ドラゴンクエスト9 AngelsTale2   作:彩波風衣

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宿王グランプリ決定戦です。
あの答え、正直ありがちですね。 内容に否定はできませんが。


27「宿王をめざせ! 後編」

 

 宿王グランプリが開催されることになり、リッカが審査員をしている国王をもてなし、高評価を受けたその翌日のこと。 セントシュタイン城下町の人々の依頼を受けていたフィリス達の耳に、結果が届いたという報告が届いた。

 

「え、もう結果が出たの!? はやっ!」

「うん……わたしもまさか、こんなに早く結果がでるなんて思わなかったからビックリしちゃった。 ちょっと緊張するけど、みてみるね」

「おう」

 

 フィリスがそう返事をすると、リッカは結果の通知を開いて内容を読み上げる。

 

「宿王グランプリの審査の結果。 リッカ様……あなたの宿屋は……お見事! 宿王グランプリ決勝戦への参加を認めます!」

「……!」

「キャー! やったぁ!」

 

 その結果をきいたフィリスは目を丸くし、リッカは飛び跳ねて喜んだ。 すぐにフィリスも笑顔になり、リッカに祝いの言葉を伝える。

 

「やったな、おめでとうリッカ!」

「ありがとう、フィリス! 本当にみんなのおかげよ! それじゃ続きを読むね」

 

 どうやらまだ、その通知には続きがあるらしい。 リッカは引き続き文章を読み上げる。

 

「……あなたの宿屋はすばらしかった。 しかし……! オーナーが宿王たることを証明し、初めて栄光のトロフィーを手にすることができるのです! 参加オーナーはパートナーを選び、セントシュタイン城玉座の間までお越しください」

「いわゆる、決勝戦だな」

「ですね」

 

 その内容を読んだリッカは、笑みを浮かべると自分のパートナーは誰なのかを発表する。

 

「ふふふ、わたしのパートナーはもう決まってるわ! もちろん、フィリス! あなたよ!」

「あたしかっ」

「これまで、陰でこの宿屋を支えてきてくれたんだもん。 フィリスしか考えられないわよ。 あ、でも! もちろん、みなさんにも感謝しているよ」

「気を遣うなよ、その気持ちだけで十分だからな」

 

 フィリスだけでなく彼女の仲間にもフォローをかけるリッカ。 そんな彼女の優しさに気付いている3人はそういって、リッカに笑いかける。

 

「どう、フィリス。 わたしのパートナーとして、一緒に宿王目指してくれる?」

「もち、親友の頼みはよろこんで聞くぜ!」

 

 そんなリッカの頼みを、フィリスは喜んで聞き入れる。 自分の頼みを聞いてくれたフィリスに対しリッカはありがとう、と返事をし、早速決勝戦の行われるセントシュタイン城へ向かおうという話になった。

 

「とりあえず、あたしが代表でいってくる」

「おう、オレ達はここで待ってるからな!」

「くれぐれも粗相のないよう、お願いしますよ」

「こうなったら、優勝をしちゃいましょ!」

 

 そう、仲間たちの激励を受け、フィリスとリッカは宿屋を出て行った。

 

「さ、いこうぜリッカ」

「うん!」

 

 宿王の座を、勝ち取るために。

 

 

 

 そして、セントシュタイン城の玉座の間。 そこにはセントシュタイン国王とフィオーネ姫。 そして、宿王グランプリの決勝戦まで勝ち抜いた3つの宿屋の代表オーナーと、そのパートナーが並んでいた。

 

「全員、集まったな」

 

 宿王グランプリを勝ち抜いたものがそろったところで、国王はコホンと咳払いをし、開催を知らせる。

 

「それでは、これより……宿王グランプリ決勝戦をはじめる!」

「ワーッ!」

 

 そしてセントシュタイン国王は、参加しているオーナーを次々に紹介すると、ルールを説明する。

 

「……では、宿王グランプリ決勝戦の、内容を説明しよう。 各オーナーはパートナーとともに、配布された地図の洞窟にはいり……おぬしの宿屋にとってもっとも大切だと思うものを手に入れてくるのじゃ!」

「……たいせつなもの?」

「流石にこれだけでは難しいから、ヒントをやろう。 今回の答えはズバリ、アイアンブルドーという魔物が握っておる! 20匹くらい倒せば、おのずと答えは見つかるであろう」

 

 国王は今度は、各オーナーのパートナーに目を向けた。

 

「それから、パートナーの諸君! 今回のグランプリはそなたらが勝敗のカギを握っておる! 戦いの中でそなた等が力つきてしまってはもちろん、大切なものは手に入らん! オーナーと力を合わせ、グランプリを勝ち取ってほしい! それでは、健闘を祈る!」

 

