アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート   作:ゲルゲルググ

8 / 105
「過去、そして家族という名の枷」

「こんな忌まわしいモノは、全て壊してしまえばいいんです」

「そう…皆誰しもが、己を縛る鎖から解放され、自由になる権利がある」

「その為に私は壊しましょう。過去を、家族を、全てを。この素晴らしき地獄へ変えるのです」

「アークナイツ、被虐者の黎明」

「さぁ早く……私を殺してください」


とあるコラボの脇役事変 DC−1 戦闘後

 なんですかソレ。

 

 はは、ははは!本当になんですかソレは?!彼らの大群に盾1つで突貫し、無傷で生還していた?そして感染者達は全滅?

 

 なんですその無双ゲームのプレイヤーは。エルド区を守っている雷獣が攻めてきた〜って言われた方がまだ説得力がありますよ。

 

 ですが……えぇ、計画とはイレギュラーがつきものです。そもそも今までが順調過ぎたと言ってもいいでしょう。

 

 それにこういうアクシデントも……クラウンスレイヤー?まだ何かあるんですか?

 

 

 

 

 え?ミドル区にあてていた彼らの三分の一がやられた?早くない?

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 数十分前

 

 ミドル区下層エリア 軍用整備倉庫

 

「ねぇ英雄さん!どうしたら英雄さんみたいに感染者を殺せるの?」

『…………』

「英雄さん?」

『…………』

「英雄さ―」

『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!』(発狂)

 

 背景お父さんお母さん俺へ。ガキがしつこすぎて発狂しました。みつを。

 

 ミドル区中央通りの下層エリア。そこにある整備倉庫の内の1つには、50人ほどの民間人がこれまたどんよりした雰囲気で詰められていた。

 此処は、イモータルと縁が繋がれてしまった感染者の男が教えてくれた、下水道から回り道で入れる目立ち難い整備倉庫。彼は此処の提供と、彼に知らされているこの事件の大まかな筋書きを教える事しか出来ないと言っていたが、イモータルにとってはそれだけで充分なのだ。人助けというのは、助けた人間を詰め込んでおく避難所が必要不可欠。故にこの避難所の提供は願ったりである。

 

『ただまぁ、そろそろ移動しなきゃならねぇな』

「移動…するのか」

『そうだよ』

 

 理由は2つ。1つは、もうこの倉庫に詰め込むには狭すぎると言う事。所詮は整備倉庫である。倉庫にしては広かったとはいえ、よく50人程も詰め込めたなと言いたい。

 そして2つ目は……既にミドル区には、これ以上の生存者が確認出来なかったから。

 

「移動……移動だって?」

「そんなの…出来るわけ無いでしょ?!」

「そうだ!あの感染者の中をどうやって行けって言うんだよ?!」

「殺されるに決まってる!」

「ま、まさかお前…やっぱりそこの感染者とつるんで俺達を――」

『えぇい!!その話ついさっきやったろ止めろバカ!!!極限状態だからって助けてくれた人を疑ってくれるなや!傷つくわマジで!!』

「そうだよ英雄さんがそんな事する無いよ!」

『英雄止めろマジで!むず痒くなる……!』

「おにいちゃん、このひとえいゆうじゃないっていってるよ?」

「何いってんだ、お前も見たろ?あの感染者達を沢山殺して――」

『おいガキ』

「ッ――」

 

 突然口調が豹変したイモータルに、兄はゾッとした感覚を抱き口を閉じる。腰を負って目線を合わせてきたイモータルの黒い顔に、恐怖を感じ始める。

 

『私はあの感染者を一人も殺しちゃいないし、英雄なんて殺人者の称号なんぞ欲しくもない。二度と言ってくれるな』

「っ……ご、ごめ…ごめん、なさ」

 

 後退りながら目に大量の涙を浮かべる兄を無視して、イモータルは兄と同じくちょっと恐怖を感じ始めた感染者の方を向く。

 

