念がしっかりしているヨーロッパ系ファンタジー。いわゆるナーロッパ。さらに一番最初に転移した地点は人の多い街っぽい場所。
ここでポテトを売り歩き、日銭を稼ぎながら常識を覚えていけばいいだろう。そう考えていたが、そう上手くはいかなかった。
少し考えてほしい。もしポテトの売り歩きが居たとして、それを包み紙もなく直接手渡しされたいだろうか。俺は断じて否である。
金が無い。だからポテトを売りたい。しかし包装が無ければ売れない。そこで俺が取った手段とは。
「ここで働かせてください!!!!!!!!!!!!!」
そう、労働である。一日分の金でもあれば包装くらい買えるだろ!物価しらねーけど!ここのバアさん人が良さそうだし押せば行ける行ける!!
当然その考えはアマアマの甘ちゃんで、あんまりにも常識の無い俺を見かねて、バアさんとその孫娘(メスガキ)に常識を叩き込まれることとなった。
そしてここで生活しているうちに、一つの問題点が浮かび上がる。なんと、右手から出るポテトがマズい。
これは致命的な問題だった。マズいものは売れないのが当然である。食糧難の地域なら重宝されるかもわからんが、この街は交易街。塩やイモや油は高くないし、どっからでも手に入るのである。ゆえにポテトフライの類似品は既に存在し、味も勝負にならない。小腹のすいた夜中に食べるポテトは妙にしょっぱかった。
ある日の事である。結局勤め先になったアイテムショップの孫娘に、おやつ兼いやがらせとしてポテトを用意した時だった。
「まっず!冷えてるし味にムラがあるし塩加減も切り口もめちゃくちゃ!全体的に低レベルじゃん!どこで買ってきたの!?」
酷い言い草だが、ひとつ引っ掛かったことがある。低レベル。ここだ。
最近のよくあるアレ系であるが、近頃はステータスやらレベルやらが出てくるものは減少傾向にあった。なので見落としていたが、よもやこの世界はレベル制なのではないだろうか。
試しにステータスオープンとやら唱えてみると、なにやら四角い平面が出現。あーこれ系ね、と納得していると、スキル欄のレベルが1のままであった。
スキルとは当然【右手から塩味が効いたポテトフライが出る能力】であり。レベルが上がるとうまくなる、と。
レベルに必要なのは当然経験値である。
「俺ちょっと街の外行ってくる」
「え、ポテト始末してからにしてよ」
ナマイキなメスガキをスルーして街の外へ。門番の兵士に誰てめえみたいな反応をされたが、俺は心が強いので無視した。
道を外れて林の中へ。さすがに街が近いためか早々出逢うことはなかったが、三十分ほど歩いたところでモンスターと遭遇。とりあえず拳で、といった生ビール感覚で殴り掛かったら死にかけた。スライムは窒息させてくる強キャラ、イスケおぼえた。
中心に浮いてる核を潰したら一撃で死ぬことを確認してから3匹くらい潰していると、デカいファンファーレが。古典的かつ伝統的なそれを聞き終えた後ステータスを見てみると、レベルが2になっていた。
ちょっと暴れて小腹も空いたのでポテトを生産。味は変わらずウンチ。思わず叫んでしまった。
レベルあたりの味の振れ幅が少なすぎて気が付かなかっただけかもと思ったが、スキル欄に書いてあった説明をよく思い返す。レベルが上がると『うまく』なる。
この『うまく』って、ひょっとして『美味く』じゃなくて『上手く』じゃね?
試しに塩味をきつくするように念じて生産。あの日悔し涙を流しながら食べたポテトよりしょっぱくなった。
ならばと油もきつくすると、ギトギト系シナシナポテトの誕生である。これ毎日魔王に食わせてたら心不全で死んだりしねーかな。
ともかく、ポテトを美味くする方法は目処が立った。後は毎日レベリングを繰り返すのみである。
当然、そう甘くはなかった。
ここ一ヵ月くらいスライムをぶちのめしていたが、レベルは5で打ち止め。弱いだけあって経験値もカス。要求経験値は倍々ゲーム式に増えていくので、この調子じゃ1000匹倒したってレベルは上がらなさそうだ。
「お、イスケのポテトも大分おいしくなったね!」
「何つまみ食いしてんだ」
いまの技術で出来る最高峰のポテト。それをつまんでいたメスガキを厨房から追い出す。このスキルは門外不出だからな、制作過程を見られるわけにはいかんのだ。
厳しく調整しただけあって、味は確かに満足できるラインには達した。しかしそれだけである。人の流れが多いこの街は驚くほどファストフードがあふれ、まあまあ美味い程度では長く生き残れない。味にムラだって残っている。いつまでもアイテムショップの居候でいる訳にもいかんし、どうしたものか。
硬いポテトでカギ爪を作りニンジャごっこして遊んでいると、アイテムショップのほうで話し声が聞こえてきた。メスガキとして相当の訓練を積んでいるアイツでは対応は任せられないと厨房から出ると、なにやら皮鎧などで武装した男女二人組が。強盗かな?
