[士道]
「てか後書きで???出したけど大丈夫か?」
[???/作者]
「「大丈夫だ、問題ない。」」
[士道(引き気味)]
「不安しかねぇ……。」
―6月28日 水曜日―
[凜祢]
「士道、朝だよ?起きて。」
[士道]
「ん~?……あ、おはよう凜祢。」
凜祢の起床スキルは素晴らしいと思う。目覚ましのアラームより早く起こしに来てくれた。
[凜祢]
「おはよう士道、いい天気だね。」
[士道]
「確かにな。これだけ天気良いと絶対眠くなってくるな。」
[凜祢]
「確かにそうだね。そういえば士道、今日の放課後空いてる?」
[士道]
「今日の放課後……ああ問題ないぞ。」
[凜祢]
「よかった~。それじゃあご飯できてるから先行ってるね。」
[士道]
「了解。」
いつも通り制服に着替える。下に降りてみると何時もと違う光景があった。
[士道]
「あれ、みんないないじゃん。」
[凜祢]
「どうやら四糸乃ちゃんが急に具合悪くなって、琴里ちゃんが病院に連れてったんだけど、真穂さん達も行っちゃったんだよね。」
[士道]
「なるほど、陽牙達は?」
[凜祢]
「陽牙君は四糸乃ちゃんの付き添いで、ルシアさんは十香ちゃんと一緒に学校に行ったよ。」
[士道]
「にしても急に体調不良か。まあ陽牙達がいるなら安心だけどやっぱり心配だな。」
病院というのは恐らくフラクシナスだろう。あそこなら大丈夫だろうし、なんと言ってもイレギュラーと医療の神様がついて行ってるからな。
[凜祢]
「それじゃあご飯持ってくるから待っててね。」
[士道]
「あいよー。」
そしていつも通りのご飯が並べられた。ついでに言うと今日は凜祢と二人きりだ。
[凜祢]
「はいどうぞ。味噌汁も温め直しといたからね。サラダは真穂さん達が作ってくれたよ。」
[士道]
「そうか。それじゃあ頂きます。」
よくよく考えるとみんなが体調不良でバタバタしており、朝食を作ってくれてたにも関わらず自分だけ何もせずに寝ていたのは少し苛立ちを覚える。
[士道]
「うっし、ご馳走様。」
[凜祢]
「あ、これ今日のお弁当ね。今回は私が作ったんだよ。」
[士道]
「お、まじか。てか今回初めてじゃね?何時も真穂とかが作ってたし。」
[凜祢]
「そういえばそうだね。それよりも早く行かないとね。」
[士道]
「確かにそうだな。んじゃ中身は昼に期待しておくよ。」
学校に行く準備をして、玄関から出ようとした時……
[凜祢]
「え……?」
[士道]
「ん?どうした?」
[凜祢]
「ど、どうしよう……鍵無くしちゃったかも……。」
[士道]
「ああ、あの時渡したやつか。」
[凜祢]
「どうしよう……大切な物なのに……っ?!」
凜祢は相当焦ってるようだ。それを落ち着かせる為に士道は凜祢の両肩に手を置く。それに凜祢はビックリするが、少し落ち着いたみたいだ
[士道]
「落ち着け。ほら、これ。」
[凜祢]
「嘘?!これ何処にあったの?!」
士道は凜祢に合鍵を渡す。
[士道]
「洗面所にあったぞ。」
[凜祢]
「よかった……ありがとう。」
[士道]
「気にすんな。にしても珍しいな凜祢が忘れるなんて。」
[凜祢]
「そりゃあ私も人間だからミスはするって。」
[士道]
「それもそうか。それじゃあ鍵閉めておいで。」
[凜祢]
「分かったよ。」
そう言って凜祢は鍵を締めていった。その時に小声で言っていた。
[凜祢]
「これは士道が……私の事を……家族………大切な人だって、認めてくれた証……。だから、絶対失いたく無いし、手放したく無いんだ……。」
その言葉は士道に聞こえていたようだ。
[士道]
「……大切な人、か。」
どうやら士道にも思う所があったらしい。
学校に着くと、陽牙の席は空いていた。恐らくだがまだ四糸乃達の所にいるのだろう。
