ネタ短編集   作:龍牙

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仮面ライダーオーズ~満たされぬ者~ エピローグ

廃墟らしき建物の中、その中に有るのは四つの異形の影達。

 

 

クワガタムシの顎状の角、カマキリの鎌と複眼、外骨格や節足的な突起に覆われたボディを持つ昆虫系グリードの『ウヴァ』。

 

 

ライオンのような鬣と鋭い牙、細身で攻撃的なフォルムを持ち、素早い身のこなしと伸縮自在な鉤爪を持った猫系グリード『カザリ』。

 

 

ゾウの牙と鼻、サイの角を備えた頭部と、ゴリラの如き屈強なボディを持つ重量系グリード『ガメル』。

 

 

シャチを模した頭部、イカの足状の触手を備えたマント、タコの吸盤状の意匠がある脚部に加え、全体的に流線的なフォルムが目立つ水棲系グリード『メズール』。

 

 

かつてのオーズが封印し、ミッドチルダで復活したアンクと同じグリード達の姿がそこに有った。

 

 

彼等の居る廃墟の中に新たな足音が響く、何事かとグリード達の視線がそちらへと向く。その足音の主はヴァトルだ。

 

 

「だれ?」

 

 

「なんだ、お前は?」

 

 

ガメルが疑問の声を上げ、ウヴァがヴァトルへと近づくがそれを無視する様にその横を通り過ぎてグリード達の中央で立ち止まり、一礼する。

 

 

「先ずは初めましてと言って置こう地球の同胞達よ。私の名はヴァトル、この世界に在る君達の同胞の一人だ。」

 

 

「君もグリードなの?」

 

 

「そうなるな。生まれた世界こそ違えども目覚めた同胞に挨拶に来た訳だ。よろしく頼む。」

 

 

「世界が違う、だと?」

 

 

「やっぱりここは私達が元々いた世界じゃなかったのね。」

 

 

ヴァトルの言葉に反応して問い掛けるウヴァとメズール。

 

 

「その通りだ。私が此方の世界へと君達を招待した。」

 

 

「ふーん、君がね。それで、君は何が目的なの?」

 

 

「目的? 変な事を聞くな、オレもグリードで有る以上、己の欲望を満たす為に行動している、タダそれだけだ。そんな事よりも…。」

 

 

カザリの言葉にそう答えながらヴァトルが右腕をゆっくりと上げると、グリフォンヤミーの体を構成していたセルメダルがヴァトルの体から飛び出していく。

 

 

「わー、メダルだー。」

 

 

「これは、セルメダル!?」

 

 

「こんなに大量に!?」

 

 

ヴァトルの体から飛び出していくメダルが止まると、ヴァトルは腕を下ろしウヴァ達へと向き直る。

 

 

「今まで挨拶が遅れた詫びも兼ねた手土産だ。気に入ってもらえたか?」

 

 

「ええ、とっても。でも、良いの、こんなにメダルを貰っても?」

 

 

「いや、私もメダルの独占等は考えては居ないからな。それに、私のヤミーはメダルが増え易い、この程度の量のメダルは直に手に入る。今回はお前達への手土産だ、遠慮なく受け取ってくれればいい。」

 

 

「わー、すごいすごい。」

 

 

「そう、それじゃあ、遠慮なく貰うわね。」

 

 

「それでは、同胞達よ、同じグリードとしてこれからも仲良くやって行こう。(私の目的の為に、オーズを強くする為にな。)」

 

 

メズールに指示されてセルメダルを分けるグリード達を一瞥し、オーズドライバーに似た何かの残骸を握り締め、心の中で笑みを浮かべながらヴァトルは心の中でそう呟くのだった。

 

 

(…オーズ…。貴様も奴の域に辿り着き、越えろ。下らない事で命を落とさない完全な戦士としてな。)

 

 

ヴァトルが思い出すのは己を満たした戦いを与えたもう一人の封印の戦士。

 

唯一彼とセイヴが恐れる混沌のグリードを封印し、最後のグリードとなったヴァトルと戦う前にヴァトルのヤミーに取り込まれた人間を助けようとフェドラサスコンボの完全な力の解放を行い、その命と引き換えに取り込まれた人間を助けた封印の戦士。

 

それ以上己を満たす戦いが得られないと分かり、失意の中でヴァトルは自らを封印した。

 

 

