アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート 作:ゲルゲルググ
とある嘘日の疾走祭典
『ツー訳で始まりましたアークナイツエイプリルフール(個人戦)イベント!音速バトルの舞台はここ龍門市街地特設コースからお送りしたいと思いまァす!解説はこの方!』
「………ケルシーだ」
『そして実況は、移動都市のホモで特にニャルラトなんたらとは名前が似てるだけでそんな関係はないイムホテップ・イモータルでお送りいたしまァす!原作キャラと実況とかあ〜^たまんねぇぜ』
4月1日だからやらなければならないと言うしょーも無い理由によって開かれたアークナイツエイプリルフールイベントと呼ばれるもの。傍迷惑極まりないものだが、何故か龍門に住む者たちが感染者非感染者関係なく、と言うかレユニオンも中に混ざり、今から始まるレースにワクワクしていた。龍門の市民が一つになった瞬間である。
『そんじゃ早速、スタートを控えている選手の様子を除き見してみましょうかね』
「…………なんか、覗かれてる気がする」
「いや、気のせいだと思うよ?」
いやーコレ絶対に見られてるぞ。このクランタの嬢ちゃん……グラニだったか?コイツはアレと話した事無いからな。実況とか絶対どっかでやってるに違い無い(選手に実況は聞こえ)ないです)
まぁいいか。で、今回この祭り事に巻き込まれた奴は……龍門近衛局のチェンとホシグマ、アビサルハンターのスカジとグラニの嬢ちゃん、レユニオンのメフィストファウストコンビ、謎の機械、スルトっつうサルカズと、この俺エレキ・ストラトキャスターとロドスのドクター……
「アンタホントになんでいんの?」
「いやー、ケルシーに引っ張られてしまって……アーミヤは残して連れて行かれちゃったし、早く戻りたいんだよね」
「アンタも大変なのはよーくわかった」
組織の上に立つ人は普通こんななんだよな………あのポンコツさぁ…
「で、マシンは何処だ?」
『マシンは厳選なくじ引きにより決定されるゾ』
「なんでくじ引き……ん?」
いつの間にか俺の足元にいた機械から、聞き慣れた声が聞こえた。と言うか、ポンコツだった。
「お前も参加すんのかよ!」
『ハッハー!予想外だったろー!コースを完全に把握している私の出来レース間違いなし!』
「もうお前死ねよ(直球)」
くじ引き箱を持ち、滅茶苦茶カメラマンに撮られているブレイズ、フロストノヴァ、ガヴィルを見ながらそう言った。
『ソレでは選手の紹介です!とりま選手にも聞こえるモードポチー』
デデドン!(効果音)
『チェン&ホシグマの近衛局組!マシンは近衛局チューニングが施された外車だ!』
「実に下らない事だが、やるからには勝つぞ」
「何時も通りと言う事ですね」
デデドン!(効果音)
『メフィスト&ファウスト組!マシンは寄生兵に作らせたクラシックカー!』
「悪いけど、どんな手も使わせて貰うよ」
「…………」
デデドン!(効果音)
『次は何故か増えてしまったホモ選手!マシンはランサーカー!』
『私の出来レースは確t』
デデドン!(効果音)
『次はグラニ&スカジ組!マシンはクロージャ特性のママチャリだーッ!』
「やっぱりアタシがくじ引きすればよかったかも……」
「安心なさい、貴女が吹き飛ばされない様努力するわ」
「全然安心出来ないよ?!」
デデドン!(効果音)
『エレキ君&ドクター組は………』
「なんだコレ?ロドス……?」
『ロドス・アイランド号ーッ!』
「遊具ッ?!」
「エレキくーん!……あっ、100円貸して」
「おかねいるの?」
デデドン!(効果音)
『そして!スルト&後ろのスタンド組!』
「なにそれ?」
「ん?あぁ」
持っているくじに書かれたトランスフォームと言う文字を見て質問して来たドクターに向かって、やれやれと言った表情をしながら指を鳴らすスルト。指を鳴らした瞬間、後ろのスタンドが色々と意味不明な変形を始めた。
『ラーグーナーローカー!』
「スルト!もっかい!もっかい出来るかな?!」
「嫌だ」
キラキラした目のドクターのお願いは一刀両断された。
『さぁ各車グリットに出揃いました。ケルシーさん、大混戦が予想されますが如何でしょう?』
「もし街に被害が出た時の弁償は、ロドスと方舟で支払う事になっている。出来る限り被害を最小限にして欲しい」
『さぁいよいよです!今回のアークナイツエイプリルフールイベント、見事一位となりケルシーと私が何でもしてやる券を入手するのは誰なのか!今シグナルが赤から……青に変わる!』
その瞬間、6台のマシンが一斉にアクセルを全開にして突き進む。
『各車一斉にスタート!おぉっと物凄いスピードで先頭に躍り出たのは……私のランサーカーだァァァ!』
『悪いなお前ら……この勝利、私が貰う!』
青塗りの滅茶苦茶尖った形をしたランサーカーは、人間が耐えられないような速度で突き進んで行く。
『う〜んこのキチガイスピード!流石は私が設計しただけの事はある!コレで一位は間違いなしだぜェェ!』
そんな事を呟きながら、無人有人車両は真っ直ぐに、ひたすら真っ直ぐに突き進む!
