アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート   作:ゲルゲルググ

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というわけでェ……ついにこの小説もコォラァボォの時期を迎えました。この私、気分転換によく他の事を書いたりするのですが……えぇ、有機栽培茶さんから快くコラボっていいよと返事を頂いたので、あわよくばサイドストーリーのモチベ回復に繋がる事を祈って全力で楽しく書き切りたいと思います。

警告⚠
この回は、有機栽培茶さんのアークナイツ二次創作「脇役になりたくないTS転生者」の三次創作です。話の都合上、有機栽培茶さんが作ったストーリーのネタバレが多大に含まれています。あとちょっとのキャラ崩壊も含まれてるかもしれません。絶望的な雰囲気は壊します。話の理解し易さも合わせて、脇役になりたくないTS転生者のメインストーリー(クレアスノダール編全28話)を先に見ることをオヌヌメします。




よろしいですね?





それではイクゾー!(デッデッデデデデッカーンッ)


とあるコラボの脇役事変 DC−ST−1

 クレアスノダールという移動都市をご存知だろうか。

 

 無駄に広い国家領域を有する我らがウルサス帝国が所有する移動都市の1つであり、チェルノボーグなどが代表するウルサスの移動都市に比べればその規模は小さいものの、様々な都市の中間地点にあり、さらに他国との境界線にも近いことから多くの商人が行き交う賑やかな都市だ。

 そう、他国から来た商人が行き交うので、ウルサスには無い様々な商品が並んでたりするのだ。ウルサスの癖に他国との流通が盛んなのである。戦争大好きウルサス帝国さんの移動都市にも他国との繋がりがある都市があるんやなって。

 

「嫌だ!離してくれ!誰か!助けてくれ!!!」

 

 訂正、所詮流通が盛んでもウルサスはウルサス、はっきり分かんだね。

 

 まぁ、腕にびっしりと源石が生えている男が二人の衛兵に人目のつかない裏路地へ連れて行かれるなんて光景が見れるのはこの都市だけでは無いし、珍しい事でも無い。あの男は感染者であり、ここウルサスでは鉱石病と呼ばれる致死率100%の病を患った感染者を迫害する傾向が強いのだ。そしてこの賑やかなクレアスノダールも例外ではない。結局は表面上の雰囲気だね。

 

 今日も今日とて、清潔な人間様は薄汚い感染者を見下して居るのである。

 

「お前らなんか、お前らなんかあの人が…!!!」

「煩いぞウジ虫め」

「あぐっ!」

 

 裏路地まで引き摺られた男は、衛兵の一人に顔を蹴られ地面に倒れ、衛兵はついでとばかりに男の顔を踏みつける。

 

「ったく、汚ねぇな。何時までも喚きやがって」

「少し痛い目に合わせてやるか」

「そうだな、それがいい」

「なっ、止めろ!くそっ…離せェ!」

 

 一人が男を抑え、もう一人が笑みを浮かべながら男の体を蹴りつけ始める。

 

「くそっ!くそっ!地獄に落ちろォォォ……!!!」

 

 体を襲う痛みを前に、男は捨て台詞を吐いて目を瞑る。いづれ来る死に覚悟を決める。

 

 ………だが、その死が来ることは無く、代わりに2回ほどの打撃音が男の近くで響き、少しの間静かになった。

 男は恐る恐ると目を開いて後ろへ振り返り……その光景に驚く。

 

『そうだね、別に衛兵がこんな所で倒れても職務怠慢としか思われないだろうね』

 

 そこには、全身黒いコートで身を包み、フードを目深に被った顔の見えない不審者が存在していた。いつの間にか気絶している二人の衛兵をイソイソと壁に寄りかからせている。

 

『コレでよしっと……そこのお前!!』

「ッ……?!」

『今私を見たな!?コレでお前とも縁が出来た!』

「ヒィィィ?!」

 

 何このホモクソ怖い。寄るな化け物。

 

 二人の衛兵の頭同士を合わせ、手を握らせ、寄りかからせている壁に赤いチョークで大きなハートマークを書いた黒コートの不審者は、大きな声を出しながら男へ顔をギュルンと向ける。

 そしてぐいっと男へ距離を詰めると、男の黒光りする腕を躊躇なく掴んで立ち上がらせた。

 

