侵略異変   作:しゅーえん

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6話 吸血鬼の館

次の日の朝、いつも通り朝食をとっていると

 

「そういえば夜音、無銘の能力は知らないのかしら?」

 

と、幽々子から聞かれた。

 

「あぁ、昨日聞いたよ。能力は真実を上書きする能力。物体に能力を使うことで、到底できないことをやってのけることができるって」

 

「なるほどね。化けるかもね」

 

「俺も同じこと思ったさ。でも、運命を変えたり、

時間を戻したりとかはできないらしい」

 

すると…

 

ドオォォオオォォオオン!!

 

突然部屋中に轟音が鳴り響いた

 

「「「!!!」」」

 

白玉楼の外で爆発音が響き渡る。俺はすかさず景正を手を取り外へ出る。するとそこには大きなクレーターの中心に少女がたっていた。煌めく宝石のようなひし形の物体が羽から連なっており、どこかレミリアと似た容姿をしていた

 

「ねぇねぇねぇ!ほーうん?……って誰?」

 

少女は辺りを見渡し俺と目が合った瞬間

 

「ねぇお兄さん。お兄さんがほーうん?」

 

俺は息を飲み無言で頷く

 

「見つけた!」

 

そう言うと少女は消え突然目の前に拳が現れた

 

「くっっ!」

 

俺は刀では間に合わず咄嗟に腕で防いだ………はずだった。

次の瞬間、俺の左腕の骨は根元から粉々に砕け散り、力が入らなくなった。耐え難い激痛が一瞬で体を駆け巡る

 

「ぐぁあ!っつ……」

 

腕は真っ青になりほぼ感覚がなくなってしまった

 

(無銘。治せそうか?)

 

俺は無銘に呼びかけた。

 

ー ダメだ……骨がグチャグチャすぎるー

 

「マジか……」

 

「夜音君!」

 

慌てて妖夢が近寄ろうとするが

 

「来るな!」

 

俺は妖夢をその場に留めた。あんな力妖夢がくらったらひとたまりもないだろう。

 

「ったく。どんだけ馬鹿力なんだよ!」

 

残った右手でを景正を構え弾幕を少女に打ち間合いから出した。呼吸を整え、魔法陣展開して、少女の動きを見る。

 

「あはは、お兄ちゃん腕大丈夫?」

 

笑顔で話しかけてくる少女に俺は苦笑いを浮かべた。

 

「あいにくと、君のせいで骨が折れてんだよな」

 

「きゃはは!じゃあ右腕もおってあげるね!」

 

また同じように少女が消えた。そして、目の前に現れた瞬間。俺は引力を彼女に取り付け。地面に手をつかせる。

 

「うわっ……ぐはぁっ……」

 

そして肘を彼女の背中に勢いよくうちつける。追撃で魔法陣から発射した弾幕が少女に直撃する。

 

「かはっ……きゃはは!痛い!痛いよお兄ちゃん!」

 

こ、怖ぇ〜!サイコパスかよ

 

「ねぇ!もっと!もっと!」

 

「ッ!……がはっ……」

 

次の瞬間……横腹に激痛が走る。どうやら早すぎて対処できなかったようだ。俺はそのまま飛ばされ生垣に激突する。このまま少女の攻撃を受ければ

 

ーーーーーーーーーー死ーーーーーーーーーーー

 

そんな概念が脳裏をチラつく。妙無の時とはまるで違う。

本物の殺意………それを感じた瞬間一気に血の気が引き、

景正を握る手が震える

 

「くっ……かはっ……っ」

 

その場に血反吐を吐き出す。臓器も何個がやられ、もはや痛みはほぼ感じなかった

 

「あれ?もう終わり?つまんない」

 

すると少女は手を掲げた。すると、少女の手に棒状の物体が現れた。

 

「禁忌「レーヴァテイン」」

 

そしてその物体が俺の首に当たろうとした瞬間、パチンッと

指の鳴る音がしたと思えば、レーヴァテインは消え目の前にメイド姿の少女が立っていた。

 

「妹様!」

 

メイド姿の少女は一瞬で後ろに周り気絶させた。

 

「大丈夫ですか?封雲さん」

 

「咲夜さん……。まぁ、命は大丈夫です」

 

「夜音くん!」

 

妖夢が駆け寄って肩を貸してくれた。

俺は刀をしまい、妖夢に寄りかかりながら立ち上がった。

 

「咲夜さん、昨日ぶりですね」

 

「えぇ、この度は申し訳ありませんでした」

 

少女を抱き抱え咲夜は深々と頭を下げた。

 

「いえ、大丈夫です………それより……この子は?」

 

「彼女はフランドール・スカーレット。お嬢様……

レミリア様の妹様です。」

 

「レミリアの……妹………」

 

昨日のレミリアの言葉を思い出す………妹の相手をしてやってくれ。

 

(断って正解だった……)

 

心の中で胸を撫で下ろす。こんな奴の相手していたら文字通り命がいくつあってもたりない。

 

「その……腕の方は……」

 

