「このっ!」
頭部、両腕、両肩、両足に光り輝く青い結晶体を身に付けた赤と銀の巨人、『ウルトラマンギンガ』は黒と赤の巨人『ウルトラマンゼロダーク』に拳を叩きつける。
本来ではギンガと同じく光の巨人(ウルトラマン)であった『ウルトラマンゼロ』が闇の力で操られた漆黒の巨人、その漆黒の巨人となっている者もギンガ……『暁 勇輝(あかつき ゆうき)』も良く知っている相手だ。
ゼロダークはギンガの拳を軽く受け流し無駄の無い動きで的確に反撃を加える。
「ふん、奴を選んだ事に間違いは無かったようだな」
ギンガとゼロダーク、光と闇の巨人の戦う姿を眺めながら、その戦いをプロデュースした闇のエージェント、『テンペラー星人』は満足げにゼロダークを一瞥し、自らもあの戦いの中に加わりたいと言う武人としての本能を抑える。
テンペラー星人にとって気に入らない事だが、『闇の支配者』より与えられた使命は戦うことでは無く、心に闇を持つ者にスパークドールとダークスパークを与える事だ。屈辱としか言えないが、逆らう事もできず仕方なく従っているに過ぎない。
ウルトラマンゼロのスパークドールとダークスパークは早い段階、“彼”等が勇輝がギンガに変身した姿を目撃した日に渡していたが、この瞬間まで使うでもなく勇輝に渡すでもなくある種の中途半端な状態が続いていた。
揺れ動いていたのだろう、テンペラー星人が目を付けた心の中の闇と光の間で。だが、この瞬間光を失った時、拮抗を失った光と闇のバランスは一気に闇へと傾いた。
《ダークライブ! ウルトラマンベリアル!》
ゼロダークの姿から闇のウルトラマン、『ウルトラマンベリアル』へと変身し尚も執拗にギンガへと攻撃を加えるベリアル。技に特化したゼロダークの姿とは違い圧倒的なパワーで攻める姿は連戦で消耗したギンガを追い詰めていく。
「哀れな姿だ。ワシも含めてな」
自嘲するテンペラー星人の足元に血塗れとなって倒れている少女と男、少女の年齢は高校生くらいであろう……。そして、男の側にはゼロダーク以前にギンガが戦っていた『ウルトラマンヒカリ』のスパークドールが落ちている。
「無駄な事は止めておけ、小娘。お前ではワシには勝てんぞ」
「くっ」
側に無残な姿で倒れる鋼鉄の武人、上半身と下半身が分かれて倒れる『ジャンボット』と胸部に大穴が空いて倒れる『ジャンナイン』を背景にガンパットを構えた血の中で倒れている少女と同年代の黒髪の少女『入谷 亞理栖(いりや ありす)』は悔しげに呟く。
テンペラー星人相手に戦い事は並の怪獣や宇宙人でも難しいと言う事はよく知っている。何よりも、自分では勝ち目が無い事はほかならぬ彼女がよく分かっている事だ。
「いい加減目を醒ませ!」
「まだ、これからだった筈なのに……」
「お前っ!」
「……一人で勝手に死ぬなって……あれほど言ったじゃねーか……」
頭を掴まれたまま苦し紛れに放ったギンガの拳がベリアルの体に叩き付けられ、捉えていた手を離しそのまま後退する。
「自棄になって暴れて……それであいつが喜ぶと思っているのか!?」
ギンガの拳が叩き付けられるままベリアルは後悔の言葉を呟きながら、ただそれが守れなかった償いとでも言うかの様にギンガの攻撃を受けている。
「うるさい、お前に……何が分かる!」
《ダークライブ! ウルトラマンゼロダーク! ウルトラマンベリアル!》
ベリアルの前を廻る漆黒の光がベリアルと重なった瞬間、新たなる闇の戦士を誕生させる。
《合体! ゼロダークネス!》
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」」
ベリアルがゼロダークネスへと変わった瞬間、なおも激しさを増す光と闇の巨人のぶつかり合い。