『まぁそれはそれとして大丈夫〜?怖かったろさっきの』

「あ、アンタは……」

『まぁまぁ、それはまた次の機会だ。今はこれ着て、君が一番安全だと思う所に戻りな』

 

 男の服をパンパンとはたき、懐から出した小さな四角い箱のスイッチを押す。すると四角い箱は一瞬で展開し、不審者のと同じ黒コートに変化した。

 

 躊躇したような表情をする男に黒コートを押し付け、男が会釈と共に黒コートを着ながら連れて来られた方とは反対側へ走っていったのを見て、黒コートの不審者は腕輪を起動する。

 

『あーあー、定期通信ナウ。ハイゼンさんいる?』

《おう、少し遅かったなイモータル》

 

 腕輪から光が溢れ、丸いサングラスをかけたオッサンの顔が空中に投影される。

 

『色々あってね。それで、現在地がわかったよ。ウルサス帝国のクレアスノダールだ、探してみてくれ』

《あいよ………お前さん朗報だ。今アンタのいるクレアスノダールってトコは確かにあるが、義体の反応は無い》

 

 それを聞いた瞬間、黒コートの不審者…もといイモータルは、拳を天高く掲げた。何処からか流れる完全勝利UC。

 

『素晴らしい(┃)()の多重次元理論がついに証明されたァ……!』

 

 このイモータルという男、境界無き方舟と呼ばれる私設医療組織の統率機械なのだが、数時間前に興味本位で並行世界への扉を試作して『アクセルシンクロォォォォォ!!!!』と自ら飛び込んだ誇るべきアホである。

 

《まだ確定したとは限らねぇだろうよ。自画自賛してる暇があったらもっと情報集めな。じゃあ切るぞ》

『おう!……にしても、クレアスノダールかァ…そういや、カジミエーシュでボブおじ達に振る舞った茶葉買ったのもここだったな。別世界線でも売ってるだろうか』

 

 そんな事をブツブツ発声しながら路地裏から飛び出し――

 

「この先にオススメのレストランが――」

「おい前見ろ!」

「へ?どわぁ?!」

『ドブルイニャニキチッチ!?』

 

 裏路地から出た途端、横から来た3人組の先頭にいた1人、赤い長髪のウルサス族に盛大に激突してしまった。

 

「だから言っただろうが」

「大丈夫か?」

『やっべ、大丈夫か君……ってテキサスじゃん。やっほ、安魂祭ぶり』

「……おいテキサス、知り合いか?」

「いや、知らないな」

『ん……あぁすまんすまん、多分同名のよく似た人と間違えたかも』

 

 適当な言葉を発声しながら、目の前の原作キャラ二人、ループス族のテキサスと最早ペンギンのエンペラーを見つつ、二人が発言した内容をメモリに保管しておくイモータル。

 

「あ、あの〜」

『ん?あぁすまねぇ少年…いや少女』

「ありがとう御座います…あと男です私」

 

 手を握り、ウルサス族の青年を起こすイモータル。

 

『マジかよ男なのに可愛いなオイ。私はイモータル』

「そ、そうですかね?……私は――」

『おっと待って、当ててみる。う〜ん……』

 

 エンペラーとテキサスが不審者を見るような目で見つめてくるのを余所に、イモータルは顎に手を当てて考える素振りをする。

 

『髪赤いから最初はアにするか』

「適当だな」

「適当ですね」

「適当過ぎだろ」

『ア…アカ…アサ…アマ…アラ…アリ、アル……アルフォンス・エルリック』

「違います」

 

 にっこりと笑みを浮かべながら、赤髪のウルサス君はキッパリ否定した。

 

『じゃあアルベルト』

「違いますねぇ……」

『じゃあアルハイゼン?』

「当てずっぽうになってんじゃねぇか!」

 

 エンペラーのツッコミが心地よいね。色々仕事やってるからなのか、ツッコミ役が似合うよねこのペンギン。

 

「アッハハハ!面白い方ですね。でも残念、私の名前はライトです」

『一文字しか合ってなかったか…』

「一文字も合ってないですね…」

 

 ガックリと肩を落とすイモータル。そんなに落ち込む必要無い…無くない?

