スキマから出ると博麗神社にやってきた。博麗神社には既に多くの人が集まっていた。
「あっ、きたきた。あんた達ぃ〜、遅いわよ」
霊夢が大きく手を振っていた。
「夜音ぉ〜。ちょっとこっち来てぇ〜」
言われた通り霊夢の元に向かうと
「はいこれ」
とマイクを渡された。
「えっと……これは?」
「はいちゅうもーく!今から幻想入りを果たした
封雲君から一言言ってもらうよぉ!」
視線がどっとこちらに集まる。角の生えた人、当たり前のように浮いている人……演奏している人……様々な人がこちらを見ている
「えぇっ、ちょっ……」
「ほら、なんか言って」
「え、えぇ今日はこんな僕のためにこんな多くの人々が集まってくれたことにとても感謝しています。それでは皆さん今日は楽しんで言ってください!」
「「「おぉぉおぉ!!」」」
盛大な歓声とともに歓迎会はさらに盛り上がった。
「中々良かったじゃない。久しぶりね夜音」
「あぁ、久しぶり」
「剣の腕は上がったかしら?」
「はは……どうかな?」
刀を触りながらそう言うと霊夢は宴会している人たちを見渡す。
「お〜い、霊夢ぅ〜!」
空から声がしたため空を見上げると箒にまたがった魔理沙が降りてきた。
「おう!久しぶり夜音」
「久しぶり魔理沙。ほんとに魔法使いだな」
「あったりまえだ!」
「それより何よ魔理沙」
「あぁ、レミリアが夜音に合わせろだってさ」
「それをなんで私に言うのよ、ごめんね夜音。行ってきれくれるかしら」
「あぁ別に構わなよ」
「おっけぇ、じゃあほうきに乗ってくれ」
「いや、俺もう飛べるから」
「いいからいいから。箒の方が早いって」
「………わかったよ」
魔理沙の後ろにまたがると箒は宙に浮いた
「お、おぉ……」
「んじゃ行くぜ。落とされないようにな」
「ん?ちょっと待て魔理沙。落とされないようにってどうゆうぁぁぁあぁあああぁぁぁあああああぁぁああぁ!!」
初めて魔法少女の箒に乗った感想……
死ぬかと思った……
そしてものの数秒でレミリアと言われる人の元へついた。
「連れてきたぜ、レミリア」
「はぁ、はぁ……。死ぬかと思った」
フラフラになりながら俺は地面に足をつけ、レミリアを見る。肩まであるウェーブをかけた青みがかった銀髪に、ルビーを思わせる紅の瞳。
白主体のややピンク色のナイトキャップに赤の線が横に入ったレースの服と長めのスカート。
まるで……お嬢様みたいだな。
その隣にはいかにもメイドらしい姿をした少女も立っていた。
「じゃ、私は飲み直してくるぜ」
「あぁ、ありがとな魔理沙」
お礼を言うと魔理沙は飛び立ってしまった。
それと入れ違いで妖夢がやってきた。
「妖夢?なんで来たんだ?」
「霊夢さんが「弟子の面倒は師匠が見るものでしょ?」って」
「あいつ、俺をなんだと思ってんだ……」
「あ、あはは」
妖夢は苦笑いを浮かべる。すると
「おっほん」
と咳払いが聞こえ慌ててレミリアに向き直る。
「あなたが封雲ね。私はレミリア・スカーレット。高貴なる吸血鬼にして、紅魔館の主よ」
お嬢様通り越して主だったか。にしても和風なこの世界と違い彼女は洋風な感じだった。
紅魔館……たしか妖夢が言ってたな……
「よ、よろしく……」
「ふふ、そんなに緊張しなくていいのよ。別に
タメ口でも怒ったりしないわ」
「いや、レミリアじゃなくてそこのメイドさんの
圧が……」
俺が怯えていたのは、レミリアの隣にいるメイドが俺に向かって凄い圧をかけている。それを感じとったのか妖夢がメイドに向かって刀を構えている。
「あら?そう?ちょっと咲夜。あんまり怖がらせないであげて」
「申し訳ございませんお嬢様」
すると先程の圧が嘘のように消えた
「封雲様も失礼しました。わたくし紅魔館のメイドをしております。十六夜 咲夜と申します」
きっちり30度にお辞儀をした。銀髪のボブカットに左右の三つ編み。三つ編みの先には緑のリボンが結ばれている。
「あ、あぁよろしく。あと妖夢、もう大丈夫だから」
「…………分かりました。」
妖夢も刀から手を離した。
「咲夜さん。さっきの威圧はなんです?彼はまだこの世界に来てまもないのに」
「あらごめんなさい、あなたのご指導があるものだと思っていたのでこれくらい大丈夫かと……」
「まだ半年も経ってないのにこの世界に慣れされるなんて無茶にも程がありますよ?わかります?あぁ、あなたは指南する人なんていませんか」
