アークナイツRTA 『境界無き方舟』獲得ルート 作:ゲルゲルググ
「触るなッ!」
『オット……』
少女は自身の手首を貫いていた源石を引き抜くと、その源石を成長させて剣の形にし、ホモの伸ばした腕に斬りつけた。
ガィンと言う甲高い音と共にホモの腕が跳ね上がるが、手は切断されていない。流石義体、人間の形をした鉄塊、特に咄嗟の防御をする為に装甲が硬い腕部分。逆に源石剣が欠けてしまっている。
だが、その瞬間を使って痩せこけた体にあるまじき跳躍力でホモから距離をとった少女は、空中に源石の剣を2本作り出し、跳ね上がった腕をまじまじと見つめるホモへ投射する。
そんなホモは視界を少女に移すと、手に持った大剣を適当に回転させ、飛んでくる源石剣を弾き飛ばした。
『・・・・・おやおや、おやおやおやおやおやおやおや』
フードの下にある黒いのっぺらぼうが少女を見つめながら機械の様に同じ単語を出力し続ける。そして
『止めてくれよ、そういうのは』
「ッ………フフッ、じゃあもっとやってあげる!」
その言葉をどう受け取ったのか知らないが、少女は笑みを浮かべ手を動かす。すると、ホモの後ろからバキバキベキッと異音が響き、ソレに反応したホモが後ろを向いた瞬間、脇腹の装甲が薄い部分に源石大剣が勢い良く突き刺さった。
『………』
だが次の瞬間、別方向から来るもう一つの源石剣の方向へグリッと体を捻じり、その回転の勢いを乗せた大剣で叩き割る。それと同時に、後ろにあった源石塊…ゴーレムの拳が直撃し、建物にボッシュートされた。
『カーッ!ペッ!超エキサイティングってか?!TSメスガキが調子乗るなよ可愛がるぞ(直喩)』
そう発声したホモは、大剣の持ち手の下に配置されている複数のボタンを人差し指と中指でカチカチと押し始めながら、脇腹に刺さった源石剣を肘で叩き折り、残った部分を引き抜く。因みに叩き折ったのはストレス発散的な理由である。
『ンンンソンン!人工筋肉にライン生命のバカの肉を使った甲斐があったぜ』
損傷箇所をピンク色の何かが蠢く様に修復し、漏れ出ていた液体源石の流出が止まったのを見ながら、ホモはそう発声する。
『だが過信は禁物だ。損傷による運動能力の低下が無くなったとはいえ、内部構造までは流石に困る。こう言うのは最小限にだ』
これからの自身の行動パターンを確かめる様に呟きながら立ち上がる。そして、ホモを仕留めようと壁を突き破って来たゴーレムに向かって、その"砲門"を向け、すぐさま引き金を引いた。
「ッッ〜〜〜〜!!今度は何?!」
ゴーレムが突っ込んで行った瞬間に大爆発した建物を見て、少女はまたもや驚愕する。
そして爆発した建物の中から、大剣……いや、大剣の面影がある大砲を引き摺りながら当たり前の様に五体満足で出て来るホモ。因みにその大砲の形としては、大剣の持ち手の少し上から中折れし、刃にそってパッカーン!と刀身が分かれ、そこから3つの砲門が逆三角形の配置で顔を覗かせている感じである。外見だけ軽く説明するならデカい拳銃、と言っても、デカすぎて大砲にしか見えないのだが。
『すっごい煙い!』
「知らないわよ!と言うか、どうやってあの状況からそうなったのよ?!その武器何?!」
『あ、コレ?変形したの。ここのボタンをポチポチッて』
そう発言しながらその大砲を片手で胸の前まで持ち上げ、ホモはカチカチとボタンを押し始める。
因みにボタンの形状、押した時の感触、効果音、押した時にそのボタンが淡く光るのはホモの趣味です。
「やっぱ貴方イカれてる!剣が銃になる訳ないじゃない!」
『おっおっおっ?お前今全世界の狩人と浪漫愛好家の常識を否定したな?許せねぇよなぁ?!この世には言っていい事と悪い事がある様に否定していい事と否定しちゃいけない事があるんだからなぁ?それとお前のせいでポケットに入れてた不吉な鐘を鳴らしてしまいました。変形武器を否定したお前のせいです。あーあ。あとそのイカれてる発言も取り消しな』
「フンッ!嫌に決まってるじゃない。貴方こそ死んじゃえ!」
『え、無理』
「無理じゃ無いわ!バーサーカー!」
『■■■■■■◼◼◼◼◼!!!!』
金属が擦れ合う様な咆哮を上げ、剣状の腕を殺意マシマシな構え方でホモの後ろから姿を表すゴーレム。さっきの砲撃を喰らった筈の体は傷一つ無く、ホモはさっきまで話に夢中で、戦闘態勢も碌に取っていない。その状態での後ろからの攻撃、コレは完全な不意打ちを意味する。
まぁ、このホモが普通の人間ならの話だが。
