アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート   作:ゲルゲルググ

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執筆速度が2ヶ月もかかるので初投稿です。


とあるコラボの脇役事変 DC−6 ■■■

 夜と見間違える程の曇天の下に、私は立っている。

 いつから、など知りようもない。ただ一つ、雨と言う形で私に降り注ぐ不快感が、コレが現実では無いのだと理解させる。

 

 久しぶりに、嫌な夢を見ていた。

 

 私が私を取り戻した頃に、私と言う存在を刻みつけるかの様に暫く見続けさせられた、この世界に生まれ変わる前の私の夢。隙間も無い鳥籠に囚われ続け、ただ言われた事を処理するだけの機械と化していた、憐れな男の人生と…その末路。

 

 だが今の私は違う。この憐れな男と違い、幸せを得る方法を知っている。楽しくなる方法を知っている。

 だから今更こんな夢を見ても、何も思う所は無い。不快感は何時まで経っても拭えないが。だからこの夢を終わらせよう。

 

 私は何時もの(あの時の)様に、眼の前に佇む女性が差し出した手を振り払う。

 

 こうすれば、この夢は終わ―――

 

「よっ」

 

 

 ―――

 

 

「あのお固い生徒会長が、随分と暇そうな顔してんじゃねぇか」

 

 そのセリフを聞いて、私は声のする方向へ振り返る。

 

 だが、その声の主を目視する前に、夢の世界は終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

 

┌(┌^o^)┐

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛てて…腰が…」

「大丈夫かよ爺さん」

「あ゛〜クソッ…悪いな。やはり歳には勝てん」

 

 冗談言うぜ…と心の中で呟きながら、エンペラーはゆっくりと無駄に豪華な椅子に腰を降ろす目の前の老人を見据えた。

 

 

 あのバカホモが絶叫系アトラクションさながらの荒い運転をし、更にはバスを空へ射出し、挙げ句に運転している自らが乗客をほっぽり出して飛び降りていった後、死を覚悟する自由落下の末、案外無事に着地出来たエンペラー御一行。

(実は着地する少し前から車輪が反重力ホバーモードへ変形して落下の衝撃を抑えたのだが、まぁ知らない事である)

 後で〆ると独り言ちながら、取り敢えずやる事もない為、周りを囲んで警戒する駐屯兵達に敵ではない事を説明しているベール副隊長のうしろで、積み込んでいた感染者達を縛って眼の前に放り出していた。

 

 そして、騒がしかった門の向こうが静かになった頃、貴族街の門を守っていた部隊とその隊長であるジャスパー・ランフォード+ホモが帰って来て、捉えた感染者達を信頼出来る部下達に任せて、殆ど作戦基地と化した何処かの貴族の屋敷へと入り、今に至る。

 

「それで?リスタ小隊全員の裏切りに、敵のリーダーである先導者フェイスレスとの会敵。そしてここに来るまでに、保護対象複数名と、ベール副隊長、リスタ小隊長の部隊員多数が、あの不審者の協力によって生存出来た…と」

「は、はい!そうでしゅ!」

 

 ぷるぷると子鹿の様に震える女性隊員が、戦場以上に恐怖心を感じているのではないかと思うほどの威圧感に怯えながらも報告を行う。因みにシェナという娘らしい。可愛いね。

 尚、ジャスパーは自然体である。常に覇王色かなんか纏ってらっしゃるの?

 

「はぁ……」

「ピィッ―しゅ、しゅみましぇん!」

「まだ何も言っておらん……いや、良い。お主らは良くやった。何せ如何なる状況であっても市民を守り抜き、こうして生還して退けたのだからな」

「あ、ありがとうございますぅぅ!!!」

「……しかし、まいったな」

 

 ただでさえかつて類を見ないほどの暴動に、既に都市が落とされかけているこの現状。防衛のために存在するはずの駐屯軍や自治隊は役に立たず、多くの住民が殺されているこの状況。

 その上、今も手一杯だと言うのに、正規軍の中に裏切り者がいると言う事実まで存在するのだ。さらにそれは感染者という明確な区分けも出来ないと来た。

 