 

『まぁいいか、お邪魔したね。今度お詫びに何か奢るよ。エンペラーとテキサスもまたな』

 

 イモータルは3人に手を振りながら、駆け足でその場を去っていった。

 

「……ん?オイ待て、俺はいつアイツに自己紹介した?」

「さぁ?でもボスは有名だから、知ってただけじゃないか?」

「…その線もあるが、見た目がもう怪し過ぎるよな。注意しとけ」

「了解ボス」

「…………」

 

 隣でヒソヒソと話す二人とはまた別に、ライトもまた変態不審者の背中を目で追う。その瞳に込められた感情は……

 

 

 

 

 

 

『ふ〜ん……マジか、チェルノボーグ事変が起きる前なのかよ。これじゃあ並行世界じゃなくてただのタイムスリップの可能性もあるじゃねぇか』

 

 タイムスリップを只事のように言うんじゃないよこのホモ。

 

 日が落ち始めたな〜という時間帯。只今イモータルは、ミドル区中央通りの路上を練り歩きつつメモリに保管した情報を整理し、ここが本当に並行世界のテラかどうか考察をしていた。

 だがまぁ、メモリ内の情報と今の演算出力だけでは、此処が並行世界であると確証するには不充分であった。そう結論づけたイモータルは、どっかにこの義体をおいて、演算システムだけ一旦本体に戻そうか…などと思考していた時だった。

 

「あ、アンタ!」

『ん?あっ君かぁ!さっきぶりだね』

 

 数十分ほど前に軽く助け、腕の源石を隠す為だけに黒コートを渡してやった感染者の男が、路地裏から声をかけて来た。イモータルは、男が路地裏に入るよう手招きしていたのを見て、ホイホイとついていく。良い子は少しくらい疑おうね。

 

『それで、またこんな所でなんの用だい?』

 

 何か激しい運動をしたのか、男の息は少し荒かった。そして目線のすぐ先にある開けられたマンホールと恐らく下水道へ続く穴。

 

「悪いが何も聞かずに、此処から地下に隠れてくれないか」

『………無理だな』

「…頼む、お願いだから聞いてくれ」

『別にこの事言いふらそうとかは思ってないからさ、話してくんない?』

「いいから入れよ!」

 

 ジャコっと、イモータルの額に黒光りする、引き金を引くだけのお手軽凶器が向けられる。

 

『いや脅すなって。それにチャカたァ君、アーツの操作が上手みたいだな?』

「そんな事はいいんだよ。早く入ってくれ、頼む…アンタは俺を助けてくれた」

『一回だけだぞ?君絆されすぎじゃない?』

「それでもさ!……アンタ、余所者だろう?他の国から態々ウルサスに来るってことは、非感染者なんだろ?でもアンタは――」

『ハイハイわかったから、先ずそのチャカ降ろして、ゆっくり話せ』

「時間がないんだ!もう少しであの人の計画が始まるんだよ!」

『おい、そういうのを話――ッ!』

 

 

 瞬間、メインストリート一帯が閃光に包まれる。

 

 

 少し遅れて響く巨大な爆発音。そしてあたり一面に色とりどりの悲鳴が溢れ……それは歓声によって掻き消される。

 

『あっぶねー。君がマンホールの蓋開けてて助かったよ』

「あ、あぁあ………」

 

 イモータルは視界の光度が急激に上昇し始めたのを認識し、瞬時に目の前の男を穴へ蹴り入れて自分も飛び入り、男の服を掴んで梯子にぶら下がった状態で爆風をやり過ごしたのだった。

 

「嘘だろ、もう始めちまったのかよ……」

『暴動か……何処も変わらないね、ホントッ!』

「うわぁ?!」

 

 男を外へ投げ出し、自分も梯子を足場に飛んで外に出る。外に出た途端、イモータルの聴覚センサーに様々な音が入り込んできた。それらは歓喜、悲鳴、苦痛、そして様々な暴力、暴虐の音。

 クレアスノダールはこの短時間で、実に不愉快極まる地獄に変化していた。

 

 ならば彼は動き出さなければならない。このワンマンアーミーな状況であろうと、彼こそが境界無き方舟であるが故に。

 だがまぁ、仲間は多いほうが良いのも確か。ん?そういえばここに1人、縁が出来たお人好し感染者がいるな。

 