 そう、国王は告げると、サンマロウの宿屋のオーナーとそのパートナーとともにいの一番に城を飛び出していき、自分達の近くにいたある人物が、リッカに声をかけてくる。

 

「リッカ……いや、リッカ様」

「へっ?」

「あなたのおじいさまの手により、宿屋マシンとなったこのニード……宿屋にとって大切なもの……つまり、誰よりも高価なお宝を手に入れて、ここに戻ってきます。 この勝負、ボクがいただきましたよ」

 

 そう堂々と語る相手は、あのニードだった。 ニードはリッカにそう宣戦布告をすると、パートナーであるリッカの祖父とともに城を出て行った。 残されたフィリスは、リッカにあの人物はニードだろうかと確認をとる。

 

「あいつ……ニード、なんだよな」

「まぁ、ニード、だよね」

「キャラ違うな」

「うん」

 

 そう、今のニードの姿に対し微妙な気持ちになりつつも、国王の言葉通り、配布された地図の洞窟にいるアイアンブルドーと戦おうと決める。

 

「そんなに単純な問題とは思えないけど、考えていてもはじまらないし、わたし達もいきましょう!」

「ああ! 内容が戦闘だというなら、あたしらの本領発揮だからな!」

 

 宿の仕事はあまりきれいにこなせる自信はないが、魔物と戦っていけという話であれば、フィリスの得意分野だ。 早速フィリスとリッカは城を出ると宿屋に戻りイアンたちと合流し、事情をはなして一緒にきてもらうことにした。

 

「つまり、指定された魔物を倒していけばいいんだな」

「戦いは得意だから、私たちもお手伝いできるわね」

「大切なもの……みなさんで力を合わせて、みつけましょう」

 

 ちなみに、パートナーがパーティをつれていても大丈夫かと国王に確認したところ、Okだそうだ。 こうして、準備を整えた4人は、国王に渡された地図を頼りに洞窟を探し、それを見つける。 場所は、セントシュタインとエラフィタ村をつなぐ道の途中だ。

 

「ここが、アイアンブルドーのいる洞窟だね」

「みたいね」

「まぁあの時みたいに、戦闘はあたしらに任せておけよ! リッカのこともちゃんと守るから、安心していいぜ!」

「うん、フィリスならどんな魔物が出てもお茶の子さいさいだよね!」

「へへ、トーゼン!」

 

 リッカは一度フィリスたちと共にこういう洞窟にはいり、その戦いぶりを目の当たりにしている。 だからこそ、彼女達の強さも知っているし、どんな場所でも安心して突き進める。

 

「早速出たわよ!」

「よしきたっ!」

 

 早々に、アイアンブルドーの群が現れ、4人はリッカを守るようにして武器を構える。 まずはクルーヤがイオナズンを放ちアイアンブルドーを足止めし、イアンがなぎはらい、フィリスがギガスラッシュを放って一掃する。

 

「リッカさん、あぶない!」

「キャッ……」

「ドルマドンッ!」

 

 1匹のアイアンブルドーがリッカに向かって突進しかけたが、直前でセルフィスが攻撃魔法を放ったことでアイアンブルドーの息の根はとまり、倒される。 すると別のアイアンブルドーが、彼らに気づき敵意を向けてきた。

 

「フィリス!」

「はぁーっ!!」

 

 そこでクルーヤのバイキルトを受けたフィリスが力強く剣を振るい、アイアンブルドーを切り裂き、倒した。

 

「いっちょうあがり、てな!」

 

 そういってフィリスは、鞘に剣を納めて笑って見せた。 そんなフィリスの戦いを目の当たりにしたリッカは、すごい…と言葉を漏らした。

 

 

 

「ふぅ……だいぶ奥まできたわね」

 

 そして、アイアンブルドー含め多くの魔物との戦闘を繰り返したフィリス一行。 魔物の気配がなくちょうどいいスペースが見つかったところで少し休憩をとることにし、4人はリッカが持ってきていた水筒に入っていたスープを口にした。 冷たいコーンスープが、戦いで火照った体にはちょうどよい。

 

「例のアイアンブルドーですが……。 おそらく、王様が言っていたとおり、20体ほど倒したでしょう」

「……でも、なんにも手に入らない……わたしじゃ、ダメってことかなぁ……」

 

 先程戦ったのでちょうど、国王の言っていた数だけの魔物を倒したことを確認する。 だが、アイアンブルドーの隠していたまじゅうの皮や、レアものであろうプラチナこうせきは手には入ったものの、どれもいまひとつピンとこない。

 

「お父さん……お母さん……ごめんね……わたしじゃ、宿王になれないみたい……」

「……リッカ……」

 

 ここまでやってきて、なにも結果が出ないことにたいし、リッカは自信をなくしていた。 そんなリッカに対し、フィリスは自分の考えを口に出す。

 

