アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート   作:ゲルゲルググ

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ただ猫の手を貸すように、腕をくれてやっただけの、その末路


〈境界無き傀儡〉敵の数にカウントされない


とあるコラボの脇役事変 DC−7 狂演劇2

ドガガガガガガガガガガッッッ!!!!!

 

『ッ!』

「っとぉ!危ないです、ねぇ!」

 

 源石の壁をブッ壊し、そのまま放たれたガントレットに包まれた打撃を避け、フェイスレスはお返しに半ば大剣と化した源石剣をイモータルの頭へ振り落とす。

 が、拳を振り抜いた勢いでそのまま素早く体を回転させ、パイルバンカーを纏った方の腕を裏拳の感覚で突き出して、先端の刃で剣を防ぐ。それからガントレットの腕を構えてアッパーカット。

 

「アッハハッ!」

 

 だがそれもまたバク転で避け、フェイスレスは着地と同時に跳躍、一気に距離を詰めて源石剣を振るい、イモータルもパイルバンカーを振るって攻撃に応じる。

 剣戟は徐々に苛烈を極め、硬い物がぶつかり合う音の感覚が短くなる。

 

 それでも、この攻防は長く続かないとフェイスレスは悟る。現に、徐々に…そう、剣を交えている二人にしか分からない程徐々にだが、攻防の比率が傾いて来ている。

 

(対応されて来てますね。だったら――)

 

 イモータルの攻撃を防ぎ弾くと同時に、足元から源石を槍の様な形で生やす。ホモは最低限後ろへ下がりながらパイルバンカーを振るって砕くが、生える勢いに負け体を無数の源石が突き刺し、そのまま空高くまで押し上げられる。

 

 が、当たり前の様にその源石達を砕いて着地……と同時にフェイスレスは着地したホモへ向かって剣を振るい、源石で形成された斬撃を複数飛ばす。

 彼女は直感的に、このホモに思考させる隙を与えてはならないと理解した。故に、間髪入れずに様々な攻撃を浴びせる戦闘スタイルをとる。幸いにも、己のアーツは攻撃の多彩さに優れたモノだった。

 

「まだまだコレからですよ!」

 

 飛ばした斬撃に気を取られているたった数秒。その間にフェイスレスは手持ちの源石を機械の手で握り、ブーストされたアーツを送り込み、ホモへ向けて放り投げる。

 源石は瞬く間に巨大な大きさへ成長し、その形をイモータルがいる方向へ向けて高速で伸ばし続けた。

 

『チィッ!!!』

 

 斬撃に演算を向けた次の瞬間にその斬撃を飲み込みながら迫る巨大な源石。ドガァン!と人の形をしたヤツから出ては行けない筈の音を出しながら、ホモはその源石と激突する。

 

(死んではいないでしょうが……源石に埋もれて暫くは動けないでしょうかね)

 

 成長し続ける源石を見ながらフェイスレスは思い………ソレを直ぐに改める。

 

 

ドガガガガガガガガガガッッッ!!!!!

 

 

「とか思っていた時代も有りましたよ!」

 

 源石に触れて成長を加速させる。ホモのあの拳は、触れて続けている場所を炸裂させ続けるアーツが纏ってある。多少の硬度の問題はあるだろうが、その破壊力は源石の成長速度に追いついていた。

 故に、対処は単純だ。成長速度をその破壊力を上回るレベルまで加速させれば良い。後は源石で飲み込んで、密度を弄って圧殺させれば………

 

 

 

 ガコンッ

 

 

 

 パイルバンカーのギミックを作動させる。パーツが後ろへスライドし、ホモにしては珍しい実体の刃物が、四角い形の部分に押し込まれる。

 そしてその腕を後ろへ振りかぶり、源石を砕き続けている方の腕を源石から引き離すと同時に……

 

 抑え込まれた殺戮機構を、解き放つ。

 

「ッ?!」

 

 源石での押し出しによって結構離れていたにも関わらず、その衝撃と爆発音がフェイスレスの顔を叩く。

 

 フェイスレスが怯んでいる一方で、ホモは砕け散って短くなった源石がまた成長を始めようとするまでの短い内に、腕のアーツ回路を並べ替え、成長し始めた源石へ向かってその拳を打ち付ける。

