もしかして男でも女でもスケベ柱?
気付いた
※誤字報告ありがとうございます!
皆さんこんばんは。初めましての方は初めまして。
お眠りィ~↑した弟を連れて進むRTA、始まります。
前回はデメリット解消+基礎ステータスupとスキル獲得のみで終わりました。
発射用意、それでは行きまーす(ステータスオープン)。
仏塚 吉子 性別:女 特徴:『筋肉密度異常』 階級:『神』
ステータス
体力(91/108) 根気(108/108) 筋力(108/108) 防御(92/108) 速度(108/108)
技能
薬学(50/100) 交渉(67/100) 岩の呼吸(49/100)
人体理解(50/100) 素流体術(40/50) 拳の呼吸(37/100)
節制(53/100) 器用(16/100) 全集中・常中(100/100)
瞑想(100/100) 柔道(23/100)
RTA三原則の根気・筋力・速度を即座にMAXにしました。あとは薬学・節制をメインに大雑把にスキルに成長点を配分。
節制は消費するアイテムやゲージを半減、この『筋肉密度異常』においては腹減りゲージデメリット解消のスグレモノ。修行中に獲得したのでもう『満腹ゲージ』の出番はありません。(一生)寝てろ!
そして格闘技系統技能+〇の呼吸を持っていると『拳の呼吸』をゲットします。ざっくり言えばYou a〇e shockな世紀末ロールに必要なモーションで鬼コロできます。
器用は物を作る際に耐久度などがプラス補正、いつもの常中をキメました。
瞑想はアプデ後に追加されたスキルで、なんと根気ゲージの消費量を半減します。文寿郎の時に欲しかったスキル大杉ィ!
柔道は敵がしてくる組みつき攻撃に対抗+こちらの組みつきを成功しやすくする効果のスキルです。最終治療目標が盛大に暴れる可能性がある為、超必須技能の一つでっせ。
と、これからに必要な技能をモリモリ獲得していきました。
岩の呼吸を49という微妙な数字になっているのはですね……、50にすると透き通る世界を獲得+痣発現のフラグが建つからです。
吉子はどこぞの鍛錬キチ・凍りタイプと違って普通に“痣覚醒”してしまいますんで、まだその時ではありません。
こうして多くの技能を村人から搾取し無事氷心素流道場を免許皆伝したキチ子ですが、まだまだ彼女は強くならねばなりません。
前年は体の強化ですが、今年は賢さトレーニングメインです。
なんと友情トレーニングをしてくれる心優しい方がいるので是非弟子入りしに行きましょう。
TMY様逃げては駄目ですよ?
はい、浅草――ではなく京都に行って情報収集&研究中のTMY様とYSRUのハウスに凸しに行きましょう。菓子折りは背中に背負った
炭治郎一家崩壊後辺りまではTMY様一行は浅草にて鬼を人間に戻す薬の研究をしておりますがぁ……、現在は大正ではなく明治。ざっくり考えても冨岡兄貴や不死川兄貴たちもチビっ子。炭治郎世代に至っては生まれているのが微妙な年数です。
原作時点で年があまりにも違うのでTMY様たちの活動拠点も異なるのではと各時代でマップ総洗い作戦を実行した所、基本彼女たちは都心部を拠点としていることが判明。
そして悲鳴嶼女神世代スタートですと確定で京都にいます。鉄道で移動が正義、ハッキリわかんだね。
着きました。とことこ歩けばここかァ、逃れ鬼共の場所は……(鬼さんチームの感想)。
彼女たちは常にビタミンミネラルタンパク質塩分を備えた完全食たる血を求める鬼ですので、定期的に珠世クリニックを開いております。
銭不要・血提出・食事配給の様な話の医院の噂が貧乏人共メインで囁かれると大体います。
献血しに来た一般市民を装い、魅惑の女医TMY様と助手YSRだけになったら「お前血ィ抜いてる時チラチラ見てただろ、鬼か?」と聞きます。うーん、簡単!