「もう壊死仕掛けてる………何とか霊力でつなぎ止めている状態だ。身体もぐちゃぐちゃだ。いつまで持つか……かはっ」

 

俺は込み上げてくる血を吐き出す

 

「でしたら、今から紅魔館に案内致します。

パチュリー様が治してくれるでしょう」

 

「そうなのか……なら頼む……」

 

「なら……まず応急処置を」

 

「あぁ、ありがとう」

 

妖夢はすぐさま応急処置をしてくれた。

 

「咲夜さん。あなたの従者の妹様ならしっかりと見ておくべきでは?」

 

「申し訳ありません。フラン様は好奇心旺盛出してね……」

 

うふふふ………とまたもや嫌味を言い合う2人。

心做しか火花が見える………

 

「さ、咲夜さん。早く行きましょう」

 

俺は咲夜さんについて行き白玉楼を後にした。

数分歩いたところで大きな屋敷に到着した。

明らかに洋風な館だった。

 

「さぁこちらに」

 

紅魔館の中に入ると想像以上の大きさに圧倒されてしまった……

 

「こちらです……」

 

「あっ……はい…」

 

外の世界でも見たことの無い景色に目を輝かせながら、パチュリーとやらがいる図書館へ連れてこられた。

 

「パチュリー様、この者の腕を治してもらいたいのですが」

 

奥の方で本を読んでいた少女が振り向く

紫をベースとしたダボッとした服を着ている。

 

「あら咲夜、この子がフランにやられたってゆう」

 

「はい……もう壊死しかけているようなので」

 

「わかったわ……君…ちょっとこっちに」

 

言われるがまま椅子に座った

 

「じゃあ先にフランの体治すから」

 

そう言ってフランの背中に手をかざした。すると目には見えないが明らかに回復していっているのがわかった

 

「では私は妹様を寝室に」

 

そう言って咲夜は消えた。

 

「あなた……名前は?」

 

「封雲 夜音」

 

「夜音って……幻想入りしたってゆう」

 

「多分、その夜音かと……」

 

「なるほどね」

 

話しながらも少しずつ骨が戻っていくのが自分でも分かる。

 

「出来たわ……もう大丈夫のはずよ」

 

腕を振ったり腰を動かしたりしてみるが特に異常を感じられなかった。体の中も先程のような痛みはない

 

「あぁ、助かるよ。ありが…………」

 

ドォォォォォォォン!

 

「「!!」」

 

突然の轟音が館内に響き渡った。

 

「なんだ今の音!」

 

「魔理沙よ………全く」

 

呆れながらパチュリーは指を指す。そこには何か浮遊している何かがあった。

 

「それで、お願いなのだけど。あの子を捕まえてきてくれないかしら」

 

「あぁ、構わないよ」

 

そう言って俺は銃を構え魔理沙目掛けて放った。

当然魔理沙は動いているので当たるはずもなく………しかし弾丸は軌道を変え魔理沙の肩に当たった

 

「うがっ………」

 

魔理沙は旋回しながら墜落した。その場に行くと

その場に突っ伏している魔理沙がいた。

 

「て……めぇ……夜音。なんてこと……」

 

そう。俺が魔理沙に打ったのは実弾では無い。

電気弾……人里の市場で見つけた。麻痺草を液状にして弾丸に詰めたもの、ものに当たった瞬間溶けて浸透するように作られてある。

 

「悪いな魔理沙、恩人の頼みなんだ」

 

俺は魔理沙を担ぎあげ、パチュリーに明け渡した。

 

「ありがとう夜音。さぁ魔理沙、あなたはこっちよ……今まで散々やってくれたわね」

 

不敵な笑みを浮かべパチュリーは魔理沙をどこかに連れていく

 

「夜音!助けてくれ!頼む!」

 

「魔理沙………自業自得だ……」

 

「夜音ぉぉぉぉぉぉ!」

 

館内には魔理沙の悲鳴だけが木霊した。

帰ろうと玄関の扉に手をかけた時……

 

「夜音……」

 

後ろから声がした。振り向くと

 

「あぁレミリアか……」

 

レミリアはまずお辞儀をした。

 

「今回のことについては姉として申し訳ないと思っているわ」

 

「まぁ、腕粉砕されたからな……」

 

さっき治してもらった腕を振った。傷跡も残ってないとはいえ、もうあんなのは二度とごめんだ。

 

「本当にすまないわね。それで妹……フランドールからあなたに言いたいことがあるそうなの」

 

「お、おう………」

 

若干身構えたがレミリアの後ろから不安な表情をしたフランドールが出てきた。俺が戦っていた時とは打って変わって見た目相応の態度に俺は安堵する。フランドールはてくてくと俺の前まで歩いてきた

 

「お兄ちゃん……その……ごめんなさい」

 

可愛い………素直にそう思ってしまった………

俺はフランドールの頭に手を置き

 

「ちゃんと謝れるなんて偉いな……もうこんな事するなよフランドール。あとお兄ちゃんじゃなくて夜音だ」

 

