監視対象と約束された日々【完結】   作:砂糖ノ塊

37 / 70
できたてホヤホヤです。

これからの「監視対象と約束された日々」について、ぜひお読みください→https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=261509&uid=336026

お気に入り登録 岬サナ 様 YouPON 様 5NSi 様 土岐やん 様 春採慎吾 様 シュステー マ・ソーラーレ 様 安貴 様 ありがとうございます。

それでは本編、どうぞ。



35.いざ行かん!羽丘生徒会!

紗夜「神代さん、少しおつかいを頼まれてはくれませんか?」

 

 ある日の花咲川生徒会、今日は早めに帰ろうとした俺を、紗夜先輩はそう呼び止めた。

 

真言「おつかい……ですか?」

 

 ひとっ走りして何か買ってこいってことか?そんなパシリみたいなこと……

 

 まあ、特に帰ってすることもないしな……

 

真言「別にいいですけど…………俺は一体何を買ってこればいいんですか?」

紗夜「ああ、"おつかい"と言っても何かを買ってきて欲しいわけではないんです。……この場合"おつかい"というより"配達"と言ったほうがいいかもしれません」

真言「?」

 

 配達?

 

 そう言うと紗夜先輩は大きめの茶封筒を取り出した。

 

紗夜「この書類を届けてほしいんです」

真言「…………どこに?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「羽丘学園生徒会に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真言「ここが羽丘か…………」

 

 羽丘学園。花咲川と同じくらいの時期に女子校から共学に切り替わった高校。

 

 えっと…確かここには姐さんとセンパイが通ってるんだっけ…?

 

真言「けっこー広いな……」

有咲「おい、そんなとこでぼーっとしてねぇでさっさと行くぞ」

真言「ういーす」

 

 俺一人では色々(主に初対面の人関係で)心配だということで有咲さんが付き添いで来てくれました。ありがとうございます。

 

 ……初対面の人に警戒心丸出しの俺と、初対面の人の前では借りてきた猫をかぶる有咲…………紗夜先輩、これ人選ミスなのでは?

 

真言「ま、考えても仕方な──」

 

 

 

 

 

 『きゃーーーーーーーーーー!!!!!!』

 

 

 

 

 

真言「!?」

 

 え!?なに!?何が起きた!?悲鳴!?

 

真言「え!?俺!?俺なんかした!!??」

有咲「落ち着け」バシッ

真言「いてっ」

有咲「ほら、あれだよあれ」ユビサシ

真言「……………………は?」

 

 …………なんだあれ?

 

真言「……有咲、あの人だかりは何だ?」

 

 そこには何故か多くの女子生徒が群がっていた。

 

 まるでエサを見つけたアリのように。こう、ブワーッと。

 

有咲「あの人だかりの中心にいる人、あの人にみんな集まってるんだよ」

真言「中心……」

 

 その人だかりはある一人の人物を中心にできていた。

 

 そこにいたのは、長髪の男性で、身長は……俺と同じくらい、170cmくらいあるだろうか?この距離から見てもイケメンオーラがえぐい。

 

真言「あの人……アイドルか何かか?」

有咲「いや、ファンがいるただの一般人」

真言「は?」

有咲「そんで私らと同じ、ガールズバンドに入ってるギタリストの瀬田 薫(せた かおる)さん」

真言「はぁ?」

有咲「あ、ちなみに弦巻さんと同じバンドな」

真言「はぁぁぁあああ!!??」

 

 なにそれ!?なんかもう色々ありすぎて処理が追いつかんわ!!

