THE IDOLM@STER The Story of Admiral Lescher 作:アレクサンデル・G・ゴリアス上級大将
副官(ふくかん)
軍隊において高級の役職に就く者は一般的な組織運営だけでなく、戦時・平時関わらず配下の事務や指揮監督しなければならない。高い役職·階級ほど管理する組織は大きくなるため、全体を役職者一人で運営・管理するのは体力的、時間的に困難であるため、副官を置きその一部を担当させる。当然ながら、事案の最終決定権限は役職者本人が持つ。
副官は役職者の代理という側面があることから優秀な者が選抜・起用される。
多くの軍隊では一目で副官だと分かる「飾り」を軍服に付ける事が多い。
尚、レッシャー大将は退役しプロデューサー(兼アイドル)になったがシンデレラプロジェクトの書類が思ったより多かったのもあって(できる限り傍にいて貰う為にも)渋谷凛をプロデューサーを補佐するアシスタントプロデューサーに今西部長に任じて貰う形で彼女に事実上の副官を命ずる予定である。
コアントロー
フランス産のオレンジリキュール。液色は無色透明。アルコール度数は約40度。エキス分は27%である。創始者の息子であるエドゥアール・ジャン・コアントロー(Edouard-Jean Cointreau)が開発し、現在に至るまで開発当時の味を厳密に再現している。お菓子の他カクテル等に使用される。
レッシャー大将はこれをレモンとサイダーで割ったものが大好きで良いことがあるとよく飲んでいる。
レッシャー大将のウワサ⑪
現在の中央情報局(CIA:アメリカのスパイ機関)軍事担当上席長官補であるキルライン中将とは世話を焼く先輩と世話を焼かれるおっちょこちょいな後輩の関係だったらしい。
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346プロダクション ウィリアムの執務室
コンコンコン ノック
「入れ。」
「失礼するよウィリアム。」
「イマニシ。」
「ちょっと相談なんだけどね。」
「仕事か?」
「あぁ。明後日の我が346でやっている公式YouTu○eライブ配信の仕事で本来なら川島君、速水君、高垣君にお願いする予定だったんだけど、高垣君がアルコール中毒(笑)でしばらく無理になっちゃったんだ。今回の企画のテーマは『酒の肴』で、ある程度以上の年齢か貫禄がある人にやって貰わないといけない。だけど明後日はその条件に合致するアイドル達は皆出払ってしまっててね。」
「御託は良い。『代わりに出ろ』とはっきり言え。」
「助かる。詳細はこれを呼んで確認してくれ。」
「アイドルにしておいて初仕事がライブのラの字も無い動画配信なのだ。代償が必要だな。そうは思わんか、イマニシ?」
「私に払える代償なら喜んで払うとも。」
「私に万が一のことがあった場合代わりに指揮を執ることができる副司令官が欲しい。当然大人だ。成人しているアイドルをシンデレラプロジェクトによこせ。ある程度プロデューサーもできそうな奴だ。人選はお前に任せる。」
「わかった。再来週までに手配しよう。」
「それと渋谷凛をシンデレラプロジェクトのアシスタントプロデューサーに任じろ。私の副官にする。苦労をかける以上給料に色を付けてやりたい。」
「わかった。それもやっておく···ウィリアム。」
「なんだ?」
「渋谷君に入れ込むのは結構だが忘れないでくれよ。彼女はビグルスではない。」
「わかっている。アイツの面影を求めて彼女を求めたりはせん。それに私と彼女は30も離れている。彼女が私をそんな目で見たりしないだろう···それに私は傍にいてくれるだけで満足している。」
「さて、君はそうだろうが渋谷君はどうかな···もう少しで会議の時間だ。じゃあウィリアム、頼むよ。ついでに埼玉の初ライブの告知も抜かりなくね。」退室する
「皆さんこんばんわ。今週も『346クッキング教室』の時間がやって参りました。司会の川島瑞樹です。」
「速水奏です。」
「ウィリアム·レッシャー·イチノセ Jr.です。高垣さんの代理として出させていただきます。よろしくお願いします。」
「お久しぶりですレッシャー提督。」
「久しぶりです。9年振りですね。川島さん、あの時は青い花の髪留めを付けていましたが、今は紫の花なんですね。」
「あら、これ似合ってませんか?」
「いえ。むしろ良く似合ってますよ。あの時川島さんはまだ19歳のピチピチでしたからね。あの時より腰が落ち着いている今なら青より紫ですよ。」
「あらやだ、今もまだピチピチですよ!」
「川島さんはまだギリギリですがピチピチを名乗れて正直羨ましいですな。私は川島さんのインタビューを受けたのが35歳の時。当然今は44歳です。新人な上にアイドル界で言えば老人ですからね。」
「その割にまだ肌は志希とあまり変わらないように見えますけど?」
「速水さん、一ノ瀬家の人間は何故か外見だけは老けません。それは志希も私も同様ですよ。一ノ瀬家からは頭も身体も常識はずれな奴ばかり生まれてしまう。アイツに振り回されている当事者なら身を持ってお分かりの筈だ。」
「ですけど、常識はずれがアメリカ海軍大将にまで昇れるものなのですか?」
「私は4歳でパイロットを志し、本来であればアナポリス海軍兵学校には17歳からしか入れないにもかかわらず、10歳で入り14歳で卒業した変人もいいところな男です。」
「では、そんな変人であるレッシャー提督がオフの日にお酒の供にしているものを早速、披露して頂きましょう!」キッチンを映す