「クソっ……ヴェスタ、もう一度不審な動きをする者がいないか確かめて来い。今度は貴族共だけじゃ無く、軍警と市民もだ」

「了解」

 

 廊下をかけていく部下を尻目にジャスパーは考える。

 

 今我々が立て籠もっているこのエルド区は、主に有権者や彼のような外部からの来客が集まるような…いわば高級住宅街と言える区画だ。

 そんなエルド区には万が一に備えての防衛設備や権力者達の私兵が存在する。

 また、他の区に比べ中央駐屯兵が駆けつけやすい構造になっていることも幸いして暴徒達の鎮圧、及び侵入を抑えることができた。

 

 しかし暴徒の侵入を抑えることが出来ようとも、襲撃の合間合間にやってくる避難民が減る事はない。なんならついさっき2回に分けて大量に増えた。

 いくら難攻不落の城塞が如き防御力を誇ろうとも、予定以上の民衆を受け入れるだけの物資は存在しない。避難民が増えれば養うための食料が減り、受け入れるための部屋が減り、手当のために行動可能な人員が減る。

 

 いちいち身元の確認を行う時間も少ないため、リスタ小隊のように不審人物がいても気付くことが出来ない。残念な事に、貴族達の中にさえ裏切り者が紛れ込んでいたのだ。避難民の中に紛れ込んでいないはずがない。

 

 さらには、増えすぎた民衆は不安を大きくし、いずれパニックを引き起こす。

 

 元々富裕層のみの避難船を目的に作られたエルド区は、これほどの民衆を受け入れられるようにはできていないのだ。

 

 そんな事を考えていると、いきなり部屋の扉が開かれ、豚みたいな体格の男がズカズカと入って来た。身なりから見るに、この貴族街で少し前まで踏ん反り返っていただけの憐れな貴族だろう。

 

「ジャスパー!貴様いい加減にしろ!これ以上貧民どもを受け入れたら、我々まで共倒れするぞ!」

「おいおいおい!!!高潔なる生まれながらのお貴族さん共は特別なスウィートルーム(牢獄)にお連れしろって言ったよなぁ?!誰か連れてってやれ!丁重にな!」

「このっ?!な、はなせ貴様!おい!?」

 

 何をすることもないくせに口だけはよく回る。権力者はいつだってそうだった。

 

「…クレス、脱出の用意は?」

「たった今工兵達が行っていますが、中央制御区からの妨害で、全て手動で行うしかありませんので、少なくともあと2時間はかかるかと」

「2時間か…」

 

 耐え切れるだろうか。

 

 たしかに貴族のクズどもの言うように、民衆を切り捨て、早々に脱出の準備を行なっていれば、もっと早い段階に逃げることができたかもしれない。

 しかし、かつて民衆を守るべき立場であったジャスパーには、その選択を取る事はできなかった。

 

 その結果、救済の箱舟を破滅の泥舟に変えることとなろうとも。

 

「はぁ…くそ」

 

 そりゃ溜め息も吐きたくなる。あの不審者が割と規格外な上に味方面しているのがせめてもの救いというか何と言うか……などと思いながら、ジャスパーはその不審者であるホモの方へと顔を向け―――

 

『い゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!』

 

 もう駄目かもしれねぇな、とジャスパーは思ってしまった。

 

『ちょっとテキサス?!テキサス?!テキさん?!!』

「…………」

『テキサスさんッ゙?!!!?』

「………なんだ」

『どうして私は卍固めされてんい゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛?!!!』

 

 ポッキーを口に加えながらホモを〆るとかいう、少しキャラに似合うのか似合わないのかわからん事をするテキサス。ホモを見下ろすその目は、まるでゴミを見るかの様であった。

 

『コレここまで連れて来た私にやる仕打ちじゃないよね?!』

「あぁ、確かに感謝している。いや、してもしたりないくらいだ…………だがそれとコレとは話が別だ」

『私が何をしたアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!』

 