故にヴァトルが、まだ未熟とは言えオーズに望むのは彼の望む完全な戦士になる事。己の為に戦い、冷酷な戦闘マシーンの様な戦士になる事を、その“素質”を見出した総麻に望んでいる。そして、彼の望みどおり、総麻は新たなるオーズとなった。

 

 

ヴァトルとグリード達、交わる事の無かったはずの二つの世界の欲望を糧とする王達と闇の王はここに出会ってしまった。そして、光の王はまだ動かず、混沌の王は未だ眠り続けている。

 

 

こうして、物語は真の始まりへと一歩ずつ近づいていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つぅ…。」

 

 

意識を取り戻した総麻の視界の中に映ったのは、見慣れた自宅の天井だった。次に窓の外へと視線を向けるとすっかり日が暮れて外は闇が包んでいた。

 

 

「(…生きては…いるみたいだな…。)ぐ。」

 

 

調子を確かめる為にゆっくりと右腕を伸ばそうとすると腕に痛みが走る。それたけではなく全身に同質の傷みを感じる、体を酷使した事が原因なのだろう。一日の中での連戦とヴァトルのメダルのコンボで肉体を酷使し過ぎた。

 

だが、あれからどれだけの間眠っていたのかは分からないが、緊張が切れたからか、寧ろ疲労は意識を手放す前よりも大きい。そう、例えるならば、

 

 

(…あのコンボ…力の代償に命を削るって言うんじゃないだろうな?)

 

 

『命を削られた感覚』とでも言うのだろうか、そんな感覚を覚えてしまう。

 

 

「だとしても、望む所だ。」

 

 

結局の所、使って相手を確実に倒せるならば命を削られた所で何も惜しくは無い。負けてその場で死ぬぐらいなら、力の代償に己の命を削られる程度のリスクは支払う覚悟は有る。だが、

 

 

(どれだけ使えるか分からない以上…当分はこのコンボは禁じ手だな。)

 

 

それだけは結論付ける。各メダル単独での派生フォームとしての使用は兎も角、ヴァトルのメダルのコンボは本当に必要な時以外には絶対に使えない。代償を支払うのを躊躇する気は無いが、無駄遣いは出来ない。それが命を削る切り札ならば、それを覚悟した上で切り札として使えば良い。だから、使い所は間違える訳に行かない。

 

 

「(結構痛むけど、動けないほどじゃないな。)それにしても、どれだけ寝てたんだ? それに、誰がオレを家(ここ)に?」

 

 

そんな事を言いながら寝かされていたソファーから体を起こすと、

 

 

 

「気が付いたのか?」

 

 

 

聞き覚えのある声が聞こえてそちらの方へと視線を向けると、そこには見知った顔が有った。

 

 

「後藤さん? 後藤さんがここまで運んでくれたんですか?」

 

 

鴻上ファウンデーションからツールやコアメダルやケーキ等を届けてくれる人、『後藤 慎太郎』の姿を見つけ、そう問い掛けるが、本人からの返事の変わりに何か(恐らくはケーキ)が入っている箱を置き、モニターをセットする。

 

 

『やあ、神凪総麻くん、元気そうで何よりだ。』

 

 

モニターが一人の男性の姿を映し出す。その男性の名は『鴻上 光生』、総麻の雇い主とも言える鴻上ファウンデーションの会長である。

 

 

「どうも、鴻上さん。一応元気ですけど、まだ、体が痛いし、疲れは残ってます。」

 

 

『人と人の出会いと繋がりには必ず意味がある。素晴らしい事だ! 私はそれを祝福するケーキを送ろう。』

 

 

「はぁ?」

 

 

『実は今日は君に追加の仕事を頼みたくてね。』

 

 

「仕事…ですか? アンクに言わないって事はヤミーには関係していないって事ですか?」

 

 

モニターに映る鴻上を一瞥しながら総麻はそう問い掛ける。

 

 

『その通り、これはフリーの魔導士としての君への依頼だよ。君も地上で本局の部隊が新設される事は知っているだろう。確か名前は古代遺物管理部機動六課と言ったかな?』

 

 

「ええ、オレの知り合いが大勢関わっている部隊ですし、そこの部隊長になる予定のエリートさんが直々にオレを勧誘に来ましたから。」

 

 

『またか』と言う表情を浮かべながら軽く溜息を吐き、表情を直すと鴻上の言葉にそう答える。

 

鴻上の言葉を聞いて後藤もその表情に嫌そうな物を貼り付けるが、モニターを見ていた総麻はそんな彼の表情を見る事は無かった。

 

 