「こんな粗野な男の粗野な料理ではあるが参考になれば幸いです。」腕をまくる
「材料は鶏胸肉3枚卵2個と生姜にんにく、そして白ワイン。片栗粉と小麦粉、小麦粉は正直どのタイプでも大して変わりません。そして重要なのがこのあごだし。他のあごだしではいけません。久原のあごだしを使って下さい。材料からなんとなく察した人もいるかもしれませんが今回のおつまみはシンプルに鶏の唐揚げです。」
「唐揚げですか···。」
「太っちゃうわねぇ···。」
「太らないように調理法を工夫します。これによりアイドルも食べられますし、おつまみはもとより夕食でもなんでしたら朝食昼食でも使えるかなり使い勝手の良い唐揚げができますので是非とも参考にしてもらいたいです。」
「まずは鶏胸肉の皮を剥がして一口大に切ります。久原のあごだし300ml、すりおろしたニンニク3片と生姜30gをすりおろしたもの、白ワイン適量を混ぜたタレに5分程漬けます。酒はこの際リキュール以外なら基本どれでも大丈夫です。」
「リキュールではだめなんですか?」
「以前桃のリキュールを実験で入れてみたことがあります。味は大丈夫でしたが桃の香りがする奇妙な唐揚げになってしまいました。その上大量に作ってしまったのでそれを一人で平らげるという苦行をさせられました。皆さんも私のようなミスはしないで下さい。」苦笑
「レッシャー提督は唐揚げのお供にはどのお酒を勧めますか?」
「シンプルにSUPER DRYでスカッとするという手もありますが、私が勧めるのはコアントローです。ロックでも良いが、私はよくレモン、サイダーで割ったものを愛飲しています。それとどうでも良いことですがコアントローは少佐時代から23年連れ添った相棒です。これは良い酒だ···川島さんは飲んだことがおありで?」コアントローを出す
「いいえ。」
「ではお試しあれ。」コアントローとレモンとサイダーを置く
「では川島さんがコアントローを楽しんでいる内に揚げてしまいましょう。大抵の方は唐揚げを二度揚げすると思います。ですが私は四度揚げします。」
「四度揚げ!?」
「パサパサになりませんか?」
「大丈夫です。一分半揚げて一分冷やす作業を4回繰り返すことでパサパサになるのを防ぎつつ中まで火を通します。まずはタレを捨て、卵を投入し鶏胸肉に馴染ませます。そして小麦粉と片栗粉を1:1で混ぜた粉をつけて揚げます。」油に投入する
「では今の内に宣伝させていただきます。私が統括します『シンデレラプロジェクト』のアイドル達が来月埼玉県さいたま新都心コクーンシティで初ライブします。最後ながら私も出演しますのでお時間のある方は是非いらして下さい。入場料は取りません。ですが気に入った者がいたらそのアイドルのグッズや特典付きCDを買っていただきたい。私のアルバム『Tranquility』も発売予定ですのでどうぞよろしくお願いします。」
「できました。召し上がって下さい。」
「「いただきます!」」
「鶏胸肉なのにちゃんとしっとりしてますね。美味しいです提督!」
「ありがとうございます。通常の醤油だと味が強烈になる場合があります。ですがあごだしを使うことでまろやかになります。強い主張が無いので誰でも食べられますから、酒の供としてのみならず客人をもてなす際もよく作っています。是非作ってみて下さい。」
「いやあ助かった。ありがとうウィリアム。」
「この程度、造作もない。それより報酬は用意したのか?」
「川島君を持って充てる。副司令官として使うと良い。」
「感謝する。」
「それと君の傭兵小日向君と五十嵐君をスカウトの形で書類上シンデレラプロジェクトに置いておいた。頑張ってくれ。それと、一人シンデレラプロジェクトに参入したいと申し込んで来た子がいる。」
「ここに呼べ。」
「もう扉の外で待機してくれている。入ってくれたまえ。」
「失礼します。」ガチャ
「···おい、イマニシ。」今西部長を睨む
「彼女は乙倉悠貴君。君を見てピンと来たらしい。どうだい?受け入れるかね?」
「私は来る者は拒まない。だが念のため今まで同様キルラインに裏を取って貰うが、文句は無いな?」
「無論だとも。じゃあ後はよろしく頼むよ。失礼」退室する
「あの野郎後で覚えてろ···。」不機嫌になる
「あ あの···。」
「乙倉さんだったな。こちらに座りたまえ。」かなり不機嫌
「あの、プロデューサーさん。私、何かまずいことしちゃったでしょうか?」
「別に君は何も悪くない。イマニシを後で締め上げれば済む話だからな。それより乙倉悠貴さん、何故私のところへ?他にも選択肢はあったと思うのだが···。」
「さっき今西部長さんが仰った通りです。先週プロデューサーさんをお見かけした時に、胸に詰まっていた何かが取れた気がしたんです。この人と働きたいなって思ったんです。何でもしますから、どうか私をプロデュースしていただけませんでしょうか?!」頭を下げる
「何でも···わかった。では一つだけ私の要望を聞いて欲しい。」
「はい。何でしょうか?」
「仕事等のどうしようもない場合を除いて、私の傍から離れるな。隣にいてくれ。」
レッシャー大将のウワサ⑫
92年末の地上戦でビグルスを失い1994年に2代目相棒ヨハンナ·"グース"·ブラッドショウ少佐を迎えたが、飛行訓練中に殉職、付き添ったのは前任と違いわずか4年あまりであったらしい。ショートヘア、元気溌剌で生野菜が苦手、当時まだチビだったとはいえレッシャー大将より高身長だったらしい。