さて無事真言くんは元の世界に帰れるのでしょうか!?そして睦月くんと仲良くやれてるのでしょうか!?燐子先輩の取り合いとかないよね!!??
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それでは本編、どうぞ。
燐子「真言くんはさ……」
真言「はい?」
燐子「別世界ってあると思う……?」
真言「別世界……ですか?」
燐子「そう、私達の住んでいるこの世界と似ている……けれど少し違う世界。パラレルワールドって言ったほうが分かりやすいかな……?」
なんでまた急に…………
真言「あ、師匠ですね」
燐子「うん……」
やっぱり。Roseliaでこういうことを言い出すのは師匠くらいだろ。
師匠のことだ。きっと自分やRoseliaの皆がその別世界ではどんな感じなのか気になったのだろう。特に意味はない。
真言「そうですね……あるんじゃないですか?」
完全に勘だが、そんな気がする。そのほうがなんか面白そうだ。
燐子「じゃあその別世界の真言くんはどんな風になってると思う……?」
真言「俺ですか?うーん……」
"別世界の俺"か。
真言「なんか……今と変わらず生きている気がします」
燐子「ふふっ……そうだね……」
別世界の俺は果たして燐子先輩に出会えているのだろうか。
もし出会えていなかったとしたら…………
燐子「あこちゃんはね──」
あこ『まっくんはね〜やっぱりこう"魔王"!とか、"闇の帝王"!とかだと思うな〜』
燐子「──って」
俺は……まあ正義のヒーローっぽくはないよな。かといって魔王もな……
……とりあえず魔王の座は師匠に譲るとしよう。
真言「じゃあ別世界の燐子先輩はどんな感じだと思いますか?」
燐子「わ、わたし?」
燐子「…………………わたしも、今みたいになってたい……かな……?Roseliaがあって……皆がいて……」
真言「それが一番いいですね」
燐子「あ…ちなみにあこちゃんは」
真言「俺もなんとなく分かりますよ」
きっとこういうとき師匠なら……
あこ『りんりんはね〜ぜったい!──』
真言・燐子「「──ウィザード!」」
真言「やっぱり」
燐子「ふふっ……」
睦月「おっす真言、よく眠れたか?」
真言「………………ああ」
睦月「そりゃあいい。朝飯できてるからそこにある服に着替えて早く下降りてこいよ」
ここは月城家二階、睦月の部屋だ。
俺は昨日、なんやかんやで別世界に飛ばされ、なんやかんやでこっちの世界の燐子先輩と幼馴染の彼、月城 睦月と出会い、なんやかんやで家がなくなってた俺を泊めてくれたという……要するになんやかんやで今にいたる。
なんやかんやが多いと思った人は前の話を見てくれ。
どうやらこの世界には"神代 真言"という人間はおらず、俺の住んでいる家もなければ、燐子先輩も有咲も俺のことは全く覚えてないそうだ。
昨日の夜、睦月といろいろ話したのだが彼が言うに、
睦月「別世界とはいえ真言は燐子の後輩なんだろ?なら幼馴染の俺も、真言が元の世界に帰れる協力をしなきゃな」
真言「手伝ってくれるのか…?」
睦月「おお、俺に出来ることなんてたかが知れてるけどな」
真言「あんた……いい人すぎないか!?」
どこの世界でも燐子先輩の周りにいる人達はいい人ばかりのようだ。
とにかく着替えて下に降りよう。
真言「おはようございます……」
「おはようーよく寝れた?」
真言「あ、はい。ありがとうございました」
この人は睦月のお母さん。なんかめっちゃ俺に良くしてくれる。
「君は(睦月と違って)素直ないい子だね。ホントに」
睦月「今何かが省略されたような気がする」
「あんたはただ頭おかしいだけでしょ」
睦月「やっぱり省略して!!もっとオブラートに包んで!?」
睦月は両親とお姉さんと四人暮らしだそうだ。賑やかな家庭…………懐かしいな……今度実家のじいちゃん達に電話でもするか…………
そのためにも元の世界に帰らなければ。
「真言くんもこんなやつが先輩で苦労してるんじゃないの?」
「確かに。大変そうだね」
真言「いやいやそんな……」
…………扱い酷えな睦月。そんな目でこっち見んな。
朝飯も食べ終わり、一応今日も平日なので制服に着替え、睦月と燐子先輩と一緒に学校へ行くことにした。
睦月「それで?どうすんの?」
真言「うーん……とりあえず花咲川に会いたい人がいるんだけど……多分俺のことは覚えてないんだろうな…………はぁ……」
燐子「と、とりあえず会うだけあってみましょう……神代さん……」
"神代さん"……ね。
真言「はぁ……」
燐子「?」
真言「そうですね。とりあえず行きましょう」
睦月「んじゃ、俺達授業あるから」
真言「ん、その辺ブラブラしとくわ」
睦月「先生に見つかるなよ」
仮に見つかったとしても逃げ切れる自信がある。
真言「ああ、睦月、さっきのなんだけど……」
睦月「分かってる。授業終わったあと、集合してからな」
真言「了解。ありがとな」
真言「さて……これからどうするか……」
中庭にあった謎のURLは、やっぱり跡形もなく消えていた。
他にも学校内を探索してみたが、俺のいた痕跡は一つもなかった。
真言「とりあえずあの人に会って……多分手がかりは得られないと思うけど」
それでも一度会っておきたい。
というかここはホントに何なんだ?別世界とか、そんなポンポン行けるところなわけないじゃん?
