T-800(守護者)になった俺の前線生活   作:automata

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日常回に組合員要素を入れようと挑戦して1ヶ月以上が経過…。



結局ダメでした。
ということで今回は組合員要素は皆無です。


鉄血の安全保障は退屈か?

今日の仕事は俺だけ鉄血の研究所の警備。シフトに1人空きが出たから俺が1週間、代わりを務めることになった。とはいえ、この前の事があるので警備の仕事もなーんか嘘くさい。

 

 

ただ仕事は仕事なので警備もしっかりやらないとな。つっても研究所の中と外を歩いて歩いて歩き倒すだけだが。

 

 

 

この研究所は前も来たがかなり大きい。迷路のように入り組んでいて、常に視界の右上に表示されているマップを見ていないと迷いそうだ。うちの基地も似たような感じだが、うちの方が天国に思える。こんな所を地図も無しに働いている研究員も警備員も大したものだ。

 

 

警備ルートに沿って歩いていくと人形の製造ラインがある区画に入る。ベルトコンベアの上にT-800のエンドスケルトンに似た金属骨格が人の形をした金型状の機械で全身を挟み込まれ、人工筋肉と人工皮膚がカバーされる工程だった。。金型が開くと銀色に輝く骸骨はものの数分でリッパーに変身した。

 

 

人形の作り方もT-800とそう変わらないようだ。

 

 

そうやって、製造ラインを流し見して、ルートを歩いていると腕時計からピピと電子音が鳴った。

 

 

(12:30か。飯でも食いに行くか)

 

 

ちょうど昼休みだ。ルートを食堂に変えて、食堂に向かった。鉄血の社員食堂ってどういうものが出されるんだろう。少し楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誰もいない?」

 

 

食堂には誰もいなかった。テーブルや椅子には小さな傷や汚れはなく、誰も食堂を使っていない印象を受ける。

そして、食堂の端っこに鎮座している自販機のような機械。

すると、白衣を着た研究員が食堂に入ってきた。研究員は自販機の前に立ち、ピッとボタンを押した。研究員はしゃがんで受け取り口から何かを取り出すとそそくさと食堂を後にした。

 

 

気になって、自販機を見る。

 

 

「栄養補給パック?」

 

 

なんともまぁ、味気ない名前が書かれたものを売ってるものだ。てか栄養補給パックしかないのかよ。

俺もそれを押すと栄養補給パックが受け取り口に落ちた。

取り出すとラベルも貼ってない銀色のゼリー飲料みたいなものが出てきた。

 

 

蓋を開けて、一口飲んでみる。パックを握るとちゅるとゼリーが口の中に広がった。

そして、肝心の味は………

 

 

 

 

 

「なんと…味のしない…ゼリーなんだ…」

 

 

びっくりするほど、無味無臭だった。水を飲んでいるのとなんら変わりない。

もったいないと自分に言い聞かせて、全部飲み干したが、全然腹が膨れた感じがしない。

こんなもので毎日の食事を済ませてるなんてここの連中は頭がイカれちまってるよ。

 

 

空になった栄養補給パックをゴミ箱に捨てて、食堂の奥に進むと厨房があった。水道にコンロ、無駄にデカイ冷蔵庫と冷凍庫、鍋にフライパンと一通り揃っているようだ。食材はレナに連絡して送ってもらおう。

俺は携帯を取り出して、レナに電話する。

 

 

 

〈おじさん? どうしたの?〉

 

数コールもしないうちに出てくれた。

 

「レナか? ちょっと頼みたいことがあるんだが……」

 

 

俺はレナに事の成り行きを説明した。

 

 

〈オッケー、すぐに届けるから待っててね〉

 

 

そう言って、プツリと電話が切れた。レナは陸路で食材を運んで来る筈だから、早くても今日の夕方くらいに届くかもな。それまでは頑張るぞー。

 

 

 

 

〜5分後〜

 

 

 

 

「おじさんー!食材持ってきたよー!」

 

まさかヘリコプター飛ばして、空輸してくるなんて思わなんだ。

レナはウキウキとヘリに積まれた食材が入ったコンテナを出してくる。コンテナの中の食材を台車に乗せて、腐りやすい生鮮食品と冷凍食品を優先的に厨房に運ぶ。

 

 

10分もしないうちに運び込みは終了し、レナはヘリコプターに乗って、帰っていった。

 

 

「さて、いっちょ作るか昼飯」

 

 

冷蔵庫からレタスとタマネギ、トマトを出して、ちょっと厚めにスライスする。

あとは揚げ物鍋に油を投入、油が温まるまではジャガイモを皮付きで切る。

 

 

「あいつ何やってんだ?」

 

「料理か…?」

 

「は? 食事なんてただの栄養補給だろ? そんな手間かけて食事するより研究の方に時間使うわw」

 

「だよなーww。非効率的だよなーwww」

 

「研究以外で時間使うとか無いわーww」

 

「俺はあのゼリーで十分なんだよなーww」

 

っと、さっきの騒動で様子を見にきた職員達がくそみそに罵る。

そんなことは気にせず、冷凍庫の中から合成挽肉、冷蔵庫から手作りバンズを取り出す。

事前に温めていた鉄板の上に挽肉を円盤状にして焼く。肉の焼ける音と匂いが漂い、罵っていた職員達はよだれを垂らして、めっちゃガン見してる。

揚げ物鍋に切っていたジャガイモを投入、素揚げにしてフライドポテトにする。

挽肉をひっくり返したり、バンズをちょっと焼いたりと色々としているうちに熱々のチーズバーガーが完成した。

ルンルン気分で厨房から出ると食堂には物凄い人数の職員達が土下座してた。特にさっきまで「食事とか時間の無駄だわー」と言ってた奴らは床が沈むんじゃないかって勢いで土下座してる。

 

 

 

そんな光景を見て、俺はボソッと呟いてしまった。

 

 

「……分かった、作るよ」

 

 

『うおおおおおぉぉぉぉぉ!!』

 

 

 

 




Q:鉄血の安全保障は退屈か?

A:鉄血(社員)の食の管理がクソ忙しいので安全保障なんかやってられません。
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