「残念だけど、ウチに奪えるほどの金なんてないよ」
「一言目にそれって両方にメッチャ失礼じゃない?」
一理ある。俺はメスガキをとりあえず端に追いやって椅子をすすめる。すると二人組は「どうも」と大人しく座り、その際に得物を机に置いた。片方は剣、もう片方は棒が刺さったビッグなジャガイモ。
「なに?ジャガイモを武器にしてるの?」
「ちがっ……!これはメイスです!」
女の方が顔を真っ赤にして反論した。
確かによーく見てみれば金属特有のテカリがあるし、ジャガイモにしてはかなりデカい。裏を返せばパッと見イモなんだけど。
一体何をモチーフにしたメイスなのか。ジャガイモって言ったら怒ったし、なんか別のモンかな…。
「ごめんね、こいつイスケって言うんだけど結構バカでさ」
メスガキの雑フォローを流し、本題へ。
どうやら二人組は金欠らしく仕事を探しているとか。なんちゃらの丘に行くから、ついでに誰かを護衛して一儲けしようという気らしい。
そのなんちゃらの丘は強いモンスターが出るが、割かしいい素材系の薬草が手に入るらしく、いまなら料金お安くしときますよって感じの売り込みだ。
「いや詐欺でしょこれ」
メスガキはお気に召さない様子。なんでもこういうのは仕事仲介人やら斡旋人とやらに仕事を持ってくのが普通なんだそうな。いわゆるギルドみたいな。
痛いところを突かれた二人組は、観念した様子で答えてくれた。どうやらこの地域では信用を担保してくれる人物がいないため、片っ端から声を掛けてるらしい。そしてすぐに金が欲しいとも。
どーにも切羽詰まっている二人組を見ると心がチクチクする。なんたってここ来た直後の俺を見てるようなもんだし。
この一ヵ月でチマチマ売ってたポテト貯金があるし、報酬出すくらいなら何とかなるでしょ。
「じゃ、俺をなんちゃらの丘まで連れてってくれ。ついでにそこのモンスターと戦わせてくれな」
「イスケ!」
「いーじゃん俺の懐から出すし。よしんば詐欺だったとしても簀巻きくらいで許してくれるでしょ」
ついでに言うと仲介人って中抜きめっちゃしそうだし。あと、そろそろ強い敵倒さんとレベルも上がらん。
そんなわけで俺はこの怪しい二人組と冒険することになった。
次の日のことである。俺は、なんかしらんが怪しい二人組からカミングアウトを受けていた。なんでも男のほうは勇者の直系ジャケット家のベイクと名乗り、女のほうは星の巫女リンゴとか。お前そのメイス星がモチーフだったのかよ。
実は芋の巫女なんじゃねえかと疑いながらベイクとリンゴを観察していたが、めっぽう強い以外はただの好青年&少女である。
ぼちぼち歩きつつ交流も兼ねて会話をしていると、どうやら二人の最終目的は魔王を倒すか封印することだと語った。ふーん。
「そういや魔王ってどんな悪い事してんの?」
あのくそ女神に魔王倒して♡なんぞ言われたこともあったが、情報収集なんぞこれっぽちもしていない俺にとっては未知そのものである。
なのでいいタイミングだと思い問いかけると、二人は苦笑いした。
「そうか、一般の人だったら噂くらいしか…。魔王は僕たちが住む星から、魔素をすべて奪おうとしているんだ」
魔素。なんかメスガキに色々教えられた気がするな。この魔素とやらがあるおかげで魔法が使えるし、街を清潔に保てるんだとか。
残念ながら俺は基本の基本である魔法すら使えなかったので落ち込んだ記憶がある。まあそんな人のために魔道具があるんだが。
「魔素がなくなると私たちは衰弱し、最後には死に至ります。なので、必ず、かの魔王の野望を挫かなくてはいけません」
え、魔素ってそんな重要なのだったの?こんなの必須アミノ酸じゃん。
そんなの集めてどーすんだ、やべーな魔王。でもそんなヤベー相手なのになんで国とかが動かないんだ?なんか理由があるはずだ。
「実は…魔素がなくなると死に至る、という話は根拠が無いんです。魔素のない場所なんてどこにも存在しないので実証できません。そもそも魔王が魔素を独り占めするのすら眉唾だと言う人もいるくらいで」
「ははあ、なるほど。国としては、そんな曖昧な話に軍を動かせないと」
そうなんですよ…と落ち込むリンゴ。星の巫女って仰々しい称号があるからには何らかの方法で裏を取ってるだろうが、まさかあのくそ女神との交信してたりするのかな。それともやっぱり詐欺師だったりして。
ただまあ話自体は結構おもしろかったので、これを信じる信じないは置いておこう。今はレベル上げだ。
ちなみに今日戦ったモンスターは狼っぽいやつだった。狼はスライムの1000倍は強い。イスケおぼえた。
あとレベルが上がってファンファーレが鳴ったけど、ベイク達には聞こえてないようだった。
そうして三日ほど歩いたところでなんちゃらの丘に到着。
「ナンラチャの丘が見えましたよ」
「ならんちゃ?」
「ナ・ン・ラ・チャです!」
正直丘の名前なんてどうでもいいので討伐とレベリングだ!
