ワッタンです。
宣言通り、新作書きました!!
ただ、本当に内容が異端で人を選ぶような作品ですが、読んでくれるとありがたいです。
それでは、最新作「Amnesia Ghost」をどうぞ!!
───さむい。
気が付いて思ったのはそれだった、だがすぐに眠気が襲ってくる。目を開けて周りの状況を確認しようとするが、すぐにボヤけて何がなんだか分からない。
それもそのはず、少女の周りはすごく慌ただしく、どこからか悲鳴のような声も聞こえてきていたが、少女はそれを、現実の音なのか、自分が生み出した幻聴なのかも分からないくらい、意識が混濁していた。
そのような状況では、周りを認識するのは愚か意識を保つことすら出来ない。
だけどそんな状況でも、少女の心のどこかでは、寝てはダメと、語りかけてくる。
だけどそんな抵抗虚しく、瞼が落ちてきてしまう。
───ダ.......メ、起きないと.......
そんな中、少女の近くに人が慌ただしく近づいてくる。
そして、少女に向かって声を掛ける。
───だ.......れ?
そして少女はそれを、いつ消えてもおかしくない意識でかろうじて知覚していた。
だが.......、
「──や!! ───して────!! 」
「離────い!! ────から!!」
「マ────────は... ───いで────!!」
少女が聞き取れたのは、ノイズが混じったような話し声だった。
そして聞き取ると同時に、意識が更に沈む。
.......もう時間の問題だった。
────もう.......ダメかも.......
このような状況で、失神せずここまで意識を保てたのは奇跡に等しいだろう。
少女の口に何かを取り付け、数人の人達が少女の身体を担架へと乗せ、電子機器に囲まれた車内へと運び込まれ、何かの機械に繋がれ車は移動する。
「───圧──!!」
「す─────入れを───!!」
─────ああ、.......そうか、.......
意識が落ちていく中、
「────臓────!!」
「見───────す!!」
──────自分.......は、
繋がれた機械から警告音が響く中、
最後に少女が味わったのは、深海のような寒さと.......、
──────
深い絶望感だった。
──────────────────────
「それでは、お大事に」
「はい、ありがとうございました」
診察してくれた先生に頭を下げ、診察室を後にする。
俺、
勉強も運動も普通中の普通、クラスの女子にはモテることもなく、教室の端で多いとは言えない友達と大人しくしている.......俺はそういう奴だった。
「痛てて.......ちょっと無茶しすぎたか.......」
軽くギプスを巻いた右手を擦りながら呟く。
何故病院に居るのか、その答えは俺の右手に.......ひびが入ったからだ。
──────────────────────
遡ること朝。
学校への登校中、通学路の木の上に降りられなくなった子猫を見つけた。見つけた時辺りを見回したが、他の学生の姿は見えない。
それもそのはず、たまたま今日は自分が日直だった為、大半の生徒が登校してく時間より早めに家を出ていたからだ。
さて.......こうなったらやることは一つだけ。
「ほら、怖くないよー、こっち来な」
そう問い掛けるも、子猫はこちらに怯えて動こうとしない。
かといって、これ以上こちらが動くとミシミシと鳴っている木の枝の負荷が耐えきれそうにない。
そんな膠着状態が、木を登ってかれこれ五分続いていた。
(頼むから、来てくれ.......!!)
そう願いつつ、手を伸ばすも子猫は動かない。
(こうなったら、折れないことを願って前へ行くしか.......)
と思ったその矢先、事は起きた。
絶えず鳴っていた木の音が、ミシミシという音から途端にバキバキと言う音に変わっていき、バキッと音とともに折れた。
「や.....!!」
何か声を発する前に、重力に逆らうことなく地面へと落ちていく。
何とか空中で背中を地面側へと向け無事に着地する.......ことが出来れば良かったのだが、ただの一般人である自分はそんなことなどできずそのまま落下する。
「痛っ.......!!」
落下と同時に右手へと激痛が走る。
声にならない痛みを上げるが、グッと堪え抱えこんていた左腕を見る。
「ミャア〜」
左腕の中の白い猫が声を上げる。
落下と同時に何とか子猫を左手で抱え込むことに成功していた。
そして、たまたま体の左側を庇う形で落下していた。
「よ、良かった〜.......お前、ケガないよな?」
そう言いながら、猫を手の中で撫でてやる。
見た感じ、怪我をしているのは自分だけで、手の中の猫は自分の指を舐めていた。
──────────────────────
これが朝の出来事である。
その後、猫を置いて学校へと行ったのだが、もう散々で右手が動かす度に激痛が走るので、日直の仕事はおろか授業もままならなかった。
そして止むを得ず、学校を午前中で早退し、その足で病院へと来ていた。
昼下がりの病院の廊下を歩き、受付へとやってくる。
時間帯が時間なので、受付には若者の姿は居なかった。
テレビから流れる、この前のトラック事故の情報を耳にしつつ、診察料を払う。
「お大事に」
受付の人にそう言われ、受付を後にし病院を後にしようとした時だった。
不意に体に衝撃が走り、その後だるさを感じる。
体のバランスが崩れそうになり、咄嗟に受付の椅子の背もたれに手を掛ける。
(何だろう、凄く眠たい.....?)
まるで眠たくなるときに感じるだるさだった。
訪れた眠気に違和感を感じつつ自動ドアを抜けると、そこはすぐに駐車場では無い。
都内の病院には少しだけ珍しく、この病院は出てすぐに中庭がある。
そして中庭の両サイドに、駐車場があるという形になっている。
恐らくいつもより早く起きた事と、普段使わない筋肉からの疲労感からきた事による
眠気なのかもしれない。
(今日は早く寝よう)
そう考えながら、中庭の方へと向かって歩いていく。
花壇に植えられている赤みがかった花の横を通り過ぎた.......
