混沌少女が異世界から来るそうですよ?   作:香坂 夜狐

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 出来る限り続けたいと思うのでよろしくお願いします。


第0話~混沌が生まれたようですよ?~

 やぁやぁ、みなさん初めまして、こんにちは、こんばんは。

出会って早々、唐突だけれども皆様に聞きたい事がある。え?、何だって?急すぎる?

それはそうさ、なんせ僕、いや私?、俺?、ワタクシ?、、、失礼、脱線してしまったね、ここは便宜上ボクと言わせてもらおうかな?。

さて、なんだっけか、、あぁ、そうだそうだ、皆様方に聞きたい事があるんだった。改めて聞きたいんだけれども、、、、此処は何処?

いや、いきなり聞かれても分からないか。ここは1つ、僕がどこに、どのようにして居るのか聞いてもらうとしよう。

話はおおよそ1時間前に戻るんだけど_____

 

 _____今日、ボクは1日を何時ものように過ごしていたんだ。当たり前のように起床し、当たり前のように朝食を食べ、当たり前のように高校に登校する、そんな、どこにでも有るような、ありふれた日常。

 ボクの名前は頭の中に霧がかかったかのように思い出せないが、、、そんな普通の日常を過ごしていたはずだ。

 ただ、その日は何時もとは違う事が1つあった。

 下校中。何時もの道をボクは歩いていた。季節は秋。公園に目を向ければ何時も通りの平和な光景。赤々と紅葉した木々、幼いころに遊んだ遊具の数々、時折野太い叫びが聞こえると有名な公衆トイレ、そして、、夕日に照らされている黒々とした触手。

 …うん、オカシイね。ボクの目がおかしくなったのか、目をこすって再度触手を見直す。

 ……触手が、目の前で蠢いていた。

 超度アップ、真ん前。

 

「…ヴぇ?」

 

 つい、つい呟いた瞬間、、、ボクは触手に飲み込まれた。

 その、次の瞬間、赤と紫と黒を混ぜたかの様な迷彩柄の、上も下も分からない様な場所にボクは居た。

 ここで質問に戻るんだけど_____

 

 _____此処は何処?

 

 まぁ、そんな訳でボクは混沌迷彩とでも言えるような色彩の場所に”浮いている”。たとえるならば、水に浮いている感覚がちかいけれども。体を動かしていても抵抗感は感じない。

 そんな不思議空間に閉じ込められて1時間か、2時間か、時間の感覚はすでに麻痺したといってもいいだろう。

 そんな中でする事、出来る事といえば現状の確認のみ。

 

 まずは名前、先ほども言ったようにこれは、頭に霧がかかったかのように思い出せない。

 自身の容姿は、ゴスロリ?に形状が近いだろうか、リボンやスカートの裾には白黒のチェス柄、俗に言う市松模様が施されている。そして足元は黒の二―ハイソックスにそれに合わせた黒のブーツだ。そして、先ほどから視界の隅に入り込む長い髪は銀。

 この服装から見てボクは女性のようだ”私”に変えるべきだろうか、、そうしようか。

 次に、周囲を再度確認するが、相変わらずの混沌迷彩。

 と、そのとき、腕に何かあたり、そちらを確認すると私のとなりには、私と同じように漂う金属とおもわれる赤と青の二色に塗られた棒、、バール?

 なぜ、バール?が、と思い手に取ってみて、頭の中に私の知らない情報が流れ込んできた。

 

 頭の中に知らない事柄が刻み込まれていく不快感、その不快感に声を上げようとするが、喉を震わせても口からは一切の音は出ずに、その気持ち悪さに体を震わせる。

 

 気持ち悪い

 

 きもちわるい

 

 キモチワルイ……

 

 

 ……どれほど、そうしていただろうか。私は頭の中に知識が刻まれる不快感にこらえながら、その知識から現状を理解していく。

 

 私が遭遇した触手、あれはNyarlathotep、、ナイアーラトテップやニャルラトホテプと呼ばれる邪神の顕現のうちの1体だったらしい、ナイアーラトテップとは、別名として「這い寄る混沌」「無貌の神」「闇に棲むもの」と呼ばれる邪神の1柱だった。