2時間目が終わる頃に陽牙は来た。容態を聞くと、今は大丈夫らしい。どうやら若干霊力が暴走して、一部凍結状態になったとの事。
そして授業が終わり、弁当も終わり、放課後になった。
[凜祢]
「しーどう?」
[士道]
「お、来たきた。んで、なんか用事か?」
[凜祢]
「えっとね……ちょっとこっちに来て。」
凜祢に誘われ、一旦廊下へ出る。
[凜祢]
「えっとね……その……」
[士道]
「ん?」
[凜祢]
「……デートしない?」
[士道]
「おk。」
[凜祢]
「ええ?!即答?!迷い無く言ったけど本当にいいの?」
[士道]
「当然だろ?断る理由ないし、最近は色々と多忙だったしな。」
[凜祢]
「アルバイトとか?」
[士道]
「んまあ近いな。それじゃあ行こうか。」
[凜祢]
「う、うん。」
凜祢を連れてデートへと誘う。近場でアイスキャンデーが売られていたので、そこで買い、近くの公園で休憩とかをしていた。
士道がアイスを食べている時、凜祢がボソッと呟く。
[凜祢]
「中々難しいなぁ……やっぱり私じゃ駄目なのかな……。」
[士道]
「難しい……ね。」
[凜祢]
「え……もしかして聞こえてた……?」
[士道]
「ああ。てかなんでそんなに焦ってるんだ?いやまあ別に追究するつもりは無いけど、焦ってても何も答えは見つからないぞ。」
[凜祢]
「士道……。」
[士道]
「俺からのアドバイスだ。一旦止まって、見落としがないかを確認したり、他の手段がないかを確認する事だ。もしわからなかったなら俺や陽牙、もしくはルシアちゃん達に相談しな。俺も出来る限りの事はするが、陽牙達ならきっとやってくれるからな。」
最初は表情が沈んでいたが、話を聞いて少しずつ戻ってきた。
[凜祢]
「うん……ちょっとモヤモヤが晴れてすっきりしたみたい。ありがとう、士道。」
[士道]
「おう。それじゃあ帰るか。」
短時間だったが、それなりに楽しいデートだった。
━━夢の中━━
[???]
「私は……どうすればいい……?」
彼女は悩んでいた。これからの事を。
[???]
「彼の言う通り……私は何かを見落としているというのか?精霊の真似事をするだけでは、意味が無いのか……?」
彼の言った言葉で、どうするかを悩んでいた。
[???]
「……いや、まだ決め付けるのは早い。もう少し様子を見て、次の手段を考えなければ……。」
こうして、彼女はまた1つ考えを練ることにした。
「俺は大切な人を失くした。俺はアイツを守る事が出来なかった。」
「アイツ自身がそれを望んだかもしれない。けど、俺はそんなの認めたくなかった。」
「偽りだったとしても、みんなで過ごした思い出は本物だったんだ。」
「だから、俺は諦めたくもなかったし、認めたくもなかった。」
「凜祢を失いたくない気持ちは……お前も同じだろ?」
「お前に全てを……運命を託した。士道。」
前にも聞いた声。声的に男だが、彼はこう告げた。まるでこの後に起きる事を知っているかのように。
[士道]
「そうか……お前だったのか……。」
そこで、士道は決心する。
[士道]
「自分自身のツケは自分でやらねぇとな。」
━━6月29日 木曜日━━
[凜祢]
「士道……起きて……もう朝だよ?」
[士道]
「ん〜?……おお凜祢〜。」
[凜祢]
「おはよう士道。ご飯出来てるから、先に行ってるよ。」
[士道]
「あいよ〜。」
士道は顔を洗い、着替えをして、下に降りる。
[士道]
「あれ、今日もいないのか。」
[凜祢]
「今日みんな用事あるんだって。」
[士道]
「なんか、今までいた人がいないと悲しいな。」
[凜祢]
「そうだね。はい、お味噌汁温め直してるから。」
[士道]
「お、サンキュー。」