が、しかしなぜだかモンスターは一匹もいやしない。なんでだろと問いかけたら二人が気まずそうにしていた。
「あの、正直、言いにくいんだが」
「あなたを騙しました。ごめんなさい」
おお、これがうわさに聞く「騙して悪いが」か。
「で、なんで騙したの?」
「……怒らないのか?」
「理由聞いてからでも遅くないっしょ」
どっかりと腰を下ろすと、二人もその場に腰を下ろす。そしてベイクがズバリと答えてくれた。
「ここに魔王軍の幹部がいると、リンゴが神託を受けた。だから、なんとしてもここに来たかったんだ」
そして元々いたモンスターは幹部に怯えて遠くに逃げたとリンゴの補足。
幹部…。幹部かぁ。やだなあ。道中レベル上がったとはいえ、こちとらレベル6だよ。右手からポテト出せるけどそれだけだもん。
「俺隠れてていい?」
「もちろん、最初から戦いには連れて行く気はないさ」
「ちゃんと帰ってきてくれよ?」
「そのつもりだ」
頼むぞ。お前たちが帰ってこないと一人で交易街に帰るハメになる。
そんなこんなでベイクとリンゴは丘のてっぺん向かって突撃。俺は少し離れたところから観戦。
いかにも悪の幹部ですよと主張する格好の、デーモンみてえな顔した一人の魔術師が二人を迎え撃つ。手からすげえビーム出すじゃん。岩が真っ二つになったぞ。
しかし当たらなければどうということはない戦法で肉薄したベイクが切りかかり、マズいと思ったのか幹部がワープ。ずりぃと思ったがワープ先にはリンゴが待ち構えていて、その脇腹をイモ型メイスでぶん殴った。巫女の割に攻撃方法がえげつない。
終始こんなで戦闘が進み、俺はどこか緩んだ気持ちで観戦し始めていた。
野球のスコアで言う所の33-0って感じ。どうあがいてもひっくり返らない試合を緊張したまま眺めろ、というのは無理な話だ。俺だったら風呂の湯飲んでビールに浸かってるね。
しかしリンゴのメイスは何回見てもイモだ。あれだけデカいイモなら、さぞかしデカいポテトフライができるのではないだろうか。
そういえば、まだサイズを変えてポテトを生み出したことは無かったなと思い至る。ひょっとしたら結構デカいの出せたりして。ついでに塩味と油もマックスにしてみよう。
で、そろそろ終わったかなーと物陰から顔を出した瞬間。幹部と目が合った。そしてニタリと笑う。
「ニンゲェェェェン!コッチに来いィィィィィ!」
「まずい!イスケ逃げろ!」
逃げろったって相手はワープ使い。既に目の前だ。やべえ、下手うった。
骸骨みたいな細い腕が俺の首に伸びてくる。その時とっさに頭をかばい、同時に手からポテトを出した。
「ヌガアアアアアアアアアア!?」
「うへあ!?」
射出されるように生み出されたポテトの数は一本。しかし太さと長さは角材並。それを正面から顔面に受けた幹部は吹っ飛び、目を押さえてのたうち回る。
「ガアアアアア!何だコレは!?しみるぞ!?フザケオッテエエエエ!!」
顔面イモマミレと変身した幹部が激昂してビームを乱射する。しかしながら前が見えていないので攻撃はどれもこれも大ハズレだ。
「リンゴ!今だ!」
「はい!」
そんな隙を晒したからにはベイクとリンゴに狙われない訳がない。リンゴはイモメイスを天に向けて振り上げると光をチャージし始める。見た目は白色の元気ボールだ。
そしてそれがフワッと飛翔。焦れるほどゆっくりとした動きで幹部を飲み込み、そして全てを消し飛ばした。
「うおー、すげー…」
当然、幹部は塵ひとつ残っちゃいない。小規模ながら抉れた地面があるので、弾けたというよりは呑み込まれたのだろう。
あー怖かった、と一息つくと、古き良きファンファーレ。もしかしてレベル上がったか?とステータスを確認した。
12。
6の倍の数が、燦然と輝いていた。
「いぃやっほおおおおおおおおう!!」
「うわ!どうしたイスケ!」
レベル爆上がりに思わず声が出る。そりゃそうだ、レベルが一気に倍になって喜ばない奴はいない。
俺は駆け寄ってきたベイクとリンゴの手を取って小躍りした。二人は終始困惑しっぱなしだった。
二人にこれと言ったダメージは無かったが疲労がたまっているとかで、一晩なんちゃらの丘で過ごすことになった。
テンションの上がっていた俺は、より美味しく作ることができたポテトフライをふるまいまくる。
「こ…これは不思議な形で、しかも美味しいです!!」
「油も満足に用意できない環境で、これほどのポテトフライを…」
ちょっと調子に乗ってスパイラル形状のポテトをドンと渡し、やっべそういやポテト生産能力は秘密だったわと思い出す。まあ後の祭りだ食え食え!
