代理人の異常な空間認識   作:イエローケーキ兵器設計局

3 / 4
 時系列は少しずれてとある代理人たちの頭上にまで移動する。
これはとある航空兵のお話。


スカイ・スイマ
GOING SWIMMING 01


 ここはとある時間帯の寒冷地。赤色十月領にほど近い空白地域。

「くれぐれも地上にいる味方に弾をばら撒くなよ?」

『はいはい……気をつけますよ。』

 

一時間前

 

「コード01、該当者は3番滑走路へ。」

「ホルニッセ、出撃だ。」

『……はいはい。』

 館内放送が鳴り響く。ここは砂漠に設けられた黒十字帝国学連の共同飛行場。

「回せー!」

 ARMSからの爆音がハンガー内に響く。

「よく来たホルニッセ!お嬢さんの乗機はこいつだ!」

『……うーん?何故ここにDo335が?』

「こいつはただのプファイルじゃないぞ?特別仕様機だ。」

『……言われてみれば少しデカイような。』

「"イエローケーキ兵器設計局"は知ってるか?星屑にいる古参の学院だ。」

『あの変態集団ですか。他の学院からARMSを研究目的で買い取っては改造してテストする……』

「そうだ。こいつは……」

『断固拒否します。』

 悪い予感は大抵的中する。回避するが勝ち。

「まあ、そう言うなよ。こいつも人間が装着するように開発された珍しいARMSなんだ。」

『未知のARMSより既知の人間用の機体の方がいいと思うのだけれど。』

「なあ、頼むよ。君だけが希望なんだ。」

『私が希望とは、呆れ返るものですね。』

「そこをなんとか……」

『……時間も押してますからね。しょうがないですね。』

 折れてやるしかない。

「信じてたよ!」

 キレイな都市迷彩に身を包むDo335。実際にはそれのコピー品らしい。

「ターボプロップエンジンだからな。」

『え?』

「健闘を。行ってこい!ホーネット02!」

『え〜!』

「もし、無いとは思うが撃墜されたらARMSはしっかりと破壊してくれ。鹵獲されては困るからな。」

『……はいはい。』

「回せ回せー!」

 エンジンを始動。キュピッ プロロロロロ……という特徴的な音を立てて回りはじめるプロペラ。

 大出力故にプロペラの枚数は前後共に6枚ペラ、更には機体は金属ではなく、繊維強化複合材という特殊な素材によって作られている。

『ホーネット02、滑走路に出ます。』

 昇降舵、水平舵の動作も確認。

 機銃の動作確認……良し。30mm,20mmの調子も問題ない。

「ホーネット02、離陸を許可する。君の僚機はホーネット01,及びホーネット03だ。」

『……了解。』

 滑走路を走る。照り返しを消した鼠色で、少し大柄な矢がスズメバチを載せて放たれた。

 

『……癖はあまり強くない。加速力も上々、速度780km/h……』

 

 今日の任務は赤色十月の連中とどんぱちしてこい……ではなく、あくまで地上支援。航空優勢さえ維持できればそれでいい。

 




時系列的にはこちらの作品の前半部に当たります……?
https://syosetu.org/novel/230582/11.html
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。