仮にここが別世界だとして、燐子先輩や有咲もいるのになんで俺だけいないんだ……?
それにあの月城 睦月という男……考えれば考えるほど分からなくなってくる。
真言「やべっ!」サッ
「?今誰かそこにいたような……」
くそ……教師からコソコソ逃げまわらなきゃならないなんて……
この高校には"神代 真言"がいないので、今の俺は不審者と同じ扱いなのだ。なので教師に見つかるといろいろ面倒くさいことになる。
燐子「神代さん……?」
真言「っ!!!!!!」バッ
なんだ……燐子先輩か……
真言「急に後ろから喋りかけないでくださいよ……」
燐子「ご、ごめんなさい…………」
睦月「悪い悪い。真言が予想以上に怪しかったからちょっと燐子にビビらせようと思ったんだよ」
あんたの差し金か……
睦月「もう放課後だしそろそろ行くぞ」
真言「そんな時間になってたのか……」
教師とのかくれんぼでいい感じに時間を潰せたようだ。
睦月「アポはもうとってある。いざ!生徒会室へ!」
目指すは花咲川生徒会。
俺が生徒会室に行ってまで会いたい人なんて、燐子先輩を除けば一人だけだ。
真言「………………」ジッ
紗夜「………………?」
睦月「あー……紗夜?こいつは神代 真言くん。俺の後輩なんだけどいろいろあってクラス名簿を見せて欲しいらしいんだ」
説明どうもありがとうございます。
紗夜「……よくわかりませんが、それなら私が会う必要はないのでは?」
睦月「……確かに」
おい。確かにって言っちゃったよ。
真言「始めまして。神代 真言です」ペコ
多分"始めまして"だよな。まだちょっと落ち込んでいる自分がいる。
紗夜「氷川 紗夜です。始めまして…?」
真言「?」
紗夜「…………あなた……以前どこかでお会いましたっけ?」
真言「!?」
睦月「それって……!」
紗夜「いえ、何となくだけれどそんな気がしたというだけで…………どうかしたんですか?」
睦月「真言……」チラ
紗夜「月城さん?」
どういうことだ……?
俺とどこかで会ったような気がした?当たり前だ。俺のもといた世界じゃ毎日のように会っている。燐子先輩に会いに行けば、生徒会なりRoseliaなり、ほとんどの確率で側にいる人だ。
燐子先輩を除けばRoseliaの中で一番俺といた時間が長い。いや、もしかしたら燐子先輩よりも……
でもここは別世界。誰も俺のことを覚えておらず、俺の家も跡形もなく消え、そして神代 真言という人間はこの世界のどこにも存在していない。
……その認識が間違っていたのか?
この世界にも俺という人間はいて、そしてどこかのタイミングで紗夜先輩と会っていた…………なのに有咲や燐子先輩には会っていない?
考えれば考えるほどおかしな点が浮かんでくる。
真言「………………」
紗夜「……クラス名簿でしたよね?何に使うかだけ教えてもらっても?」
睦月「それは……」
真言「俺の……」
紗夜「?」
真言「俺の名前を……探したいんです」
紗夜「…………はい?」
いや待てよ……おかしな点?……………………違う。
もしも……もしも俺の予想が当たってるなら…………
燐子「あの……これ神代さんのクラス名簿です……」
真言「……紗夜先輩」
紗夜「どうかしましたか?」
真言「そこに置いてあるハンカチ……あなたのですよね?」
紗夜「え?ええ……よくわかりましたね。けどそれがどうかしたんですか?」
机の上のハンカチ。シンプルなデザインに花の刺繍が入っている。
真言「それ、誰からの贈り物ですか…?」
紗夜「そうですけど……」
真言「……誰からのですか?」
紗夜「それは…………………………………………………?」
俺はこれを見たことがある……いや、贈ったことがある。
紗夜「あ……あれ……私…………」
やっぱり。
真言「…………………」ペラ
2年B組 10番 逾樔サ」逵溯ィ?