無人有人と言えば、もう少しで86のアニメ始まりますね。
「ホシグマは知っているか?ドラッグマシンと言うのはな」
突然そんな事を言い出したチェン隊長。ホシグマは黙って次の言葉を待っている。
「曲がれないんだ」
その瞬間、前方で大爆発が起こった。理由は簡単、ランサーカーが壁にぶつかってお陀仏しただけである。
『ランサーカーが死んだ!』
「「「『この人でなし!』」」」
「それを言いたかっただけか?」
言いたかっただけです。
『初っ端から大波乱だなオイ!』
「請求書はそちらに回していいかな?」
『おかのした。さて、レースは序盤から荒れ模様。そして先頭に躍り出たのは寄生クラシックカーと近衛局外車だ!ロドス・アイランド号もなんとか追随する!』
「あの車、スクラップの寄せ集めにしては中々のスピードですね」
「あぁ、だが私達がレユニオンに負ける事は絶対に……は?」
「ん?」
なんとクラシックカーが、本来曲がる方向とは別の方向へと曲がったのだ。メフィストファウストは自らコースアウトしたのである。
「アッハッハ!別に僕達が自ら戦う理由なんて無いからね!」
「まさか自ら戦いを放棄するとは……」
「放棄?違う違う!言っただろう?どんな手でも使うってね。それじゃあ、後は頼んだよ!ビックアダム君!」
「合点承知の助ェ!」
「「「「なんだとォ?!」」」」
メフィストファウストがコースアウトした瞬間、どこからとも無くデコトラがログインして来た。いやホントお前どっから来やがったし。
「ふう、久々の都会は目に染みるぜ」
何言ってんだこの耐爆スーツ。
「確かビックボブの弟的な奴だっけか?」
「アダム君、どうしてここにいるんだろ……」
エレキとドクター困惑した表情でそう言った。
「つかやべぇぞドクター!もう金がねぇ!」
「な、なんだってー!」
「「うわァァァァァァ!!!」」
因みにこのロドス・アイランド号はお金を入れなければどんどん失速する仕様だ。どうしてこんな仕様なのかと疑問に思った人は、コレを作ったメイヤーとクロージャに聞いてください。
失速した事により、デコトラの車体にガンッとぶつかったロドス・アイランド号は、そのままスピンをかましながらガードレールにぶつかってしまった。
「くっ……アダムはボブ達とクルビアで農業をやっている筈じゃ…」
すると、デコトラの荷台が展開した。荷台の中身を見た彼らは、驚愕の表情を浮かべた。何故なら……
「畑の一部を積み込んでいる……だと?!」
「俺達は畑仕事で食っているが、俺はもっといい暮らしを兄弟達にさせたかった。だが畑仕事はサボれない……そんな事を思ってたら、あの悪ガキがこのレースを提案して来てな。優勝した奴の言う事を何でも聞いてくれるそうじゃないか。乗るしかねぇと思って、車も用意して貰ったって訳さ!」
「割と真面目な理由ですね。やってる事巫山戯てますけど」
『さて、先頭に出たのはメフィストファウストコンビからバトンタッチしたビックアダムのデコトラ。何という展開でしょう!レースものの醍醐味ですね、ケルシーさん!』
「安全運転を心がけてくれれば文句は無い」
ビックアダムのデコトラは、近衛局外車をどんどん突き放して行く。どんだけスピードを出しても追いつけ無い現状に、ホシグマとチェンの顔はどんどん険しくなる。
「よし、このままのスピードでゴールまで行くぞ!……待ってろよボブ、兄弟、お前らに贅沢をプレゼントしてやるぜぇ!」
だがその時、何処からともなく現れた火柱がデコトラを攻撃したッ!