『その通り。実はね、我が社もその部隊に設立の為の資金を出しているんだよ。だが、スポンサーである此方としてはそれなりの結果を出して貰わなければ困ると言う訳だ。そこで、地上のゲイズ中将と話し合った結果、中立の立場の我が社の『ライドベンダー隊』から一人、常駐査察官を送る事になった。』

 

 

「なるほど。」

 

 

そう呟き、総麻は後藤へと視線を向け、

 

 

「じゃあ、隊長の立場である後藤さんが行く事に『君だよ、神凪総麻君。』オレ!?」

 

 

鴻上に告げられた言葉に思わず驚きを露にしてしまう。

 

 

「………鴻上さん、その言葉が本当だとしたら、さっきの言葉は全部『建前』でしょう? 大体、オレは『ライドベンダー隊』じゃないですし。」

 

 

『その通りだ。本来の目的は今までヤミーが引き起こした事件に対する対策として、我が社から一人、対ヤミー用のメダルシステムで武装したライドベンダー隊から『優秀な隊員』を管理局に出向させる事になった。』

 

 

そこで一度言葉を切ると、

 

 

『既にグリード達を捕獲しようとした局員はその所属に関係なくその大半が命を落としている。そして、我々の開発したメダルシステムを有するライドベンダー隊の一員として話を通している君の存在が時空管理局では歯が立たないグリードやヤミーと戦い、その被害を最小限に抑えていると言う訳だ。』

 

 

『君のお蔭で我が社も時空管理局に対して大きな発言力を得る事が出来た。』と付け加える鴻上の言葉に負わず頭を抱えたくなる。

 

…それもそうだろう…。鴻上の言うメダルシステムで武装した隊員とはオーズの事で、向こうに何の目的が有るかは分からないが、鴻上は総麻にライドベンダー隊の一員と言う立場で機動六課に協力しろと言っているのだ。

 

 

まあ、鴻上には総麻が管理局を気にせず自由に動ける様に手配して貰っている上に寝泊りする家を用意して貰い、金まで払って貰っているのだから、その程度の事で今更文句を言う気は無い。寧ろ、鴻上が管理局に対して影響を及ぼせるようになれば味方である内は総麻にとっても有利に働いているのだし。

 

 

「ヤミーやグリードへの対策の為の協力なら地上の他の部隊ならまだ分かるんですけど、何故態々機動六課と言う部隊なんですか? 効率的にヤミーと戦える様にする為ならどの部隊でも問題は無いはずだ。」

 

 

『その通り。確かに機動六課を選んだのには、理由(わけ)はある。それは…。』

 

 

「それは?」

 

 

『秘密だ。』

 

 

「なるほど、秘密なら仕方ないですね。それで、オレには査察官として所属する事になる訳ですけど立場は?」

 

 

『ああ。君は機動六課では普段は嘱託として所属してもらう。ヤミーやグリード以外の戦闘にも参加して貰う事になるが、優先させるのは飽く迄ヤミーとグリード。魔導士では太刀打ちでない敵との戦いだ。』

 

 

「…………。」

 

 

『また、ヤミー及びグリード以外の出動で消費したメダルについてはちゃんと報告して貰えれば、此方から支給しよう。』

 

 

鴻上の言葉に黙り込んで暫く考え込む。鴻上の目的は分からないが、管理局を利用して効率良くメダルを集めろと言う事だろう。上手く行けば、ロストロギアとして管理局で回収されたセルメダルやコアメダルを入手する目も出てくる。何より、総麻には受けた所で損は無い。

 

 

そして、オーズを鴻上ファウンデーションで開発されたメダルシステムとして扱う事も、最悪の場合はロストロギアにされてしまいそうなオーズドライバーへの注意を逸らす意味も有るのだろう。

 

 

「ええ、分かりました。その依頼、受けましょう。」

 

 

『ああ、契約成立だ。』

 

 

画面の奥でそう告げてクラッカーを鳴らす鴻上に合わせて後藤が箱を開くとブルーベリーやイチゴ等でデコレーションされ、中央にチョコレートで『契約成立』と描かれたケーキが出てきた。

 

 

『向こうにも君の装備の整備や点検は我々で行う事になっていると伝えてあるので、くれぐれも管理局に我が社の最新技術を盗まれないように注意して貰えるかな。』

 

 

「分かりました。オーズの装備一式は絶対に調べさせないようにします。」

 

 