「いいじゃないか、称号にこだわらなくても」

「え?」

 

 突然口を開いたフィリスにたいし、きょとんとするリッカ。 そんな彼女に、フィリスは引き続き話をした。

 

「たとえ今回の宿王グランプリに勝てなかろうと、あたしはずっとリッカの味方だし、あの宿屋は最高だと胸を張っていって、いつだって利用するつもりだぜ」

「優劣とか順位とか……そんなにこだわってるヤツがいいものなんて作れないだろ? リッカちゃんが宿王になりたい理由と気持ちもわかるけど、オレは今のままでもぜんぜんいいと思うぜ」

「そうそう! それにもしも今回がダメだったとしても、次回、リベンジすればいいだけよ。 今回だけの結果がすべてじゃないわ、何度でもいけばいいわよ!」

「あなたのお心遣いは、このように僕達でなく……今まであなたと出会った方々、そして、あの宿屋を利用した方々にはしっかりと伝わっていますよ」

 

 クルーヤは明るく前向きな言葉をかけ、セルフィスはリッカに淹れてもらったスープを飲みつつ微笑む。 そんな彼らをみたリッカは、小さくほほえむ。

 

「ふふ……そうやってあなた達は一緒に頑張ってきたんだね! その気持ちが伝わってくるもの、わかるよ! だから、あんなに強くて恐ろしい魔物ともわたりあえるんだ……ホントにフィリス達はすごいね!」

「へへっ」

「やっぱり、パートナーにフィリスを選んで正解だったわ。ありがとね……フィリス」

 

 そう、フィリスの存在の大切さを改めてかんじたリッカはその思いを口にすると、あることに気付く。

 

「……そうか……!」

「え、なに!?」

「フィリス、わたし、わかったの! わたしの宿屋にとって大切なものが! 今、手に入れたわ!」

「まじか!」

「まじよ! さぁお城に戻りましょう、宿王グランプリはいただきよっ!」

 

 さきほどまでの自信喪失した気弱な姿はどこへやら。 そんなリッカの姿に対し、4人は笑みを浮かべる。

 

「元気が戻ってよかったな」

「うん!」

「話が決まったなら、ここはさっさと帰っちゃいましょ! リレミトで!」

 

 そういってクルーヤはリレミトを使い洞窟を出て、ルーラでセントシュタイン城へ戻り、そこで一旦仲間たちと別行動をとる。 そのとき仲間たちはリッカに激励を送り、それにたいしリッカは笑顔で頷いて答え、フィリスは彼女を守るようについていった。

 

「ほかのチームも戻ってるな」

「そうみたいね」

 

 そして、玉座の間にたどり着いてみるとそこには、ニードやサンマロウのオーナーの姿もあった。 この2人のほかにリッカも戻ってきたことで、宿王グランプリの決勝戦参加者がこの場に全員そろったことを、国王は確認する。

 

「……うむ……これで全員、帰ってきたな」

 

 そういってうなずくと、国王は彼らに号令をかける。

 

「みなのもの、ご苦労であった! 宿屋にとってもっとも大切なもの、見つけてきたようじゃな! それでは一人ずつ、持ってきたものを見せてもらおう!」

 

 国王のその言葉に対し、ふたつの宿屋のオーナーがそれぞれ、答えを口に出す。

 

「はいっ! わたくしの答えはアイアンブルドーが落とす、このまじゅうの皮です! パートナーのバカ息子の力など借りずにこのまじゅうの皮をとって参りました! えらいでしょ!」

「はいっ! 宿屋マシンと化したボクの答えはこれです! プラチナこうせきでございます! これは中々ヤツも落とさない高価なレアものでございます! かなりのゴールドになりましょう……宿屋にとって大事なものは、やはりゴージャス感でございます! お客様はそれを求めているのです!」

 

 2人が主張したのは、それぞれアイアンブルドーの落とすものだった。 それだったら自分達もいっぱいゲットしたわ、とフィリスが心の中でツッコミを入れる中、国王は2人の主張にたいしこたえる。

 

「ふむ、ロンサンもニードも、大儀であったな。 して、リッカ。 そなたの答えを示すとよい」

「…………」

 

 リッカは真剣な顔つきで、前に出た。 その表情も姿勢も、堂々としている。

 

「……王様。 わたしの宿屋にとって大切なものは、形あるものでもお金でもありません」

 

 そして、答える。 自分にとって宿屋に大事なものの答えを。

 

「フィリス達と一緒に洞窟の中を冒険していて、気がついたのです。 わたしにとって大切なものは、わたしを支えてくれる仲間達……。 フィリス達はもちろん、ルイーダさん、ロクサーヌさん、レナさん……誰一人欠けても私の……リッカの宿屋は成り立ちません!」

