アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート   作:ゲルゲルググ

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採用契約を書き終えたので初投稿です


一方其頃

 ロドスが降下を始める数分前

 

 a.m. 04:21 天気/晴れのち曇り

 龍門アップダウン ビル屋上

 

『………ウッホ♂早いなオイ。やっぱり向こうでロドスと合流させて正解だったな。トラブルもあったが、義体もギリギリ届いたしヨシ!(確認猫)』

 

 ロドスの飛行機械『バッドガイ』号が遠くから向かって来ているのを確認した三次元狙撃型の義体は、ボウガンの形をした銃器を空へ適当に3発撃ち、屋上から飛び降りる。

 放たれたエネルギー弾は空間や建物の壁でそれぞれ反射しまくり、下で停まっていたスポーツカー型ドローンの周りにいる3人のレユニオン兵を撃ち倒した。

 

 そしてシュタッとドローンの隣に降りて3人に回収印をつけると、スルッとドローンに乗ってエンジンをかける。

 

『えっと、ここを押してと』

 

 ハンドルの隣にある複数のボタンの一つを押す。すると座席の一部が展開し、ホログラムで作られた青いケーブルが義体の背中に複数ブッ刺さった。

 

『ヴッ―――ふぅ!なんとも不可思議な感触だ!コレが元々人二人でやるモンだって?それ実質セフィロス(曖昧な表現)じゃねぇか!(歓喜)』

 

 何故か楽しそうにアーツリンクケーブルの感触を感じながら、アクセルを思いっきり踏み抜き、ドローンを発進させる。

 

 大通りに飛び出し、ドリフトして向きを変え、真っ直ぐとその道をその道を進む。義体は自身の視界に映し出されている地図を見ながら、最短ルートを正確に通って行く。

 またドリフトしながら道を曲がると、その先でレユニオン達と複数の龍門市民の戦闘シーンを目にする。だが彼は別の最短ルートを探すのでは無く、更にアクセルを踏んでクラクションを鳴らしながらスピードを上げる。

 クラクションとエンジン音で気がついた前の集団は慌てた様に道端へ寄ろうとする。ドローンのスピードでは絶対に避けれないとわかっていながらだ。だがそれでも義体がブレーキをかけるどころか、更にスピードを上げ

 

『イィイヤッホォイ!!!』

 

 ぶつかる一歩手前でドローンの姿が消滅し、次の瞬間にはレユニオンの後ろをエンジン音を響かせながら走り去っていった。

 

『はえー、まさか空間次元歪曲装置の効果をリンク先にも与える様にするとか……ハッハァー!やっぱり乱数調整してて良かったぜオイ!』

 

 窓からショットガンモードの銃を無造作に撃ち出しながらそう発音する義体。因みにエネルギー弾はさっきのドローンの様に消えたかと思うと、後ろのレユニオン兵の背後に突然現れ、全員を撃ち倒した。

 

『さぁてそろそろだ』

 

 フロントガラスから近衛局の屋上を見やる義体。フードの奥ののっぺりとした黒い顔には、ロドスのバットガイ号が写っている。そしてカーナビには、乗っているドローンを示す矢印ともう一つ、近衛局へ向かっている赤い点が表示されていた。

 義体は更にスピードを上げ、今度は建物の壁をさも当然かの様に走り出す。ワープ、走行、ワープ、走行を続けながら進んで行き、最後に建物の装飾をジャンプ台代わりにして宙を飛んだ。

 

 その黒い影は、建物の屋根を誰も捉えられない速度で移動する。決して陸上選手の様な綺麗なフォームだから速いと言う訳では無く、両足だけに装着されている小型源石エンジンが、その速さの正体を物語っていた。

 その義体は何も発する事は無く、ただ淡々と目的地への最短ルートを駆け、先にその目的地へ向かっていたドローンの元へ一瞬で追いついた。

 