「ところでイスケ。あの魔王軍幹部にぶつけたアレってなんだったんだ?」
「あ、私も気になります。魔力は感じませんでしたが…」
あ、やばい。そういやとっさに使った角材ポテトの事も忘れていた。
う~んと頭を捻るも妙案は出ない。まあここは俺の隠し玉ってことで勘弁してもらおう。
「あれ俺の秘密兵器なんで、詮索はなーーし!」
手で大きくバッテンをつくると、二人は驚いた後に「そういう事なら」と笑ってくれた。
数日後。俺は交易街に戻ってきていた。二人に騙されて魔王軍の幹部と出くわす不幸はあったものの、結果だけ言えば大満足。
カバンいっぱいの高級薬草にレアな鉱石。それに7レベル分の経験値だ。
「ベイク!リンゴ!今回の冒険はとっても楽しかったぜ!」
「あんな目に遭って、そんなことを言えるイスケさんは大物ですね」
リンゴがクスクスと笑う。いやいや俺は今からポテトで大物になんの。んでバアさんと孫娘にしばらく贅沢できるくらいの金を用意して、それから……。
そんなことをつらつら考えていると、ベイクが前に出て右手を差し出してきた。
「ありがとうイスケ。君の広い心と金払いに感謝する」
「いーってことよ」
俺はもちろん、その手を握り返す。今回の満足度はかなり高かったので、後払いぶんの報酬に色を付けた。具体的にはポテト貯金が吹っ飛ぶくらい。
でもまあそれぐらい痛くはない。文字通り手塩にかけた美味いポテトを、ノーコストで生み出しまくれるのだから。
「俺もあんたらには感謝してる。また何かあったら来てくれ。遊びにくるだけでも、仕事の話でもオッケーだ」
「魔王関連の話なら?」
「勘弁かなぁ。今だから言うけどアレ結構怖かったもん」
「アハハ、ならまた騙すことにするよ」
うげー!人の心がねーのかチクショー!と罵声を浴びせると、二人は笑いながら「うわー、たいへんだー、イスケがおこったー」とどこかに走り去っていく。あまりに棒読みすぎて力が抜けちゃうね。
アイテムショップの扉を開け、店番をしていたメスガキに「帰ったぞー」と声を掛ける。返ってきた言葉は「あ、無事だったんだ」。いいのかそんな生意気な態度をとって。こちとらレア素材たんまり持ってるんだぞ。
「ははぁ~。ポテト様女神様イスケ様~」
調子のいいやつである。カバンをポイしてメスガキに任せ、椅子に座る。さすがに何日も歩いたせいか足がパンパンだ。
「そういや魔王軍の幹部倒して来たぜ」
「魔王軍の幹部ぅ?魔王っていつの間に軍隊作ってたのよ。バカ言ってないでコレしまって!棚の一番上ね!」
ぴ、と棚を指さされたので渋々立ち上がる。
うーん、やはり魔王関連の話は与太話扱いされるのか。ま、そもそも倒したデーモン顔の魔術師が魔王軍だったなんて証拠もないけど。
「実はデーモンっぽいモンスターの顔に一撃入れた。これはガチ」
「はいはいデーモンデーモン。攫われたお姫様はちゃんと助けた?」
「マジマジのマジだって。顔にポテトぶち込んだもん」
「なんで戦うのにポテトなんか持ってんの。夢でも見てたんでしょ」
デーモンいたんだもん!
ぐぬぬ。ステータスを見せることが出来たら反論のしようもあるというに。
あーあ、早くベイクとリンゴ遊びにやってこないかなー。そしたらコイツの鼻を明かすことができるのになー。
ま、意外と早くあいつらはやってきたのだが。