 

真言「やべぇやつの周りにはやべぇやつが集まるんだな…………恐るべし、異空間パワー……」

有咲「変なこと言ってないで生徒会室行くぞ」

 

 校庭で大量の女子生徒に囲まれていたイケメン男子(勘違い)を横目に、すごいとこに来てしまったのかもしれないと思う真言だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真言「そういえば有咲」

有咲「どうした?」

真言「これから会う羽丘の生徒会長ってどんな人なんだ?」

有咲「…………お前、ホントに燐子先輩以外に興味ねぇんだな」

真言「え?」

有咲「マコだし仕方ねぇか…………」

真言「な、なんだよ……」

 

 否定はできないけど……

 

有咲「まあいいや」

 

有咲「これから私たちが会う人の名前は氷川 日菜(ひかわ ひな)さん。ちなみにこの人は本物のアイドルだ」

 

 アイドル?本物の?てかそんなことより…………

 

真言「…………氷川?」

有咲「そう。紗夜先輩の双子の妹」

真言「マジで?」

有咲「大マジ」

真言「大マジか〜…………」

 

 まさか話に聞いていた紗夜先輩妹とこんなとこで会うことになるとは…………

 

真言「はぁ…………」

有咲「……なんか元気無いな」

真言「いや、ちょっと…………前に妹さんのことは紗夜先輩から話だけ聞いていたんだけどな」

 

 羽丘で生徒会長やって、しかもアイドル?もやってたなんて……どうやら紗夜先輩の言うとおり随分な才能マン、才能ウーマンらしい。

 

真言「………………なあ、その紗夜先輩の妹……どんな感じだ?」

有咲「どんな感じって…………」

 

 少し考えてから有咲が言う。

 

有咲「ま、紗夜先輩と真逆の性格って言えばいいかな」

 

真言「(真逆…………じゃねぇよな)

 

有咲「え?」

真言「いや、なんでもない。早く行こうぜ!」

有咲「お、おう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【羽丘学園 生徒会室前】

 

 

 

 

 

「あ、有咲ちゃん!」

 

 なんだかとてもいい子そうな人に話しかけられる有咲。なんだかんだ言ってこいつの交友関係も広いよな……

 

「と、そちらの方は……」

有咲「羽沢さん、こいつは……えー………………雑用係?」

真言「今日の俺は配達係です」

「な、なるほど……?」

真言・有咲「「(絶対困らせちゃったな……)」」

「と、とりあえず会長を呼んできますね…!」

 

 バタバタとその人は去っていった。

 

真言「…………」

有咲「なんだよマコ、緊張してんのか?」

真言「…………少し」

有咲「珍しいな。お前が緊張するなんて」

真言「悪いかよ」

有咲「いや?別に」

 

真言「………………」

有咲「………………」

 

 思えば最近、有咲と二人きりで話す機会なんて無かったよな……

 

有咲「…………なあ」

真言「あ?」

有咲「お前、前に日菜さんと…いや、紗夜先輩となんかあったのか?」

真言「………………………………いや、別に?」

有咲「嘘つけ」

真言「………………嘘じゃねぇ」

有咲「いいや、お前の嘘はわかりやすいんだ。私に隠し事できると思うなよ」

真言「………………お前は俺の姉かよ」

有咲「……親友、だろ?」

 

真言「……………お前、いつからそんなこっ恥ずかしいこと言うようになったんだ……?」

有咲「は、はぁ!?///」

真言「いやー有咲さんの口からそんな言葉が聞ける時が来るとは……感慨深いね〜」シミジミ

有咲「ちょ、おま、お前が先に言い出したんだろ!?///」

真言「俺は嬉しいよ有咲……」

有咲「〜〜〜〜!!///」ポカポカ

 

 顔を真っ赤にして殴ってくる有咲。

 

 はは、怒ってる怒ってる。やっぱこいつをからかうのは楽しいな!

 

 

 

 

 

真言「……あの、有咲さん?」

有咲「〜〜〜〜!!///」ポカポカ

真言「そろそろ離れてもらっても……」

有咲「うるせぇ!!///」

真言「いやでも…………」

 

「あ、有咲ちゃん……?」

 

有咲「!?」

「そろそろ…………」

有咲「もうやだ…………///」

真言「…………ふっ」

 

 からかいすぎたかな……ま、あいつにはこれくらいがちょうどいいか。

 

有咲「マコ……あとで覚えてろよ……」

 

 ……どうやら帰りは全力疾走になりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有咲「失礼します。花咲川生徒会の者ですが……」

真言「……………」

 

 おお…優等生スイッチ入ったな

 