 そして義体は建物の屋上から大ジャンプして宙を舞う。その圧倒的な速度による配管工顔負けの大ジャンプで対空しながら、横にいる同じく大ジャンプしたスポーツカー型ドローンを見る。正確には、そのドローンの上にワープした三次元狙撃型の義体をだが。

 

 双方の義体の背中からアーツリンクケーブルが複数飛び出し、それぞれのケーブル同士が強固に接続する。その瞬間、三次元狙撃型からALケーブルを伝って彗速走行型へその情報が移される。

 

『ウォォシ!!!最初からクライマックスでイきますねぇ!(迫真)』

 

 彗速走行型の黒い顔に『XX』と言う赤い模様が浮かび上がり、突然声を発した。最初からイき続けるとか早漏なんてもんじゃ無いがソレは一先ず置いておこう。

 突然声を発した彗速走行型は赤紫の光を放ちながら大爆発と共に崩れゆく展望デッキ、それと一緒に落ちて行く寄生兵や隠密狙撃兵達に向かって狙いを定め……消えた。

 

 

 

 彗速走行型は、ホモ都市が作った義体の中で最も速い義体だ。本来義体は一つの源石エンジンに4つの小型エンジンを四肢にそれぞれつけ、人体を巡る血液の様に液体源石を流す事で本来の源石エンジンよりも効率的に、安定性重視で稼働させている。

 そしてこの彗速走行型は小型エンジンの数を2つに減らし、一回り大きくした言わば中型エンジンを両足につける事により、安定性を捨て機動力を向上させた義体なのである。

 

 そしてその義体にもALケーブルは搭載されており、本来安定性を維持したまま出力を向上させる目的のソレは、元々不安定故か他の義体よりも効果時間が短く、使用後はオーバーヒートしてしまうのだ。

 だが、どうやらそんなデメリットをハイゼンはどうにか改善出来ないかと思っていたらしい。そして至った答えが、三次元狙撃型に使われている空間次元歪曲装置である。

 この装置は源石エンジンとは別の扱いであり、義体の中で一番性能の低い三次元狙撃型の唯一の攻防手段である。ハイゼンが考えついたのは、コレを無理矢理源石エンジンに置き換えると言う極めて雑なものだった。

 が、科学とは常に進化の試行を繰り返すものであり、時々突拍子もない事で成功するものである。そう、成功してしまった訳だ。おそらく源石エンジンが実質6個になった事で不安定になったのと、マイナス✕マイナス=プラスの様な関係によって成功したのだと、ハイゼンは仮定した。そしてついでにALケーブルの本来の性能であるアーツの複数所持が作用した結果、

 

 今の彗速走行型は、誰も捉える事の出来ない、光以上の速さで移動する化け物と化してしまった訳だ。

 

 今落下している展望デッキの周りで忙しなく動いている赤紫の光、アレは義体が通った軌道だ。既にそこに義体はいない。というか、この次元にいない可能性すらあり得る。

 そんな人間が考える事を辞める様な異次元の素早さで落下していたすべてのレユニオン兵を回収した彗速走行型の義体は、地面にやっと降り立つと、首筋部分にある排熱口から凄い勢いの蒸気を吐き出す。義体が降り立った後、3秒も展望デッキの周りで光が動いていた。

 

『………蒸れるッッ!!!』

 

 ホモ自身は巫山戯る余裕がまだある様だ。

 そんな彗速走行型の義体に、物言わぬ人形となった三次元狙撃型がスポーツカー型ドローンと共にやってくる。

 

『さてと……後でハイゼンさんには感謝だな。元々ここで彗速走行型を使い潰す予定だったけど、いやマジ助かるわ。コレで多くの命を生かせれる』

 

 そんな事を発声した彗速走行型は、三次元狙撃型の思考をオートモードに切り替え、他で戦闘している奴らの支援へ向かわせる。走り去って行った三次元狙撃型を尻目に、義体は人間の様に指を組んで前へ伸ばす。

 

『さて、私もそろそろッ―――?!えっ何々?!』

 

