アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート 作:ゲルゲルググ
a.m. 09:20
龍門近衛局付近 ロドス行動小隊巡回予定地
《『オッハー!エレキ君元気ー?!』》
「うっわ煩っ!黙れポンコツ!せめて音量落とせや!」
「君の所の上司って、もしかして結構面白い人?」
「面白い……あー、そうなのかもな。だがやっていい時と悪い時があるんだよ。わかってんのかポンコツ?」
《『あぁわかっているとも!過度なギャグは人を苛つかせると古事記にも書かれている』》
「そう言う所なんだが?」
「て言うかなんでロドスの無線に入ってるの?」
展望デッキでの戦いの後、近衛局と二手に別れて残りのレユニオン達を掃討する事になったロドスとホモ都市。ホモ都市も二手に別れているが、エレキを隊長とした少数はロドスと行動している。
で、ついさっき巡回予定地にいたレユニオンの小隊をロドスのエリートオペレーターであるブレイズがほぼ単独で無力化させた後なのだが……。
「お前、もう少しその大声が早かったらブレイズ…さんの気が逸れて危なかったのかもしれないんだからな?」
《『大丈夫だ、タイミングは問題無い。それにもしブレイズネキが危なくなってたら真っ先にお前が助けに行くだろ?』》
「な?!……なんでそう思うんだよ。証拠あんのか?」
「………ふふ〜ん?」
エレキの言葉を聞いたブレイズが猫みたいな目で指をワキワキさせたのが見えたので、彼は一緒に来ていた仲間を盾にした。
「兎も角、なんでロドスの無線にも入ってんだよお前は。つか今どこいんだ?」
《『なんで入ってるかって?(んな理由なんて)ないです』》
「「えぇ……(困惑)」」
《『それと私の場所だが……上にいる。私は今自由だ!』》
「は?巫山戯るなぶち壊すぞ」
そう言いながら上を見上げた瞬間、謎の爆音と共に風圧が空から彼らを打ちつける。
「……うわぁ(ドン引き)」
「あれが君の言ってたポンコツ君?!初対面から文字通りカッ飛んでるとかブッ飛んでるわね!」
遂に空飛び出したよ、と反射的に口を溢したエレキと感心するかの様に空を駆ける彗星を目に焼き付けているブレイズ以外、ドクターもアーミヤも、シュラフや新米方舟オペレーターも揃って驚愕な表情を浮かべたまま停止した。
……って感じになってるだろーなーと思いながら、ホモは目の前の戦闘区域へ速度を緩めながら襲撃する。
「なっ、なんだアレは?!」
「こっちに突っ込んで来るぞ!」
「下がれ!市民達と共に下って防御態勢を――」
レユニオンと近衛局達の言葉を遮る様に、ホモは地面へ着弾する。速度を緩めたとしても源石自動車以上の速度で着弾し、周りの人間に熱と風圧をプレゼントだ。
『(爆風で吹っ飛ばされた人数は)36……普通だな!』
「な、何なんだお前は?!」
近衛局の一人が前へ出て、ホモが何者かを問うた。そしてホモは槍翼を仕舞い、彼の方へ振り向く。
『…………』
「…………」
『無視する』
「無視ッ?!」
『やぁダニエル!』
「ホントに誰だよ?!つか無視せんのかい!」
会話の滅茶苦茶ぶりに、前へ出た近衛局隊員はさっきまで戦闘していたのもあって疲れた顔をする。そしてその光景を見て痺れを切らしたレユニオンが襲いかかってきた。
「そのまま死ねェ!この非感染者め!」
「クソッ!総員、迎撃準備!お前も何やってる?!すぐ後ろに来てるぞ!」
そのレユニオンの内の一人がホモめがけてその古びた大鉈を振り上げる。ソレを見た近衛局隊員は部下に戦闘準備をさせ、目の前のホモにもソレを伝えようとする。
そして彼らは、後ろのレユニオンをボーリングの様に投げ飛ばすホモと、後続のレユニオンがボーリングのピンの様に吹き飛ばされる光景を目にした。そう、飛ばされる光景だけを目にしたのだ。ホモの姿勢は、いつの間にかボーリングをスローしているかの様なポーズになっている。
少しして、さっきまでホモと漫才をしていた近衛局隊員はようやく理解する。おそらくコイツは、自分達が認識出来ない程の速さで行動したのだと。
『……さて、後ろから来るレユニオンを誰も認識出来ない速度で投げ飛ばし、ついでに近衛局隊員に自分は悪いAIじゃ無いよ、と意思表示をしたこの高性能AIは誰でしょう……………イエス!アイ・アム!』
振り返りながらそんなカッコいい謎ポーズで灰の魔女の口前でボケても、目の前の近衛局達が驚愕の表情を止めてくれる事は無い。
というか何なのだその口前は。その口前ではアヴドゥルの旅々になってしまうじゃあないか。
『ツー訳で、ここは私に任せて先にイけ』
「ッ――行く訳無いだろ!お前みたいな識別コードも持たない怪しい奴なんかの―――」
『・・・先ニ・進ンデクダサイ>』
「なっ……」
突然雰囲気が変わったホモに、近衛局隊員はたじろぐ。
