皆たくさんのお気に入り登録、感想ありがとうございます。
UAもだんだん増えてきていて(基準がわかりませんが)これからも頑張ろうと思う今日このごろ。
皆様、どうぞお付き合いください。
お気に入り登録 天弥 様
それではどうぞ
ここは花咲川学園生徒会。
そこで今日も学校の皆(ほとんど燐子先輩)のために働く一人の男がいた……
そう、この小説の主人公、神代 真言である。
「神代さん、この資料って……」
真言「それはそっちの棚」
「神代ー、これの替えどっかにあったっけ」
真言「そこの引き出しの中っす」
いくら他人に心をひらいていない真言とはいえ、事務的な会話なら問題なくこなせる。
有咲「相変わらずテキパキ働きますね」
紗夜「神代さんは授業も真面目に聞かなくて勉強もできなくて口悪くて目つきも悪いですが、仕事の効率だけはいいですからね」
真言「褒め言葉に対して罵倒の割合高すぎやしませんか?」
これじゃ褒められてんだから貶されてんだからわからない。俺ってそんなに目つき悪い?
ここ花咲川生徒会には会長の燐子先輩を始め、紗夜先輩や有咲がいる。
え?さっき話してたやつら?生徒会の役員ぽいな……名前知らないけど。
俺がここにいるのは全て、燐子先輩のため。
それ以外の名前も知らない奴らのことなんてこれっぽっちの興味もない。
冷たいやつだと思われるだろうか。まああながち間違ってはない。
生憎だが俺はもう友達でもないやつを気にかけるほどお人好しでもなければバカでもない。
有咲「マコが最初生徒会を手伝いたいって言ったときにはどうなることかと思いましたよ」
紗夜「まったくです。"生徒会"というより"白金さん"をでしたけど」
真言「二人は俺の保護者か何かですか?」
紗夜「気持ち的にはそうですね」
真言「(そうなんだ……)」
俺が生徒会を手伝いたいと言ったのは2年生の初め頃だった。
〜〜2年生の初め頃〜〜
隣子「会長の白金 燐子です……よろしくお願いします…」
パチパチパチパチ
真言「(やる気のねぇ拍手だな……)」
俺も色々あったが無事(?)2年生になり、今は新しく生徒会へ加入した1年生への挨拶会……のようなものをやっている。
まったく……確かに面倒くさいのはわかるけどさ……
俺だって面倒くさいことはゴメンだ。
それでも俺は何でもいいから燐子先輩の力になりたい。
今はそう思う。
彼女と交わした2つの約束。
[誰も傷つけないこと]そして[彼女を卒業まで守ること]。
そのたった2つの約束が、今の俺が俺であることの証明。
彼女を守る、その最初の一歩として生徒会の仕事を手伝うことにした。
と言っても俺は生徒会の役員じゃない。
まず問題を起こした"監視対象"の俺が生徒会に入れると思うか?
なので俺は"生徒会に監視されている"という大義名分を振りかざして、生徒会室に入り浸っては燐子先輩のお手伝いをする算段だ。
フッフッフッ……我ながらナイスでグレイトな作戦だな……
有咲「………………ぉぃ……おい」ボソ
真言「?」
有咲「次、お前の番だぞ」ボソ
真言「あ?ああ……」
どうやら俺の自己紹介の番になったようだ。
一応お手伝いと言うことで俺も自己紹介をしないわけにはいかないらしい。
ちなみに紗夜先輩命令。
真言「ええー花咲川生徒会のかんs──」
有咲「わあー!!わあーー!!!」グイ
突然有咲が大声を出して俺の自己紹介を遮る。
真言「何すんだよ有咲」
有咲「バカ!お前"監視対象"ってそのまま言うつもりなのか!?」ボソボソ
「花咲川生徒会の監視対象やってます、神代 真言です。よろしくおねがいします。」
これが俺が考えた自己紹介だけど……
真言「何か問題でも?」ボソボソ
有咲「お前、もうちょっとオブラートに包めよ!じゃなきゃ1年生たちビビっちまうだろうが!」ボソボソ
真言「うーんわかった……」
改めて1年生の方に向きなおり、自己紹介をやり直す。
オブラートって言われてもな……なんか良い言葉ないかな……
生徒会の役員って嘘つくのもなんかな。
真言「花咲川生徒会の……えー……雑用係やってます神代 真言です」
〜〜〜〜
こうして俺は"監視対象"の他に、新たに"雑用係"という称号を手に入れたのだった。
…………ろくな称号持ってねぇな。俺。
紗夜「あの頃は、ずっと何かしでかすのではないかとヒヤヒヤしっぱなしでした」
真言「そんなに信用ないですか…俺」
有咲「あの頃のマコはまだトゲトゲしてましたからね」
トゲトゲって……言い方ちょっと可愛いじゃねぇか。
俺、二人からそんなふうに見られてたのか……怖がられてた……よな、多分。
紗夜「まあ、それでも1年生の頃に比べたら丸くなったほうです」
有咲「あの時はまだ私たちのことも名字で呼んでいましたっけ」
紗夜「そうそう、目つきも今より5倍くらい悪くて……」
真言「もう勘弁してください!」
あれはまさに"黒歴史"と呼ぶにふさわしい思い出。
できることならあの事件の記憶は抹消してやりたい……
有咲「まあまあ、そんなことつれないこと言うなって"神代くん"?」
真言「あ"?うっせぇぞ黙れ"市ヶ谷"」ギロ
有咲「………………」ウル
………………………………あ、やらかした。
真言「だぁーーーー!!!!!じょーだん!!冗談だって有咲!!!ちょこーーーっとお前が振ってきたノリにのっただけじゃ〜ん!!!"黙れ"なんてそんなことちっっっっとも思ってないから!!!!だからね?ね?お願いだからそんな涙目にならないで??謝るから!俺マジで謝るから!!」
有咲「別に…………」ウルウル
まさかそんなにビビるとは思わないじゃん!
これ俺が悪いの!?他に誰が悪いのかって言われると……まあふざけ過ぎた俺が悪いか!!
燐子「………………………真言くん?」
アッ……………
燐子「一体……何をやってるのかな…?」ゴゴゴ
真言「いやーこれはーそのですねーあのですねー」
この状況で一番来てほしくない人が降臨してしまった……
普段の俺なら「燐子先輩!」と叫んでものすごいスピードで距離を詰めていくところだが、今回はちょっと……
なにか弁明を……「ちょっとふざけて昔の感じで有咲に話しかけたらビビらせちゃいました」?
うん。ギルティー。
有咲「マコは何も悪くないんです…私がふざけてただけで…私が悪いんです!マコは何も悪くありません!!」ウルウル
【真言、終了のお知らせ】
燐子「真言くん…………」
真言「ハイ」
燐子「ちょっと……こっちに来なさい」
真言「……………ハイ」ガタガタガタガタガタ
有咲「…………フッ」ニヤ
こ、こいつ……!!!嵌めやがやがったな!!!
まあ、有咲がこんな冗談が言えるようになったのも、俺が変わったからなのかもしれないな……
昔の俺にだったらそんな冗談は絶対言わなかっただろうし。
そういう意味では、やっぱり俺が丸くなったというのは事実だろう。
有咲の名演技に騙され結構ガチめの説教をしている燐子先輩の前で、正座で話を聞きながら、俺はそんなことを思っていた。
ちょっとだけ真言の過去が見れましたね。
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