 答え:この世界のテキサスの姉であるフェイスレスの裸を見た。原作と違い極度にシスコン化していたテキサスは予想通りキレた。

一応そんな事している場合では無いだろうと自制してはいたが、バスの運転席で見つけたフェイスレスの透視全裸写真(次会敵した時に脅しに使えるかな、と言う感じでホモが体内で印刷したヤツ)により、この始末☆

 

「こんな時に何じゃれ合ってんだテメェら」

『エンペラー店長!聞いてくれよテキサスが痛ってェェェェェ!!!!!』

「俺ァお前を社員として雇った覚えはねぇぞ。おいテキサス」

「…………」

「いいぞもっとやれ」

『なんでァァァ?!!?!』

 

 ゴギリッと痛い音が響く。その光景をジャスパーも、周りで暗い雰囲気を漂わせていた駐屯兵や自治隊の皆様方も、何してんだコイツ等という目で彼らを見ている。

 だがまぁ、今の間だけは彼らの現状への恐怖は払拭されていた。困惑という形ではあるが。

 

 因みに、この光景を本体のホモが偶々見に来ていたりする。

『見てみ、コレがテキサスの可能性』「アッハハ!こっちのテキサスとは大違いだね!」「黙っていろ」

 

 さて

 

「そろそろ終わっとけテキサス。どうせ痛みなんぞ感じてねェよソイツ」

「だろうな」

『おっと…バイオッ!ライダーッ!』

 

 片腕をガチャガチャと変形させ、アーツを発動。青い光る流体となってテキサスの卍固めから脱出するホモ。何でもありなコイツに、テキサス達は最早驚きもしなくなっていた。無事に意思疎通の取れる未知の生命体扱いである。

 

『さてと、ジャスティス』

「ジャスパーだ」

『この後の予定とか考えてたりしてある?』

 

 まるでどう答えるかわかりきってますよ、とでも言いたげな声色での問いに、ジャスパーは眉に皺を寄せる。

 

「はぁ……考えれる状況で無い事はわかってるだろうが。勿体ぶるんじゃねぇ。早く話せよ」

『いいね、んじゃ今後の展開を説明していく』

 

 そう言ってホモはコートについている四次元ポケットから、丸めた大きな厚紙を取り出し、それを無駄に広くて豪華な長机の上に広げる。

 

「こりゃぁ……貴族街(ここ)の地図か?何処からこんなもん持ってきた?」

『ついさっき上から見たのを書き写した』

「…マジかよ」

 

 バスから飛び降りた時である。

 

『んじゃま、今から防衛戦線を作る。タワーディフェンスってヤツだ』

「おいおい待て待て待て!」

『なによ』

「突っ込む場所が山程あるわ!お主、今ここがどんな状況かわかっているのか?!防衛戦をするとして、食糧も少ない状態で何時まで保つと思っていやがる?!」

『そう、その食糧問題だ』

 

 ジャスパーの問いに答えるように、ズビシッと指を立てるイモータル。

 

『君、ここに逃げ込んで来る人達を全員受け入れてるんだろ?そこに私が感染者を大量に持ってきたんだ。食糧なんて幾らあっても数日程しか保つまい。あぁ、今「感染者切り捨てりゃもうちょい保つだろ」とか思った奴は後で地面に埋めるからな』

「勝手に埋めるな」

 

 一部の駐屯兵の顔がサーッと青くなったが、ホモは気にしていないかの様に話を進める。

 

『でまぁ、その食糧問題を解決するには、手っ取り早くする他無いと思ってな』

「………なぁ不審者、お前もしかして、単身でフェイスレスを〆に行くだなんて言い出す気か?」

『大正解だエンペラー!』

「ウッソだろおい。テキサス聞いてくれ、俺あの不審者が考えてる事当てちまった」

『じゃあなんでくじ引きで大凶当てた時みたいな反応してるんですかね』

「一々脱線するな。つまりアレか、お主は自分が大本を叩きに行くから、その間は貴族街を死ぬ気で守れって事か?」

『大正解!クレアスノダールに100点!まぁもっと詳しく言うなら、夜が開ける前に終わらせるって事だな』

 

