監視対象と約束された日々【完結】   作:砂糖ノ塊

69 / 70
皆様、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
新年は珍しい喧嘩からはじめましょうか!
今回は三人称視点で進みます。

それでは早速、本編へどうぞ。



Ex.喧嘩するほど仲がいい

 〜〜【花咲川学園】〜〜

 

真言「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

有咲「いや長ぇよ!どんだけ長い溜め息ついてんだお前は!!」

 

 とある日の花咲川学園、2年生の教室内で神代 真言は尋常じゃない位凹んでいた。まるで世界の終わりとでも言わんばかりに。

 

真言「ありさぁ……俺はもうダメかもしれないぃ……」

有咲「……一応何があったのかは聞いてやる」

 

 彼がここまで落ち込んでいるのにはもちろんそれなりの理由がある。

 

真言「…………した

有咲「……?おい、もっとハッキリ喋れよ」

 

 

 

真言「…………燐子先輩と喧嘩した」

 

 

 

有咲「お前が悪い。終了」

 

 早々に席を立とうとする市ヶ谷 有咲(親友)

 

 それを必死の形相で食い止める神代 真言(情けない主人公)

 

真言「詳細を聞けよ!!詳細を!!!」

有咲「えー……」

真言「頼むよありさぁ…………」

有咲「弱気なマコ気持ち悪いな……ったく、わかったから勝手にしろ!」

 

 どんなに面倒くさくても弱ってる親友を放っておけないところが彼女の長所である。

 

真言「あれはそう、昨日の放課後だった……」

有咲「(やっぱ聞くんじゃなかったかな……)」

 

 それでも少し後悔する有咲であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

燐子「………………」

 

 同刻、問題の白金 燐子も教室で落ち込んでいた。

 

紗夜「白金さん?」

 

 そんな元気のない彼女を見かねて声をかけてきたのはクラスメートで真言の先輩でもある氷川 紗夜だった。

 

燐子「氷川さん……」

紗夜「元気がないみたいですが……何かあったんですか?」

燐子「……はい」

紗夜「それは……"あの男"のことですね」

燐子「…………はい」

 

 ちなみに雑な言い方だがここで出てきた"あの男"というのはもちろん神代 真言のことである。

 

紗夜「何があったのか、教えてくれませんか?」

燐子「そんなに大事ではないんですが…………」

 

燐子「真言くんと……喧嘩を……」

 

紗夜「…………………珍しいですね。二人が喧嘩するなんて」

 

 「それは神代さんが100%悪いですね」という喉元まで出てきた言葉を飲み込んだ。

 

 事情も知らずに自身の感想を言うのは不味いと直感的に判断できるのがこの氷川 紗夜という人間なのである。

 

燐子「真言くん頑固ですから……それにわたしも……少し意地っ張りになってしまって…………」

紗夜「(それでも白金さんに非があるとは思いませんけどね)」

燐子「多分、もう真言くんはあまり気にしてないと思うんですけど……」

紗夜「それは……どうでしょう。私の記憶が正しければお二人は付き合ってから……というより出会ってから初めて喧嘩したんじゃないですか?」

燐子「……そう、ですかね。何度も言い争ったような気がします…………」

 

 様々な障害に阻まれ、一波乱も二波乱もあった二人だが、それをここで語るには少々時間が足りない。

 

 それでも恋人的な、言ってしまえば今までよりはシリアスではない理由で喧嘩をできるようになったことは確実に成長した証と言えるだろう。特に真言にとっては。

 

紗夜「今までの神代さんは白金さん全肯定マンでしたから、意見をぶつけ合うことも無かったように思います」

燐子「そうでも……ないですよ……?真言くんはしっかり自分の意見を持っていますし…………」

紗夜「いやでも──」

燐子「……………」

 

紗夜「(し、白金さんが神代さん(彼氏)の事を悪く言われて怒っている……!)」

 

紗夜「……それにしても、白金さんの事を第一に考えていたあの神代さんが喧嘩ですか…………」

紗夜「(早く解決してもらわないと日常生活に支障が出そうですね……特に神代さんに)」

 

 実は紗夜が思っているより燐子も凹んでいたりする。

 

真言「ありさああああ…………」

有咲「メソメソすんな!気持ち悪い!」

 

 それでも真言の方が凹んでいるのは確かだ。

 

紗夜「一体何が原因で喧嘩なんかしたんですか?」

燐子「…………実は」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜〜【花咲川学園・生徒会室】〜〜

 