ギンガクロスシュートとダークゼロツインシュートの二つの光線がぶつかり合いが起した光が、テンペラー星人と亞理栖の二人の視界を奪う。
―俺は結局また、誰も守れなかった―
―守って見せる、友達として……仲間として、お前だけは―
―時間が巻き戻せるなら、上手に上手く生きて見せるのに―
―時間は戻せない……。だから、どんな悲劇だって受容れて生きていくしかないんだ―
―また一人、死を背負ってしまった。俺は……独りだ―
―大切な相手を失ったからって、殺した奴を殺して……今度はもっと大勢の死を背負う気か!?―
勇輝は闇に飲まれて暴走した友達の心を救う為に……本人のために、何よりも彼のために命を落とした少女の為に、彼にそんな真似をさせてはいけない。
それは、その世界の一つの週末の形……。
時は遡る。闇に落ちた少年と、光に選ばれた少年が出会うよりも前……物語の始まりとなった時まで……。
彼、暁勇輝は両親とはあまり仲が良くない。……正しくは父親の再婚相手の義理の母と妹との間の距離感を勇輝がつかめずに居るだけだが。
まあ、そんな訳でこの夏休みの時期に医師をしている両親の仕事の関係で海外に出かける事となった家族から離れ、一人日本に残る事を決めたある日、祖父の家に遊びに来たわけだが……
「やあ、少年」
「少年って、同じ歳だろう?」
変な女……後に相棒として共に戦う仲間となる、入谷亞理栖とのファーストコンタクトとなった訳だ。初対面の彼女に持った印象は『変な女』……それに尽きるだろう。
「ところでこの先に何か用なのかな?」
「用って? 祖父ちゃんの家に遊びに来ただけだけど……」
「ああ、君の祖父の家があの神社だったのか? だが、残念だな……其処の神社は一週間ほど前に焼け落ちたぞ」
「は?」
唖然とした声を上げる勇輝に対して、そんな彼の反応を面白そうに眺めながら亞理栖は石造りの机の上に置かれた缶コーヒー(無糖)を飲み干し、それを近くにあったゴミ箱へと投げ捨てる。
「何でも一週間前に其処に隕石が落ちて燃えたそうだ」
「いや、隕石が原因の火災ってどう言う状況だよ!?」
「確率としては天文学的な運の悪さだな。幸いにも人的被害も無く、仮設神社も建てられて再建の計画も持ち上がっているが、大事な御神体が今も焼け跡に残されているそうだ。誰かに聞けば分かる事だが、仮設神社の場所は焼け跡の近くの看板に書いてある。興味が有るなら言ってみると良いだろう。運が良ければ落ちた隕石なり、御神体なりが見つかるかもしれないぞ」
そう言って黒い髪を翻して立ち去っていく亞理栖の背中を眺めながら、勇輝は……
「お前……さっきの空き缶、ゴミ箱に入ってないぞ」
「…………」
顔を真っ赤にして無言のまま空き缶を拾い直すとそのままゴミ箱の中に投げ捨てた。心底恥ずかしかったのだろう。そして、改めて立ち去っていく亞理栖。互いに名前も知らないままの最初の出会いはそんな形で幕となったのだ。
「あれで良かったのか?」
「グゥーッド!」
勇輝が立ち去って行く姿を見て、亞理栖がそう問いかけると背後から金色の宇宙人……『バルキー星人』が現れる。
「オレ達じゃあれはゲット、手に入れる事は出来ないからな。あいつが変わりに見つけてくれれば……」
「本当に燃えたんだな」
神社の焼け跡を見ながら呆然と呟く。そして、周囲に人が居ない事を確認して、立ち入り禁止のテープを潜って中に入っていく。
「なんだ、このマーク」
黒く焦げた周囲の木材の中でそのマークが書かれた板だけがキレイに残っていた。それを不思議に思って触れると、まるで役目を終えたかの様に板が砕けると、その下から銀色の物が表れた。
「…………もしかして、これが御神体か?」
明らかに隕石では無いだろうと思いつつ、それに触れた瞬間、御神体が輝き、勇輝にある光景を見せる。