『なぁ君、感染者の部隊配置について何か知っていることないか?』

「えっ、あ…あぁ、えっと……確か、エルド区の担当を任された奴は、他より結構多かったと……」

『成る程、つまりそのエルド区が…ありがとナス。ちょっと行ってくるわ。ハイゼンさ〜ん?』

《今度は何だ?》

『ポータルガン送ってくんね?』

《早く持ってけ泥棒。作らせておいて使わなかったのがゴミ程ある》

 

 そんなやり取りをした後、イモータルの手に何処からか不思議な形の銃が出現すると、適当にそこら辺の壁を撃つ。倉庫内にいた殆どの人間がビビったが、大きな音も壁が傷つく事もなく、壁に青色の円が描かれただけだった。

 

『じゃ、すぐ会えるから………』

「……?」

『…すぐ会えるから大人しく待ってろよ』

 

 そう言って、ホモはまた外へと出て行ってしまった。もうここに、ただ一人の感染者を責め立てる気力のある人間はいない。それ程に、彼らは参っているのである。

 

 この感染者の男も例外では無いが、自分にも何か出来ないかと思ってしまって……

 

「あ〜…泣くなよ、な?」

「………ん!」

 

 見事に子供に嫌われてしまった。頑張れ。

 

 

 

 

 

 

 

 エルド区 貴族街

 

 

『そんな訳でやって来ました』

「おう、少し待て」

 

 片腕を失い、髪の色素は抜け、顔のシワが深くなって来ても尚、その気迫が衰える事を知らないイケオジ、ジャスパー・ランフォードは、貴族街を守る鉄門をあろうことか飛び越えてやって来た全身黒コートをそれはそれは警戒していた。周りにはボウガンを持った部下が取り囲んでいる。

 

『まぁ、警戒するのも無理は無い。だが聞いてくれジャスティス・ランフォード』

「ジャスパーだ。それとだが……そうだな、貴様の様な全身不審者の弁明は、特別な部屋で聞いてやろうかね」

『それ絶対独房だァ……。だけどこっちも急いでんだ。そんな訳で聞くけど、まだ避難民入れる気ある?』

「何故それを貴様の様な怪しさ満点の野郎に言わなければならんのかね」

『会話にならない様に返事するけど、悪いが早くしないと50人ほど死んじゃうよ』

「ならその約50人の避難民がいる証拠は何処にある?」

『アンタがはいかいいえを答えりゃ見せてやるよ』

 

 両者一歩も引かず。というか、ジャスパーはイモータルが怪しすぎの極みだから容易に信じる訳には行かないのは勿論あるのだが、それはそれとして交渉なら応じる気ではあるのだ。ただこのホモ、まったくそういうのをする気が無いのである。早く避難民を預けたさすぎて言葉が真っ直ぐになりすぎている。

 

 だがまぁ、これ以上粘るのはそれこそ時間が無駄になるか……と、さっきの問答でイモータルがそういうバカだとジャスパーは結論づけた。

 

「ならば、今すぐそれを証明して見せたまえ」

「た、隊長?!」

『OK!』

 

 抗議を示す部下に「見せなければ捉えるまでよ」とか言おうとした瞬間、イモータルはポータルガンを懐から取り出して適当な豪邸の壁に撃ち込んだ。

 これには如何にウルサスの雷獣と呼ばれたジャスパーでも驚きの余り目を見開く。行動に移す判断もそうだが、懐からポータルガンを取り出すその速さ。少なくともコートのジッパーを開けるという面倒な行為があるはずなのに、ジャスパーにはジッパーに手をかける所までしか腕の動きが見えなかった。

 

 あとホモは音速でジッパー開け締めするの止めろ。

 

「何しやがったお前?!総員――」

「待て!総員武器を降ろせ」

「隊長?!なんで止めるんッスか?!」

「よく見てみろ」

『さぁ、出口はこちらです。足元に気をつけて、1人ずつゲートを潜ってください。押しちゃ駄目よ』

 

