やはり五等分   作:shushusf

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始まりの四葉

今日の俺の目は、間違いなく史上最強に腐っている事だろう。最近飲めるようになった酒を昼間から煽り、側から見たらさぞ危ないやつに見えるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 高校を卒業した俺は、大学2年の9月に至る今まで無事に雪ノ下雪乃とパートナーの関係を続けることが出来ている。関係も良好だし、何の問題もないと、思っていたんだ。

 

 

 

 

 雪ノ下は隣の都道府県にある某日本一の大学に進学した。最近はゼミも始まったという事で、彼女は前にも増して忙しく日々を過ごしている。そんなことを言う俺も、新宿にある某有名私立でそれなりに忙しい日々を送っていた。

 

 

 だからこそ雪ノ下との時間もなかなか取れないわけで、たまにはと思い、あいつの大学に忍び込んで、あわよくば会えたらいいな〜くらいで歩いていたのだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雪ノ下が、知らない男と笑顔で歩いていた。

 

 

 

 

 

 知らない男と、笑顔で話していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その姿を見て、つい俺は逃げてしまった。

 そのままここに来て、気づいたらこんな状態だよ。

 

 はっ……なんてザマだっつの。だっせ。

 

 

 

 

 

 

 と、静かにヤケ酒にヤケ酒を重ねる俺のほかに、どうやらまたヤケ酒に溺れている人がいるらしく、さっきからその呻き声が隣のテーブルから聞こえてくる訳だが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ〜〜どうせ私なんて……わだしなんでぇ……風太郎君はどうせあんな美人さんの方が私なんかよりもいいんだぁ……こんな運動バカより知的な黒髪ロングの美人さんの方がいいんだあぁ……東京で風太郎君は愛人作っちゃってよろしくやってたんだああああああぁぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 頭に緑色のリボンをつけた胸のでかい女が、酒に飲まれてテーブルに頭を擦り付けてウダウダ真っ昼間から叫んでいた。

 

 

 

 

 ……ここ、サイゼだぞ?

 

 

 

 

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

 

 

 

 

「でぇ! 風太郎君ったら私がさぷらいずで大学に行ったら綺麗な女の人と仲良さそうにあるひてたんでしゅよっ!!! 」

 

 

 

「ああ……そう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 端的に言おう。さっきの呻き女を訝しげに引きながら見ていたら、見つかって絡まれて強制的に風太郎君とやらの浮気についての愚痴を聴かせられているのが今の状況だ。

 

 

 その彼女、酔っていて言語能力が所々怪しくなっているこの緑リボンをした女は、名前を中野四葉というらしい。わざわざ彼氏に会いに愛知から東京までサプライズで風太郎君とやらのいる大学に来てみたら、その風太郎君とやらが超絶美人な女の人と仲睦まじく歩いていたとのことだ。実際知らねーよ。

 まあ、今はあんまり人ごとには思えないわけだが

 

 

 

 

 

 

 その内容を、かれこれ1時間はずっとリピートしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はぁ……めんどくせぇ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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