「シュアッ」
「ゼットォォン」
「ダァー!」
「ギャギャン」
「チュエエッ!」
「タァー」
大地を埋め尽くすほどの怪獣、宇宙人、そして巨人達。光線が飛び交い、あちらこちらで幾つも爆発が発生している。そんな光景の中で赤い瞳をした巨大な影が片手を振るい黒い雲を発生させる。その雲に飲み込まれた瞬間、怪獣も、宇宙人も、巨人達も例外なく苦しみ、その姿を小さな人形の様な物へと変えて行った。
そして、その闇の者へと立ち向かう光と何かがぶつかる。
「何だ、今の光景は……?」
勇輝はたった今己に起こった事が一瞬理解できなかった。いや、理解出来無かったと言うよりも、理解を超えていると言うべきだろうか。ふと、自分の体を見てみると右手に神社の焼け跡に有った物と同じマークが有った。
「なんだ、これ?」
「それは、選ばれし者の紋章」
「っ!? 誰だ!?」
何処からか聞こえてきた声に驚きながら周りを見回すが誰も居ない。
「やはり光の国の言い伝えは本当だったか」
勇輝が声のした方を振り向くと其処には紅い人形があった。勇輝はそれに近付き、
「……人形?」
「私は『ウルトラマンタロウ』」
「え?」
「ふむ、喋る人形とは珍しいな」
その場に第三者の声が響いた時、思わず勇輝とタロウも其方へと視線を向ける。
「私も御神体や隕石が見つかったら面白いだろうなと主ってな。まあ、こうしてもっと面白いものを見れたが」
楽しげに笑いながら勇輝達の視線を受けているのは亞理栖だった。
「知り合いか?」
「いや、二度会っただけの関係だ。第一、オレはこいつの名前も知らない」
「おっと、私とした事が失礼したな。私は入谷亞理栖。高校一年だ」
「オレと変わらないのか……。オレは暁勇輝だ」
「お互い名前も知った事で目出度く知り合いにランクアップした所で、その喋る人形の正体を調べてみたいんだが」
「っ!? そうだった」
「落ち着け。先ずは私の話を聞いてくれ」
「ああ。なんか、オレが選ばれし者の紋章を持っているとか……」
「選ばれし者? 紋章? なんだ、伝説の勇者の家系なのか?」
「居るわけ無いだろ」
思わず亞理栖の言葉にツッコミを入れる勇輝。
「いや、彼女の言葉も間違いでは無い。光の国にはこんな言い伝えがある。一つは、命有るものの時間を止める『ダークスパーク』。私はダークスパークと対をなすもう一つの存在をこの近くで見つけた」
「……それって、まさか」
先程のタロウの言葉と選ばれし者と言う言葉を繋ぎ合わせると、一つの答えが導き出される。手の中にある御神体。
「『ギンガスパーク』。闇の呪いを解く唯一の希望。その、大いなる力を引き出せる者は選ばれし者だけだ」
「それって、オレの事か?」
「なるほど、勇者の家系じゃなくて、初代と言うわけだったんだな」
「そうだ」
「いやいやいや、二人ともちょっと待てって! そんなわけ無いだろう」
「では、君の右手の甲に出た紋章は何かな?」
「そ、それは……」
「分かったら少し頼みがあるんだ。なるべくこの山の平地に移動して欲しい。そして、私の左足に有るライブサインをスキャンして元の大きさに戻してくれ」
「あ、ああ……」
「ふむ、タロウと言ったか。あれは何か分かるか」
「え?」
「なに?」
亞理栖の言葉に従って其方へと視線を向けると、其処には先程出現したばかりと言った感じの茶色い怪獣の姿が有った。
「あれは、『サンダーダランビア』! まさか、ダークスパークの力で!? こうしては居られない! 勇輝、私を持ってくれ!」
「わ、分かった」
放電をしながら此方へと向かって来るサンダーダランビアの姿に圧倒されながらも、勇輝はタロウを持ち上げる。
「私の足の裏にライブサインがあるだろう」
「ああ……これか?」