 荒唐無稽な話だ。つまりは、自分が後はなんとかするから、みんな安全な所で待っててねと、この不審者は言っている。

 そしてその心意を察して生まれたものは、疑問。無論、俺達を侮っているのか、俺達だけではこの惨劇を解決出来ないと思っているのか、という感情も湧いた。だがそれ以上に、どうしてここまでするのか、という疑問の方が大きかった。

 

「なんで、アンタはそこまでするんだよ?」

 

 部下の一人が、思わず聞いていた。

 

『………私の目的は、人を幸せにすることだ。この幸せってのを分かりやすく言うなら、真っ当な人生を送らせるという意味だ』

 

 イモータルはいつもの様に、決められた定型文を発声させる。そう、いつもの様に――

 

『だから一応言っておくが、この状況になっていなかったら、私は向こう側(感染者側)についていたからな』

 

 協力してきた彼らにとって、最悪のもしもを発声する。その発声の仕方に僅かばかりの怒気が混じっている事がわかったのは、近くにいたジャスパーだけだった。

 

 それから、まるで何事もなかったかのように防衛線の配置を説明しながら、地図へ説明した事を分かりやすく書いていくイモータル。

 

『ツー訳だ。ま、コレは私が演算した配置だからな、参考にしてもいいししなくてもいい。ただし絶対に防衛線は作っとけよー。んじゃ』

「おい待て、何処に行く?」

『レティシアんとこ』

 

 扉の開閉音が、静かになった部屋に響く。それから駐屯兵の一人が部屋に入って来るまで、その静寂は続いた。

 

「ホント何なんだアイツは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

┌(┌^o^)┐

 

 

 

 

 

 

 

 

『さて』

 

 コツコツと、ワザと足音を立てながら、イモータルは廊下を歩く。そして階段を降りようとして……面倒くさくなったのか、窓から外へと飛び降りた。

 そのまま、ホモは足を進める。向かう先は、コレまたもぬけの殻と化した豪邸だ。目的地である豪邸は避難民がいる場所から少し離れている。それもその筈、その豪邸はホモが持ってきた感染者達の隔離に使われているからだ。

 

 そんな場所へ向かいながら、ホモは演算を開始する。

 

〘どーしてあの時、セーフティかからなかったんだろうか〙

 

 再生される記録は、保管庫での出来事。フェイスレスの腕を殴り飛ばした光景が、再生と逆再生を繰り返す。

 

 ホモの身体能力は、先民達を基準にしてもそれを凌駕している。義体の姿勢制御や重量緩和に使われている重力操作のアーツも組み合わせれば、拳で人間を粉微塵にする事も容易い。なんでこんなにパワーがあるのかと言うと、救助活動などで便利だからの一言に尽きる。

 だが、そのオーバースペックはホモの目的の障害になり得てしまうのだ。故に、ホモのスペックは攻撃対象に合わせてセーフティがかかる仕組みになっている。なってる筈なんだがなぁ……

 

〘かからなかったのは何ァ故なのか……それに、フェイスレスの頑丈さも異常だ。一瞬歳の類かと演算しちまったぞ〙

 

 目的地の豪邸に足を踏み入れながら、ホモは記録映像を繰り返し再生し……

 

〘もしかしてコイツの骨、源石か?〙

 

 フェイスレスの壊れた腕から剥き出した黒い物体をそう仮定する。

 

〘……いやおかしいだろ。骨まで源石になってたらもう全身源石になって死んでる筈だぞ。アーツか?ヤツのアーツは源石操作で、披露したのは源石の成長と源石だけに作用する念力だが……もしアイツの源石操作が、もう少し細かい事が出来ると言うなら……〙

 

 演算をしながら、とある一室……他よりも厳重に施錠された部屋の前で止まり、その扉を透過のアーツですり抜ける。

 