「な、何だぁ?!」
火柱の攻撃によって傾く車体。しかも傾いた方向は崖になっている。誰から見ても落ちる事が目に見えてわかった。
「クソッ!せめて畑だけでもォォォォ!!!」
そんな断末魔を残しながら、ビックアダムとデコトラは崖の下へと落ちて行った。取り敢えず救護班カモーン。
「なんか悲しいですね、色々と」
「おのれ、一体どこからアーツの攻撃を……」
周囲を見回すチェン。そして、そのアーツ攻撃を仕掛けた本人が崖の上にいるのを見つけた。
「ふん、デカイだけだったな」
「スルトさん?!」
「なる程、ショートカットして来た訳か」
「足が遅いなら、全員潰せば良いだけの話だ。行け!レーヴァテイン!」
ラグナロカーが握っている大剣が地面を穿ち、近衛局外車の付近に次々と火柱が上がる。その火柱を間一髪で避ける外車を、ラグナロカーはアーツを放ちながら追随する。
「何処まで耐えれるか見物だな」
「そうねぇ、でもそれだけじゃつまらないんじゃない?」
「!誰だ?!」
突然声が聞こえた方向へ顔を向けるスルト。そこにはなんと、崖の側面をバイクで疾走しているWの姿が。
「いつの間に?!」
「と言うか何処を走っているんだ貴様?!」
「フフッ、それじゃあ、迷惑運転する車にはご退場願おうかしら」
Wは崖から駆け上がり、道路へと着地する。その時スルトのラグナロカーに爆弾を貼り付けた。
「3つ数える間に投降のチャンスを上げる。さぁ〜ん!」
「そんな言葉に乗るとおm」
スルトがなにか言い終わる前に、ラグナロカーが大爆発を起こす。せめて最後まで言わせて差し上げろ。
「アッハハッ!綺麗な花火ね。ま、この程度でやられるなんて、やっぱり第三スキルのデメリットが足を引っ張ってるんじゃない?」
「チッ…貴様、何故ここにいる?!」
「愚問ね、近衛局の隊長さん」
2代ともカーブを勢いよく曲がる。突然バイクで乱入して来たWちゃん。お前そんなキャラじゃ無いだろと言うツッコミはしちゃいけない。
「にしても、こんな楽しいお祭りに招待されないってどう言う事かしら?どうせケルシーがアタシをハブらせようとしたんでしょうけど、残念だったわね」
「ハァ……せめてルールは守って貰わなければ困る」
「嫌よ。アンタのルールに従う位なら、あのドクターの指示を聞いてた方がまだマシだわ」
道端に設置されているスピーカーから流れるケルシーの声と会話しながらも、着々と距離を詰めて来ているW。
「迎撃する」
「いいんですか?」
「構わん!負けてしまえばソレで終わりだ!」
「わかりました。落ちない様に気をつけて下さい」
そう言って、車の後ろへと飛び移るチェン。そして後ろを走るWのバイクに向かって、赤霄を抜刀する。一体赤霄君はこの状況で何故抜刀許可を降ろしたのか。
「勝手が過ぎるようだな。斬り落とす!」
「あら、アタシのライディングテクニックを甘く見ない事ね!」
高速で飛んでくる斬撃を回避しながら進むW。戦いが既に異次元のものへとなっているが大丈夫だろうか。
「クッ!貴様、ロドスに来てから一体何をやっていた?!」
その言葉を聞き、一瞬だけ過去を振り返るW。とある日をきっかけにバイクにハマりだし、そのままズブズブと溺れて行った、存在しない記憶。
「何もかもよ!」
この女、凄くドヤ顔である。
『意外や意外!ここでW選手の乱入だ!』
「彼女もオペレーターだと言うのなら、頼むから言う事を聞いて欲しい」
2台とも、もう少しでカーブゾーンへと差し掛かる。
「それじゃ、このカーブで貰うわよ」
「させません!」
「残念、貰ったわ!」
カーブゾーンを曲がった瞬間、Wのバイクが近衛局外車を抜かし……
「いいえ、私達の勝ちよ」
その横をママチャリが物凄いスピードで追い抜いて行った。
「なっ、自転車に負けただと?!」
「何というケイデンス!」
「巫山戯んじゃ無いわよママチャリ!」
うしろからの感心と罵倒を受けながら、猛スピードで駆け抜けるグラニ&スカジ組。籠にスッポリハマっているグラニがヤバい感じになってるが大丈夫だろうか?