確かに足の裏に六角形のマークが有った。それがライブサインなのだろう。
「そこにギンガスパークを付けてくれ。そうすれば私は元に戻れるはずだ」
「あ、ああ」
タロウの言葉に従ってライブサインにギンガスパークを当ててみる。が、
「しかし、何も起こらなかった」
まさに亞理栖の呟き通りだ。何の変化も起こらなかった。
「……おい」
「何も起きないな」
「そ、そんなバカな!」
三人がそんなやり取りをしている間も、サンダーダランビアは勇輝達の元へと近づいて来る。
「だったら、此処に来る途中で私が拾った人形があるんだが、こちらでも試してみるか」
そう言って亞理栖が差し出したのは黒い怪獣の人形だった。
「それは『ブラックキング』!」
「と、兎に角……試してみる!」
勇輝は亞理栖からブラックキングのスパークドールズを受け取ると、ライブサインにギンガスパークを当てる。
〈ウルトライブ! ブラックキング!〉
「え? ええ!?」
勇輝は光に包まれ『ブラックキング』に変身……否、ウルトライブする。
「グォォォォォォォォォォオン!!!」
『な? なんだよ、コレは!?』
「ふむ、全然信用してなかったが、本当に変身できたんだな」
「なぜだ! 何故私にはライブ出来ないんだ!?」
それぞれの理由で一瞬意識が離れていたとは言え、かなり致命的な隙が生まれてしまう。サンダーダランビアへの注意が離れてしまっていた。その隙を逃さずブラックキングにサンダーダランビアからの電撃が降りかかった。
『うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!』
電撃を浴びて勇輝が変身しているブラックキングは倒れる。
「しまった、あいつの事をすっかり忘れていた」
電撃が放たれた方向にはサンダーダランビアの姿があった。
『皆黒焦げにしてやるぜ! らあああああああああああああああああああああ!!!』
サンダーダランビアは背中から周囲に電撃を放電する。当然ながら近くに居るために電撃の一部はブラックキングへと当たる。
「グォォォォォン!!!」
付け加えると電撃が地面に有った事で発生した爆風によって、
「早く大きくなりたぁ~い!」
魂の叫びと共にタロウの吹飛ばされてしまう。
サンダーダランビアはブラックキングの腹にキックを打ち込み、ブラックキングの背中を容赦なく攻撃する。
〈やれやれ、流石にこれは少し鬱陶しいな。面白い相手になりそうだと言われたが、あの程度ではな……。さっさと潰してしまうか〉
そんなブラックキングの姿を冷めた様子で観察する亞理栖。
『この、これでも食らえ!』
攻撃の反動で立ち上がり、ブラックキングはサンダーダランビアにパンチのラッシュを打ち込む。サンダーダランビアをよく見ていると二人組みの大人の姿があった。
『人!? あっちも人が変身してるのか!?』
ブラックキングはサンダーダランビアに体当たりして片手を両手で掴む。
『おい、お前! 早くそこから逃げろ!』
「そうだな。怪獣大決闘に巻き込まれたくないので早急に逃げさせてもらう」
亞理栖は躊躇無く勇輝を捨てて逃げる事に決めて早足でその場から立去ろうとする。既に興味は失っており、次の行動へと映る予定だったのだが、サンダーダランビアはブラックキングへと向けて放電する。
放電の直撃を至近距離で受けたブラックキングは倒れ、サンダーダランビアは周囲を無差別に放電する。
「っ!?」
サンダーダランビアの放電が亞理栖の方に来ようとした時、思わず亞理栖は目を閉じてしまう。すると、電撃が何かに当たる音が聞こえて亞理栖がゆっくりと目を開けると、其処には自分を庇っている勇輝のライブしたブラックキングの姿があった。
「お前は……無茶な事を。何で私を助けた……」