別室に案内されて事情聴取されます。ここでは嘘を吐く必要はありません、弟が鬼になった、なんとかしたい、の意志を伝えましょう。
こっちの事情も考えてよ(鬼連れ)
「彼は……」
連れを起こさないでくれ。死ぬほど疲れている。
例の如くRTAではポチポチスキップですが等速の映像がメイン画面に流れている筈です。
「そうでしたか。……鬼になった直後で理性があり、それ以降眠っている」
弟を助けたいんです。お願いします何でもしますから!
「珠世様、こんな不審極まりない人間の話を聞いてはなりません! 第一、言っている事の真偽を確かめる術もありません」
「……少し、弟さんの血を調べさせてもらっても良いかしら」
あ、いいっすよ(快諾) 5Lでも10Lでも持っていってください。
これは何かの兆しか――、こうしたイベントを経てTMY様一行の元で期間限定で働けることになりました。
常にいると鬼とバレる云々で
ここからは期間限定珠世塾で技能『医学』の獲得、TMY陣営の好感度上げ。これが今年のメインとなります。
ですがここに空き時間があるでしょう?
このスキマ時間もったいなくないっすか?
もったいないですよね?
じゃあ働きましょう(確定)
今ウチさァ、タイ〇ー雇えるんだよね――という職種の中、選ばれたのは人力車でした。
あれです、イニシェントロマン溢れる観光地で見られる、あの人力車のアルバイトします。TMY塾も必須ですがこちらも必須です。
このバイトで得られるおちんぎんは少ないっすけど、何度もお客さんをパーフェクツに運ぶと獲得出来るスキルが鬼連れモードプレイヤーにとっては必須レベルなんスね~。
昼は道場で鍛えた肉体で人力車バイト、夜は珠世塾通いor移動中に毟ってきた野草で調合して薬学スキル上げしていきます。
おっと、バイト前に散髪してこの後の超必須級素材を店頭にてお買い求めします。髪なんか必要ねぇんだよ!
キャラクリ時に長めにしておくと売値が高くなります。その為の
ん、マ゜!?
……一年が経ち、数か月後。TMY様から「教えることは何も無い」+彼女たちの好感度が80ぐらいになりました。
ついでとばかりに彼奴が目を覚ました所で今回は終わります。
ほな、また。
§
この辺りで人間から血を貰う代わりに金を出す医師がいると噂を聞いた。
吐瀉物を掛けてこようとした酔漢が「チョー美人らしいわ!俺も見てみてぇなーかーっ!坊主ゥそう思わねぇか!」と言われた。
坊主ではないけど、その医師の噂は気になる。金銭を出してまで血を求める医師というのはあまりいない気がする。私の狭い知見では強く言えることでもないけれど……。
結論から言って、その医師を突き止めた。鬼だった。
薄幸な気配の中に人とは違う気配を感じたので思わず「鬼か」と聞いてしまった。偏屈そうな青年が何か取り出すのが見えて後ろへと飛ぶ。接触を見誤ったか。
「本当に鬼、で合っているのか」
「貴方は……」
「いけません珠世様。早く離れないと。ここは俺が時間を「こちらに争う気はありません。不躾な発言を許してもらいたい」信じられるか!」
「愈史郎、少し静かに」
青年が飛ばしたのはメス。当たっていたら傷が付いていた。
勇む青年を嗜めてその女医が此方を見つめる。
「……貴方が背に負っているのは鬼ですね」
「ええ。鬼にされた弟を治す方法を存じ上げないでしょうか」
「…………話をお聞きしましょう。愈史郎、別室に通しなさい。粗相のない様に」
「……! …………! 分かりました、珠世様!」
長い間く、と考え込んだ青年は勢いよく返事し、私は診療室から離れた部屋へ案内された。
少しした後、恐らくこの医院の戸を閉めてきた女医がやってきた。
それまでも強い警戒心を露わにした青年が目を光らせていたが、彼女が来ると一層視線の圧を強めてきた。
「まずは……。あなたの言う通り、私たちは鬼です。貴方は鬼狩りではなさそうね」
