前回の続きになります。
それではどうぞ。
「お腹空いちゃったね~! 何か食べない?」
「僕もお腹空いた~」
日菜と汐里の一言で時間もお昼時なので、海の家で休憩する事なった一同。
「あたし焼きそばにしよーっと」
「私はかき氷にします!」
「ジブンは……イカ焼きで!」
日菜、イヴ、麻弥が決まったようだ。
メニューを見ながら、彩が千聖ちゃんは何にする?と訊く。
「私はそうね……(こういうところのご飯、食べた事がないから何にすればいいのか分からないわ……)」
メニューを見ながら、考える千聖。
どれも食べたらお腹が出てしまいそう……けど、お腹は空いたわね……と思いながら。
「私は……ラーメンにするわ。お店の一押しって書いてあるし」
「じゃあ私も同じのにしよっと! ティアちゃんは?」
「そうね……私は……焼きとうもろこしにするわ」
ティアがポツリと言った。
それを聞いたパスパレの5人は、意外な物を頼むんだなーと思ったと同時に渋いなと思った。
「ティアの焼きとうもろこし好きは相変わらずっすね……」
「いいじゃない。好きなんだから……」
「本音はなんすか?」
「強いて言うなら、ユーリが作った焼きとうもろこしが好き」
月灯の問いかけに、真顔で答えるティア。
「あれ? そういえば悠里くんは?」
「汐里くんもいないよー?」
彩と日菜がキョロキョロと辺りを見渡すが、件の悠里と汐里の姿がなかった。
さっきまで居たのに、どこに行ってしまったのだろうか?
「悠里と汐里なら、みんなの飲み物を買いに行ったっすよー」
月灯がみんなにそう言った。
「とりあえずジブンはみんなの分を注文してくるっすね?」
行ってくるっすーと言いながら、月灯は店員に注文をしに行くのだった。
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「皆さん揃いましたね? それじゃあ、いただきましょうか!」
みんなが頼んだ品が届いたので、麻弥の合図で食べる事に。
「このラーメン、具だくさんで美味しそうね。チャーシューに卵、のり……なるとに……めんまも入ってるわ」
「うんっ、けっこう美味しい! 千聖ちゃんも早く食べてみなよ!」
「いただきます。……うん?」
彩に勧められ、早速ラーメンを口にする千聖だが……
「(思ったよりしょっぱい……!)」
想像してた味と違ってしょっぱかった。
そういえば前、彩に付き合ってティアと一緒に学食でラーメンを食べたが、それよりもしょっぱかった……
「どう? 美味しい?」
「ええ、美味しいわ。スープは澄んでいて綺麗だけど、飲んでみるとしっかりした味ね。麺もコシがあって美味しいし。チャーシューも柔らかい」
お店の一押しメニューなだけあるわねと千聖は彩に言った。
「……チサト、食レポみたいになってるわよ」
「あ……! つ、ついいつもの癖で……」
ティアに食レポみたいだと指摘され、つい仕事の時の癖で言ってしまった事に気づく千聖。
「ご飯の感想がお仕事の癖になってるって、改めて考えると千聖ちゃん、凄いよね」
「で、でもラーメンの美味しさは伝わってきたよ!」
日菜と彩がそう言った。
「ごめんなさい、せっかくのオフなのに、ついつい仕事モードになってしまって……」
「千聖ちゃ~ん、今の食レポだけじゃなくって、今日1日ずーっとお仕事モードじゃん」
「そんな事は……あるわね」
日菜の言葉を聞いて、ご尤もだと思った千聖。
「それじゃあチサトさん、レポ風じゃない感想は、いかがですか? 美味しいですか?」
「レポ風じゃない……そうね……」
イヴにそう言われ、レポ風じゃない感想はどうか?と訊かれた千聖。
「えっと……少し、しょっぱいわ」
「……フッ」
千聖がそう言うと、彼女の表情を見て悠里が笑った……気がした。
「まあ、こういう場所の料理は、味付けが少し濃いめっすからね……(さっきの千聖ちゃんの表情を見て、悠里……嬉しそうっすね♪)」
「こういうところのは、あまり食べた事がなくて……美味しいは美味しいのだけど」
「そこは人それぞれっすからね~」
そう言いながら月灯は、悠里が確実に笑っていたのを見逃していなかった。
「じゃあ彩ちゃん! 逆にレポしてみよー!」
「えー!? えっと……」
日菜にレポしてみてと言われ戸惑う彩。
「美味しいです! けっこうしょっぱい……じゃなくて味が濃い? えーと……しっかりした味なので、疲れた体に染みます!」
あと、なるとが可愛いですね~と言いながら、自分なりに食レポをする彩。
「確かに、ピンクと白で可愛いですね♪ アヤさんらしいです!」
「あははっ、けど千聖ちゃんと逆! お仕事モードの方がぎくしゃくしちゃってる!」
「うう~、言わないでよー!」
イヴはともかく、笑いながら言う日菜に対して、じゃあ逆に日菜ちゃんもやってみてよと言う彩。
「えっとー……焼きそば! 具はー、お肉と人参とー……玉葱はるんっ♪ としないから除けてまーす!」
「お味はいかがですか?」
「んー、普通! 美味しーよ」
「あはは……その正直さが、日菜さんらしいです」
苦笑いしながら、日菜らしいと答える麻弥。他の皆も確かにと頷いていた……
そして千聖がオフの日だし、レポはやめてお昼ご飯を食べましょうと言った。
「うん、そうしよう! 日菜ちゃん、玉葱も食べないとだよ?」
「え~。オフだから食べな~い」
「も~!」
そんな彩を見かねた悠里は……
「あのさ、汐里」
「んー? なあにー? おにーちゃん」
「日菜ちゃん、玉葱が食べれないんだって。汐里に食べさせてもらえれば、食べれるかもだってさ」
「ちょっ!?」
日菜の弱点である汐里に何食わぬ顔でそう言った。そして日菜は驚愕な表情。
「あ、あたしやっぱ食べ……」
「はい♪ 日菜ちゃん、あーん♪」
みんなの前での公開処刑だけは避けようとした日菜だが、時すでに遅し。汐里が玉葱をこっちに向けていた。
しかも笑顔で。
「……」
「ひ、日菜ちゃん、固まっちゃった……(や、やっぱり、こういうところ、悠里くんにそっくりだ……)」
「究極の選択をされてる時の人の表情ね……(こ、こういうところも悠里にそっくりね……)」
彩と千聖が日菜を見ながら、そう呟いた。
そして同時に、もし日菜と同じ立場だったら、自分達もあんな表情をしてるんじゃないかと思った。
今も自分の隣で澄まし顔をしながら、美味しそうにかき氷を食べてる悠里を見ながら。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。