「キュィィィィィグオオオオ!」
サンダーダランビアは腕を伸ばしてブラックキングの首に巻きつけ、更に電流を流す。
『っ!? うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』
電流に曝される体を動かして首に巻きついた腕を引き剥がそうとするが、上手く動かない。
『くそっ……』
ゆっくりと近付いてくるサンダーダランビアの姿を見ながら、苦しみの中で勇輝は強く思い願い、その思った事を口にする。
『こんな所で……神でたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
その瞬間、勇輝の持つギンガスパークの『ギンガブレード』が展開し、一体のウルトラマンのスパークドールが出現する。
その瞬間、勇輝は闇の者へと立ち向かうスパークドールと同じ巨人を見た。勇輝はそのスパークドールを手に取り、ギンガスパークへとライブサインを読み込ませる。
〈ウルトラーイブ! ウルトラマンギンガ!〉
同時にギンガスパークに顔のような造詣が現れ勇輝の体を銀河が包み込むと、銀河の中から光の巨人が現れ、大地へと降り立つ。
闇の者と対を成す存在、その名は《銀河の覇者》『ウルトラマンギンガ』!
「なんた、あのウルトラマンは!?」
タロウはギンガの姿に驚く。
「ギュィグオオオオオオオン!!!」
サンダーダランビアはギンガへと向けて放電する。だが、ギンガは左手を突き出すだけで放電を受け止めると、ゆっくり反時計回りに手を回し攻撃を受け止め、左手を振って電撃を無効化する。
『凄い! 凄いぜ、このウルトラマン! 全身に半端無いほど力を感じる!』
変身した事で感じ取った力に感動を覚えているとサンダーダランビアが突進してくる。それに対してギンガは体当たりをぶつけてサンダーダランビアを押し返す。
「タァ!」
体格的に勝っているはずのサンダーダランビアを押し返す事から、パワーではギンガの方が上回っている事を証明している。
「シュウ……ラ!」
ギンガはサンダーダランビアを逆の方向へと向けて背負い投げの要領で投げ飛ばす。
サンダーダランビアは悲鳴を上げて立ち上がり、ギンガの方を向くとギンガに接近しようとするが、ギンガは軽くジャンプして飛び蹴りをサンダーダランビアの頭へと放ち、動きが止まった隙に顎へアッパー、腹部にパンチ、首筋へとチョップの連続攻撃を決める。
「キュイオオオオオオ!」
更に裏拳、回し蹴りをサンダーダランビアに食らわせる。サンダーダランビアへ更にトドメとばかりに持ち上げて投げ飛ばす。サンダーダランビアは地面をスライディングする様に滑っていく。
『これでトドメだ!』
ギンガが両腕をクロスさせると頭部が黄色に光り始める。そして、両腕を横に伸ばすと両腕の水晶も黄色に光り始め、最後に天へと伸ばすと左腕の水晶から電撃が天へと放電され、空に大きな穴が開き、そこに黄色い銀河が広がる。
『ギンガサンダーボルト!』
「シュウラ!」
ギンガサンダーボルトがサンダーダランビアに直撃し、サンダーダランビアは空中へと打ち上げられ、悲鳴を上げながら爆発する。爆発の中から黒い光が地面に落ちると、黒焦げの二人組みとサイダーダランビアのスパークドールが亞理栖の足元へと落ちる。
「なるほど……確かに。興味深い相手だ。ウルトラマンも、あいつ自身も」
両手の掌を曲げて変身を解くギンガの姿を見ながら、サンダーダランビアのスパークドールを拾い上げ、ギンガや勇輝へと向けていた感情を修正する。
好奇心・興味……そうであろうと予想していた亞理栖の中に芽生えた感情は何かは本人にも分からない物だ。だが、
(決めた。お前は私が……)
心の中でそう強く宣言した。
これが、物語のプロローグとなる。