「鬼狩り……? というのは、よく分かりません。私は薬師の真似をして生計を立てている者です」
改めて人に自身を紹介する時、少し詰まった。
極楽教は壊滅した。いや、その神としてあった私がいるのならばいつでも再興は可能だろうが今は何事においても意味の為さない事。
人に薬を売って金銭を得ているので間違いは無いと思われる。
「まずは弟さんを見せてもらっていいかしら」
「はい。お構いなく」
背から下ろした背負子の扉を開けて弟を持ち上げて椅子に乗せる。彼女は板についた仕草で弟の目を見て、口の牙を確認した。
「間違いない。確かに、貴方の弟さんは鬼になっています。……しかし」
「鬼にされた時は私を見て食べようとしました。けれど、食欲に抗う素振りを見せたので気絶させ、再び弟が起きるとその食欲に支配されず論理的に会話を交わした後眠りにつきました。それが一年前のことです」
「そうでしたか。……鬼になった直後で理性があり、それ以降眠っている」
「珠世様、こんな不審極まりない人間の話を聞いてはなりません! 第一、言っている事の真偽を確かめる術もありません」
「……少し、弟さんの血を調べさせてもらっても良いかしら」
「どうぞ」
くたりとした弟の腕から赤い血潮が抜かれていく。
その後、部屋に戻って来た彼女から「弟の血は一般的な鬼とは違うものに変容している」と告げられた。
「恐らく、長い睡眠は自己改造による体力の消耗を防ぐ為でしょう。……信じられないことです」
「その……、弟は人間に戻れる、のでしょうか」
「今の時点では断定できません。――ですが、私たちは『鬼を人に戻す薬』を開発しようとしています。どんな傷にも病にも、必ず薬や治療法があるのです」
「治療法……」
その女医は鬼というのを一種の“病”と捉えていた。
もし彼女の言う事が真であれば、そして叶う事が出来れば、弟は人に戻れるのでは。
(今まで見てきた鬼の中でも極めて理性的。先がどうだろうと
――物事が手詰まりとなるのは自身の経験が、知識が、足りないが為に起こる。
必要だ。
自身より専門知識に精通した者の知恵が。
私には何もかも足りないことばかり。このままでは願いを叶えることさえ出来ない。
「……恥を忍んでお願い申し上げます。貴女の知識を伝授していただきたい」
その為なら幾らでもこの頭を地に付けよう。
騙されているだけならば弟を連れてすぐに退散すればいい。彼女の女医としての手腕をひと時見て盗むだけでも違うだろう。
長い沈黙の中ひたすらに己の急所を晒して頭を下げた。
「分かりました」と承諾の声が上からした。
「ですが、弟さんの採血を定期的にさせてください」
「分かりました」
――弟の血の採取を交換条件として、私は夜の間は彼女たちの元で働くこととなった。
弟も預けてもいいと言われたので、一抹の不安はあったもののその言葉に甘えることにした。
私では弟の状態把握は難しい。専門の人間に任せ、それ以降弟に異変が生じれば引き上げる。
昼の間も手持ち無沙汰なので働くことにした。東京やこの町の通りを歩いてよく目につくのは人を乗せて運ぶ男たち。
これから弟を運ぶ時間が減る訳でもない。体を鍛える一環でその仕事に応募した。
まだまだ、知識だけでなく体も鍛えられる。まだ足りない。
軽い体で歩いていると背で撥ねる髪に意識が向く。
そうか、邪魔だ。背負う度に髪を前に出すのも少し引っ掛かると痛い。
どうして伸ばしていたのか、死人の顔が浮かぶが消した。今様思い返して何になる。
これだけ伸びた髪も売ればそこそこの値になった。早めに切れば良かった。
§
かーごめかごめ かーごのなあかの鳥は
「もし」
閉じられた障子の向こうから聞こえるわらべ歌に被さる信者の声で顔を上げた。頭の弱い信者と一人一人相手をしなければならない時間だった。
広げた書物を閉じて、机に置いた帽子を被る。昔は重たいと思っていたこれにも慣れてきた。