 豪邸の外壁に開いたオレンジ色の円から、ミドル区の地下倉庫にいた避難民が次々と出てくる。皆それぞれ「助かった……」と腰を抜かしたり、「生きてるー!あー生きてるー!」と歓喜したり、「正規軍だろ?!助けてくれ!あの、あの黒い男が……」と助けを乞うたりした。

 最後の奴に関しては流石に数秒だけ落ち込んだイモータルであった。可哀想に、ただ縁を結んだ感染者の男に突っかかってたのを見たから耳元で『男の息子♂って50kgの握力で握り潰せるらしいよ』ってASMRしただけなのに(残当)

 

「本当に、50人も民間人を……」

『たった50人程度しか救えなかったがね。あ、そこの男は感染者だけど、一応味方だ。優しく扱って情報を共有してくれ』

 

 ジャスパーの部下達が一斉に感染者の男へボウガンを向ける。男は両手をピンと伸ばした。怖くて漏らしそうになってた。

 

「ご、ごめんなさいぃぃ……」

「はぁ……誰が構えと言った。降ろせ降ろせ」

『……大丈夫?預けていい?』

「安心しろ。このジャスパー・ランフォードの名にかけて、お客様は丁重におもてなしする」

「隊長……」

『じゃあ信じるからな。んじゃ私は用事があるんで』

「おい待て。お主はいったい何者なんだ?」

 

 難色を示す部下の頭をコツっと小突きつつ言った言葉に、オレンジの円を潜ろうとしていたイモータルがピタッと動きを止める。ジャスパー、頭を抑える部下、感染者の男、兄妹、皆その後ろ姿を注視しながら、次の言葉を待つ。

 

『そうだな、言うとするなら……救急者といったい所か。それじゃ』

 

 イモータルが円を潜ると同時に、屋敷の壁は元通りに戻った。

 だがそんな事をよりも、イモータルが言った言葉を皆して考える。キュウキュウシャ……救急車?その場の皆の頭に、サイレンを鳴らす大型四輪駆動車のイメージが浮んだ。感染者と非感染者の考えが1つになった瞬間である。

 

「はぁ…あーしまった、交渉術くらい学んで来いと言い忘れた……まぁいいか。避難民を奥の屋敷へ。奴らがまた来る前に連れて行けよ。無駄に極上なベッドに寝かせてやれ」

「隊長、これだけ沢山の避難民を入れたら、また貴族の方たちが煩くなるッスよ」

「ならそろそろ、鳴くだけの豚は相応しい場所に移さないとな」

「えぇ…マジっすか」

 

 

 

 

 

『さて……』

 

 すっかりもぬけの殻となった整備倉庫へ戻って来たイモータルは、此処からエルド区へ向かう前にチラッと向いた方向を見つめながら、カードを取り出してベルトの溝に嵌め、下へスライドさせボタンを押す。

 

《確認>デュアルバスターアーマー転送・・・完了>》

《CAST・ON>》

《OS最適化・・・完了>》

 

 体に纏わりついたホログラムは緑色のアーマーに、背中には2つの4連装ミサイルランチャー、靴にもアーマーが装着され、黒コートは白くなり…全身深緑色へ変化する。

 

 そして無言で両手にそれぞれ実体化した大型機関銃と大型散弾銃を連結させ、視線の先にある壁………を超えた少し遠い位置にいる集団の片方へ向けて

 

 

 

 

 青色の極太レーザーを発射する。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 ミドル区軍用地下通路

 

 

「っ〜〜!!いったいですねぇ!」

「ライト!無事だったのか!」

「ええ!パイプ街を彷徨うのは久しぶりでしたが…存外覚えているものですね」

 

 壁の崩れる音と共に転がり込んできたライトの姿にエンペラーが声を上げる。唯一露出している顔には切り傷ができ、羽織っていたロングコートも所々切り裂かれたのか縦に穴ができていた。

 しかしそれでもクレアスノダール自治隊の最後の生き残りに相応しい実力を持っていたようで、不意打ちに対応した上で目立った傷もなく戻ってきていた。

 