 無貌、つまり顔がない故に千もの異なる顕現を持っていて、それらを使って世界に狂気と混乱をまき散らす邪神だ。

 そして、私自身も、人として生まれ人として育っていた顕現のうちの1人だった、知らなかった事だけど。あのまま人間社会で過ごしていたら、世界を狂気と混乱の渦に巻き込む何かをしていたらしい。

 そして、ここからが私の現状。あの触手は顕現の中では珍しく人外として現れていた為に力は飛び抜けて強く、知能は飛び抜けて低かった。そのため、通りかかった私を同じ顕現だと分からずに捕食。触手と私は姿形は違うけれどもNyarlathotepの顕現、つまり同じ存在であった為に同化、知性が触手より高い私が体の主導権を得たが、人型の体は捕食されて存在しないため、私の知識をもとに体を再構築したらしい。

 そのために、私の容姿は娯楽小説である「這いよれ! ニャル子さん」の中の登場人物であるニャルラトホテプ星人、ニャル子と同じ容姿になっている。

 さらに、私は顕現の中でも飛び抜けて力が強い触手と同化したため、他の顕現とは外れ、1人の個として確立した。これは、私が人間社会に自然の入り込むためにNyarlathotepの顕現としての自意識を持たされずに、成長していき自我が確立していた為におこった現象らしい。

 こうしてNyarlathotep(ナイアーラトテップ)から独立し、もう1柱のNyarlathotep(ニャルラトホテプ)として私は確立した。

 

 次に私が現状居る場所だが、これは私がNyarlathotepとして確立したために世界から同じ存在は2柱もいらないと判断され、はじき出された世界の狭間である。

 そして、この暇な空間で私は宙に浮きながらボーとする。

 

 この世界の狭間では特にやることも何もないからボーとしてるしかない。私はNyarlathotep(ナイアーラトテップ)からは独立しているために世界を狂気と混沌に誘うとかはもうどうでもいい。する世界も現状ないし、Nyarlathotepの自意識なく成長していた私は影響は受けているが、ほぼ人間と変わらない感性をもっている、、と思う。

 なので、特に破壊願望などは無い私はこの空間で、ボーとしているしかない。出ようとしてもどうすればいいのか分からない。

 

 そんな空間で漂って、知識も定着し、気持ち悪さも引いて行ってどれほど経ったのだろうか。

 1日?1週間?1年?いや、既に数十年たっているかもしれない。

 もう時間の感覚はすでになく、考える事もなく漂う私。

 邪神ゆえに睡眠や食事も行う必要がなく、狂気と混沌の権化ゆえに狂うこともない。

 一人で過ごすには長すぎる時間を私はただ、淡々と何も考える事無く空虚に過ごしていく。

 

 退屈は神をも殺す、とはよく言ったものだ。

 思考を放棄する事も出来ず、かと言えば考える事もなく。

 いまの私は死体と何も変わらないのでは、と、そんな錯覚まで覚えてしまう。

 

 そんな私の、目の前に突如光が走ったかと思うとそこには1通の手紙が漂っていた。

 私は久しく体を動かし、目の前の手紙をつかむと、封をきり中身を読む。

 

~悩み多し異才を持つ少年少女に告げる~

 

~その才能を試すことを望むならば~

 

~己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て~

 

~我らの"箱庭"に来られたし~

 

 次の瞬間、この空間に来てから感じていた浮遊感は消えてなくなり。

 

「……え?」

 

 広大な大空に私は投げ出された。

 

 これが、私が長い時を過ごし、様々経験をする世界”箱庭”へ流れついた瞬間だった。

 

 

 1柱の邪神が流れ着いた世界”箱庭”

 この世界で彼女が何を思い、何をなすのかは誰にもわからない。

 しかし、1つ言える事は彼女は邪神であるが故に、良くも悪くも”問題児”である事は間違いないと言う事である。

 

 

ネタ解説

時折野太い叫びが聞こえると有名な公衆トイレ

 阿部さん。それ以上言う事はない。

 

 

 

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