いつも通りご飯を食べ、2人で片付けをして、学校に行く。
登校中に士道は思っていた。
[士道]
(多分……あの夢が本当なら……陽牙達の助けは絶対必要だ。あいつらがいないと……何も出来ない気がする。)
士道は夢の中で聞こえた声について考えていた。
━━陽牙side━━
[陽牙]
「よーし。とりあえずこんなもんか。」
場面はかわって、陽牙達は高校の校舎裏にいた。そこには陽牙やルシア達以外に、魁斗や裕成といった教師陣、アクセラレータに美琴、士道の使い魔達がいた。
[魁斗]
「んで、話ってなんだ?」
[陽牙]
「多分わかってると思うが、この天宮市全域に結界が張られてるんだよ。」
[アクセラレータ]
「ああ、あれか。そこそこ頑丈に作られてたな。」
[真穂]
「妾達が調べた所、高さの上限はほぼ無い。地下はかなり深くまであったぞ。」
[裕成]
「ふむふむ、それで?これで終わりな訳ないでしょ?」
[陽牙]
「ああ。恐らくだが、明日辺りに何かが起きると思う。」
[美琴]
「確信は?」
[陽牙]
「とある人物からコピー取ってきてもらったんだが、とりあえず見てくれ。」
そう言って陽牙はみんなに資料を見せる。
[魁斗]
「……成程な。確かに何かが起きそうだな。」
[ルナ]
「とりあえず怪しいと思った人物の行動を見たんだけど、かなり焦ってたわ。表情とかに出てたしね。」
[裕成]
「敵の数は?」
[リー]
「まだ分からない。だけどかなり多いと思う。」
[アクセラレータ]
「でもオメェが全部倒すんだろォ?」
[陽牙]
「まあな。だけど数が分からん内は頼む。」
[カムイ]
「そういえば瀬里奈さんと曲さんは来んの?」
[陽牙]
「いや来ないと思う。来たらきたで大変な事になる。」
[魁斗]
「誰だその瀬里奈って奴と曲って奴。」
[陽牙]
「瀬里奈姉さんは義理の姉で、曲さんはその親友って感じ。」
[美琴]
「アンタの姉って事はかなり強いの?」
[陽牙]
「強いなんてもんじゃねえよ。俺達6人係でようやく瀬里奈姉さんとまともに戦えるレベルよ。曲さんもそれくらいだし。」
[ルシア達以外(引き気味)]
『コイツの家系は戦闘狂なのか……?』
[陽牙]
「それに2人とも結界壊しちゃったし。」
[魁斗(引き気味)]
「陽牙の姉すげえな。」
全員が思っていたことを魁斗が代弁した。
[陽牙]
「んまあとりあえず、明日に備えといてくれ。」
[全員]
「了解。」
[裕成]
「なら、みんな学校に泊まっていいよ。教室余ってるし、寝袋もあるから。」
こうして全員の寝る場所が決まり、現地解散となった。
━━放課後━━
[凜祢]
「おまたせ士道。」
[士道]
「来たか。今日は何処に行くんだ?」
[凜祢]
「士道のお任せプランで。」
[士道]
「うーん……それじゃあ最初は買い物して、その後に俺のお気に入りにでも行くか。」
[凜祢]
「士道のお気に入りの場所か。楽しみ。」
どうやら士道と凜祢はデートに行くようだ。
学校に来るまでの通学路で放課後の予定があるかどうかを聞いたらしく、士道も無いと答えたそうだ。
基本的には至って普通のデート。商店街とかを歩き、何かを買っては食べ、ゲームセンターでクレーンゲームとかをさせたりして雰囲気を出せる様な感じでデートをした。
そして、彼等は士道のお気に入りの場所へと向かっていた。士道達が向かったのは高台公園だった。
[凜祢]
「此処が高台公園なんだ。」
[士道]
「そうだ。ここの景色はいいぞ。」
[凜祢]
「……本当に綺麗だね。町全体を一望できるみたい。」
[士道]
「……。」
士道も景色を見ていたが、自分が思っていたことを言う。
[士道]
「……このまま続けばいいな……。」
[凜祢]
「え……?]
