混沌少女が異世界から来るそうですよ?   作:香坂 夜狐

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第7話~神語りのようですよ?~

 場に満ちる静寂。

 この静寂を作り出しているのは2人の少女……否、二柱の神であった。

 

 片方は獰猛な、それでいて楽しげな笑みを浮かべた着物姿の白髪(はくはつ)の少女。

 白夜の星霊であり、夜叉の神霊、太陽を司る存在の内の1である少女"白夜叉"

 

 もう片方は白夜叉から発せられるプレッシャーを受けながらも、そのニコニコとした表情を崩さない白黒の洋服姿の銀髪の少女。

 狂気と混乱の権化であり、元は顕現の内の1であり、奇跡とも言える偶然からNyarlathotep(ナイアーラトテップ)から別れ、個として確立したNyarlathotep(ニャルラトホテプ)…"ニャル子"

 

「ぐッ…なんてプレッシャーだ…これが、白夜叉の本気か…!?」

 

 白夜叉から放たれるプレッシャーについ声を漏らす十六夜。

 その彼の後ろでは彼ほどの力のない飛鳥と耀が青ざめた表情で、なんとか立っている。

 

「…いえ、白夜叉様はまだ本気ではありません。でなければ、こうして私たちが立てている筈がありません…!!」

 

 その十六夜の言葉に黒ウサギが答え、十六夜は言葉に出さずともその表情で驚愕を示す。

 と、そこで無言だった二柱に動きがある。

 

「…さて、ニャル子じゃったか?お主は私に挑戦するといった、その理由を問おう」

 

「…とくに理由があるわけではありませんよ。まぁ、あえて言うならば面白そうだからですかねぇ?」

 

 その表情とは裏腹に、冷静な物言いの白夜叉の言葉に対して、返すニャル子。

 

「ほぅ、おもしろそうだから、とは。長く生きてきてそんなに軽いノリで挑戦を選ばれたのは幾回とない…」

 

 楽しげな表情を更に深ませながらも淡々と言葉を続ける白夜叉。

 

「そんな連中は幾通りのパターン分けが出来ての、余程の馬鹿か、余程の自意識過剰か…」

 

 そこで言葉を切ると、手に持った扇子をパタンと閉じ……

 

「……最後に、それ相応の力があるかじゃ!!」

 

 ……手に持った扇子を距離の有る位置に居るニャル子に向けて横に振る、その瞬間、ニャル子の居た位置を中心に爆炎が上がり、その爆発が連鎖してより大きな爆発になる。

 

「…ッ……」

 

 とっさに顔を覆う十六夜達に対し、白夜叉は表情を変えずに炎を見続ける。

 

「に、ニャル子さん!?し、白夜叉様、な、なにを!!?」

 

「案ずるな、無事じゃよ」

 

 白夜叉に詰め寄ろうとする黒ウサギを、視線だけで制しながら言う白夜叉。

 

「いやー、急過ぎてビックらこきましたよ」

 

 その言葉の通り、今までと変わらない様子で炎の中から歩いてくるニャル子。

 その様子に「やはりか…」と呟く白夜叉。

 

「それは悪かったの、しかし無傷とは傷つくのぉ、お主はどのような神権をもっておるのじゃ?」

 

 何時もと変わらない様子のニャル子に対して唖然としていた黒ウサギは、白夜叉の言葉に大声を上げる。

 

「えぇ!!?し、神権!?そんな、神権もちならば黒ウサギの素敵耳でわかるはずです!!」

 

 その言葉に白夜叉はにやりと笑みを返す。

 

「やはり気づいておらんかったか。まぁ、私も胸を揉み扱いて初めて気付いた故、しょうがないがのぉ」

 

「し、白夜叉様がそこまで近づいてやっと気づけたという事でございますか?」

 

「左様。おさらく秘匿性の高いギフトを持っているのじゃろう」

 