 

狂朽鏤破貫(クルクルパッカン)

 

 瞬間、フェイスレスが丹精込めて育てた源石が、何の前触れも無く両断された。それも5:5の綺麗な分割だ。

 ホモは直ぐにふくらはぎの装甲を展開、スラスターを起動し、モーセの海割りの如く開かれたフェイスレスへの道を高速で突き進む。

 

 だがフェイスレスも何時までも驚いている訳じゃない。直ぐに割れた源石へ触れ、勢い良く元の型へ閉ざし、直ぐ目の前まで迫っていたホモを押し潰した。

 

「ふぅ、これで………ッ!?」

 

 恐怖にも似た危機感。背中にサソリでも入れられた様な嫌なソレを感じ取ったフェイスレスは、即座に振り返り―――

 

 当然の様に後ろにいたイモータルの拳が、己の胴体へと迫る瞬間を目撃する。

 

「ッッ!」

 

 直ぐに源石の盾を作って、拳が腹へ接触する事を防ごうと試みる。だがその拳は源石の盾に届く事無く空振る。

 何を、と思うフェイスレスは、次の瞬間にその真意に気づいたが、その一瞬の戸惑いが、彼女の運命を決定づけた。

 

 空振った拳の代わりにお出しされたのは、空振った勢いで体を素早く回転させ、その勢いを乗せた逆の腕による肘打ち。そこにオリジナリティがあるとすれば、さっきまで拳と同じ方向を向いていたパイルバンカーが、180°向きを変えて肘打ちと連動するようになっている所か。

 成長させていた源石の時の出力では無いにしろ、肘が当たると同時に起動したパイルバンカーが、源石の盾を砕く。そして先程の様に体を回転させ、勢いを乗せた拳が――

 

『ドラァッ!!!』

 

 叩き込まれる。

 

 

ズドドドドドドドドドドドドドドッッッ!!!!!

 

 

「ッッッ―――ッ―ッハ――ァッ――???」

 

 突如としてブチ込まれた大量の情報に脳がショートする。ほんの少しの間であったが、確かにフェイスレスの意識は彼方へとブッ飛んだ。

 

(なン゙―――コㇾ―――)

 

 身体の内側を反響し続け、脳に送られ続ける痛覚信号。源石を砕く時とは違う、炸裂と痛覚残留が掛け合わされたアーツによるダイレクトな痛覚の提供は、フェイスレスに思考を纏まらせない。

 

『撃…滅ッ!』

 

 

 

 

 

 あぁ……これが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 コレが……死か!

 

 

 

 

 

 

 

 

「カッ………ハハッ」

『……ッ!ブッ飛べ!』

 

 拳を接触させ続けたままフェイスレスの体を動かして地面へと叩きつけようとした瞬間に聞こえた、辛うじて吐き出したかの様な声。

 それと同時に演算領域に出力された未来の予測を見て、イモータルはアーツを強制移動に変え、彼女を空へと吹き飛ばす。

 

「ッ――言った……でしょう…!まだまだッ、これからだと!」

 

 空中で態勢を立て直しながら、さっきイモータルを吹き飛ばすのに使おうとしていた源石の欠片を成長させ、自身を覆う球体を作り出し、更に成長させて、巨大な源石の柱を複数本、生き物の様に動かし成長させながら、その全てをイモータルへと殺到させる。

 

『クソッ!』

 

 ふくらはぎの装甲を展開し、スラスターを吹かして駆け出す。上から、下から、横から、兎に角全方位から絶え間なく襲い掛かる源石触手を、飛んで、急旋回して、スライディングして躱し続ける。

 

〘なァんであんなにピンピンしやがってんだアイツマジで!〙

 

 思考回路でホモらしくない演算をしながら、イモータルはアパートの窓を蹴破り室内を走る。

 あの一撃は、フェイスレスを確実に倒す確信のあったモノだ。触れた部分を炸裂させ続けるアーツ、その炸裂を感覚麻痺した相手に使う出力の痛覚残留に置き換える。その上、保管庫の時のようにしないために、オートで設定される腕力のリミッターを態々マニュアルで調整して放ったのだ。あの一撃に割と労力を使っている。