『つか、そこの幼j…裁ち鋏デッカ。そして幼女では無く少女だな(小声)彼女達を庇いながらやんの?大丈夫?少女守れる?しかも年頃の女の子に殺人の瞬間見せるのはどうかと思うぞ?』
「……あぁクソッ!わかったよ!総員、移動準備!市民達をシェルターまで護衛する!……お前、もし我々を攻撃したらタダじゃおかないからな」
『お前もだよ人間共。如何なる理由だろうと市民を一人でも見捨てたらお前達のソコを握り潰してやるからな〜覚悟しとけよ〜?(6章タイトル回収)』
トーンを下げ、まるで脅すかの様に発声するホモ。効果はバツグンの様で、近衛局隊員は押し黙った。
そんな彼らを尻目に、ホモは二人の少女の前に立ち、しゃがんで顔を合わせる。そんなガチガチ装備で目線合わせたら子供は怖がると思うんですけど(名推理)
実際怖がってはいる様だが、この二人の少女……大きな赤いリボンで結んだポニーテールに、頭の包帯と頬の湿布が目立つ女の子と、頭に青い大きなリボンをつけた金髪三編みの女の子は、どうにも怖がっているだけでは無い様だ。まだ幼い身で、恐怖を我慢する術を持っているとは、やけに大人びていると感心せざるを得ない。まぁ、青いリボンの子は赤いリボンの子の手を繋いでいる左手が義手だし、背中にデカくて赤錆びてる裁ち鋏背負ってるし、只者じゃねぇのは見てわかるが。
『おやおやおや、仲睦まじい少女は可愛いですね(ボ卿)その手、何があっても離しちゃダメよ』
「「………?!」」
さて、そろそろ真面目に目の前のレユニオンを無力化して拉致しよう、とホモは立ち上がりレユニオンの方へ向かう。まぁ、ちと長く話し過ぎたせいでダウン状態から立ち上がっているが、バカ野郎お前ホモは勝つぞお前(天下無双)
「クソッ!さっきはよくもやってくれやがったなァ!」
『そうかっかするな嫌われるぞ?それとそんな身構えなくていいから。別に私はお前達を殺しに来た訳じゃあ無い。むしろ助けに来たと言ってもいい』
「んだとテメェ!軽々しく嘘ついてんじゃねぇぞ、この非感染者が!」
レユニオンの一人が、ホモに向かってボウガンを放つ。が、その矢はホモに届く事は無く、矢先を中指と人差し指で挟まれた状態で、ホモの顔の前ので停止していた。
勿論、レユニオン達はその光景に驚愕の表情を浮かべる。
『……どいつもこいつも、やれ感染者だ迫害だ、やれ非感染者だ殺すぞと、よく同じネタを何十年も擦り続けられるなァお前達エーシェンツは』
そう発声しながら、ボウガンの矢を手刀で半分に切り裂き、尖端部分を指を使って高速で擦り、削り始める。
『別にお前達の志しが間違ってるだなんて言いはしない。寧ろ本来は賞賛されるべき事だ。でもな、それ以上にお前達の今やっているコレは、自分達の立場をより悪化させていると何故気がつかない?』
高速で振動していた指が止まり、ホモはミニチュアレベルの大きさに削ったボウガンの矢を摘んで目の前に掲げる。
『善悪と言うのは、その場と立場、感情によって常に変化する曖昧な物だ。人と言うのはそこが面倒でな、私はソレを善悪の2つで区別するのでは無く、そういう物として許容する事にした。特にこの世界は、立場によって善悪が変わる物事が多過ぎるんだよ。別にお前達の苦しみをわかってるとか言いはしないが、お前達の気持ちは理解しているつもりだ』
だが、とホモはミニチュア化させたボウガンの矢を指で粉々にし、落ちた破片を更に足で踏みつけた。
『例え許容しようが、私の願いに反する事、即ち悪がある!私にとって悪とは!自分の為だけに弱者を利用し、踏みつける奴の事!何も知らぬ無知なる者を、自分の利益の為だけに利用する事!そして、如何なる立場、如何なる状況、如何なる感情であろうが、人の命と言う限られた時間を、人の手によって無慈悲に奪う事!ソレが私と言う願いを叶えるだけの機械が定めた悪であるッ!』
「っ……!」
『だからこそ、先ずはお前達と敵対し、控えめな全力で止め、その上でお前達を全力で助けてやるっつー訳だ………覚悟は良いか?私は出来てる』
レユニオン達はその言葉に気圧され、思わず後退りしてしまう。まるで言葉そのものが巨大な壁となり、自分達を押し返した様な感覚を受けたのだ。
因みにだが、言葉が巨大と言うのはある意味正解に近い。何故なら、さっきから彼の言葉はこの龍門のすべての無線器から発信されている。シェルターでのラジオ放送からも、空を飛び回っている避難訓練を促していたドローンのスピーカーからも、戦闘に参加している龍門市民が使っている特殊なアプリが入った通信端末からも。
そして、龍門の長であるウェイ長官にも、その言葉は届いていた。
RTA要素が入ってないやん、どうしてくれんのコレ(呆れ)まぁ書いたの私ですが。私ですが(大事な事なので2回)
次回はちゃんとRTA入れるからホモの兄貴姉貴は気長に待っててくれよなー頼むよー。なんでもするから(ん?今なんでもって)
それじゃあまた次回、サラダバー!