 それでもこの状況は最悪だ。こちらの戦力でまともに動けそうなのがミドル区を担当していたウルサス正規軍のリスタ小隊長や、ベール副隊長、ライト、テキサスとエンペラーの5名。それ以外は、剣を握り形だけは保っているものの、戦うことすら厳しいものが9名。医療品が足りたとしても助かるかどうか怪しい重症者が7名。そしてテキサスやエンペラーを除いた、守るべき市民が6名。戦える者に比べて、守らなければならない者の数が多すぎる。

 だが彼方は暴徒…否、統制の取れた兵士は二十数名もおり、武装も服装もその陣形の取り方も、地上の数だけは多い暴徒達とは全く違っている。

 

 見てわかる通り、勝ち目が殆ど見えない。

 

「……やるな」

「ハァ…ハァ…貴方こそ」

 

 鋭い目つきで睨みつけるその襲撃者に、ライトはニヒルな笑みを浮かべるが、息が上がり、剣を持つ手が震えているなど、彼は思った以上に限界のようだった。

 

「チッ、只者じゃねぇな……オイ、まだやれるか?」

「ははは…強がってみましたが少しきついですね。飛んだ大物が出てきたものです。確か……」

「クラウンスレイヤーだ」

「ああ、それです。いやぁ…参りましたね。これなら警備兵たちが皆殺しにされたのも納得できます」

「無駄口を叩いていないで構えろ」

「了解」

 

 ベール副隊長に言われた通り、チャリと音を立てて軍刀を構え直す。

 

「しかし……ミドル区の制圧が遅れているのは知っていたが、まさか此処にもその要因があったとはな。だが…こんな場所でコソコソしてていいのか?今頃他区画の小隊長共は守るべき市民とやらを守るために戦って、立派に無駄死にしたんじゃないか?少なくとも、一人はそうだったな」

「ッ―貴様ァ!」

「落ち着け!」

 

 襲撃者の言葉にベール副隊長が怒りを示す。当たり前だ。彼らはウルサス正規軍という肩書を持つ誇り高き軍人。その誇りが傷つけられれば怒りもする。それが感染者によるものならなおさらだ。例えこの惨劇による被害を目の当たりにした事によって感染者への油断が消え去ったとしても、それは仕方のないことだった。

 

 だが残念な事に、そんな反応を見せたのはベール副隊長以外にはいなかった。

 

「他区の小隊長が、死んだ…?」

「いや、そんな…ダリル小隊長が死ぬわけない!」

「てことはここ以外…全滅…」

「やめろ!敵の戯言に耳を貸すな!」

 

 リスタ小隊長が混乱の広まってゆく部隊員達に向けて叫ぶ。しかし、それが届くことはなかった。 

 

「いや、あ…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「っ!」

 

 初めはエンペラーのすぐ隣にいた女性だった。

 彼女の甲高い悲鳴は地下通路上に響き渡り、絶望が伝播する。

 

「あああぁ!し、死にたかねぇ!!俺はまだ死にたかねぇ!!」

「助けて!助けて!助けてよぉ!!!」

「うわぁぁぁぁぁ!!お母さぁぁぁん!!」

 

 ツギハギの平静は容易く破られ混乱と絶望が場を支配する。ほぼ全ての兵士たちが頭を抱え、悲鳴をあげ、うずくまる。市民達は泣き出し、嘔吐する者までいた。もはや戦う気力のあるものなどどこにもおらず、絶望が空気を支配する。

 

「ふっ、無様だな」

「黙れッ!」

「アイツも悲しいだろうな。こんな奴らに私たちは今まで苦しめられてきたんだからな」

 

 クラウンスレイヤーは見下すような笑みを浮かべながら、片手をあげる。それに合わせて包囲網を形成していた暴徒たちも凶器を構え一歩前へ踏み出した。それに合わせてリスタ小隊長たちも武器を構えるが、多くの兵士たちは心を砕かれ、動く事が出来ない。反応したとしても、せいぜい小さく悲鳴を漏らすだけで、戦うことも、逃げることすら出来そうになかった。 