突然の発言に、凜祢は疑問を抱く。
[士道]
「最近さ、変な夢を見るんだよ。」
[凜祢]
「夢……。」
夢という言葉を聞いて、凜祢は考える。
[士道]
「何時もと変わらない日常だったんだけどさ、陽牙達がいない夢を見るんだよ。」
[凜祢]
「……。」
今まで見てた夢を簡単に言う。
[士道]
「今は陽牙達や凜祢がいる。だから俺は1時間でも1分でも1秒でも長く、みんなと居れることを望みたい。」
[凜祢]
「士道……。」
[士道]
「もし、それを妨げる壁みたいなのがあったら陽牙やみんなでそれを壊す。常識なんてもんをひっくり返す。目の前で大切な人を失うのは嫌なんでな。」
[凜祢]
「それが私でも?」
[士道]
「……どういう意味だ?隔てる壁か?それとも失う人か?」
[凜祢]
「もしその両方だったら?」
少し凜祢が不安な顔をする。
[士道]
「どっちも同じだ。例え次元を越えようが、俺達は取り戻しにいくぞ。」
[凜祢]
「信じていいの……?」
[士道]
「ああ。これに関しては断定できる。」
[凜祢]
「……そっか。ありがとう……。」
不安そうな顔をしていた凜祢だったが、すぐに明るくはなった。まだ少し無理をしている感じはしていたそうだが。
そんな事がありながらも、一日が過ぎようとしていた。帰宅後、士道は自分の部屋にいた。
[士道]
「……やっぱり無理してるんかね。」
士道は凜祢の事を思っていた。記憶が混入されている今、現状でどうなるかは大体は把握しきれていた。
この後起きる未来も……
[士道]
「明日もデートしたいって言ってたけど、なんか心境の変化でもあったっぽいな。」
コンコン。
そんな事を言ってると、扉がノックされた。
[琴里]
「入るわよ。」
ノックしていたのは妹の琴里だった。
[士道]
「どうした?精霊の事か?」
[琴里]
「よく分かったわね。今日の分析で奇妙な事が分かったわ。私達が追ってる霊波反応だけど……昨日と今日、ある特定の時間帯にぐっと不安定になったの。その霊波パターンの歪み具合もほぼ一致してる。」
[士道]
「時間帯は?」
[琴里]
「大体16時前後ね。今、その霊波パターンのデータを中心に、令音に詳しく分析して貰ってるんだけど……不思議なのよね。」
[士道]
「……やっぱりか。」
[琴里]
「どういう事かしら。」
[士道]
「大体の状況は把握してる。いや、調べてると同時に変化が起きていってるって感じか。昨日辺りから。」
[琴里]
「何処まで知ってるのよアンタ……まあ、概ねその通りよ。今後も一応は調べて行く予定よ。話はそれだけよ、それじゃお休み。」
[士道]
「おう。おやすみ。」
そう言って琴里は扉を閉め、自室に戻る。
[士道]
「やっぱり確定じゃんか……。」
夢に出てきた司祭の様な女性……それは凜祢である事を確信した。
━━夢の中━━
[???]
「……。」
夢の中で彼女は俯いた表情をしていた。
[???]
「私は……彼の言う言葉を信じて良いのだろうか……?楽園が崩壊するのは分かっている……それでも彼は私と同じ様にしてくれるのか……?私を見つけてくれるのか……?」
彼女は士道に言われた言葉が、ずっと残っていた。
[???]
「私はこの手で彼を……だが……彼は私を……。」
彼女にはまだ迷いがあるみたいだった。殺してしまっては唯一の救いの方法が生み出せないのではないかと考える程だった。
士道に普通の人間には無い力があるのは気付いていた。それは陽牙やルシア達もそうだった。
[???]
「私は……助けを求めて良いのだろうか……?私は……私は……。」
彼女の決断が、この先の未来を変えることになるのは、まだ誰も知らない。
━━6月30日━━
ガチャ。
[凜祢]
「士道起き……てた。」
[士道]
「おう凜祢おはよう。何か今日は早く起きちまった。」
[凜祢]
「早起きの習慣が着いたのかな?とりあえず朝食できてるから降りてきてね。」
[士道]
「おう。」
また同じパターンで朝食を済ませ、学校へと行く。今日は真穂達がいた。
そして、通学路でまたもやデートに誘われ、それを了承した。それからは普通に授業を受けて過ごす。
━━放課後━━
[士道]
「……今日が最後かな?」
[凜祢]
「どうしたの士道?」
[士道]
「いや、何でもない。それより今日は何処に行くんだ?また俺プランか?」
[凜祢]
「今日は行きたい場所があるんだ。」
[士道]
「お、そりゃ楽しみだな。」
そう言われて、士道は凜祢に着いていく。連れてこられた場所は給水塔のような場所だった。
━━給水塔━━
[士道]
「ここか。随分静かな場所だな、何か落ち着くな。」
[凜祢]
「……。」
[士道]
「どうした凜祢、何か言いたいことでもあるんじゃないのか?」
[凜祢]
「……1ついいかな。」
[士道]
「どうぞ。」
一呼吸置いて、凜祢は士道に質問する。
[凜祢]
「士道は……掛け違えたボタンに気づいた時……どうすればいいと思う?」
[士道]
「ボタンか……俺ジャージとかの方が楽だからボタンが付いてる服とか基本的に着ないんだよな。」
[凜祢]
「確かに楽だね。でも、ボタンはね、一度そうなっちゃうと……どれだけ上手く合わせようとしても、そこから外れたままで……どんどん綻びが大きくなっていく。」
[士道]
「そうなったらドンマイとしか言えねぇな。」
[凜祢]
「……だからね、私、こう思うの。一度全部諦めて……また最初からやり直せば良いんじゃないかって。」
[士道]
「……。」
[凜祢]
「あ、ごめんね。今のは忘れて……何でもないの。士道、ちょっと待っててくれる?」
[士道]
「ああ……。」
士道を置いてどこかへ行って行ってしまう。だが士道はそこで異変にいち早く気づく。
[士道]
「……来るな。」
その瞬間、景色が、空が赤くなった。給水塔が何か赤く輝いていた事にもちょっと気付いていたが。そしてそれよりも……
[???]