『
その瞬間、下側にある砲門が絢爛と輝きだし、一筋の光、光の刀剣とでも言うべきか。それがゴーレムの振り下ろした片腕と頭部に突き刺さる。そして同時にその部位が解ける様に消失し、ゴーレムはただの源石塊となって地に倒れ伏した。
「あ、貴方…貴方は……何をしたの?いつ動いたの?!」
少女は驚愕の表情を浮かべながら、いつの間にか砲門が後ろ斜め上になる様に砲身を肩に乗せたホモに叫ぶ。
『そりゃ一回同じネタやられたんだし、警戒するさね。あとコレね、
そう発声しながら、ボタンを数回カチカチ鳴らして大砲を肩から下ろすホモ。
『それとこの源石を動かすのは諦めてどうぞ。
「ッ……!」
『でも凄いよ、うん。たかが乱数調整程度、どうとでもなるとタカを括ってきた訳だが……やっぱ人間だわ。源石または源石に侵食された生物の操作、そして源石の生成と成長……よくもまぁそんなアーツを手に入れたもんだよ。一応警戒しといた方がいいかね?君たちなぁんか私の知らない所で独自のネットワークを築いてるみたいだし?』
「………?」
大砲を持ったまま両手を横に広げ、ゆっくりと少女に近づくホモ。それに対して少女は、ホモが発声する言葉に困惑の表情を浮かべる。
『それともう一つ、純粋に知りたいんだけど……君の種族って何よ?』
「は、はぁ?!ここでいきなり?!」
『うん、だって体はイリヤスフィール完全再現だけども、種族的な特徴見えないし』
「イリ、ヤ?……あぁもう!さっきから煩いのよ!意味わからない事ばっか言って!」
『アルエェ?』
突然叫び出した少女は空中に源石剣を生成すると、ホモへ向かって投射する。まぁホモは困惑の声を発声しながらも普通に避けるが。だが、その源石剣が倒れた源石塊に突き刺さった瞬間……
『アバァァァァ?!!?!』
源石塊が大爆発し、思いっきり巻き込まれたホモは地面に向かって勢い良く吹き飛び、犬神家状態になった。
『畜生!そこまで予想出来なかったぜハッハァ!流石人間だ!』
「フンッ!そのままずっとそうしてなさい!」
地面から生えた足を言葉に合わせてグネグネ動かすホモを尻目に、少女は駆け出す。
『待てよ!私を引き抜いてから逃げろ!』
する訳無いんだよなぁ……
『ったくよぉ……え〜っと、リフレガ張ってカチカチバンっと』
ホモの周りに球体の半透明なシールドが展開され、その状態で一緒に埋まった大砲のグリップ部分にあるボタンをカチカチと押し、引き金を引く。ところで大砲のグリップってなんやねん。
そして砲門から発射された榴弾が炸裂し、その衝撃でホモは犬神家状態からダイナミック離脱した。良いエーシェンツは真似しない様に。幾らオリパシーになり易いと言う致命的な欠点以外無いとは言え、流石に死にます。
『フォウ!(人類愛)やっぱ火薬の量間違えたわコレ。ソレにリフレガ使ったから稼働時間が4時間位減ったしよぉ……ママエアロ(王者の風格)それよりあのメスガキは………こっちか』
さらっととんでもない発言をしたホモは、ナノフレークを改良した感染者探知機を使って少女の後を追う。
因みにさっきホモが言っていた源石の代わりに使われている物の原材料は方舟オペレーターの『Pーーーーーーーー』です。
『だがまぁ、アーツ使える奴なら確かに源石で充分だな。現にこの過剰火力気味でもあのゴーレムにまともなダメージが………いや、アレは的が頑丈過ぎるだけか。まぁ元々ドローンの銃器に使う予定だからいっか』
ヌルヌルと建物の間を移動しながら、現状確認を発声する。
『にしても、あのメスガキは他の乱数調整と違うっぽいな。龍門市民の中にいた深夜廻の二人のような、ガワと思考回路を被ったタイプとは違うし、かと言ってクエスタやターボ師匠ともまた別と見える……ンンンソンンン!!ちょいと気になるな〜』
そう発声しながら空き家となった一軒家の窓をブチ破って侵入し、そして玄関の扉を蹴り飛ばしながら道路に踊り出る。
そしてゆっくりと横を、横にいるその少女へと顔と砲門を向ける。
『まぁイレギュラーなんて良く有るからアレだが、やっぱり気になるんで私ん家来ない?』
「絶対イヤ!」
ホモの持ってる大剣の外見は、三ノ輪銀の斧をもうちょいデカく厚くして穴とか凹みとか全部埋めて四角くした様な感じです。そしてボタンはその持ち手のスペースの底にあります。例えるなら、と言うか元ネタは新エヴァの破で真希波が、Qの最初でアスカがやってる指でボタンをポチポチしてるシーンです。
それではまた次回、サラダバー!