 こういうのは有咲に任せるに限る。やっぱり紗夜先輩の人選は間違ってなかった。……とりあえず端っこの方で大人しくしてよ。

 

「いらっしゃーい!有咲ちゃんと……」

 

 こいつが紗夜先輩の妹…………確かに顔は瓜二つだけど…………纏ってるオーラ(?)が先輩とは真逆だ……なんだろうこの感じ…………

 

「あ!もしかして君がおねーちゃんの言ってた"神代 真言"くん!?」

真言「……はい。そうですけど……」

「わー!本当に目つき悪ーい!」

真言「…………」

「日菜先輩!」

 

 なんだこの人…………

 

「ごめんごめん!あまりにも君がおねーちゃんから聞いてたイメージとそっくりだったから!」

真言「……紗夜先輩、俺のことなんて言ってたんですか?」

「んーとね……『手のかかる後輩』だってさ!」

真言「………………」

 

 『手のかかる後輩』……なんて俺を端的に表している言葉だろう。ホントに頭が上がりません。

 

 あと有咲、お前笑ってんじゃねぇぞ。バレてんだよ。

 

日菜「改めてまして!あたしはここの生徒会長の日菜だよー!よろしく!手のかかる後輩くん♪」

真言「神代 真言です。よろしくおねがいします」

日菜「んー………………」ジーッ

真言「…………あの、なにか」

日菜「るんっ♪て来た!」

真言「は?」

 

 「るんっ♪」?「るんっ♪」てなに???

 

真言「…………弦巻だ」

有咲「は?」

 

 今わかった。この人、弦巻とおんなじ匂いがする……!つまり……!

 

真言「…………………早く帰りたい」

有咲「なんか急にマコからやる気が無くなったような…………」

日菜「うん?」

 

 とりあえず紗夜先輩から渡されたやつを受け取ってもらって帰ろう……

 

真言「あの…………」スッ

日菜「ああ!これかー!」

真言「氷川さん」

日菜「日菜でいーよ?」

 

 渡した封筒をの中身を見ながら答える。

 

真言「………………氷川さん、この書類……なんの書類なんですか?」

日菜「これ?これはね…………」

 

 そう言って氷川さんは、俺の目の書類を突きつける。

 

 そこにはこう書かれていた。

 

真言「『花咲川、羽丘、合同文化祭』?」

日菜「そ!あたしが前々からおねーちゃんたちに頼んでたんだよね」

真言「…………何で?」

日菜「そっちのほうがるんっ♪てするじゃん?」

 

 そうだった。この人は弦巻と同じ、己の感性だけで動いてる人だった。

 

真言「…………………」

日菜「はい!配達ご苦労さま!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真言「………………疲れた」

有咲「だろうな。お前、日菜さんみたいな人苦手だろ」

真言「まあな…………」

 

 目的も無事達成したことだし、羽丘に別れを告げ、俺たちはそのまま家に帰ることにした。

 

 先輩からは明日の朝報告するよう言われている。

 

真言「…………それにしても、すげぇ人だったな氷川さん」

有咲「否定はしない」

真言「…………………」

 

『俺に氷川さんの気持ちはわかりません。………………けど、氷川さんの妹さんの気持ちなら……少し、わかる気がします』

 

真言「(…………全然わかんねぇよ)」

有咲「どうした?」

真言「いや、ちょっと昔を思い出してただけ」

有咲「?…………………ああ、だからお前今日一日変だったのか」

 

 理解すんの早すぎやしねぇか?

 

真言「…………お前、やっぱり俺の生き別れた姉とかなんじゃね?」

有咲「だから私は…………って言わねえからな!?」

真言「ちっ」

有咲「舌打ちすんな!!」

 

真言「……それにしても合同文化祭か」

 

 姐さんとか湊さんたちと文化祭…………

 

真言「は!もしかして文化祭でRoseliaのライブが観れるのでは!?」

有咲「急にテンション上がったな」

真言「こうしちゃいられねえ!今すぐ紗夜先輩にお願いを……!!」

有咲「帰んぞ」




なんかいろいろ勘違いが起きたり、一大イベントが動き出そうとしていますね……

ぜひアンケートにご参加を!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。