言葉を変えれば鴻上からは時空管理局…機動六課の者に『オーズ』の“真実”を知られない様に注意しろと言われている。それも納得できる事だ。オーズの事は飽く迄メダルシステムの一つとして話を進めていくしかない。例外としては既に色々と説明する事になっているフェイトだけだろう。その事に付いては

 

 

(…ヴァトルには感謝しないとな…砂一粒ほどは。)

 

 

その程度だがヴァトルに対して感謝しておく事にした総麻だった。ヴァトルのお蔭で友人に隠し事をする罪悪感が僅かながら軽減できたのだから。

 

 

だが、残る二人の友人達、高町なのはと八神はやての二人には絶対に話すべきではないと考える。タダでさえ質量兵器に分類されるであろうオーズの力を使って戦う以上、問題は幾らでも発生する。それなりに付き合いは長い以上、妙な方向では有るが信頼しているのだ。

 

 

(…表向き質量兵器、真実はロストロギア…。…あー…絶対に知られない方が良いな。)

 

 

映像が消えたモニターを片付けている後藤へと視線を向けながら、総麻は、

 

 

「あの…オレってどの位眠っていたんですか?」

 

 

「ホンの二、三時間位だ。」

 

 

「…そうですか…。」

 

 

そう言って帰っていく後藤の背中を見送りながら、空腹を覚えて送られたケーキへと視線を向ける。

 

 

「腹減った時に食べ物を送って貰えたのは嬉しいな。」

 

 

そう言って台所からケーキを切る為にナイフを取りに行こうとした時、ケーキのクリームに一箇所だけ違和感を覚え、その部分を抉ると一枚のメダルらしき物が出てきた。

 

 

「白い…ユニコーンのコアメダル…。」

 

 

クリームを落としながらメダルの絵柄を確認すると、それは始めてみる白いユニコーンの絵が書かれたコアメダルである事が確認できた。

 

 

「なるほど、戦力の強化してくれたって訳か。」

 

 

そのコアメダルを握り締めながら、そのメダルが入っていたケーキへと視線を向けると、

 

 

「…ケーキにコインを入れるって、『ガレット・デ・ロワ』かよ? それ以前に衛生面は大丈夫か?」

 

 

そんな感想を持ってしまう総麻だった。それでも、空腹には勝てないと思いながら台所からナイフを取って来ようと立ち上がった時、ドアが開く。

 

 

「あっ、総麻。」

 

 

「フェイトか?」

 

 

料理が盛られた皿の乗ったトレイを持ったフェイトが居た。

 

 

「良かった、目が覚めたんだ。」

 

 

「あー…なんか、心配かけたみたいで悪かったな。」

 

 

「うん、心配したよ、急に倒れてから今まで目を覚まさなかったんだから。ご飯作ってきたんだけど…食べる?」

 

 

「貰う。」

 

 

テーブルに着き置かれた料理を口に運びながら、フェイトへと視線を向ける。

 

 

「あー…そうそう、オレも機動六課に協力する事になった。」

 

 

「え!? で、でも、それだと、ヤミーとかグリードには…。」

 

 

「いや、オレの雇い主が言うにはそれの対策の為らしい。それで…なのはに、はやてとはやての所のヴォルケンリッター以外に誰が参加するんだ?」

 

 

「それが…私が知らない内にはやてが『エリオ』と『キャロ』も誘っちゃって…。」

 

 

フェイトの言葉に思わずスプーンを落としてしまい、頭を抱えてしまう。

 

 

「…子供を何危険な所に…本当に何考えてるんだ…あいつは…。」

 

 

フェイトからの相談事の大部分を占めていた彼女の保護している子供達の名前が出てきた事に思わず頭を抱えてしまう。……自分に相談されても、的確なアドバイスは出来ないだろうと常々思って居たのだが……。

 

 

本人の意思も有るのだろうが、まだ相手はまだ子供と言える年齢…そんな子供を前線に出す時点で呆れと怒りを覚えてしまう。

 

自分達も経験した事とは言え…当然の様に子供を戦力として考える等と悪い意味で管理局に染まっている友人達に対して頭を抱えてしまうしかない総麻だった。『本気であの二人との友人としての縁を切ろうか?』と悩んでしまう彼の罪は少ないだろう。

 

 

「…まあ、フェイトなら本人達の意思は尊重するだろうし…それを見越した上での事後承諾か?」

 

 

総麻の言葉にしゅんとなるフェイトを眺めて悪い事を言ったと思って直に謝る。

 

 