 突然デカい音と風圧が来たことで、テンパる真似をしながら辺りを見回す義体。色々とレーダーで感知しながら何もない事を確認すると、胸を撫で下ろす真似をしながら、ズボンのポケットから何かを取り出す。

 

『バルクフレーム、着装』

 

 そう発声しながら、ポケットから取り出した機械にカードをスライドさせる。

 

 その瞬間、近くで停まっていた無人のスポーツカー型ドローンが動き出し、トランクを向けた状態で義体の後ろに停まる。そしてトランクからなんと巨大な鉄の腕が出て来て、義体をその両腕で包み込み、義体の周りにある指はガシャガシャと音を立てて変形する。

 指が変形した後は、義体の姿が変わり出した。

 

 先ず義体の象徴であると言っても過言では無いコートが背中に収納され、人形の様な白いフレームが露わになる。

 次に両腕と両足が変形すると、両足から中型エンジンがスライドし、背中を伝って腕まで移動。本来小型エンジンが入っているであろう場所に、中型エンジンがガッチリと埋め込まれ、腕が変形してソレが落ちない様に装着される。そして腕が完全に変形し終わると、今度は周りを包む巨大な指から装甲が飛び出し、義体の腕へ装着される。

 最後に腕の外側に小型の機械が装着されれば、腕は終了。

 

 今度は足。と言っても、後は同じだ。先ずは足先から装着されて行き、少し変形したら足のつけ根まで装甲が装着される。

 そして腰にも装着され、次に体。胸の下まで次々に装甲が装着されると、今度は体と型の間にデカくて鋭い装甲が装着。その装甲は胸の前までやって来ると、真ん中で一つに合わさり、ガッチリと体にも合わさって立派なチェストプレートとなった。背中には、そのチェストプレートから続いている何かの噴射口から紅いエネルギーがウォーミングアップの如く吹き出ている。

 

 最後に、頭が少し変形し、そののっぺらぼうの黒い顔が収納され、中の色々な機械が顔を出す。そんな頭の側面と後ろ側に次々と装甲が装着され、後ろ側に過剰に装着された一部がスライドし、頭頂部を覆う。そしてモロに出ている機械の顔を2つの紅い目がついた機械的な装甲に覆われた。

 

 巨大な腕が、役割を終えたかの様にトランクへ収納されると、そこには、前の黒コートとはとても似つかない、白銀を基調に紅いラインが入った装甲を纏った義体が立っていた。背中と腰の後ろには、ご立派ァ!な噴射口がついている。

 

『………いい出来だ!再現率も高く、そしてカッコいい!俺が惚れただけの事はありますねぇ!じゃあイきますよ〜イクイク』

 

 全身をまじまじと観察しながら、義体は発声する。そして両腕についている、とある機械を起動させる。

 

 その機械は変形しながら巨大化し、腕を飲み込みながらその姿を形作る。

 ソレは槍の様な形をした、巨大化なナックルだ。先端は鋭く、そこから3つに分離して、背中の噴出口の様なものになっている。義体はソレをグルンと勢い良く回し、噴出口を下にすると

 

 ――飛んだ。

 

 そのナックル、槍翼と呼ばれる推進機によって、義体は宙へ浮いたのだ。そのままバランスを取りながら建物が邪魔にならない位の高さまで登ると、戦火が登る場所へと、ALケーブル無しで、音速を超える速度で駆けていった。

 

 戦場とは、常に変わり続ける。そして今、戦場はまた大きく変化していく。




今回はテラ視点ホモ回でした。説明多くてアレやな!アレやな!(大事な以下略)最近とある映画とYou Tubeで変身シーンを見たので、こう……はっちゃけようとしましたけど上手く書けませんでした。いやまぁ、変形自体は元からする予定だったんですが……仮面ライダー的な事がしたかったんだよ畜生メェ!!!(総統)

次回はストーリーを進めます。あと最近RTA要素も少ないから入れてイきたいな〜とか思ってたり。
それではまた次回、サラダバー!
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