「……。」
士道の目の前に、夢の中に居た女性が現れた。
[士道]
「あ、どうも司祭さん。自分こう言う者なんですけど……」
[???(引き気味)]
「あ、どうも……。」
士道は目の前の女性に名刺を渡し、女性はそれを受け取る。
[士道]
「まあ冗談はここまでにして、わざわざ君から来てくれるとはね。」
[???]
「……私は貴方と夢を共有していた。」
[士道]
「それは知ってる。だけどな〜夢を見られるのはプライバシーの侵害なんよな。」
[???]
「……貴方の夢は私の物。私の夢は私の物。」
[士道]
「そうかそうかつまり君はジャイアンと同類なのか、困ったぜ。」
こんな状況でも冷静かつギャグを始める2人は何なのだろうか。
[士道]
「とりあえず俺を狙う理由を教えて貰おうか。あ、因みに20文字以内でよろしく。」
[???]
「……それを知る必要は無い。貴方はすぐに全てを忘れるのだから……。」
すると彼女は両手を使い、弾のような物を形成する。
[士道]
「戦闘狂なのか?マジでジャイアンに近いじゃねえか。」
[???]
「さようなら、五河士道。また、あの日常の中に還りなさい。そしてどうか、次こそは幸せな夢を……。」
ドガァァァァァァァン!!!
士道目掛けて放った光の玉は、士道に直撃した……と思ったが━━━
[???]
「私を見た者は、深淵に消えるのよ。」
ふと煙の中から声が聞こえた。士道にとって、何回も聞いた声。なんせ中学ときから一緒にいた奴と同じ声が発せられていたから。
煙が晴れると、その者の姿が現れる。
[士道]
「陽牙!!」
[陽牙]
「またせたなぁ!!」
そう。この世界のイレギュラー、神領陽牙だった。
[???]
「なっ……!?どうやってここに……?私以外にこの凶禍楽園に干渉出来る者がいる筈が……?」
[陽牙]
「お前、気付いてないのか?」
[???]
「どういう事だ……?」
[陽牙]
「どうやら気づいてないっぽいな。一言で言うと、この結界の強度が落ちてるぞ。」
[???]
「なっ?!」
どうやらさらに驚いたらしい。今まで管理していた物に異変があった事気づかなかったから。
[士道]
「どういう事だ?」
[陽牙]
「説明するとな、一様お前も聞いとけ。」
[???]
「……いいだろう。」
こうして陽牙による説明が始まった。簡単に言えば、瀬里奈や曲が結界を破壊した事により、結界全体に亀裂が生じ、脆くなったとのこと。
[士道(引き気味)]
「……やっぱアンタらどうかしてるわ。」
[???]
「ありえない……私の結界がそんなに簡単に!!」
[陽牙]
「有り得ない何て事はねえんだよ。現に俺が此処にいる訳だし。それと━━」
[士道]
「ん?まだあるのか?」
[陽牙]
「ああ、記憶が一部戻ってきたぞ。」
[士道]
「それは本当か?!」
[陽牙]
「勿論。さて、君の正体について話そうじゃないか。『支配者(ルーラー)』さん?」
[ルーラー]
「?!何処でそれを?!」
自分の正体を当てられた事に驚きを隠せない様子。
[陽牙]
「精霊としての識別名『支配者(ルーラー)』。そして君の天使、基この結界の名は『凶禍楽園(エデン)』。始源の精霊の霊力が意志をもった存在。違うかな?」
[ルーラー]
「……そこまで知っているとは。貴方の言っていることに間違いはない。私はこの楽園を管理しなければならない。」
ルーラーはそうして弾を形成する。
[士道]
「ちょっと待ってくれ。1つ聞くけど、俺の記憶に残ってるのは何だ?」
そうすると、ルーラーは攻撃を止める。
[???]