 

 しかしその状況で、動いた者がいた。

 

「隊、長…ここはッ!俺たちに任せてくださいッ…!」

「お前たち?!なにを!」

 

 軍刀を杖代わりにつき、彼はそう言った。

 

「……負傷兵風情が何になる」

「時間稼ぎくらいにはッ!なるだろうよ…!」

 

 それは兵士達だった。腕を失い、足を失い、目を失い、血を滲ませながらも立ち上がり、武器を持つ。仲間を逃すため。敵を撃ち倒すために、名も知らぬ兵士たちはその命を削って立ち上がる。

 

「何してるテメェら!?重症者は下がってろ!」

「下がってても無駄死にするだけですよ副隊長。せっかくならこの命、有用に使ってくださいよ」

「なっ!」

 

 死に損ないの兵士は言葉を紡ぐ。

 

 今を生き残ればより多くの市民を守ることができる。

 

 今を生き残ればより多くの仲間を助けることができる。 

 

 生き残りさえすればより多くの塵どもを殺すことができる。

 

「そう言ったのはアンタだ。ちゃんと生き残って、市民を、俺の仲間を、俺の家族を…みんなを救ってくださいよ」

「っ!だ、ダメだ!俺が行く!テメェら部下を守んのは上司の俺の役目だろうが!」

「やめろベール!アイツらの覚悟を無駄にするな!」

「なっ?!リスタ!テメェはアイツらを見殺しにしろってのか!?」

「私だって!……私だってこんな選択はしたくない。だが…私たち全員で戦ったって、奴らには、勝てない……無駄死にするだけだ!」

「だからって─────ぐぁ?!」

「失礼…彼を説得するのは無理そうでしたので」

 

 ライトがベール副隊長の後頭部を殴り、気絶させ背負う。

 

「小隊長!撤退を!!」

「…すまない」

 

 撤退だ。

 

 下唇を噛み締めながらリスタ小隊長は号令を発した。ろくに戦えない仲間達を盾に敗走する。これほどまでに無様で、屈辱的なことはないだろう。

 

 

 

 ……去っていく者達の背中を見て、そして己に迫りくる凶刃を見つめながら、彼らは最後に何を思って、何を呟いたのだろう。

 

 

 

 

「死にたくな―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………は?」

 

 最初は、遅れて最後尾を走っていたライトだった。次にエンペラーとテキサスが、市民達が、残りの兵士達が、最後にリスタが振り返り、その光景に目を見開く。

 

 それは極光だった。自ら覚悟を決めた負傷兵達の前が、青色の閃光で埋め尽くされている。その位置は丁度、凶刃を振るおうとしていた感染者がいた場所だった。

 

「クソっ!なんだコレは?!どうなっている?!」

 

 持ち前の身体能力でなんとか避ける事が出来たクラウンスレイヤーは、理解不能な光景に悪態を付きつつも状況をなんとか分析する。負傷兵達の目の前にいなかった者やクラウンスレイヤーの様に身体能力と勘で避けた者以外は、あの極光に呑まれてしまった。

 そして極光が細く縮んで消え去ると同時に、呑まれていた者たちが姿を表す。外傷は無いが、彼らは白目を向け痙攣しながら次々に倒れていく。

 

 一瞬にして、クラウンスレイヤーの部隊は、半数にまで減ってしまった。

 

「いったい何が……ッ?!」

 

 微かに音が響く。

 

「なんだ、この音……」

「こりゃあ、金属か何かを切断する音か?」

 

 テキサスの疑問に対し、エンペラーがその音の正体を言い当てた。その切断音は段々大きくなりなり………壁に刃の切っ先が突き出る。

 

「なんだ…アレは……」

「チッ!総員警戒!」

 