自室から出ればまだ低い位置にある太陽からの日差しが入り、重い衣ばかりを重ねた体に当たる。
「子供は暑くても元気ですね」
「ああ。良い事だよ」
いついつでやる 夜あけのばんに
適当に信者の相手をしながら暑いなぁ、と思う。こんな日の下でよく童というものは無駄に遊べるものだ。
顔を隠した童一人を大勢で囲み、抑揚をつけて歌うのが彼等にはとても楽しいらしい。襤褸衣を着てみすぼらしくて親もいない。だというのに、楽し気に遊んでいる。
いくら同じ境遇の者がいようと何も変わらないのに。
「教祖様の御加減は如何でしょう。この様に良い天気です、少し上衣だけでも脱がれてもよろしいのでは」
「いや、このままでいいよ。信者たちに無用な心配をさせたくはないからね」
たとえ暑かろうと寒かろうとこの帽子と上衣を着ていなければならない。これから信者と話すのならば尚の事。
引き摺るぐらいには大きかったこれも、今や父と同じ様に身の丈に合う様になった。父の代からいる信者は顔を合わせれば「御立派になられて」と、子を捨てた過去を置いてきたように顔を崩す。
縁側から廊下に来たところで、前を先導する信者が「そういえば」と話を替えた。
「あちらの池で育てられていた蓮が咲いたそうですよ。庭師の方が是非見ていただきたいと」
「ああ、そうなんだね。じゃあ少し寄っていこう」
踏み石の所まで来て庭へと出る。
池……、池って何かあったかな。単なる風景の一つだった気がするけど。
まぁこうして見て欲しいと言われたのなら見た証が必要か。
花の一つでも手折って信者の相手をするとしよう。美しかったから思わず手に取りたくなってしまったと言えば、彼等はまた咽び泣いてその信心を篤くするだろうから。
池の縁に近い花を取ろうとして、奥の花だけが何か違っていた。
一歩後ろに下がっていた信者が声を掛けた。
「あら、蓮に混ざって睡蓮が咲いていますね」
「蓮と睡蓮……、確かに違うね」
水面から茎を伸ばして咲くものと、水面からその花を咲かせるもの。
睡蓮は大ぶりな葉の影に隠れていたのに、何故気付いたのだろう。
「欲しいですか?」
「……」
信者の前だというのに、俺は少し考え込んでしまっていた。要る要らぬでもなく、蓮か睡蓮のどちらが良いのかなど。
俺からすればどちらも“花”だ。ただの植物。
確かに俺の寺では蓮だけを育てていたが、かといって睡蓮を嫌っているとか、欲しくないとか、そういった訳でも無い。
別にどちらの花も要らないが、演出の為には必要だと考えていただけ。
こういう時は信者の顔を見て判断を変えるべきだろう。
少し困ったなという顔を、作って。見上げて。
「君、信者じゃないね」
つるつるつっぺぇつた
一度女の信者を側仕えにしたら問題を起こしたからそれ以来男限定にしておいた筈なんだけど。
隣で微笑む信者は女で、――よくよく見れば服だって違っていた。
黒い詰襟の上に蝶の――。
「今更気が付いたんですか?」
なべのなべのそーこぬけ いどのいどのそーこぬけ
わらべ歌が遠く聞こえる中、俺は彼女によって背中を蹴られていた。受け身は取れるけど、どうしたって池の中には入るのは確実。
血鬼術を使おうとした時、あの睡蓮が目の前に現れて――俺が池の中へと倒れ込んで――止まった。
「……約束」
池の飛沫が直に当たる。生温い温度と濡れた不快感が、茫漠としていた意識を呼び起こす。
視界の端を蝶が舞った。そんな事はどうでもいいから。手が動く。
横倒れになった視界は、寒さの余りに千切れた首の時の光景を映し出す。
下から見上げた。己と同じ顔を持つ男が、伸ばす――、手を、その表情を。
「約束、した」
そーこぬいてーたーぁもれ
§
珠世は鬼の始祖、鬼舞辻無惨の支配から逃れた唯一の鬼であった。
傍には彼女が鬼として命を長らえさせた愈史郎がおり、彼の血鬼術で人の集まる場所に活動拠点を置けるようにもなった。鬼殺隊に勘付かれれば、町中であの黒い隊服の人間が歩き回るのでそれを目安に場所を変えていた。