 放課後、生徒会の役員もまだ来ていないような時間に一人、すでに生徒会室の机に突っ伏している男がいた。

 

真言「あああああぁぁぁぁぁ……」

 

 親友に事情を説明しても気分が晴れることはなかった真言。普段なら心臓に毛が生えているような彼だが恋人の事となるとそういうわけにはいかない。

 

 燐子先輩が自分の事を嫌いになっていたらどうしよう。

 

 このままずっとすれ違ったままだったらどうしよう。

 

 そんな不安が頭の中を駆け巡ってもう授業どころではなかったらしい。

 

 とどのつまり燐子の事が好きで好きで好きで好きで大大大好きでたまらないだけなのだ。

 

真言「いやだぁぁぁぁぁぁ………」

 

 と男が一人腐っていた時、生徒会室の扉が開いた。

 

 ほとんど反射的(生きる屍のよう)に入ってきた人間に飛びかかる。

 

真言「すてないでぇぇぇぇ!!」

有咲「ギャアアアアア!!!」

真言「ってなんだ有咲か…………」

 

 あからさまに落胆する真言。そんな彼を呆れたように見ているのは本日二度目の登場、市ヶ谷 有咲だった。

 

有咲「おま……まさか生徒会室(ここ)に入ってきた人全員にそんなことしてんじゃねぇだろうな……」

真言「りんこせんぱいぃぃぃ…………」

紗夜「……これは思っていたよりも重症ですね」

 

 そして有咲とほぼ同時に入ってきたのはこちらも本日二度目の登場、氷川 紗夜である。

 

有咲「あ、紗夜先輩」

紗夜「ほら、神代さん愛しの恋人さんが来ましたよ」

真言「あ…………」

燐子「…………」

有咲「背筋伸びた」

紗夜「ですね」

 

 今まで生きる屍だった真言に命が宿った。

 

真言「あの……燐子先輩」

燐子「…………ごめん、なさい」

真言「俺も!俺も、その……変な意地張ってすみませんでした。悪いのは全部俺……」

燐子「ううん、違う。真言くんはわたしを心配してくれただけ……」

真言「それでも、俺はあの時一人で抱え込まないって約束したのに……」

燐子「いいの……」

真言「燐子先輩……」

燐子「真言くん……」

 

 そんなこんなで仲直り(?)した二人を虚無の目線で見守る人間が二名。

 

有咲「一体私達は何を見せられているんでしょうか……」

紗夜「さぁ……」

有咲「紗夜先輩、二人が喧嘩した理由聞きましたか?」

紗夜「……はい」

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 〜〜【一日前・花咲川生徒会室】〜〜

 

 二人の喧嘩の詳細をご覧いただこう。

 

真言「燐子先輩、まだ帰らないんですか?もう紗夜先輩行っちゃいましたよ?」

燐子「うん……ちょっとこの仕事を終わらせなきゃいけないから……氷川さんにもちゃんと伝えてあるから大丈夫……」

真言「じゃあ俺も手伝いますよ!」

燐子「え……でも真言くん、今日黒服さんのバイトじゃ……」

真言「あー……ちょっとだけなら大丈夫ですよ!」

燐子「だめだよ……!弦巻さんに怒られちゃうよ……!」

真言「大丈夫ですから俺にも早く仕事を…………」

燐子「だめ…………」

真言「燐子先輩?その資料を掴んでいる手を離してくれませんか?」

燐子「だめ……!」

真言「燐子先輩……」グググッ……

燐子「早く……バイトに行きなさい……」グググッ……

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

有咲「その……どう思いました?喧嘩の内容聞いて」

紗夜「……正直に言っても?」

有咲「はい。私も正直に言うんで大丈夫です」

紗夜「じゃあ『せーのっ』でいきますか」

 

 せーのっ!

 

有咲・紗夜「「くっっっっっだらない!!!!!」」

 

有咲「ですね」

紗夜「ええ……まったくです」

 

 そんな二人の渾身の叫びも、目の前でイチャイチャしてるカップルには届いていないようで。

 

真言「……?何か言いました?」

紗夜「何でもありません」

有咲「何でもねぇよ」

真言・燐子「「…………?」」

 

 二人は首を傾げるだけだった。




はい!ということでアンケートで募集した回は終わりましたね!!終わりました!!!!!

少し知りたいことがあるので新アンケートやりまーす。ご協力よろしくおねがいします。はい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。