劣等生の世界の一般魔法師女子にTS転生してしまったんだが 作:機巧
どういう結果になるにしろ、個人的にオリ主以外のオリキャラが出張りすぎるのは良くないことだと思っているので、ドラえもんでいうスネ吉兄さんくらいの登場頻度になる予定ではありました。
ですが、アンケート結果を見つつ、プロットと睨めっこしているうちに「あれ?これ水波ちゃん可愛すぎない?」と思い始めてきています。ですので、今のところは今回のようにクラスメイトは名前のない感じでいこうと思います(プロット一部破壊)。
アンケートありがとうございました。
また、感想・評価などもとても励みになっております。ありがとうございます。
魔法科高校最初の登校日には、特に授業はない。
この日は、ふんだんに映像効果を盛り込まれたガイダンスを視聴したのち、履修登録。そして、今後の実習で使う演習室の見学……と言った入学オリエンテーションに充てられるためだ。
原作で、達也はこのガイダンスが始まる前の朝の時間に全ての情報を確認して履修登録を済ませていた。
だが、貴重な朝の時間を風紀委員による事情聴取によって奪われた玲香にとっては、そんな確認する時間などあるわけがなかった。
自分の端末にIDカードを差し込んだというところで予鈴がなり、女性カウンセラーの先生が教室に入室してきたのだ。
そんなわけで、玲香はガイダンスを見たのちに履修をするという、皆と同じ流れで履修登録をすることとなった。……もっとも、時間が余っていても、インフォメーションの確認くらいで、履修登録の時間は合わせていただろうが。
「はじめまして」
カウンセラーの先生が教室の前の段に登壇し、自己紹介やガイダンスの説明をし始めたところで、玲香はひどく感慨を覚えた。
(……先生が前に立って説明受けるこの感じ、懐かしいなぁ……)
今現在、ほとんどの学校では担任制度は消失し、個人端末制に移っている。
玲香の前世で起きたとある社会問題によって、一時期在宅授業などというものがあったが、感覚としてはそれに近い。
学校に登校して在宅授業を受ける、と言った状況に、中学では慣れるのに少し苦労したものである。だがいつのまにか、先生(に当たる人物)が前に立つことに懐かしさを覚えてしまうほど、気付かぬうちに個人端末制に慣れてしまっていたようである。
そして、担任がいないことによって、生じる生徒間の問題は、カウンセラーが対応することが普通だ。魔法科高校ではその組担当の男女2人のカウンセラーが対応するようだった。
これは普通の学校よりも生徒一人当たりに対してカウンセラーの人数が多く、さすがは魔法科高校という思いを玲香に抱かせた。
担任制度がなくなったことによって、生徒間のつながりはかつてよりも増している。このため、女子生徒間の触れ合いもかつてよりも多くなっているのだろうと思われるが(前世での女子高生のノリなんて玲香は知らない)
……正直、その女子中学生特有のノリはあまりついていけず、カウンセラーの先生に少しだけ女子間についての人間関係について、お世話になったこともある。
そのカウンセラーの人数が多いということは、玲香にとって僥倖だった。少なくともあの【ミズ・ファントム】こと小野遥ではなかったので、さらに一安心である。
「──それでは、今からガイダンスの映像を流します。すでに履修登録が済んでいる方は退出しても構いませんよ?」
そう言って、自己紹介やガイダンスに向けての説明を終えた女性カウンセラーは、退出を許可する旨の話をした。
だが、退出をする者は1人もいなかった。一科生として退出を焦る必要はなかったし、何より1人退出することで友達を作りにくくなることを感じたのだろうか。
……そもそも、履修要件などが複雑であったこともあるかもしれない。
今年から二年生進級時に、魔法工学科を選択できるということもあって、少々カリキュラム選択が難しくなっているのだ。
自分はガイダンスを受ける前に全部履修登録したくせに、後輩の履修登録をより複雑にするお兄様はさすがといえよう。