 ニャル子の神性について黒ウサギに顔を向け、説明する白夜叉。

 その説明に驚愕の表情で黒ウサギは返すが、少し白夜叉から距離を取る。

 

「さて、という訳じゃが…」

 

 黒ウサギに向けていた顔をニャル子に戻す白夜叉。

 

「…なにしてるのじゃ?」

 

 そこには白夜叉から更に距離を持ち、心なしか体を守るように抱きしめたニャル子が。

 

「あなた、やっぱりそっち(レズ)の人なんですか!!?」

 

 あらぬ(?)疑いをかけられた白夜叉はニヤリと笑うと、すり足でニャル子に近づいていく。

 

「ふふふふ、どうかのぉ、お主の体でためしてみるか?どうせ、我々が本気で戦っては他のも巻き添えを食うしのぉ、今回は平和に逝こうではないか…」

 

 その言葉と共に白夜叉の手のひらに現れる契約書類(ギアスロール)

 

―ギフトゲーム名"神々の鬼ごっこ"―

 

―プレイヤー―

 八坂ニャル子

 

―ホストマスター側 勝利条件―

 ・プレイヤーの確保。

 

―プレイヤー側 勝利条件―

 ・一時間の間、ホストから逃げ切る。

 

―プレイヤー側 制限事項―

 ・空間移動系ギフトの使用不可。

 

―報酬事項―

 ・プレイヤー側が勝利した場合、ホストマスターよりギフトが贈られる。

 ・ホストマスター側が勝利した場合、プレイヤーの情報を得る。

  

―宣誓 上記を尊重し、ホストマスターの名の下ギフトゲームを開催します―

                         "サウザンドアイズ"印

 

「え、ちょ……ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!?」

 

「ぐふふふ……待たんかーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 瞬間、逃げ出すニャル子に追う白夜叉。

 

 こうして、ここに箱庭一、情けないゲームが始まった。

 

 ちなみに、さりげなく白夜叉が持つ主催者権限が使われており、契約書類(ギアスロール)に書かれた双女神も心なしか煤けて見える。

 

 結果を言ってしまうと、一時間経つ寸前に白夜叉はニャル子を捕まえ、その絶叫がゲーム盤に響き、黒ウサギは新たな仲間(被害者)の誕生に打ち震えるのであった。

 

 

―ギフトゲーム名"神々の鬼ごっこ"―

 

―プレイヤー―

 八坂ニャル子

 

―ホストマスター側 勝利条件―

 ・プレイヤーの確保。

 

―プレイヤー側 勝利条件―

 ・一時間の間、ホストから逃げ切る。

 

―プレイヤー側 制限事項―

 ・空間移動系ギフトの使用不可。

 

―報酬事項―

 ・プレイヤー側が勝利した場合、ホストマスターよりギフトが贈られる。

 ・ホストマスター側が勝利した場合、プレイヤーの情報を得る。

  

―宣誓 上記を尊重し、ホストマスターの名の下ギフトゲームを開催します―

                         "サウザンドアイズ"印

 

―結果―

 ・全プレイヤーが捕まりました。

  報酬事項に則りプレイヤーの情報が以下に記載されます。

 

  ・プレイヤー名

  Nyarlathotep

  ・種族

  神霊・半星霊

  ・所有ギフト

  神格"Nyarlathotep"

  Wood of N'gai

  輝くトラペゾヘドロン

  配下"シャンタク鳥""忌まわしき狩人"

  主催者権限

  無貌の神

  人格"ニャルラトホテプ星人"

  名状しがたいバールのようなもの×270以上

  冒瀆的な手榴弾

  口にするのもはばかられる対艦チェーンソー

  白銀の十字剣

 

 




ごめんなさい。シリアルでした。
まだ、序盤のため今後に響くような重い流れは控えさせていただきました。
そして、種族ばらし。まぁ、ある程度は予想されていた内容かと。
そして、次回の投稿が作者帰省のため2週後になります。もうしわけありません。
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