『おい君、少し手伝え』

「えっ?」

 

 

 

 


 

 

 

 

 その日、都市の栄光を主張し続けていた双鷲の旗は血に染まり焼け焦げ地に落ちた。

 

 平穏を象徴していた日常は瓦解し、絶望の炎が燃やし尽くす。騒音だったとしても、都市を活気づける一役を担っていた四輪駆動車は狂った様に防犯アラートを垂れ流しつづけ、色とりどりの品を売っていた店は荒れ果て、代わりと言いたげに焼け焦げた…或いは未だ新鮮な肉塊が乱雑に並ぶ。

 本来この地に立つ事を当たり前だと思っていた都市の住民は、鮮凶刃に裂かれ鮮血を吹き出し、ボロ雑巾の様に捨てられていた。

 

 人々が時間と多大な労力を消費して作り上げ、長年親しみ続けられてきたメインストリートは血に染まり、その上を感染者が、新天地へたどり着いた開拓者の様に歓喜し闊歩する。

 

 長年にわたって抑圧され続けた感染者達の不満が、怒りが、苦しみが解放された瞬間だった。

 

「探せ探せ!!一人も逃すな!」

 

 一瞬の内に何もかもが反転する。感染者を貶し、嬲っていた非感染者は無惨に殺され、感染者を捉える筈だった衛兵はその暴力と凶刃に追われ、虐げられた感染者の狂気が都市を支配する。

 

 弱者と強者。その全てが反転する。

 

 たかが感染者。その様な古臭い考えはこの地獄の様な光景を前に消え去った。抵抗するものは暴徒の波に飲まれ、抵抗を諦め逃げることを選んだものたちは弄ばれ殺された。

 一部は殺されぬまま何処かへ連れて行かれたが、その先に待つのは絶望と屈辱に塗れた凌辱であり、その上で結末は変わらないだろう。

 

「ひぃ?!い、いや!来ないで!」

 

 口を起点に顔を引き裂かれ、鮮血が雨を生む。ゴミの様に中を放り出される臓物、地面に転がる動いていた手足。その光景を力なく眺めていた者は、すぐ後に同じ末路を辿った。

 天に届く亡骸の山。木霊する憎しみさえ、獣以下に墜ちた感染者の歓声と爆発音に掻き消される。

 

 最早誰にも、止められはしない。

 

「お兄ちゃん…」

「大丈夫…大丈夫だ。きっと父さんたちが助けに来てくれる…」

 

 絶対に。その言葉を少年は口にすることができなかった。彼はすでに父親の末路を知ってしまっているから。暴徒の波から逃れる瞬間、人々の隙間から噴き出る血飛沫を見てしまっているから。

 

 少年には涙を浮かべ震える妹を抱きしめながら、外に作り出された地獄を見つめていることしかできなかった。

 こうして物陰で事が終わることを静かに待つしかなかった。軍が助けに来てくれる。きっと何とかなる。なんとかなるはずなんだと。そう妹に…そして自分に言い聞かせながら。

 

「引っ張り出せェ!」

「ギャハハハハ!!!」

「いや、いやぁぁぁ!!」

 

「サラおばさん!」

「見るな!」

 

 血に飢えた獣共にまた一人、また一人と、昨日まで笑い言葉を交わしあった人々が大通りに連れ出され、彼らに喰い殺される。助けを求める声は届かない。獣に人間の言葉が届くはずがないのだから。

 

 

 ただゲラゲラと嫌な笑いと嘲笑が帰ってくるだけだ。

 

 

 嗚呼、やはり感染者は人間ではなかった。

 

 排除すべき害虫だった。

 

 この世界に存在していいものではなかった。

 

 やっぱりみんなが正しかったんだ。

 

 感染者は排斥すべき存在だった。

 

 罵詈雑言を投げつける?石を投げつける?拳で殴りつける?足りない。全てが中途半端で足りなさすぎた。だから皆殺された。父さんも母さんもサラおばさんも死んだ。

 同じ形をしているから何だ。同じ言葉を発するからなんだ。感染者に慈悲は必要ない。 

 

 もっと明確に、塵は灰にしゴミ箱へ。

 