 切っ先はコンクリートの壁を容易く切断し、切断し、切断しまくり、一瞬にしてバラバラに切れ目を入れる。最後に横一線に切れ目を入れ、刃が引き抜かれると同時に壁は音を立てて崩れさり……一連の動作を起こした人物が、その姿を現す。

 

 

 

 

 

 それは、紅かった。

 

 全身真紅のコートに包まれていて、その上に紅い鎧を上半身だけに纏い、フードを深く被った顔の見えない男。両手に持つ二振りの片刃の大剣は特徴的で、切っ先以外が刃の代わりに凹んでいて、その凹みを埋める様に赤い一本の線が張っていた。

 だが、その線が消えると同時に刀身が真ん中から折れ、大剣は折りたたまれてリーチが短くなる。が、そのリーチを補う様に、折れた断面から青色の刃が生えた。

 

 そう、さっきクラウンスレイヤーの部隊を倒した、あの青い光で出来た刃が。

 

「お前は……そうか、お前が!」

 

 ミドル区の制圧が遅れている理由を聞いた時に答えられた人物像。色は青と赤色の鎧に、白いコートで盾を持っていたと一致していないが、得物と色以外は完全に一致している。そしてその青い光は少なくとも、さっきの極光を放った人物で間違いない。

 

 数多の視線を受ける紅コートの男は現状を確認するかのようにキョロキョロと辺りを見回し、クラウンスレイヤーの方を向いて……

 

『あっ君かぁ!』

 

 能天気な口調でそう言いながら、無駄にカッコいい戦闘態勢に移行する。

 

『ったく、コレ絶対俺を置いて先に行けって奴だったでしょ。まぁそう覚悟を決めた所悪いが……君達を助けさせて貰う』

「……殺せ!」

 

 10数人の統率された感染者達と、一人で三分の一倒したホモの、色々な意味で不利な戦闘が始まる。




『君、何処か参ってるだろ?視線でわかるさ』

『自由が幸せに繋がる訳ではない。ソレは君が一番理解している筈だ』

『そんな訳で止めさせて貰うぜ。この上質で悪趣味な演劇を』

『アークナイツ、被虐者の黎明』

『勘違いするなよ狂人。黎明の後に来るのは絶望じゃないし、終わりでも無い。君たちを照らす光と、始まりを告げる温もりだ』











 今回のアレ


 ホモ

ミドル区の市民を50人ほど助けだし、ついでに感染者達を三分の一ほど倒したホモ。「なんで早く来なかったんだ!」とか色々言われたが、キレ気味にガチ謝罪などをして乗り切った。人を助けたり、透視したり、ポータルガンとかのひみつ道具出したり、言葉の勢いだったりしか取り柄の無いホモ。交渉くらいはやれ。モードチェンジの使い捨ては基本。


ジャスおじ

相手が感染者だけならこの人だけで充分らしい人。イケオジ。強さの目安は1利刃分らしい。両手があったらパトリオットってそれ一番言われてるから。


感染者の男

実は感染者になって日は浅かったりする。でもそれはそれとして感染者をバリバリ裏切って情報流してるからやっぱりウルサス人なんやなって。きっかけ作ったのホモだけど。


リスタ小隊長

ウルサス軍クレアスノダール駐屯軍リスタ小隊長。簡単に言うならミドル区を担当していたウルサス正規軍の人その1。女性。既婚者。多分Eはあると思う。息子がいたけど感染者になった上に死んだらしい。悲しいね。


ベール副隊長

ミドル区を担当していたウルサス正規軍の人その2。男性。実は感染者への差別意識は余り無いらしい。ただしクラウンスレイヤー、テメーは駄目だ。所で副隊長、小隊長とカプになる気は無いか?ならないのなら……し、死んでる?!


クラウンスレイヤー

実は過去にこの都市でヤンチャして、ベール隊長に恨まれてるらしい。君何処の二次創作でもヤンチャして((殴


???

楽しくなってる所悪いがホモの対処を今すぐ考えないと不味いぞ先導者。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。