嫌味を飛ばし合う妖夢も咲夜さん……女って怖ぇ
「こら咲夜、嫌味言わない」
「申し訳ありませんお嬢様」
「妖夢も、喧嘩売らない」
俺は妖夢に軽くチョップをする
「あぅ……むぅ」
妖夢が拗ねてしまった。師よ、弟子の前でいいのか?……
「そんで?俺に用があるってなんだ?レミリア」
「そうね、そろそろ本題に入りましょう。実はあなたに折り入って頼みがあるの」
「頼み?」
「そう。私には妹がいるのだけれど、今度妹の相手をして欲しいの」
「それはレミリアがすればいいんじゃないのか」
そう言うとレミリアはむっとして
「私は何かと忙しいのよ。あなた白玉楼で面倒見てもらってるみたいね」
「まぁ、そうだな」
「………よし、決めたわ」
レミリアは椅子から立ちビシッと指を俺に向けた
「明日からあなた、紅魔館の執事になりなさい」
「「は………はぁ!?」」
あまりに吹っ飛んだ答えに俺と妖夢素っ頓狂な声を上げてしまった。
「だ、ダメです!夜音君はまだ霊力の制御も出来てないですし。フランさんの相手をしたら……」
「あら、じゃあ彼が霊力の制御ができるようになるならいいのね」
「そ、それは………夜音君は私の弟子です。まだ一人前にもなっていないのでまだ送り出せません」
「それは半人前のあなたが言えたことかしら…?」
「うぅ………それは………」
妖夢が少し引き下がる。正直俺も咲夜さんに殺される気がする……
「悪いなレミリア。俺もまだまだ妖夢に教えてもらいたいことがたくさんあるんだ」
「そう、残念ね。」
(なんだ。あんがいあっさり諦めてくれるのか)
「貴方を取っちゃうとそこの半人半霊に恨まれそうだし」
ニヤニヤとしながら俺たちを見るレミリア。
「なんだよそれ。なぁよぅ……」
呆れながら妖夢に聞くと、彼女の顔が真っ赤に染まっていた。
(えっ?何その反応……)
いかにも乙女の反応に俺は少しドキッした
「えっ?あっ!そ、そうですね。さっ、夜音君
早く行きましょう」
「あっ、あぁわかった。それじゃあなレミリア。咲夜さん」
俺は妖夢に手を引っ張られ俺はその場をあとにした。まさか本当に妖夢は………いや、そんなわけないか……
期待するなよ…………俺。
「妖夢。まだ自分が夜音のこと好きだと自覚してないようね」
「そうでしたか?」
「えぇ、好きとゆう感情が分からない。と言った方が正しいかしら」
レミリアと咲夜さんの話し声が聞こえてきたが、
聞こえないふりを見た
………………………………………………………………………
体が芯から暑くなる。レミリアさんに夜音君を取られると思うと、嫌な気持ちになる。この気持ちは何なのだろう………
「うむ………ようむ……妖夢!」
「ひゃ!ひゃい!」
突然名前を呼ばれ過剰反応してしまう。
「妖夢。大丈夫か?もう博麗神社だぞ」
「あっ、そうですね」
「それと妖夢。手、繋いだままでいいのか」
「あっ///す、すいません!」
慌てて手を離す。もう少し繋いでいても………
「何イチャイチャしてるのよ」
「「!!」」
神社の裏から霊夢が現れた。
「別にイチャイチャしてた訳じゃないです」
「あらそう?それで?あの吸血鬼はなんて?」
「なんか妹の相手するために執事になれって……」
内容を説明すると霊夢は深くため息をついた。
「相変わらずぶっ飛んだ提案するわね……
まぁいいわ、さっさと飲み直しましょ」
「じゃあ行こうか妖夢」
「はい、わかりました」
その後は鬼の萃香さんと勇儀さんがやってきて、霊夢さん達にからかわれながらも楽しく過ごした。
「萃香ってあれか?大江山の」
「おおぅ!そうだ!そうだ!お前知ってるのか!」
「もちろん。酒呑童子」
「懐かしいなぁ。なあ!勇儀!」
「そうだなぁ。お前さん。そこらに住んでたんかい?」
「違うけど、その話は有名だからな今じゃ知らない人はいないんじゃないか?」
「そうかそうか。そらそら飲め飲め」
「いやちょっ、俺まだ酒は……」
「むぅ、つまらんな」
「甘酒程度だったら行けるんだが」
「あんなの酒ではない!」
そう言って萃香さんは酒を煽る。相当よってるみたいだ。その瞬間、あの時の夜音君のようなどす黒い霊力を感じた
「「「!!!!」」」
私たちは武器をかまえその方向を見る。
「まぁまぁ、そんなに警戒しないでよ。僕は何もしないから」
そして暗闇から現れたのは白髪にシャツと膝まである紺のカーディガンを羽織っている青年だった。
「!
