Amnesia Ghost   作:ワッタン2906

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どうも、ワッタンです。
さて、最新話出来ました。

そしてこの小説にも色が付きました。
ほんとにありがとうございます!!

それでは、最新話をどうぞ!!


第四話 初夏でも暑さは侮れない

うざったいくらいの日差しが道路を照らしていた。

外に居るだけで、体が汗ばんでくる。

しかし季節的にはまだ初夏。

本格的な暑さはこれから襲ってくる。

 

そんな暑さの中を光輝は祝日というのに、

制服に身を包んで歩いていた。

 

「あちぃ」

 

勿論、この暑さに文句を言いながら。

 

(これで夏前って、真夏になったらどうなるんだよ....)

 

そんな文句を募らせつつ、学校へと歩いていく。

祝日ということもあるだろうが、人通りはいつもより少ない。

そんな道を歩いていると、例の仔猫を助けた辺りから声が聞えてきた。

 

 

『よーし、よしよし、やっぱりキミ可愛いね~』

 

さあやが居た。

塀の上へと座り、その膝の上に俺が助けた仔猫と戯れていた。

仔猫はというとさあやが持ってる猫じゃらしを取ろうとさあやの膝の上でジャンプしていた。

 

「さあや、何やってんの?」

 

そんな彼女に向かって話し掛ける。

 

『おっ、希月君!! ....よっと』

 

さあやがそう言いながら、仔猫を抱えたまま、

塀の上から飛び降り、仔猫を足元を降ろす。だが仔猫はそのままさあやから離れず、

足元に擦り寄っていた。そんな仔猫をさあやは抱きかかえた。

 

「やっぱり、動物からは見えるんだな」

 

『うん、そうみたい。....で、希月君は何でこんな時間にここに居るの?』

 

「それはこっちのセリフなんだけどな。 俺はまあ、学校に用事があってな」

 

『へ? 休日なのに?』

 

胸の中の仔猫を撫でながら、さあやが尋ねてくる。

仔猫はというと、頭を撫でられて喉を鳴らしていた。

 

「ああ、実は来週に文化祭やるんだよ。で俺は実行委員だから、土日とかにも打合せがあって今日はたまたまその日だったわけ」

 

『ふーん、そうなんだね。でもこんな所でゆっくりしてていいの?』

 

「その点については大丈夫。今日は午前中で終わるし、そんなに大した用事じゃないからな。じゃあ、俺はこれで」

 

さあやにそう言って、光輝は場所を後にする。

だが、何故か彼の後にさあやが着いてきていた。

 

「.....なんで、着いてくるんだ」

 

『いやぁ、暇だから』

 

さあやは悪びれずにそう言ってのけた。

光輝は知らないが、そもそもさあやがこの場所に居た理由は仔猫と遊ぶためだ。

 

この前、仔猫に初めて会いに行った時に別の女の子が居たので、さあやだけ触ることが出来なかった。

よって、今日は朝からその不完全燃焼を晴らしていたというわけだ。

 

『それに私、希月君のこと全然知らないからさ』

 

「いや、別に俺のこと知っても何もないけどな........まあ、別についてくるのはいいけど」

 

『あ、いいの? 君のことだから、着いてくんなとか言いそうと思ったんだけど』

 

「いやいや、そこまで捻くれてないから」

 

そして世間話をしながら二人は光輝の学校へと歩き始めた。

そんな様子を仔猫はあくびをしながら見ていた。

 

──────────────────────

 

『こ、ここが、希月君の通ってる場所!?』

 

「そうだけど。.....あー、やっぱり驚くよな」

 

『う、うん。だってこの学校、多分凄い学校だよね!?』

 

さあやがうちの校舎を指さしながら叫ぶ。

彼女の言う通り、いわゆる俺の通っている学校は、()()()()()()だ。

よって、学内もそこらの大学と同じ位大きい。

まあ、勿論偏差値も普通の学校より高めだ。

 

「まあ、有名だけど学校生活は普通の学校と変わりはないよ」

 

『そうなの?』

 

「うん、まあちょっこっと違う所もあるかもだけど、流石に学校に使用人が来るとかはないよ」

 

そう言いながら、学校の正門をくぐる。

その後にさあやも続くが、勿論警備員から咎められることはない。

俺にしか見えないのだから。

 

『....ん? ということは、もしかして希月君ってお金持ち?』

 

「......そうなるな」

 

『なんか意外だね。全然そんな風に見えない』

 

「よく言われるね、それ」

 

さあやの言ったこともごもっともで、一応俺の親はある会社の社長なのだが、

俺はその社長の一人息子という立ち位置にいる。

お金持ち学校なので勿論、親の七光りを使って、いびり散らかしている奴もいる。

だけど俺はそんな輩にはなりたくない。

いつも人とは誠意を持って接し、買い物もいつも最小限だ。

そのような態度からなのだろうか、さあやが言った事についてよく言及される。

でも、俺はそのことについては別にコンプレックスではないが、ある一つの悩みが実はあるのだが.....。

 