 

 そう答えるリッカ。 そして沈黙が訪れ、ある人物が口を開く。

 

「見事じゃ、リッカ!」

「!?」

「お、おじいちゃん?」

 

 突然口を開いた祖父に、リッカは驚く。 その場にいた皆も、全員その老人に目を向ける。 ただ、国王はそちらを見ていた。

 

「客をもてなす心、そして仲間への想い……どちらが欠けても、宿王とは呼べない。 そうであったな……会長?」

「か、会長ぉぉぉーーーーっ!!!?」

 

 国王がリッカの祖父をそう呼んだことにたいし、その場にいた者達は驚きの声を上げた。

 

 

 

「お、おじいちゃんが……会長?」

「う、ウソだろ、おい!?」

 

 その事実に対し、実の孫娘であるリッカも、鍛えられていたニードも素を出して驚いていた。

 

「その通り。 わしこそが世界宿屋協会の会長じゃ。 今まで黙っておってすまなかったな」

「………」

「それにしてもリッカよ。 おぬしの答えは完璧じゃ。 よくぞ……そのことに気付いたのう……」

 

 そう会長は言うと、国王とアイコンタクトをとった。 それを受け取った国王は頷くと、大きな声で結果を発表する。

 

「それでは、以上の回答をもって、今回の宿王グランプリは決した! 宿王グランプリの栄光を手にしたのは……セントシュタイン代表、リッカの宿屋オーナー・リッカじゃ!」

「………!!」

「やったぁ!」

「ワァァァ!」

 

 

 その結果に対し紙吹雪が舞い上がり、歓声が上がり、ファンファーレが鳴り響く。 リッカは目を丸くし、今も自分の優勝が信じられないようで口に手を当てており、フィリスは素直に彼女の勝利を心から喜んでいた。

 

「さぁ、トロフィーを受け取るがよい! 父リベルトも手にした、宿王のトロフィーを!」

「ありがとうございます!」

 

 やがて自分が優賞したのだと実感したリッカは、涙目になりながらもトロフィーを受け取った。 そして国王は、ここに宿王が誕生したことを告げる。

 

「今、ここに新たなる宿王が誕生した! 宿王リッカに、盛大な拍手を!」

 

 国王の言葉に応えるように、その場に拍手が鳴り響く。 そんな中、フィリスはリッカに笑いかけながら

 

「やったな、リッカ!」

「うん、フィリスのおかげだよっ! ホントに、ホントにありがとうっ!!」

 

 その言葉と共にリッカは喜びのあまり、フィリスに抱きついた。 フィリスはリッカをしっかりと受け止める。

 

「やったわね、リッカ。 おめでとう」

「ありがとうございます!」

 

 そうして皆に祝福されながら2人は宿屋に帰っていき、そこではルイーダ達がリッカの優勝をお祝いしてくれた。 そこにはフィリスの仲間達の姿もあり、彼らもまたリッカのことをお祝いしてくれている。 そんな、お祭りみたいな雰囲気の中、リッカはふとあることを思いつき、先程受け取ったあるものをフィリス達に差し出す。

 

「そうだ! さっき受け取った副賞の杖なんだけど……あなた達が持っていてくれないかしら」

「え、いいのか?」

「うん! 今回の優勝は、あなた達がいてくれたからだもの……その感謝の気持ちよ。 それに、わたしよりあなた達が持っていた方がいいだろうし」

 

 そういってリッカは、国王から受け取った副賞の杖を彼女達に見せる。

青い宝石に翼のような金色の装飾を持ったその美しい杖は、光の杖と呼ばれるらしい。 その杖に興味を示したのは、クルーヤだ。

 

「……私なら、なじめそう……」

「そうね、杖と言えば魔法……卓越した魔法の力を持ったあなたなら、使いこなせそう」

「そうですね! だからこれは、あなたが使って!」

「うん、大切に使うね! ありがと!」

 

 その杖をクルーヤは嬉しそうに受け取る。 そして、軽く掲げてみる。 その姿は不思議としっくりくる。 そんな彼女達の姿を見ていたリッカは、自分の決意を語る。

 

「わたし、これからも自信を持ってこの宿屋を守っていくわ。 そして、多くのお客さんをもてなして、誰でも穏やかな気持ちで楽しむことができる、立派な宿屋にしていく……これが、わたしの新しい夢よ。 だから、見ていてね………お父さん、お母さん」

 

 そう、リッカは星空を見つめながら呟いたのだった。

 その星空のもと、セントシュタイン城では新たなる宿王の誕生を祝う宴が夜通し行われたのだった。

 




宿王リッカ誕生、そしてクルーヤが杖をゲットしました。
次回は閑話休題となって、日常をお届けします。

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