IDカードを差し込んだ端末で、ガイダンスの動画を視聴しながら、玲香はつらつらとそのようなことを考える。
そのこと以外にも、ガイダンスを聞いていると、思うところは沢山ある。
(高校教育の専門化が進んでいるとは言われていたけど……。高校一年生の時点ですでに受験科目を決めるのか……しかも一般科目は前世よりも高度化しているなぁ……)
玲香は普通の高校の理科科目に存在する基礎科目がないことなどに驚きを感じた。
ようは化学基礎などがなくなり、化学に併合されているようだった。
そもそもの問題、文系か理系かを一年生の時点できめ、必要のない方の科目は一切教えないという形を取るようだ。尤も申請すれば動画で履修自体はできなくもないのだが、相当辛い思いをするようだ。
(もし魔法関係に進まなかったときに普通の大学の入試に使う、最低限の科目しかやらないんだなぁ……)
驚いたものの、別にそのことは不思議でもなんでもない。
そもそも、魔法科高校は魔法教育だけを行なっているのではないからだ。
『二科生は独力で学び、結果を出さなければ魔法科高校の卒業資格は与えられず、通常の普通科高校卒業相当の資格しか獲得できない』とあるように、普通の高等学校教育も行われているのだ。
よって魔法科高校は、普通科高校に比べて魔法関連の科目が増えているため、相当カリキュラムが詰まっている。
具体的にいうと、入試科目にもなっており、達也が満点をマークした魔法工学をはじめ、魔法幾何学、基礎魔法学、応用魔法学、魔法系統学……などだ。
……ちなみに、高校に入ってから教える科目を何故入試問題に出すのかは割と謎ではあるものの、芸術大学などでアートが入試になることを考えれば妥当とは言えるだろう。
時制は午前3時限、午後2時限の5時限制で全て65分授業。土曜日も午前中は授業があり、週の中の休みは日曜日だけ。
修学旅行や遠足などのイベントは一切ないと言った、過密スケジュールを魔法科高校の生徒はこなしている。
……改めて見ると、九校戦、論文コンペ、クラブ活動以外は、ほとんど何もできずに3年間過ごすことになるだろう。
そういう閉塞感が一科生と二科生の対立構造に発展しているのかもしれない。
「──それでは、ガイダンスはこれで終わりますので、皆さん履修登録に移ってください。午後からは実習室の見学となります。それまでの間に食堂などで昼食を済ませておいて下さい」
しばらくすると、ガイダンスが終わった。
どうやら午前中はここまでで、あとは履修登録の時間ということらしい。
個人端末が機械ということもあり、教室で昼食を摂るという文化が廃れて久しいので、午後はこの教室に再集合という形になるのであろう。
カウンセラーの先生が教室から退出すると、途端に教室は喧騒を取り戻した。
「あー疲れたー」
「午後からの実習室見学って上級生のところに観に行くんだろ?」
「履修科目何にする?」
そのような声がところどころ聞こえるが、大抵の生徒はまだ履修登録に悩み、自分の端末の前で考え込んでいるようだ。
周りを見渡すと二つ前の席の香澄、一つ前の水波も端末を操作している。
「さえぐさ」に「さくらい」に「しのみや」と、3人は全員サ行であったため、順番になったのだ。
周りを少し見ながら履修登録を済ませると、それを待っていたのか、何人かの女子生徒が玲香に話しかけてきた。
「ねぇ、篠宮さぁん、一緒にお昼行かなぁい?」
「ちょっと相談に乗ってもらいたいことがあるのよね」
いかにも高校デビューと言った形で少し派手目な化粧をした2人組がそう言って話しかけてくる。
すると、別の方向から、割と真面目そうな女子生徒が会話に加わってきた。
「あら、貴女たちじゃ迷惑よ。篠宮さんには私たちが教えてもらうんだから」
あれよあれよという間に数人に周りを固められてしまった玲香。
塾では見知った顔しかおらず、中学では留年したためか、遠巻きに見られていたこともあって、このように大人数に囲まれるのはほぼ初めての経験だった。
(えっ、何この状況……。たしかに、深雪も入学当初そんな描写あったけど、新入生総代って、こっちの意思は無視ですか? 陽キャ怖すぎなんですけど⁉︎)