2年B組 10番 神代 真言
紗夜「そうよ……これは…このハンカチは確か……いやでも……なぜ……?」
睦月「お、おい真言。これどうなって……」
真言「干渉しているんだ」
睦月「は?」
おかしな点があるとかいう話ではない……
俺が、そのおかしな点そのものなのだ。
おそらく俺がこの世界に来たことで何らかのエラーが起きた。
俺がいろんな人に干渉したことで起こったエラーはこの世界を歪め、いびつな形へと変化させてしまっている。
それはまるで俺が元いた世界のように。
もともといなかったはずの神代 真言という人間がこの世界にいることによって、周囲の人に悪影響を及ぼしている。
このままだと……
真言「絶対にまずい……」
変わってしまう。世界が。
月城 睦月と白金 燐子の
燐子「ま……真言くん…………?」
睦月「あれ、燐子なんか呼び方変わってない?」
真言「…………………」
だんだんとあちらこちらで影響が出始めてきている。
睦月「おい真言!俺にもわかるように説明s──」
真言「ああ、今からするか……ら?」
真言「む…睦月?お前…………」
睦月「……………な、」
睦月「なんじゃこりゃぁぁぁあああああ!!!!!」
睦月の身体が……
燐子「む、むっくん!身体が……!」
紗夜「は、半透明になってますよ!?」
真言「存在が消えかかってる……」
睦月・燐子・紗夜「「「え!?」」」
俺のいた世界に睦月はいなかった…………
真言「もし……この世界が俺のいた世界に近づいているのだとしたら」
真言「……睦月の存在がだんだんと消えていくはずです。俺のいた世界に彼はいませんでしたから」
燐子「そ、そんな……!!」
紗夜「どういうことですか!?」
睦月「真言!!」
ああクソッ!なんでこういつもいつも俺の周りで面倒事が起こるかなあ!別世界でももう少しゆっくりさせてくれよ!!!
真言「と、とにかく!俺が元の世界に戻れば全部解決すると思います!」
紗夜「元の世界?」
燐子「わかった……ならむっくんが消えちゃう前に急いでなんとかしなきゃ……」
紗夜「すみません、私まだ全然わかってないんですが……」
睦月「こいつを!家に!返せばいいの!!オッケー!!??」
紗夜「わ、わかりました……」
どうすれば帰れる……一体どうすれば…………
解決方法は思ったより早く見つかった。
真言「…………これしかない……か」
睦月「何か方法があるのか!?」
真言「……わからない。けど多分…これしかない」ガタッ
紗夜「神代さん、どこへ?」
真言「俺のクラスに」
燐子「クラス…?」
ある日突然別世界に飛ばされるというこれ以上ないくらい理不尽な展開。
これを打開するにはこれを超える、さらに理不尽な力でねじ伏せるしかない。
真言「別世界でも貸した借りはキッチリ返してもらうぜ」
もう時間がない。この際手段なんか選んでられるかよ。
真言「──という事で俺を元の世界に戻してくれ。弦巻」
こころ「?よくわからないけど、わかったわ!」
睦月「ええ……」
チート 花咲川の異空間。
こいつの脈絡のない、まさに異次元とも呼べる力で、この理不尽な現象を全部むちゃくちゃにできる。
なるべく使いたくはなかった手だが、俺を助けてくれた睦月が、別世界とはいえ俺の恩人の幼馴染が消えかかってるんだ。チートだろうとなんだろうと使えるもんは全部使ってやる。
こころ「事情はなんとなくわかったわ!任せてちょうだい!」
紗夜「……はじめから私達ではなく、弦巻さんに助けを求めればよかったのでは?」
…………………それを言ったらおしまいです。
燐子「むっくんは……大丈夫なの……?」
真言「なるべく急いでくれ。あまり時間がないんだ」
睦月「だんだんと透明度が増しているような……」
弦巻と接触するということは、それだけこの世界の人と関わり、この世界を歪めてしまうということ。
真言「(弦巻なら多分俺を元の世界へ帰せる……けど……)」
睦月はどうだ?
元の世界へ帰れるときまで、この世界は睦月達の世界のままなのか?