 感染者はもっとしっかりと処分しなければならなかった。

 

 少年の強く握りしめた拳からは爪がめり込み血が流れ出す。

 口の中からも血の味が明確に感じられた。

 

 殺せ。

 

 1つ残らず殺処分しろ。

 

 一つ残らず摘み取らなければならない。

 

 少年は強い憎しみと殺意を持って少年は決意する。

 

 

「ヒャハッ」

 

 

 しかしそれはあまりにも遅すぎた。

 

 ドア開かれる。

 

「フヒヒハハハッ」

 

 笑い声が

 

 ゲラゲラと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『三秒殺し!!!』

 

 その時、メインストリートに男の嬌声が響き渡った。

 

『ヨシ!(確認猫)今度は間に合ったな』

 

 突如床からヌルっと現れたイモータルは、強烈的な刺激によって絶命しそうになってる感染者の男を掴んで適当に放り投げる。

 

『無事かい?少年少女』

「「―――」」

 

 兄妹達は絶句するしか無かった。だってさっきまで、誰か死んでもおかしくない地獄で、その死の番が遂に回ってきてしまっていた所なのに……。

 

『茫然自失か…まぁこの景色だから仕方無い。今アイツの所に送っても混乱するの目に見えてるし、う〜ん……よし』

 

 ポンッと手を叩き、二人にコートを翻しながら背を向ける。

 

『そこで隠れて見ていろ少年少女!この私が、今から君たちを助けてやる!そして、感染者だろうが非感染者だろうが、敵も味方も纏めて助けることで有名な私をしかと目に焼き付けるがいい!』

 

 絶句しながらも、少年の中に疑問が生まれる。この男は何故、感染者を助けると言ったのか。感染者は皆、処分しなきゃいけないだろう。じゃないとこんな風になってしまうのに。

 

『まぁ後で説明してやるから取り敢えず見てろ』

 

 そう言ってイモータルは玄関を潜り――

 

「死ねェェェア゛――ッッ?!?!!?」

 

 凶刃を構え突っ込んで来た感染者の股間を流れる様に蹴り上げて、襟首を掴んで遠くに投げ捨てる。

 だが、さっきの嬌声と今ので、周りの感染者達がゾロゾロと集まって来た。

 

『流石にこの量は私も骨が折れる……が、準備いいかいハイゼンさん?!』

《いいから早くやっちまえ!》

 

 取り敢えず家をシールドを形成するアーツで覆い、投擲されてきた複数の刃をアクロバティックに足で弾いてそれぞれの投擲者の足元に突き刺しながら、ポケットからマイクの様な物を取り出す。

 

『スカイミラージュ!!!…いやこっちじゃねぇ』

「何やってる早く殺せェ!」

 

 獣の様に襲いかかる感染者の大群。イモータルはマイクを後ろの家の中へ放り込むと、そのまま突貫。先頭の感染者の攻撃を適当に避けて顔を殴り、襟首を掴んで投げ、次々来ていた感染者に当てて怯ませる。

 そして自分は助走をつけて跳躍。複数人の頭を踏んづけながら移動し、それと同時に腰にベルトのついた四角い機械を巻きつけ、その機械の端にある縦の溝に何処かから取り出したカードを嵌めて下にスライドさせる。

 

《確認>ストライクアーマー転送・・・完了>》

『キャストオン>』

《CAST・ON>》

 

 地面に着地と同時にシステム音が響き、イモータルの胴体の周りに複数のホログラムが現れる。イモータルはシステム音の様な機械的な音声でカードを通した方と反対側にある赤いボタンを押し、そのホログラムを上半身に纏った。

 

《OS最適化・・・完了>》

「…何なんだお前は!」

 

 感染者の1人が吠える中、ホログラムが青と赤のアーマーとして実体化し、黒かったコートが真っ白に変わったイモータルは、大きな盾を展開しながら反対の腕を突き出し、クイクイと指を曲げる。

 

『来いよバカども』

「この非感染者がァ!!!」

 

 その瞬間、イモータルへと突っ込んでいった感染者の大群は、宙に浮いていた。

 

「は?」

 

 いいや、吹き飛ばされたのだ。さっきまでの場所にはイモータルはおらず、吹き飛ばされた感染者達の先に、彼は立っていた。

 