慣れていないこの状況に、玲香は正直困った。3年間共にすることになる可能性はそれなりに高いのだから、あまり強く否定はしたくない。
だが、肯定すればかなり大きな要求がされることは想像に難くなかった。
それに、陽キャの間に入ると、外食やらカラオケやらなんやらでかなり支出が増えることだろう。
玲香は魔法科高校生のお小遣いの平均である月5,000円でやりくりするからして、カラオケなどの余計な出費は御免蒙りたかった。
今年の冬、第28世代が発売される国民的携帯獣ゲームなども買うため、貯金の途中であったのも理由の一つだ。
そのように玲香が困っていると、それを察したのか、前の席の水波が会話に割り込んできてくれた。
「皆さん、篠宮さんが困ってますよ。朝に聞いたんですが、篠宮さんは生徒会室に呼ばれているとのことなので。ですよね、篠宮さん」
「え、えぇ…」
「ですので、今日のところは無理みたいですよ?」
水波の言っていることは、嘘ではないが真実でもない。
水波は「生徒会室にいく用事がある」とは言ったが、「昼に用事がある」とは言っていない。生徒会室にいくのは放課後であり、昼休みではないためだ。
おそらく、玲香が困っているのを察して、わざと勘違いさせるような表現にしてくれたのだろう。
それがわかった玲香は、その勘違いに乗っかることにしたのである。
すると、周りにいたクラスメイトは少し残念そうな顔をしたものの、納得した様子だった。
「あっ、ごめんなさい。又今度よろしくね」
「生徒会に呼ばれるなんて……。すごいわ、篠宮さん」
「頑張ってきてね」
最終的にはそうして送り出してくれ、遠ざかっていく教室を背に、玲香はほっと息を吐いた。
玲香は先程の言葉を嘘にしないために、呼ばれていない生徒会室に向かうことにしたのである。すでに生徒会役員であるから出入りするのは自由であり、自動配膳機もあるので、行かない理由も特になかった。
そして、生徒会室に向かうのは、玲香だけではなかった。先程クラスメイトの波から救い出してくれた水波も共に生徒会室にいく用があるようだ。
「……先程はありがとうございます」
「いえ、困っていたようでしたので。それに、ちょうど達也お兄様と深雪お姉様に呼ばれてもいたんです。私1人では、どなたもいらっしゃらなかった場合、生徒会室の外で待つしかありませんからね。篠宮さんがいてくれると、とても助かります」
水波はこのように言っているが、いなければいないで連絡をとって、カフェテリアにでもいればいい話ではある。
故にこの発言は自分に気を遣ってのことだと分かった玲香は、素直に感謝を告げることにした。
そして、あわよくばもっと仲良くなりたいと思った玲香(人格的にも、達也に近づくという意味でも)は、距離を詰める勇気を出した。
「そうですか……!それでもありがとうございます。それと……あの、私のことは呼び捨てでいいです。そして、名前で呼んでも?」
「大丈夫ですよ、玲香」
「ありがとう、水波」
玲香は互いに名前で呼び合えたことにホッとした。
こうして、他愛無い話を水波と話しているうちに生徒会室に着いた。
「水波ちゃん、きてくれたんですね」
「はい。こちらの篠宮さんと」
挨拶をして生徒会室に入った2人をはじめに出迎えたのは深雪だった。どうやら履修登録やクラスメイトとの会話をこなしているうちに、昼休みに入っていたようである。
自動配膳機で適当なメニューを選んで、2人は生徒会役員の昼食に参加をした。
頼んだトンカツ定食を頬張っていると、話題は新入生の履修登録の話になっていった。
「そういえばですけど、篠宮さんと桜井さんは履修登録はどうしましたか?」
「えぇ、それでしたら……」
あずさの質問について、玲香は本日の履修登録の結果について話した。
玲香の履修登録は以下である。
─────────────────
◯一般科目
コース:理系コース
必修科目:語学(国語)、外国語(英語)、数学
文系選択科目:地理
理系選択科目:物理、化学
◯魔法理論科目
必修科目:魔法理論、魔法工学