「お兄ちゃんって呼んじゃ……だめ?」

 

あざとく上目遣いで聞いてくるフランドール。その容姿でその反応は色々ずるいと思うんだよ……

 

「まぁいいよ……お兄ちゃんで」

 

「やったぁ、お兄ちゃん!」

 

そう言ってフランは俺の腕に飛びついた。

 

「あと私のことはフランって呼んで」

 

「わかったよフラン………って痛い痛い!」

 

骨がミシミシと音を立て始めた。このままじゃ

また折れる……

 

「こらフラン、力入れすぎよ」

 

「わっ……ごめんなさい」

 

咄嗟に離れるフラン。あっぶねぇ……またパチュリーさんに頼むところだった……

 

「大丈夫だよ。じゃあ、俺帰るわ」

 

「えぇ、またフランの相手しに来てね」

 

「ははは、まぁ善処するよ」

 

「お兄ちゃん!ばいばーい」

 

「あぁ、またな」

 

元気いっぱいに手を振るフランに俺は手を軽く振り紅魔館を後にした。

 

ーおい夜音。ー

 

飛んで白玉楼に戻る途中、無銘が声をかけてきた。

 

(ん?どうした?)

 

ー 俺に能力を使わせる時はせめて一言言ってくれると助かるんだが。ー

 

魔理沙に打った弾丸が曲がったのは無銘の能力で魔理沙に当たるように上書きしたからだ。

 

(まぁでもしっかり合わせてくれたじゃん)

 

ー……全く、今度から気をつけてくれ。ー

 

(わかったよ)

 

俺が白玉楼に到着した時には昼を過ぎていた。

 

「ただいまー」

 

そう言い居間へ向かう。居間では既に幽々子が昼食を取っていた。

 

「あらおかえり夜音。腕の方はどう?」

 

「ただいま。ばっちりだ。」

 

俺は幽々子に腕を振って見せた。

 

「そう、ならいいのよ。」

 

ズズッとお茶を啜る幽々子

 

「あれ?妖夢は?」

 

「妖夢なら買い出しに行ったわよ」

 

「そうか…なら自分で作るか」

 

久しぶりに洋食でも作ってみるか……っつうか、この世界にも洋風なものは色々あるよな……紅魔館然り、食材然り……

 

「なら私の分も作ってちょうだい」

 

「えぇ…わかったよ」

 

さっき食ったばっかりじゃん………そう思いながらも渋々幽々子の分も作ることにした。昼食を済ませ自室に戻った俺はスペルカードを考えていた。

今あるのは引力「蜘蛛の糸」。それから

悪魔「切り裂きジャック」。辺りに霧を発生させる。そして…

 

「禁符「正気を失い狂気ヘと」」

 

相手の波長を乱し、半狂乱状態にするもの……自分で作っといてあれだが、あんまり使いたくないな

 

「ふぅぅう」

 

大きく息を吐き俺は仰向けになる。

本当に現実味がでてきた。今まではファンタジーのような感じだったが、昨日の妙無、今日のフランとの戦闘で、ようやく現実なんだと痛感する。きっと……あの痛みはずっと忘れないだろう。

 

「無銘……」

 

ーどうした夜音。ー

 

「お前もう実体化できるぐらい霊力溜まってるだろ。」

 

ー確かに充分溜まっているな。実態化するからじっとしていてくれ夜音 ー

 

俺はあぐらをかいた。するとゆっくりと俺の中から何かが出ていく感情が身体中を駆け巡った。

 

「少し我慢しろ………………よしっ、もういいぞ」

 

いつもとは違い、ちゃんと聴覚から不知火の声が聞こえた。白髪のオールバックにオッドアイの瞳………あっちの世界ならそっち側の人と見間違われるレベルだ……

 

「……今なんか失礼なこと考えてただろ」

 

「いや?」

 

「………ならいいが」

 

すると廊下を歩く音が聞こてえきた。それは俺の部屋で止まった

 

「夜音君。入りますよ」

 

と、妖夢の声が聞こえた。襖を開けると彼女は

目を丸くした。

 

「えっ?そちらの方は………」

 

妖夢は無銘を見てはてなマークを浮かべていた…………しばらくして

 

「あっ、もしかして無銘君ですか?」

 

「おっ、よくわかったな。これからはこの格好でよろしく頼むよ魂魄」

 

「は、はい。よろしくお願いします」

 

「あっ、そうだ魂魄。今日から俺の分の料理を作ってくれないか?」

 

「いいですよ、楽しみにしていてください。あと妖夢でいいですよ」

 

「あぁわかった。」

 

「無銘は久しぶりの食事じゃないか?」

 

「まぁそうだな、楽しみだ」

 

その夜、妖夢の料理を食べた無銘は……

 

「……うっま……」

 

語彙力がぶっ飛んでしまった

 

 

 




最近モチベーションが無くなり
原作に手を出そうと考えているしゅーえんです。
私の中でレミリアはちゃんとお姉さんしていてフランは可愛らしいとゆう構図が好きなので今回はこのようにさせてもらいました。
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