 それ以上の視覚情報を彼女は知ること無く、地面にぶつかりその意識は飛んで行った。

 

 

 

『寝なさァァァい!!寝ろォッ!!!』

 

 少年の目には、正しく英雄の姿が映っていた。集団でリンチし、衛兵の臓物までも貪っていた獣の群れが、ただ一人の狩人を前に為す術も無く葬られている。

 

 背中についたスラスターを吹かし、推力に任せたシールドバッシュで固まった奴らを一網打尽にし、4、5人で固まって拙い連携攻撃をしてくる感染者を、その正面から打ち崩す。

 盾で刃を受け止めてから弾き飛ばし、そのまま殴って気絶させ、後ろから来る二人を盾を支えに跳躍、素早く足を振り回し蹴り倒す。

 

「術師!こっちだ!」

「アイツね…同胞の仇ィ!」

 

 3人の術師が、それぞれ氷、瓦礫、空気弾を放つ。だがそんな見え見えの攻撃なぞなんの苦労も無く盾で防ぎ、お返しと言わんばかりに肩の後ろにある出っ張り…剣の持ち手を引き抜き痛覚残留ブレードを起動。そのままブーメランの様に投擲し、術師3人の胴体を青い幻影の刃が斬り裂いた。

 

「この……死ねェェ!!!」

『いや声出すなって』

「ガッ――?!」

 

 投擲した痛覚残留ブレードをキャッチと同時に振り返り、後ろから来ていた感染者を肩から下へ斬り捨てる。斬られた感染者は目を開いて自分の体を抱きしめながら死にそうな声で空気を吐き出し……白目を向いて気絶した。

 

 少年は、マイクを持った妹とその一部始終を見ていた。イモータルは、一目散に逃げ始める残りの感染者を追いはせず、兄妹の方へ駆け足で近づいてくる。

 何故追わなかったのか、などと言う考えは無かった。ただ兄はその瞳に、ウルサスに伝わる愛国者や雷獣の様な……

 

 

 

 

 そんな、物語に出てくる英雄を映すので精一杯だったから。

 

 

 

 

〘……正直ウルサスの英雄扱いは御免だなー〙

 

 おいコラ。




…………やっべ〜、大丈夫かなコレ。有機栽培茶さんから色々やっていいよって許可は貰ったけども……やっぱり不安過ぎる。どうして三次創作にしてしまったのか。

しょうがないやん、有機栽培茶さんのストーリー面白かったんだもん。だからユルユルハッピーエンド三次創作書いていいですかいいですね。因みにクレアスノダール事変超高速解決チャートなるものがあるらしい……ほ〜ん。

というわけで、このコラボはこういう感じです。ここで言っておきます。すいませんでした。RTAって言う題名なのにRTA型式じゃなくてすいませんでした。そして見てくれる方と、コラボを承諾してくれた有機栽培茶さん、ありがとう御座います。それとコラボ的な絡みが余り無い1話ですいませんでした。源石飲んで詫ません。普通に腹切って詫ます。

それではまた次回、サラダバー!



久しぶりのちょっとしたアレ



ホモ

残念ながらこの小説の主人公。並行世界あるだろという理由で作った多重次元へ続くゲートに入って脇役の世界にやって来た。常に演算領域の9割をなにかに使ってるから常時アホだけど、今回のは残り1割の中の半分…つまり5%の演算出力でもっとアホ。だから態々時間がかかる換装システムのプロトタイプなんか使ってるんですね。変身してる暇があったらはよ人々助けに行けアホ。


感染者の男

脇役の本編で本当に脇役以下だった人。本当に序盤でフェードアウトする。今作で絆され耐性皆無設定とハンドガンが使えるほどのアーツコントロール能力がある設定が追加された。多分余り出番は無い。


エンペラー&テキサス

仕事でクレアスノダールに来てた逸般トランスポーター。脇役の物語のレギュラー枠で物語にカタつける為に大事な奴ら。先ずはこの二人と合流しよう。


ライト

クレアスノダール自治体の衛兵さん。所でロールプレイって案外楽しいですよね。


兄妹

こっちも脇役本編のガチ脇役。このまま行けば二人はプリキュアスカイハイ。
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