『という訳で、レティシアだったか?!今から君の身体を調べ尽くす。なァに安心しろ全年齢だ』

「ッ……!何がという訳でだ!何なんだよお前!扉から生えてきたりしやがって、本ッ当に気持ち悪いな!」

『ちょっと傷ついたぞ今』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

┌(┌^o^)┐

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………知ってる天井ですね」

「起きたか」

「イージス…私はどれだけ寝てました?」

「ざっと1時間程だ」

「案外、起きるのは早かったですね」

 

 机の上に寝そべっていた身体を起こし……片腕の違和感に気づく。

 

「腕は問題ないか?」

 

 あぁ、思い出したました。腕を斬った所まではよかったですが、この腕を接合する際に酷い痛みに襲われたんでしたっけ。

 

「……どうした?」

「いえ……私、はしたない事とかはしてないですよね?」

「痛みで魚の様に跳ねていただけだ」

「なら良かった」

 

 ……いや、それはそれで恥ずかしいですね。立会人がイージスで良かった。

 机から降り、機械と化した片腕を持ち上げ、拳を作る。矢張りだ、私のアーツを使うことで、私はこの機械の腕を動かす事が出来る。それに、この腕に奔る赤い線。私のアーツの使用に呼応するかのように光りだすコレは恐らく、あの黒コートが使っていたアーツを扱うシステムでしょう。私の感覚なので分かりづらいでしょうが、アーツの使用感が全然違います。

 

「矢張り、いい拾い物をしました」

 

 なら次にやる事は………

 

「誰か来ますね。イージス」

「あぁ」

 

 イージスを引かせ、私は玄関の方へ足を進める。

 

「フェイスレス!」

「おや、クラウンスレイヤーでしたか。どうしたんです?」

 

 扉を蹴破る様にして入って来たのはクラウンスレイヤーだった。彼女はその鋭い瞳を私の腕へ向けて……更に鋭くする。

 

「フェイスレス!なんでお前――」

「落ち着いて下さい。どうせ治療アーツでは無理と言ったでしょう」

「だからって行動が早すぎるんだよ!」

「速戦即決は大事です。それにほら、腕はちゃんと動くので」

「だが……!」

 

 その時、腰につけていた携帯通信機に通信が入る。相手は……アインですか。一先ずこの話を終わらす為に出るとしましょう。

 

「どうしましたアイン?」

《フェイスレス様!レティが、レティシアが!!》

 

 無線越しに聞こえた声は予想通りのモノ。そして確かな焦りと不安が伺えますね。

 まあ姉弟分の彼女が敵の手に落ちたと聞けば取り乱してしまうのも仕方のないことでしょう。多分。めいびー。

 

「落ち着いて下さいアイン。深呼吸です」

 

 彼女の性格からしてすでに多くの命を奪っているはずです。惨殺されても文句は言えない。

 そもそも彼女は非感染者である彼らにとって家畜にも値しない感染者。

 それが生捕りにされて、捕虜にされる。

 

 おそらく今も無事でしょうね。どうせ捕獲したのはあの黒コートです。妙にお優しい彼なら、生け捕りにした上で非感染者達のストレスから守る事くらい容易にやってのけるでしょう。

 もし殺してしまっているなら、士気を下げるなど目的で生首でも投げて寄越すでしょうし。

 

 それに、私のかけたアーツがまだ残っている。やり方はいくらでもあります。

 

 どうせならあの黒コートと駐屯兵達で仲間割れしてくれれば……あー、そう言えば彼がいましたね。

 あの人は昔から感染者差別をあまり良く思っていなかった印象があります。私が部隊にいた頃も一度、感染した部下を庇っていましたし。まあ無駄でしたが。

 

 彼がレティシアを生捕りにした目的が、黒コートの利害と一致するモノだとしたら……相変わらず甘い人だ。だからこそ厄介極まる。

 

《フェイスレス様、僕は…僕はどうすれば……》

 

 さっきより落ち着いた様ではありますが、不安は抜けきっていない様子。仕方ないですね、彼はレティシアにべっとりなシスコンでしたので。

 

「あなたはどうしたいのですか?アイン」

『僕は……感染者に、解放を…』

「違うでしょう?幹部としての貴方ではなく、レティシアの弟、アインとしての思いを聞かせて下さい」

「ッ……僕は…僕は姉さんを、レティを助けたい…です」

「よくできました」

 

 やっぱり、いつだって自分の思いに正直でないといけませんよね。

 まあ彼をこんな立場に立たせたのは私ですが。

 

「では、みんなで取り返しに行きましょうか!」

《……へ?》

「……は?」

 

 なんです?ここは乗り気に肯定する所でしょう?