 

 だがその結果がアレだ。これ以上被害が出る前に終わらせるどころか、勝手に死のインスピレーションを得てアーツの出力が上がった。

 

(あの一瞬に感じた、恐怖とも違う違和感、嫌悪感……達成感!アレが死だと言うのなら……

 

「尚更、貴方は邪魔だ!」

 

 インスピレーションを昂らせる。なんと新鮮な気持ちか、源石がいつもより己に応えてくれていると彼女は感じる。

 

(心做しか、非常に心地良い音……いや、声かな?どちらにしろ、今は気分が良い……源石達もよく踊る)

 

 アパートの窓から飛び出してきたイモータルを、複数の源石で追いかけて……否、誘導して、予めそこかしこに埋めておいた源石を源石経由で起動、成長させ取り囲む。

 

『なっ?!』

 

 そこで攻撃に移さず、一部の源石触手を枝分かれさせ檻を作って閉じ込める。後は残りの源石の先端を鋭利になるように成長させてから………滅多刺す。

 

 何度も何度も何度も何度も!

 

(だが貴方は!それでも出てくるのでしょう?!)

 

 直後に、一閃。赤い煌めきがフェイスレスの横を奔り、その通過点にあった源石が焼き斬れる。

 次々に赤の閃光が奔り、源石で作られた檻も触手も全てを塵芥へと変えながら、赤く光る二本のレーザーブレードを持ったイモータルが姿を表す。

 

「ブラボーブラボー!それじゃあ頑張った貴方には、景品を上げましょう

 

 

 

諸共潰れて死ね」

 

 片手を横へ広げるフェイスレスの後ろで、複数の黒い塊が空へ向かって伸びる。黒い塊……源石は伸びると同時に横にも広がり、結合し、僅か数秒で大きな壁となって……まだ成長し続ける。

 そして成長しているだけの源石は、自重によってバランスを崩し、倒れ始める。

 

 

 非感染者と感染者が入り交じる戦場を巻き込み、貴族街の方向へ。

 

 

『ッ!大概にしろよお前!』

 

 そう吐き捨て、フェイスレスに背を向け、スラスターを吹かして戦場へとブッ飛んで行く。フェイスレスがその背中へ向けて放った源石を推力だけで避ける程の速さで。

 

「……っと、これじゃ潰されてしまうな」

 

 

 

 

 

 

「オイオイオイ何なんだありゃあ?!」

「どっちの攻撃だアレ?!」

「ぐだぐだしてたらヤベェぞ!早く撤退……何処にだ?!」

「知るかんなモン!……コレどうすりゃいいんだ?!」

 

「何だアレはァァ?!」

「このままじゃ俺達まで潰されるぞ?!」

「フェイスレス様!助けて下さい!フェイスレス様ァ!」

「マジかよ?!俺達の事忘れてない?!」

 

『カーッくそったれェ!イライラするぜオイ!』

 

 背後を確認すれば、物理法則により倒れる速度を上げていく巨大な源石の壁。このままではここら一帯が平たくなるなる事は避けられないだろう。

 

『源石回路並列構築、斥力×……やっべ無限軌道のアーツなんだっけ?!(AI0.5)クソッ仕方ねぇ!斥力×矛盾螺旋……疑似再現完了、出力全開!』

 

 2つのアーツ術式を組み上げた腕から、赫いエネルギーが溢れ、それが掌に集まり丸い形を作り上げる。

 そして集まった球体を、体全体を使って振りかぶり、ブン投げる。

 

「今度はなんだ?!」

「なんか知らんが、あの黒い壁を押し返してるぞ!」

「なんか知らんって事は、あの不審者野郎じゃねぇか?」

「いや……駄目だ!徐々に押し返されている!」

「よくわかったなお前!でも喋んないでくれたらもっとよかったな!希望持たせてくれ!」

『余裕そうで何よりだな駐屯兵の者共!元気あるなら取り敢えず下がりな!』

「「「「うわでた!」」」」

 