あの日はまだ姿を隠せていた時に、突然起きた出来事だった。
「貴方達は鬼ですか」と献血に来た客に紛れて現れた少女が珠世たちに問うた。
――少女の背には、一年前から眠り続ける“鬼”の弟がいた。
日光を避けなければ死ぬ生物の鬼は夜を活動時間として、朝には土の中や日の当たらない場所で身を隠している。
だから堂々と動ける活動時間を跨いで眠る事は無い。鬼になろうが食欲はやってくる。腹が空けば
――鬼にされて最初目にした肉親を喰らわずにいる。
鬼にされた時の食欲は凄まじい。身を以て体験している珠世だからこそ、その鬼の異質さを「ただのまぐれ」とあしらわずその少女の話を聞いた。
姉である少女を目にした弟は最初食らおうとした。だが、彼は必死に身の内から溢れる食欲を抑える様に自分の腕に食らい付き、「食べたくない」と涙ながらに語った。
その後、再び目覚めたが、眠気が酷くてそのまま何か月、一年過ぎても寝ていると。
(鬼にされてすぐだというのに明確な人としての意識があった。食欲に抵抗していた。……また、その後気を失ったが食欲で我を失ってはいなかった。眠気があったが、受け答えが出来ていた。それ以降……、話が正しければ二年近くは眠っていた)
珠世がその鬼の血を採取し目にしたのは、通常の鬼のものとは異なる組織へと変化していく血の様子だった。
その時彼女は軽く仮説を立てた。弟が、食欲に抵抗する為、――姉を食べない為に体を構築し直しているという説を。
弟は珠世の医院の元へと預けられたが、医院の手伝いをさせて欲しいと申し出された。愈史郎は強く反対したが、彼女の動向を探る為にも軽い手伝いを頼んだ。
あの男が態々その足で訪ねたというのなら目撃者を残す筈が無い。弟の方を鬼にしたのは気まぐれだろう。見た目が目立つから何か違う血鬼術が目覚めるとでも考えた。
……放っておけば死に体であった姉と両親を喰らい、手駒が増えるだろうとも。
反吐の出る考えだ。
無惨は置いて。
吉子という少女が虚言を弄してゆくゆくは鬼殺隊へ自分たちの情報を提供するとも考えられたがそれも無いだろう。
昼の間は人力車の引き手をしているらしく、鉄道から降りてくる観光客に向けて分かりやすく、そして楽しませるように働いている。血を提供しに来た老人が孫を見る目をしながら話していた。
彼女は勤勉だ。私から医学の知識を吸収しようとする姿勢に偽りは無い。
また、彼女が薬学の研鑽に掛ける労力も間違い様がない。あの年頃で適切な効き目のある下剤を作れるのは彼女の努力の賜物だろう。
もしこれで騙されていたというのなら天晴と思う他ない。
(弟さんは確実に血に潜む無惨の支配を解いていた……。呪いが解けた私と、私が鬼にした愈史郎と似た組織の血となっていた)
珠世は筆を執りながら思い返した。――彼女の弟が目を覚ました時の事を。
(あれはまるで、確認しているだけだった。家族の安否を喜ぶ、安堵するでもなく、状態の変化の有無を淡々と訊ねていた。道具でも点検しているみたいに)
子供というのは、実に素直だった。
楽しければ笑い、悲しければ泣き、不満があれば怒る。
痛ければ、辛ければ、苦しければ、泣き叫ぶ。
無論、分かってはいる。それが平均であってそうはなれない家庭がある事も。
ただ……。あそこまでの度合いのものを見たことが無かった。
喜びも涙も流さず、淡々と不具合が無いかを確認する彼女たちの姿を。
それでも、弟に懸ける想いだけは真心なのだろう。
(……どうか、彼女たちが無事でありますように)
明治コソコソ噂話
手伝い中あまりにも邪険にされるので試しに「珠世さんのことがお好き?」と聞いたら愈史郎が赤い顔で黙ることを学習し、ねぇねぇねぇねぇとずんのこしながら話題を振る吉子と赤い顔で逃げる愈史郎を見て珠世さんが(仲が良さそうで良かったわ)と微笑んで見守っています。