もし間に合わなかったら……
真言「燐子先輩」
燐子「……?」
真言「睦月の手を……握っててください」
燐子「……わかった」ギュッ
もう……俺には祈ることしかできない。
燐子「真言くんは……行きたい?別世界」
真言「そうですね…………」
どんな世界であれ、そこにあなたがいてさえくれれば、俺はきっとどんなことでもできる。
……でもまあ
真言「行きたくないですね」
あなたと出会えたのはきっと奇跡だから。
俺はこの奇跡を手放したくはない。
燐子「そっか……」ニコ
真言「…………………?」
俺は、どんな世界でも燐子先輩さえいてくれれば良いと思ってた。
けど違った。
この世界にも白金 燐子はいる。
でも俺は…………
今すぐ
会って話したい。
別世界の燐子先輩には仲のいい幼馴染がいた事。やっぱり先輩は今と変わらなかったこと。
俺の別世界での冒険譚を。
優しく微笑むあなたに。
こころ「できたわ!真言の話を参考に作った別世界へ行く装置よ!」
もう何でもありだ。その気になればこいつ、5分くらいで世界を支配できそうなんだけど。
弦巻が作った機械からは、あのURLに触れたときに出たのと同じ光が出ていた。
真言「睦月……まだいるよな……?」
睦月「ああ。ちゃんといるよ」
後ろから声が聞こえるが怖くて振り返れない。
一体睦月は今どんな状況なのだろうか。
真言「なあ睦月」
睦月「どうした?」
真言「俺……向こうの燐子先輩と約束したんだよ。命より大事な約束だ」
睦月「………………」
真言「それを果たしに、帰るよ。俺の世界に」
睦月「……そっか。寂しくなるよ」
結局、何で俺がここに来たのかはわからずじまいだった。
別世界の燐子先輩と出会って、俺は何かわかったのかな?
真言「…………………………………………………そうか」
睦月「?」
真言「睦月」フリカエリ
真言「燐子先輩を大切にな」
睦月「…………ああ」
身体が消えかかってはいるが、それでも、しっかりと先輩の手を握っている睦月。
そうだ。多分俺はこれを伝えるためにこの世界に来たんだ。
睦月「真言も」
真言「?」
睦月「向こうの燐子をよろしくな」
真言「…………当然」
何を今更。俺は燐子先輩に救われたんだぜ?
そんなこと、言われるまでもない。
真言「じゃあな睦月」
睦月「おお。またな真言」
またな?
真言「多分二度と来ねぇよ」ハハッ
そう言って俺は白い光の中に飛び込んでいった。
真言「──ん、んん…………」
ここは…………学校の中庭か?
帰ってきた……?
「おい」
真言「?」
起き上がって声が聞こえたほうを確認する。
有咲「マコお前こんなとこにいたのかよ。授業もう始まんぞ」
真言「あ、有咲……なのか?」
有咲「……?それ以外の誰に見える?」
俺のことを『マコ』と呼ぶ有咲……それにこの感じ……
真言「帰ってきたぁ……………………」バサッ
有咲「あ、おい!寝るな!」
流石、花咲川の異空間。ちゃんと俺は元の世界に帰ってこれたみたいだ。
しかも俺があのURLを見つける前の時間に戻ってる。
真言「そうだ!」ガバッ!
有咲「!?」
あのURL!あれは…………
真言「無い……な」
空を見上げてみるが、雲一つない晴天が広がっているだけだった。
結局……あれは何だったんだ?
真言「ま、もういっか」
とりあえず帰ってこれたみたいだし、結果オーライ。
こころ「真言!」ピョコ
真言「……!何だお前か……」
有咲「ほら、教室行くぞ」
真言「………………弦巻」
こころ「どうしたの?」
真言「……………これで貸し借りはなしってことにしてやる」
有咲・こころ「「?????」」
〜〜その後〜〜
元の世界に戻ってきた真言。そんな彼がやることは一つ。
生徒会室にいる自らの先輩に会うこと。誰でもない、自分が恩人と呼んでいる先輩に。
真言「………………」
燐子「……………あ、あの……真言くん……?」
真言「………………」
燐子「近くない……?」
真言「そんなことないです」
燐子「…………そう、かな……?」
紗夜「なんか今日はいつもより、甘えている?のでしょうか?ずっと白金さんの至近距離に張り付いているんですが」
有咲「さあ…………」
その日一日、真言の燐子への距離感はバグったままだった。
燐子「(近い…………///)」
……なんか睦月くん消えかかってましたね。
あとオチが中々決まらなかったので
……なんかいろいろごめんなさい。
最後にコラボしてくれたrain/虹くん!本当にありがとうございました!これからもよろしく!!
あ、私はコラボいつでも大歓迎なので真言くんで良ければどうぞ使ってやってください。一言声をかけていただけると嬉しくなって見に行きます。