選択科目1:魔法構造学
選択科目2:魔法系統学
─────────────────
この内容について、玲香はあずさを含めた皆へ伝えた。
そして、水波はというと──
「──まさかほぼ同じ選択だなんて、すごい偶然ですねぇ……」
このあずさの言葉の通りに、水波は理系選択科目が化学と生物という点以外は全く同じだった。
「──ほぼ同じ選択ということは、相談相手になるということだからね。篠宮さん、水波とこれからも仲良くしてくれると嬉しい」
「はい」
達也のこの言葉を最後に、履修登録についての話題は終わった。
その後、話題は明後日である木曜日から始まる、新入生勧誘期間のことに移り変わっていった。
……原作にもある通り、この1週間の馬鹿騒ぎは相当にひどいらしい。
新入生勧誘期間。毎年入学式数日後から始まる、文字通り新入生をクラブ活動に勧誘する期間である。
この1週間に限ってはデモンストレーションの為、校内のCADの携行制限が解除される。
期待の大きい新入生を確保しようとクラブ同士の諍いも多く起き、魔法を使い合う騒動も珍しい物ではなくなる。その度に生徒会、風紀委員、部活連が出張る羽目になるそうだ。
これだけ大変なのだから、制限を解除しなければいいのではと思うかもしれないが、九校戦での結果を出すために学校側は黙認しているというのが実情であるらしい。
そんなわけで、この期間の前に、生徒会、部活連、風紀委員会が卒業生補充分の新入生確保に勤しむのも無理はなかった。
「生徒会は篠宮さんが入ってくださったからいいんですが……」と言いながら、あずさは他二つの組織の勧誘状況について話し始めた。
部活連の方はおそらく、七宝琢磨が加入する方向で決まりそうであるとのことだ。
十文字克人というカリスマ的存在が抜けてから、組織改革に挑んできた服部刑部は早めに後継者教育を行いたいとのことで、ある程度カリスマのあるであろう彼を選んだらしい。
少々性格に難はあるものの、服部刑部ならば大丈夫だろうとはあずさの弁だ。
組織運営能力に関しては十文字先輩よりも優れているとの評価の高い彼ならば、どうにかしてくれると信頼があるらしい。
だから、問題は風紀委員の方だった。
風紀委員は生徒会、部活連、教職員にそれぞれ推薦枠が一つずつ存在する。
このため、生徒会からの推薦枠は一つなのだが、誰を推薦するかで揉めているらしいのだ。
……別に、候補となる生徒がいないと言うわけではない。
今年の新入生には七草の双子と言う、実力者がいたためである。
だが、有名な双子であるが故にブッキングする可能性や、1人だけ推薦される形で大丈夫であるのか、と言った問題点が生じたのだ。
あずさは、少し異例な形であるが、教員推薦枠と生徒会推薦枠の2枠を使って香澄と泉美、両方を風紀委員に推薦する方向となっているらしいことを話した。
こうして奇しくも十師族の話になったので、そのことに対する一般的な説明を玲香は聞くことにした。
「そういえばなんですけど、十師族の七草はよく耳にするんですが、七宝君とは何か因縁とかがあったりするのでしょうか。何やら仲が悪いみたいでしたので……」
十師族の知名度については、魔法を知らない一般人でもそれなりに知っている程度だといえよう。
そして魔法に関係する人々であれば、十師族の当主の名前は全て言え、有名な子息であれば覚えられると言った形になるだろう。
具体的には『クリムゾン・プリンス』や『エルフィン・スナイパー』、『七草の双子』などである。
だから、七草のことについて多少は知っていたとしても、七宝について聞かないのは、不自然だと言えるだろう。
故に玲香は絡まれたことにかこつけて、話を聞くことにした。それに答えたのは、達也だった。
「あぁ……、それはね、篠宮さん。十師族の魔法師はみんなかつての国立研究所出身ということは知っているだろう? 七宝と七草はどちらも第七研究所出身ということになっているんだが、そのときから研究内容で確執があったらしいとは聞くな……」
「へぇ、そうなんですね」
