俺は水川 弘樹、27歳。今日は十余年ぶりに同窓生と担任が揃ってクラス会をする。隣には0歳の時からの知り合いで俺のカミさんをしている幼馴染出身の旧姓後山 メイ花である。
「「お久しぶりです」」
「お、ようやく水川夫婦来たか!みんな揃ってるぞ」
「本当か?これでも約束の5分も前なんだが?岡崎は寝坊しなかったのか?」
「岡崎は今じゃエリートコース。もう課長だってよ」
「元手がいらないからってごますりまくったか?」
「はっはっはっ。辞めたれよ真面目に働いてる見てぇなんだから。っとここだ」
幹事をしている石川と話をしながら居酒屋の中を付いていくと、一番奥の松の間大宴会場に着いた。そうして、石川が襖を開けると「水川夫婦の御成ー!」なんて言うものだから皆がこっちを見てきてしまった。
「邪魔するでー!」
「「「邪魔すんなら帰ってー」」」
「ほなさいなら」と言いながら帰るふりをする。そして、3歩ぐらい進んだところで回れ右をして「なんでやねん!今来たばっかやないか!」と返すと皆が揃って一気に笑う。
それから、何故か二人分が意図的に開けられている席に座る。隣の森山は女集団の方に行っているウチのカミさんを見ながら、
「君んとこの不細工な嫁さんも同行かい」
既婚者がなんていうもんだから、つい口から「君んとこほど不細工じゃねぇよ」とツッコミが出てしまった。おかげで周りがまたドッと沸く。これもまた鉄板ネタだ。
「あっそうだ!岡崎!お前課長になったってほんとか!」
先ほど石川が言っていたのを思い出し聞いてみる。そうすると、瓶を持ちながらこっちに来て「まぁまぁまぁ」と酒を勧めてくる。
酒が得意なわけではないが「とっとっと」と勧められたからには受け取る。
そのまま、並々と注がれたビールをイッキに煽る。そうすると、こっちに注目していた全員から拍手が溢れる。その後、拍手が止まったら「で、どうなんだ?」と聞き返しながらビール瓶を奪い取り岡崎のジョッキに並々と注ぐ。
岡崎はイッキに飲むと、「課長になったぞ!」と高らかに宣言した。俺はそれを怪訝な顔で見ながらこういった。
「元手がいらないからってごまをどれだけ摺ったら上がれるんです?」
「胡麻は摺ってないぞ?作成者空白の書類を上司に提出し続けただけだよ。」
「お前の元上司出世したよな?」
「してたね。今も上司だよ」
「ごま摺りしまくってるじゃないか」
など色々と話をしながら飲んでいたら最終的に飲んだビールが5万本