「ふーん、自転車も結構早いじゃない」
「いや、それスカジだけだから!と言うか前見て前!」
「貴女の体で前が見えないわ」
「何でアタシを前においたの?!」
そんな会話をしている内に、彼女達が乗った自転車はガードレールを突き破り、空を飛んだ。
「ごめんなさいグラニ、貴女との約束は守れそうに無いわ」
「もうやだぁ……」
宙に浮かぶ光景は、さながらE.Tの様ななにかだったと、下でスタンバってた救護班は語る。
「何だったんですかアレ?」
「気にするなホシグマ、コースの妖精だ」
『さぁコースもいよいよ大詰めデス!(ペテルギウス)』
「このまま何事も無く終わって欲しいものだ」
『トップで最終コーナーを立ち上がって来るのは……キタァァァ!!ほぼ横一線!僅かにWマシンがリードか!近衛局外車も負けていない!』
「楽しかったわよ隊長さん。次は頑張りなさいな」
「勝手に決めるな、まだ勝負は終わっていない」
「あら、この状況でまだそんな事が言えるだなんてね。誰が見ても……何?音楽?」
コース上に、なんかモンスターをフロンティアな場所でハントするゲームで、砂漠のステージに出てくるデカくて赤い亀と戦う時に流れる音楽が響き渡る。
この場において、音楽を流せる者など一人しかいない。つまり……
『この独特なメロディを流せるのは……エレキ君の乗ったロドス・アイランド号だァァァ!!!』
「「何ィ?!」」
「俺達は止まらない、止まれない。感染者の紛争を無くし、いつしか感染者達が笑って暮らせる日が来るまで、俺は進み続ける!」
「いいじゃねぇかドクター。よぉしムード上げンぞゴルァ!」
後ろの席で演奏しているエレキが音量を上げ、雷光虫を纏って戦うワンワンのBGMに変更する。それと同時に、ロドス・アイランド号のスピードが更に上がった。どうやら今のロドス・アイランド号はお金では無く、熱い音楽を燃料に走っているッ!
「幾ら何でも巫山戯るにも程があるでしょうが!」
『さぁゴール目前!勝負の行方はまだわからない!ロドス・アイランド号、怒涛の追い上げ!ジワジワと差を詰める!これがお金よりも大事な物に気づいた機械の本気だ!縦一直線に並んで行く!』
「こんな巫山戯た物に負けてたまるかっての!」
「行けホシグマ!アクセルを踏み砕け!」
「了解ですッ!」
「「ウォォォォォォ!!!」」
その時、世界がスローになる。
Wとチェン&ホシグマは、車体の大きさと言う武器でゴール目前だ。ロドス・アイランド号は車体が小さい為、他の2代よりも遅いゴールとなってしまうのは明らかだった。だが、それをわかっていたエレキが勝負に出る。掻き鳴らしていたエレキギター型アーツユニットを前に突き出したのだ。アニメとかでよく見る距離稼ぎ。だが、それによってロドス・アイランド号の長さは2台よりも長くなった。
『ゴォォォォォォォル!!!!まさに大逆転!勝利を征したのはロドス・アイランド号!エレキ&ドクター組ィ!』
「事故無く終わって一安心だ」
大きな歓声を受けながら、ジワジワと失速していく二人。そんな二人の前に、眩い光を放つ紙切れが降下して来た。
「コレは……」
『遂に現れた何でもやってやる券。ホモ達がん?今なんでもって言いながら喉から手を出して取りに行く程のものだ。コレを君たちに捧げる。さぁ願いを言うがいい』
「…………はよチェルノボーグ事変作れ」
『アッハイ』
これにて、アークナイツエイプリルフールイベントは終了した。
元ネタはYou Tubeでカーニバルファンタズムって検索すると出てくるゾ。アレも面白いから是非全部見よう!
エイプリルフール要素ねぇやんとか思っても言っちゃいけないゾ