刹那、霊夢さんは無数の弾幕を放つ。轟音と共に少年を砂埃が包み込む
「紫。あれは誰なんだ?」
あっけに取られていた夜音君が紫さんに聞く。そうか、
彼はまだ『侵略者』についてまだあまり知らないのか……
「言ったでしょう?結界を破壊して入ってきた四人のうちの一人よ」
「いやぁ、名前まで覚えてくれてるなんて嬉しいよ。
博麗の巫女さん。」
砂埃が消え少年の姿を捉えた瞬間私も地を踏み締め間合いを詰める。
「人符「現世斬」」
そして彼の首目掛けてスペルカードを発動する。
刀は寸前で双剣で止められたが追撃の剣撃により剣をはじき飛ばした。
「うわっ、強いね君。」
すると少年はすぐさま弾幕に似た球体を放つ。弾幕と同じだろうと弾こうとする……が、
「くっ……」
球体は想像以上に重く私が飛ばされてしまった。
「妖夢!」
落ちる寸前で夜音君に受け止められた
「あ、ありがとうございます夜音君」
「あれ、普通の弾幕じゃないのか?」
「えぇ、一般的なものとは重さが段違いでした」
「なるほどな」
私を下ろし。今度は夜音君が景正を抜く
「おっ、君が外から来た人かな。初めまして、僕は妙無。
君は?」
「答える義理はない」
「ちぇえ、つれないなぁ……僕は知っているよ?夜音君」
「知ってんなら聞く必要なかっただろ……」
「いいじゃん別に……まぁ君は面倒くさそうだし……」
咄嗟の殺気に反応した夜音はすかさず構えるが、一歩遅くふたつの剣で彼の両肩を貫かれた。
「ぐっ……」
「君は色々面倒だからね、ここで死んでもらうよ」
「「夜音(君)!!」」
妙無は剣を抜き今度は夜音君の首に狙いを定める。私はすぐに構えるが間に合わない……
このままでは……彼が死んでしまう……
……………………………………………………………………
初めて剣に刺された時の痛みを痛感した。
声が出ないくらいの痛みで目がクラクラする。
妙無の剣がもうそこまで来ているのに動くことが出来ない。
(あぁくっそ。ここで死ぬか?)
肩を貫かれ腕が上がらない。首まで届くまで数秒とかからないだろう………
「夜音君!」
遠くで妖夢の声が聞こえた。……まだ……死ねない!
「ふぅっ!」
俺は能力を発動して自分を後方へ飛ばす。剣は俺の首の皮一枚掠めた。
「…っぶねぇ!……うおっ」
能力を解除し妖夢に受け止められる。
「大丈夫ですか!夜音君!」
「正直。今にも泣き出したいくらい痛い」
脈と共に血がドクドクと溢れ出す。意識が飛びそうになりながら俺は刀を構える。
「あちゃぁ外したか」
妙無はため息をつく。その時脳内で声が響いた。
ー 体を貸せ! ー
次の瞬間、俺の意識は飛んだ。
しゅーえんです。
オリキャラが出てきましたね。正直出さなくても行けると思ったんですが、
やっぱり出した方が他のキャラの魅力を伝えやすいと思ったから登場させることにしました。