その時だった。
脳に直接ハンマーで殴られるような衝撃が体を襲った。
「なん......これ......」
明らかに、先程とは違う大きさの衝撃。
その衝撃に意識が混濁する。
衝撃と同時に、歩いているのも覚束なくなる。
フラフラと揺れながら、立ち止まっていた自分の視界の端に、ベンチが見えた。
(とりあえず.....あそこに....!!)
床に倒れるのは防ぐ為、覚束ない足取りでベンチへと向かう。
最悪ここは病院だ。倒れている自分に誰かが気づいて何とかしてくれるかもしれない。
そういう淡い期待を込めて、何とかベンチへとたどり着く............がベンチに横たわると同時に、自分の意識が薄れ始めていく.......、
そして、
少年は気を失った。
──────────────────────
『 さー─!! しっ──して────!! 』
『 離れ─────。 危な──────!!』
─────なんだここは。
気がつくと、何処かの場所へと立っていた。
周りからは人々の悲鳴、こちらへとカメラを向けている人々、そして、十字の道路の真ん中にある潰れたトラックそして.......道路にハッキリと映っている真っ赤なタイヤ跡、それは数メートル続いておりその先に、人だかりが出来ていた。
と、ここで俺は気づく。
───この光景は、先日起きた事故現場では?
そう、今目の前に広がる光景はテレビで見た、この前起きたトラック事故の現場と似ていた。
その事を知覚すると同時にこれが夢.......「
それと同時に疑問が湧く。
───何故、自分はこんな夢を?
と、この夢を見る理由を考えていると周りが人だかりの方が慌ただしくなってきた。
咄嗟に目線をそちらへと移す。
人だかりの中に病院とかで見かける担架が運ばれていた。
───担架.....それに真っ赤なタイヤ痕.....
ここから導き出せるのはある一つの事柄。
もしかしてあそこの人だかりは......。
俺はその場所へとゆっくりと足を進める。
と同時に、担架が人だかりから飛び出して来て、俺とすれ違う。
そしてすれ違いざま、見えたのは.......。
顔の半分が血で汚れた、女性だった。
───今のは女の子....か?
見れたのは一瞬だった為、詳しく顔は分からなかった。
だが、何処かの高校の制服を着てた為、かろうじて女の子というのは分かった。
女の子はそのまま救急車へと運ばれていく。
救急車の後ろの扉が閉められたその瞬間、頭に激痛が走った。
───ぐあっ......何だ...こ (もう.......ダメかも)..!!声が頭の中に!?
激痛が走る中、頭の中に声が響く。
そして声が響いてく中、視界が暗闇へと堕ちていく。
夢から醒めようとしているのだと、直感的に悟った。
ただその様な状況でも頭の痛みは収まらない。
それどころか、自分の意識がそのままなくなっていった。
そして最後に聞いた声は..........。
(助けて......)
という声だった。
──────────────────────
「ハっ......」
目が覚める。
まず目に移ったのは、刻々と色濃くしていく夕焼け空、
そして体に感じるのは、ベンチの硬さだった。
どうやら、誰にも起こされることも無くベンチの上に居たようだ。
「今の夢は.......」
恐ろしく鮮明な夢だった。
体を起こしベンチへと座り直す。
まるで自分がその場に居たのかと思うぐらいのリアリティの夢だった。
そして最後に響いた声。
「.....助けて.....か」
最後に聞こえた声......。
その声に聞き覚えはない。
それどころか、夢で見たあの声が、もうどんな声かも忘れかけてしまっている。
だがこれだけは分かった。
きっとあの声の人は.......。
『おっ!! やっと起きたねー、風邪引くよー、この時期は寒いらからね』
と、突然声が聞こえてくる。
「えっ!?」
思わず、当たりを見回し声の主を探す。
だが、夕焼けが照らす中庭には人の姿は見えない。
一体何処から......、
『あれ、もしかして聞こえてる?』
と、またしても声が聞こえてくる。
だが今回は、聞こえてくる位置は特定できた......のだが、
聞こえてきた位置は、
(いやいや、そんな訳ないよな......)
と思うが、頭上で何かしら気配がして真上を見れない。
見たら最悪なことが起こりそうで......。
そんな感じで座ったままの状態で固まっていた時だった、真上の気配が動いた。
『よっと......』
降りてきたのは白いフレアワンピースをまとった女の子だった。
髪型は纏められておらず、肩まで髪は掛かっていた。
ここまでは普通だった......
身体が少し透けていることを除けば、
「えっ......ちょ......あ、え?」
まともな反応ができず、変な声を出していると、
少女が俺の元へと近づき、
『あ、やっぱり、君!!私の事見えるの!?』
そう言うと、少女は俺の手を取った。
と、ここで俺はようやく反応を......、
「えっ......ぇぇえええええええええええええええ!?」
特大の叫び声で少女に反応は返した。
俺がこの日、朝か夜か分からない時間......逢魔が時に中庭で出逢ったのは......、
幽霊少女でした。
まずは、初っ端から異端過ぎる展開ですみませんでしたぁ!!
正直、こんな作品世に出していいのかと思いましたが、ガイドラインの影響もあり、世に出す決心しました。
そして今日から小説は復帰します。
「Memory of the starlit sky」も来週から更新(予定)しますので、そちらも読んで頂けると幸いです。
それと、ヒロインはまだ意図的に開示してません。
それが分かるのは次話なので、もう少々お待ちください。
それでは、またお会いしましょう!!
(ダイパリメイクに、バンドリSwitch!!そして、三月にモンハン!!今年はあついぞぉ〜)
「Memory of the starlit sky」
作者のTwitter