 

「どうしたフェイスレス?!その腕の影響でおかしくなったのか?!」

《腕?》

「ン゙ンッ!!落ち着いて下さい2人とも。確かに私も、レティシア達が捕らえた貴族をダシに交渉は考えました。

 

ここであの黒コートを思い出して下さい。アレをどう思います?」

((めっちゃ邪魔過ぎるなアイツ!!!))

 

 えぇ、えぇ、2人とも恐らく邪魔だと思っている事でしょう。あの男がいる状態で交渉しに行くとしましょう。確定でミイラ取りがミイラになります。その上交渉材料の貴族達も回収されて手が打てなくなるでしょう。

 ………なんだか私もイライラしてきましたね。

 

「あの男がジャスパーと合流した以上、その様な搦手は逆に潰されかねません。大勢で攻めたほうがまだ勝算はあります」

《ですが、それで奴らを刺激させてしまったら、レティシアに危険が……》

「それも問題無いでしょう。何せあの邪魔な男は、その様な行為をさせないでしょうし」

 

 言っててなんですが釈然としませんねこの理由。

 

「そういう訳で、コレから貴族街に総力戦をしかけます。丁度コレの性能も確かめたい所でしたし。アインはそこで待機していて下さい」

《……わかりました》

 

 元気の良い返事を最後に、無線を終える。

 

「フェイスレス……」

「クラウンスレイヤー、貴方も準備をお願いします。昼の間に倒された者たちも回復した頃でしょう」

「フェイスレス」

「……なんです?」

「さっきからずっと焦っている様に見えるぞ」

「……何も問題ありませんよ、本当に」

 

 私はただ、終幕を迎えたいだけ。だがそれにはあの男を一刻も早く始末しなければならなくなったに過ぎません。だから焦ってなど………

 

 

 クラウンスレイヤーが行ったのを確認してから、イージスを呼び戻す。

 

「アサルトとホークアイは?」

「2人とも位置についている。何時でも行ける」

「仕事が早くて助かります」

 

 さぁ、台本の修正を始めましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 DC−6 相異点







コラボなのに文章が駄文過ぎんだよこのホモ野郎!という訳で品質向上に努める所存のホモです。よろしくお願いします。
いやホントにな!いっつも見てくれてありがとう御座いますな!読者の皆々様ァ!!

ではまた次回、サラダバー!






いつもの


ホモ

そろそろ生態が理解されてきたホモ。レティシアの身体検査(全年齢版)を終えた後に、前回の義体転送に繋がる。そして流れるUnwelcomeschool。
搦手とか暗殺とかに普通に対応してくるので、コイツがいると相手に真正面からの戦法しか使えなくするとかいうフィールド効果がある。アイテム使わせないバルバトス・ゲーティアかな?


ジャスパー・ランフォード

あのホモの事の考えてる事がわから過ぎて困ってる英雄。悪い奴では無いとは思ってるんだがなぁ……


テキサス

遂にキレた。そして同時に、ホモの体が本当に人間では無いと知る。


レティシア

ホモが少しトラウマになった女の子。この後身体検査されるんだ!ジャンプ漫画みたいに!


フェイスレス

多分作中で一番ホモの生態を理解しているかもしれないラスボス系主人公。感染者式手術によって片腕を義手に変えた。実は内側から源石が生えてトゲトゲしい見た目の義手になってたりする。イメージとしては昇格アーミヤの片腕。
ホモを一刻も早く殺したいが、ホモが6体に増えている事を彼女はまだ知らない。
そして突如脳内に溢れ出した(原作に)存在しない記憶。ダリナンダアンタイッタイ(OwO)
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