「まあ、そう言う訳で…まあ、一年間よろしくな。」

 

 

「うん。」

 

 

総麻の言葉に嬉しそうに答える彼女を一瞥し、思わず微笑が零れる。だが、

 

 

「ちょっと待て、何勝手に引き受けてる!? メダル集めはどうなる!?」

 

 

アンクが乱入してきたのでした。

 

 

「あー、煩いぞ、アンク。ちゃんと、ヤミーとグリードを倒すのを優先して良いって言われているから安心しろ。明日アイスでも買ってやるから、あっち行ってろ。」

 

 

そんなアンクを横目で眺めながら追い払うように腕を振る。

 

 

「…オレとその女じゃ、随分と態度が違うな…。」

 

 

「…お前とフェイトをオレが同列に扱うと思うか?」

 

 

「………。~~~~!!!」

 

 

総麻の言葉に顔を真っ赤にするフェイトと納得しながらも納得できない部分で激しく怒りを覚えるアンク。

 

 

そんな二人を気にもせず食べ終わった食器を片付け、ケーキを切り分けてフェイトとアンクの二人の前に出してお茶を沸かしている総麻。…取り合えず、目的は分からないが、鴻上には多少の警戒と契約とは言え多大な協力に対する感謝を持っている。何より、こうして好意から送られてくる手作りケーキは素晴らしく美味しいのだし、自分から敵対する意思は無い。

 

 

そんな鴻上からの依頼ならば機動六課に協力するのも悪くは無いと思う。少なくとも…友人達は総麻にとって守るべき価値のある人間なのだから。

 

 

その一方で、最近グリードのお蔭で交流が有るウヴァ、カザリ、メズールの三体のグリード達に一回ずつヤミーを生み出す媒介にされた挙句、カザリの時は本気で(総麻のせいで)死に掛けた上に本気で三回とも命の危険を感じた上に研究成果はゼロにされたり(食われる、壊される等して)、グリード達に『メダルを増やすのに丁度良い』と目を付けられて、関係者全員がすっかり『メダル恐怖症』になった某マッドの所にでも一度足を運ぶべきかとも考える。

 

 

 

 

オーズチームの一日はそんな形で過ぎていくのでした。

 

 

 

そして、物語は本編へとつづく…

 

 





ユニコーンアーム

セイヴのメダルの一つ『ユニコーンメダル』で変身するオーズの上半身。

肩にユニコーンの角を思わせるパーツが付随し、それを外す事で専用武器ユニコーンランスに変形する(計二つ)。

また、セイヴのメダルは共通してヤミーにのみダメージを与える力を持つ。但し、状況によっては単独では効果が薄れる事も有り、注意が必要となる(過去の封印の戦士はセイヴのコンボは使えず、派生フォームでは救えないと考えた結果、危険なヴァトルのコンボを使い命を落とした)。








ゼヴォス
混沌を司る神獣系グリード。名前の由来は「ゼロ」と「カオス(混沌)」。構成するコアメダルは『フェンリル』、『ケルベロス』、『ヒドラ』の三枚。

本来の姿は灰色の狼をイメージさせる獣人と言った姿だが、戦闘力を強化させる様に両肩に狼の首が生え、腕や足に蛇が巻きついた様な姿に変わる。グリードの中でも珍しい、完全体としての姿とセルメン以外の姿を持ったグリードである。

紫のメダルの目覚めに呼応する様に復活したグリードで、実は全てのグリードの中でも性質としては最も安全と言えるが、セイヴが危険視しているのはゼヴォスの司る欲望である。

求める欲望は『調和』。物からでも人からでもヤミーを生み出し、彼の生み出したヤミーは共通して争いの根源になる『力』や『才能』、『意思』を奪う能力を持つ。彼のヤミーの場合、そのヤミーが作り出したセルメダルを破壊しなければ、奪われた物は戻る事は無い。

かつてはゼヴォルによって、競う事を忘れた人々は無気力の中で衰弱していった為に世界は表面的な平和の上でゆっくりと滅びそうになった。平和の中でゆっくりとした滅び…それを危険視している為に危険視されている。

人間態は彼のコアメダルが保管されていた研究所に居た人造魔導士の少年の体を借りている。(また、その研究所の関係者は全員が彼のヤミーによって生きる気力を奪われ、現在では生きるだけの状態になった。)性質も人間態の姿と同じく争いを嫌う純粋な子供と言った性格、小動物が好きでガメルとは仲良しになった。
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