近くて遠くてやっぱり近くて   作:鴨南蛮ver.2

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連投!


朝御飯は抜かない、それが正義

「ぶー、ぶー、ぶー…」

 

幼馴染みの奇声を聞いてから10分ほどがたったが、今度はぶーぶーと可愛くぶー垂れるだけのモデル(笑)になった幼馴染み。

 

気を遣って威力の低い小指でのデコピンにしてやったんだから感謝しろよ。人差し指やったらあれぞ?泣いてただろうぞ?

 

 

心配していたとおり起こしに上がった際にセットしていたパンはサクサクふわふわから、しょくしゃくふよふよぐらいにレベルが下がってしまっていたので自分用にし、新しく茉莉花用にパンを焼いている間に他の用意を進めていく。

 

ポタージュを温め直す一方で少し厚めのベーコンをフライパンでさっとカリカリに焼き上げ、皿に引き上げる。そしてサクッとメレンゲを混ぜこんだ卵液をフライパンに流し入れ…っていうか盛る感じだよなぁ、この感じ。

 

流れはするけどゴムヘラでペペっとするが正しいし。

 

半面を焼き上げながら蒸し焼きにする。

半面が焼けたかなぁってところでちょっと持ち上げ確認。うむ、よい黄金色。

 

「ワクワク♪ワクワク♪」

 

テーブルでぶー垂れてたくせに匂いを嗅いで早くも機嫌を直し揺れている茉莉花。

 

「おい、手が空いてるならコーヒーでもいれといてくれよ」

「つーん、起こし方が雑なこうくんのお願いなんて聞いてあげませーん」

 

つーんてお前…何歳か自覚あるか?

可愛ければ許されると思ってんの?

いや、許すけどよ…

 

「コヒーメーカーポチるくらい自分でやれよ…」

「ぷいっ」

 

ぷいってしたついでにそのフワフワの髪とそこについた寝癖が揺れる。同い年なのかほんとにこの幼馴染み?

生まれてからこの方ずっと関係の続いている歴史が揺らぎそうになるも、やはり歴史は強く、この幼馴染みが同い年であると伝えてくる。

 

デコピン一発でいつまでへそを曲げるつもりなのだろうかというと、その積み上げた歴史は、今まさに間にベーコンとチーズを挟み、閉じ口を焼いて仕上げの状態になったスフレオムレツを出したタイミングだと伝えてくる。

 

美味しいものを食べて機嫌が直るあたりもかわいいやつ(笑)である。

 

仕方ないのでコーヒーは自分で用意し、盛り付けに入る。マグカップにポタージュをを注ぎ、サラダボールを用意、そしてさくふわなパンとオムレツを同じ皿に盛りつけバターと色味がサラダのプチトマトしかないことからイチゴジャムをチョイスし食卓に並べる。

 

「Merm4idで約束があるんだろ、先に食べて用意をしないと遅刻するぞ」

「はーい、いただきます」

 

さっきまでの俺へのスルーから一転、素直に言葉に従い朝食を食べ始める茉莉花。

 

「ん~!ふわふわでおいし~、いつもありがとうね、こうくん」

「はいはい、それは言わないお約束だろうよ」

「うん、けどいつもおいしいもん」

 

そういってにへらと笑う茉莉花。

その綻んだ頬に手をそえ、その唇の端をを親指でなぞる。

 

「ジャムついてるぞ、誰もとりゃしないからゆっくり食えよ」

「ん…チュ、ありがとうね」

「ひとの手についたのをなめるなよ、行儀の悪い」

 

はーいとお母さんか先生にでも言うように反省のない返事をする茉莉花。

これで外では天然ではあるが綺麗系でとおってるんだからなぁ、俺には天然のポカポカ系にしか思えないんだけどな。

 

とか思いながら自分の朝御飯も用意を終え、茉莉花の前のテーブルにつき朝御飯を食べ始める。

 

「こうくんは今日どうするの?」

「ん?2限からは大学で講義だな、茉莉花は?」

「私はリカたちと遊びに行くんだ~、こうくんも来る?」

「聞いてた?講義ですのよ?」

「聞いてるよ~、午後からのはなし。今日の午後は講義もゼミもないよね?」

 

ふむ、確かに午後からは空いているしMerm4idのメンツと顔を会わせるのも吝かではない。

が、

 

「さて、ここで問題です」

「うんうん、バッチこいだよ」

「昨日茉莉花が荒らした部屋の片付け及び今日の晩御飯の用意は誰がいつやるんでしょうか?」

「…晩御飯は外で一緒に食べればいいんじゃないかな?」

 

茉莉花の部屋の片付けを昼から俺がやる必要があるってことは否定しない茉莉花。だが確かに晩御飯を外で食べるのは俺も楽ができるあたりいい提案ともいえる。

 

「じゃ、部屋片したら連絡するわ」

「うん!わかったよ!」

「んで、時間的には大丈夫なのか」

「ふぇ?」

 

かれこれ朝起こす手間もあったことで今の時間は9時に差し掛かった頃。てきとーにショッピングとかお茶してお昼ごはん、からの本格的なお遊びかMerm4idの活動の話し合いとかって考えると10時集合とかであろう。

 

メイクの時間とかも考えるとそろそろ動き出さなくてはいけない頃ではないだろうか。

 

はてさて、どうやらその予想は正しかったようで、時計を見てビックリした顔をし、時計と朝御飯を交互に見る茉莉花。

 

茉莉花の小さい口でのペースだとあと10分とまでは言わないが、食べきるには少し時間がかかるだろう。

そうなると朝御飯を妥協するか支度を妥協するかの二択である。それでワタワタし始めた茉莉花を見て、

 

「遅刻はしないようにな」

 

そう意地悪に笑ってやるとプクっと頬を膨らます茉莉花。つついて中にたまった空気をぷひゅると出させると、

 

「講義のついでに送ってやるからせっかく作った朝飯を食ってくれよ」

「ん!ありがとうね、こうくん!」

 

はてさて、スクーターで送るからスカートはやめてほしいところだが、昨夜悩んだコーデはズボンなのかスカートなのか、どちらかによっては送るにしてもギリギリ間に合うか怪しいなぁと思いながらコーヒーを胃に流し込む。

 

今日も遅刻へのデッドヒートになりそうだなぁ




結局スカートでコーデをまた悩む時間が発生し、集合時間ギリギリになってしまったとさ。

オリ主紹介
境 耕平(さかい こうへい)

7月30日生まれの♂
身長:179cm 体重:72kg
茉莉花とは両親が仲良かったこともあり生まれたその日からの幼馴染み。
茉莉花の両親や姉が仕事でいない際などは家事を一手に引き受けているため女子力は高い。
また、茉莉花の教育もあり身嗜みはしっかりしている。
過去ひょんなことなら空手を習っていたが破門になったので現在は特に武道はしていない。運動は好きなので個人的なトレーニングは継続中なため筋肉質。
現在彼女はなし。つまり、茉莉花と付き合ってない。あのやり取りで。
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