……実際のところは、七草はもともと三枝であり、第三研究所から第七研究所に移った一族であり、七草が七宝の研究成果を奪った結果十師族の地位にいると七宝琢磨が思い込んでいる……ということなのだが、それを知っているのはほんの一部の人間である。
故に、知っているのか知らないのかは原作がうろ覚えのため忘れてしまったが、とにかく達也は誤魔化すことにしたようだった。
そんなふうにして、この前とはまた違う生徒会室での歓談はすぎていった。
◇
時間の進みとは早いもので、生徒会室で少し話しているうちに、午後の実習室見学の時間となった。
午後の授業の少し前になって教室に戻った玲香を歓迎の声で迎えたのは香澄だった。
「実習室たのしみだね!」
香澄の言葉に話を合わせていると、カウンセラーの先生がやってきて、実習室へ移動の時間になったことを告げた。
そうして教室を出ると、ばったりと見知った顔に出会ったのである。
「あっ、香澄ちゃん」
「おっ、泉美ちゃん」
どうやら泉美に聞いたところ、泉美のクラスもちょうど見学に出かけるところのようだった。
それぞれのクラスで別々の演習室をローテーションして見学を行う形のようである。
「深雪先輩のご勇姿が見られるといいのですが……」
泉美の唐突なその言葉に、先程深雪に少し予定を聞いていた水波がすかさず答える。
「七草さん、深雪お姉様でしたら、ちょうど実習があるとおっしゃっていましたので、おそらくですが見れると思いますよ」
「やりました! 神様ありがとうございます」
「大げさじゃない? 泉美ちゃん……。それにしても実習、たのしみだね」
そんな形で興奮する泉美を落ち着かせようとしていると、香澄の背後から男子生徒の声がかかってきた。
「お気楽なことだな」
その声の主は、やはりというべきか1-Aの七宝琢磨だった。
「何? 七宝君」
「いや、なんでもないね、七草」
自分から話しかけてきたにもかかわらず、会話を打ち切るようなことを言う七宝。
言いたいことだけ言って、彼はクルリと4人に対して背を向ける。
「せいぜいそうやって姦しくまとまっているがいいさ」
背を向けたまま右手を上げて去っていく七宝に、香澄は悪態をついた。
「はぁ? なに、あの嫌味な態度……。そう思わない?」
玲香たちはその香澄の言葉に乾いた笑みで返すと、香澄はそうやっている時間が無駄であることに気づいたようで、会話を中断した。
「まぁ、いいや。あんな奴のこと気にしてても仕方ないし」
時間を使っているうちに、すでにクラスの集団から離れていつつあるようだった。遅れを取り戻すように、香澄は駆け足でクラスの集団のさらに先頭の方に向かっていった。
……どうやら香澄は持ち前のコミュニケーション能力で、すでに仲のいいグループを形成していたようだから、そちらの方に向かったのであろう。
さらに泉美は自分のクラスの方へと、すかさず去っていった。
そうしてその場に取り残された形となった水波と玲香は、顔を見合わせた。
水波は玲香に対して目をパチパチと何回か閉じた後、
「なんというか、家の柵がある人って、色々と大変そうですね……」
と言った。
水波は四葉家のガーディアンであることを知っている玲香からすると「お前が言うな」という言葉であるのだが、本来知らないことである。
故に玲香は無難に肯定の言葉を返すことにした。
「……そうだね」
玲香がそう答えた後、クラスに置いて行かれまいと、2人は小走りで歩き出した。
……達也が(全部先回りするので)スルーした新入生イベントが多すぎて、普通の魔法科高校生の日常を書こうとすると、話数が思った以上にかかります。(1行しか描写のない行事もあるという始末)
進行遅いと思うかもしれませんが、2年目はテロリストとかそういう事件がほぼありませんので、どうしても日常系になります。まぁ、それを求めて玲香は留年したわけなのですが……
あと、ストック(挿絵)が底をつきましたので(プロット一部破壊の影響)、少し更新遅れるかもしれませんが、着実に更新していきます。
次回、干渉力についての独自考察あります。ご注意ください。
次回「入学編Ⅸ 初実習」