「というか、お金持ちに見えないって、さあや、そういう「お金持ちはそんな事をしない」みたいな記憶はあるの?」

 

『ああ、うん。私が失っている記憶ってのはあくまで、自分に関する記憶と思い出だけだから、そういう記憶はあるよ』

 

「なるほど」

 

先日調べた内容と合致した。

ということは沙綾は、やっぱりエピソード記憶の方を.....。

あ、そういえば。

 

「なあ、沙綾」

 

『うん?』

 

「さあやの家ってもしかしてパン屋?」

 

隣に居たさあやにそう尋ねる。

だが、さあやは「さあ?」って言いつつ首を傾げた。

 

『そんなこと言われても、私には記憶がないからね。 でもどうして、パン屋?』

 

「.....夢を見たんだ」

 

『夢?』

 

さあやの言葉に「ああ」と頷いた。

 

「その夢の内容は....さあやらしき人が自分がパン屋の娘って言っていた」

 

『へ?私が出てたの、ほんとに?』

 

さあやが驚いた顔をする。

そんな彼女に「確証はないけど」と一言前置きをしてから、夢の内容を告げた。

 

──────────────────────

 

「ありがとう、希月君。 すまないね、こんな日に来てもらって」

 

「いやいや、大丈夫ですよ先生。 実行委員に決まったからには、しっかりやりますから」

 

先生に向かってそう答えた。

というか実行委員は、別になりたくてなったわけでもないけれど。

 

「助かるよ。それじゃあ、今日はもう帰って大丈夫だから」

 

「あ、分かりました。 それじゃあ、失礼します」

 

学校での文化祭の準備に関する仕事を済ませ、

担任へと報告すると、職員室を後にする。

職員室の外へと出ると、学校を見て回っていたさあやが待っていた。

 

『あ、終わったの?』

 

「ああ、無事に終了。今日は今から帰るよ」

 

『そっか、お疲れ様』

 

「で、学校の様子はどうだった?」

 

さあやに尋ねる。

 

『そうだね、まず絶対学校にはフェンシング場とかはないと思う』

 

「あー、それはそうだな」

 

さあやが今日学校で見たことを光輝は聞きながら、正門へと向かっていく。

そんな中、本校舎の方からチャイムが鳴り響く。

腕時計を確認すると、時計は昼過ぎを指していた。

 

「そういえば、もう昼か。 早いな」

 

『もうそんな時間なんだね。 時刻が経つのは早いね』

 

「そうだな、んじゃま何か買って帰るかな」

 

『何か当てはあるの?』

 

実は学校の近くに商店街がある。

今までその商店街に行ったことはないのだが、

いい機会だ、これを機に行ってみることにしよう。

 

「そうだなぁ、商店街が近くにあるから。そこに行ってみようかと」

 

『へぇ、そうなんだ』

 

「そうそう、さあやも来るのか?」

 

俺の言葉にさあやが少し悩んだ後、

 

 

『うーん、そうしようかな。 病院に帰ったら暇になるし』

 

そう言った。

その言葉に、「了解」と返し、商店街へと向けて歩き出した。

 

──────────────────────

 

その商店街は活気で溢れていた。

昨今で問題になっているような、シャッター通りの商店街の感じではなく、

通る人がみんな笑顔になるようなそんな商店街だった。

 

「さて、到着と」

 

『ここがその、商店街?』

 

 

さあやに「らしいよ」という言葉を返し、

商店街を歩いていく。

商店街らしくそびえたっている店は、八百屋や喫茶店、精肉店等の

昔ながらの店が多い感じだった。

そして、昼時ということもあって飲食店からは美味しいそうな匂いが漂っていた。

 

「あー、どうしようかな。折角ここまで来たから店もやっぱり、いいかもな.....どう思うさあや......ってさあや?」

 

自分では決めかねないので、後ろのさあやに話しかけるも反応がない。

思わず後ろを振り返る。

後ろを振り返ると、さあやは居なかった。

 

「え、居ないの?」

 

ずっと後ろに居るもんだと思っていたので驚く。

となるとさあやは何処に.....。

とそう思った矢先、視界の端に、白いフレアワンピースが映る。

 

「あ、いたいた」

 

急いでさあやの所へと急いだ。

 

『........ここ知ってる

 

さあやはというと、ある店の前で止まってジッと店の方を見ていた

彼女に近づきながら声を掛ける。

 

「おーい、どうした? 」

 

だが、さあやに声をかけるが、ジッと店を見つめていた。

自分もそちらに目線を移す。

その店は、

 

 

『やまぶきベーカリー』

 

 

そう書かれていた。




さてここで、主人公君の設定をチラ見せしました。
この設定がどうストーリーで生きてくるのか、楽しみにして頂けると幸いです。

それでは、次のお話でお会いしましょう。

(エヴァ見てきたよー、最高だった)

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