 足裏から火花を散らしながら急停止し、ふくらはぎの側面から下向きに排熱冷却しながら振り返る。

 

『まぁ、無限軌道じゃねぇから時間稼ぎ位にしかなんねぇよな……それだけで充分だが!』

 

 イモータルはブレードの持ち手同士を接続し、両方に刃がついた薙刀の様な形状に変形させ、構えた。

 

『精錬液体源石の活性化率上昇、調整弁全開放、循環効率最大、人体機構稼働率最大、リミッター解除、源石エンジン出力上限超過!』

 

 黒コートと共に装甲が押し出され、身体中に赤く輝きながら膨張した人工筋肉が見え隠れする。

 そして、薙刀となったレーザーブレードを振りかぶり、倒れて来る源石の壁を、先ずは横に一閃!

 

『たたっ斬る!』

 

 その振り抜く0.0数秒の瞬間だけ出力を叩き上げ巨大化した光で、黒い壁を斬り裂き、刃を突き立てる。

 

 だが、黒い壁を両断出来ていない。

 

『クッソォォ!!!無駄に頑丈に作りやがってェェェェ!!!!……エネルギー供給!出力臨界ッ!!!!』

 

 光刃が、輝きを増す。

 

『ミンチにしてやるぜこのクソ源石がァァァ!!!』

 

 

 黒い壁を、両断した。そして次の瞬間には、2つになった壁が4つになった。

 その次の瞬間には、4つになった壁が……いや、もう熱く光る切断の跡を数えたほうが早い。40…124、365、621……

 

「……なんつー速さで斬ってやがんだ」

 

 エンペラーがそう呟いた時にはもう、黒い壁は焼き斬れた跡で埋め尽くされていた。

 

『仕上げ……だァッ!!!!』

 

 最後に、アーツ回路を構築したままの掌を壁へ向け、さっきと同じアーツを放ち、その9割を粉々に吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 残った1割の部分が情けなく倒れると、そこにはニコニコしたフェイスレスがいた。

 

「また随分とムカつく対処の仕方ですね」

『……………』

 

 頭部以外がオーバーヒートして動けなくなったイモータルへ向けてそう言うと、彼女は足場に源石を集め、浮遊しはじめた。そして黒い方の腕の人差し指を空へ掲げ………

 

 バラバラになった周囲の源石を一箇所に集め始める。

 

「でも、貴方が無神経にズバズバ斬ってくれたお陰で…ほら、ここの源石達はみ〜んな、こんなにも元気になっ(活性化し)ています。コレを集めたらどうなると思います?」

 

 唯一生きている頭部の機能が目の前の景色を観測し、警告音をけたたましく鳴らす。

 

 

 

 その詳細は、天災予測システムによる、天災警報。つまり今、フェイスレスが行おうとしているそれは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次は隕石でも斬って見ますか?」

『オイオイマジカヨ>』




というわけで遅れてすみませんでしたァァァァァ!!!!!!コラボストーリー書いてるのにこの遅さってマジ?恥を知れ恥を。
遅れた理由としてはやっぱり戦闘シーンは書いてて文も時間も長くなるといった……はい、そうです、ルビコン3で独立傭兵やってました。2周目までやりました。楽しかったです。すいませんでした。

次回はなるべく早く書きます。ついでに次回はホモ以外の視点を多くしたい所存。最近ホモばっかだったからね。しかもコレアークナイツだからね。テキサス動かすんだよアクしろよ。

それではまた次回、サラダバー!





いつもの



フェイスレス

主人公vs主人公は二次創作コラボの十八番だぜ!尚、この主人公はホモの作者の手によって盛られています。そう、武を盛られました。戦闘力です。原二次創作である脇役転生の最終話付近でもこんな源石による破壊活動をしていないのだ。いい加減にしろ。

詳細には、ホモの腕と繋がった(意味深)事により、源石の操作精度が上がり、操作できる項目が更に細かくなり、テンションが上がった本人によるインスピレーションによって源石操作の化け物が誕生しました。化け物ォ!(木原並感)最後なんか自分で天災発動させてますよ。この源石人間がよぉ!

尚、ここまでホモの腕を酷使し続けているのを、この主人公はまだ気づいていない。
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