「本来なら、凶禍楽園は貴方の楽園……十香と契りを結んでも、琴里と並び歩く事を選んでも、折紙の傍にいると誓っても、四糸乃との日々を過ごしても、狂三と共に生きる事を決めても良い。貴方の考えている事は、この凶禍楽園では不思議ではない。ここは、永遠の幸福が約束された楽園。どんな夢でも見せてあげる。どんな望みだって叶えてあげる。」
[陽牙]
「つまりこの世界は士道の有り得たかもれない世界を再現してるのか?」
[士道]
「でも俺ルーラーに言われた事1度起きてもないぞ。」
[ルーラー]
「……は?」
その言葉を聞いて、ルーラーはキョトンとしてしまう。
[陽牙]
「んまあしかたねぇよな。多分それは俺が影響してるし。」
[士道]
「そういえば陽牙はイレギュラーだったわ。」
[陽牙/士道]
「「アッハッハッハッハッ。」」
2人が笑っていると、黙っていたルーラーが口を開く。
[ルーラー]
「そうなると……あなたは最初から禁断の果実(しんじつ)に手を差し伸べていた……いや、既に手に入れたという事になる。貴方は知り過ぎた、近付き過ぎた……だから、消さなくてはならない。」
さっきよりも多くの弾幕が形成される。いつ攻撃してもおかしくないようだ。
[士道]
「俺の為に楽園を見せてるってのに俺を殺すって矛盾してね?」
[陽牙]
「仕方ない。この凶禍楽園は士道が死ぬのと同時に時間が戻るからな。つまりニューゲームって事だ。」
[士道(引き気味)]
「えぇ……俺そういうの嫌なんだけど。てか楽園とか言うならまず俺を殺すとかそういう概念を消してからにして欲しんだけど。」
[ルーラー]
「五河士道が……否定するの?この楽園を……凶禍楽園を……?」
[士道]
「こんな真っ赤な空嫌だわ。」
その言葉を聞いて、ルーラーは攻撃を辞める。
[ルーラー]
「……この世界が誰にも望まれないと言うのなら……凶禍楽園はもう、その役割を成さない……。」
ゴゴゴゴゴッ……!!
[陽牙]
「わ〜地震だ〜(棒)」
[ルーラー]
「楽園が━━凶禍楽園が、啼いている……このまま行けば、この世界は━━間も無く『死』を迎える……。」
[士道]
「つまり終わりって事か。」
[ルーラー]
「……終わりの時は迫っている……もう一度、よく考えて……?それでもあなたが、この世界を否定するというなら……私を━━殺しにいらっしゃい……凶禍楽園が『死』を迎えるその前に━━」
空間が激しく揺れ、景色が元の姿へと変わって行く。同時にルーラーは何処かへと行ってしまった。
[士道]
「……戻ったのか?」
[陽牙]
「戻ったかは怪しいぞ。ほれ。」
陽牙が指を指した方向には新天宮タワーがあった。だが今まで見ていた物とはまるで違う物だった。禍々しく、まるでタワーの本性が現れたようだった。それを見た2人は……
[士道/陽牙]
「「気持ち悪っ!!」」
っと述べた。そこで士道は視線を別のに移す。
[士道]
「これは……俺の家の鍵か?凜祢に渡したヤツと同じだ。」
[陽牙]
「さて、黒幕が誰かお互いに分かってるだろ?ちょっと鍵貸して。」
[士道]
「お、おう。」
士道は陽牙に鍵を貸す。すると陽牙は詠唱をして、鍵に何かを付与する。
[士道]
「何したんだ?」
[陽牙]
「GPS機能付けさせてもらった。」
[士道(引き気味)]
「人の鍵に何してるだよ……まあ理由があるんだろ?」
[陽牙]
「YES。でも士道も薄々気づいてるんじゃないのか?」
[士道]
「まあな。丁度いいし陽牙に話しておくか。」
そうして、士道は陽牙に見てきた夢について話す。
[陽牙]
「……やっぱりそうなったか。まあ原因は俺なんだけどさ。」
[士道]
「んで、この後の行動は?」
[陽牙]
「とりあえずあのタワーに行って、その鍵をアイツに渡す。んでその後は━━」
[琴里]
「士道っ!!」
声が聞こえ、振り向くと琴里がいた。それ以外にもメンバーがいた。
[士道]
「おー琴里、それにみんなも。」
[琴里]
「このアホ兄!天宮市全体の様子がおかしくなったと思ったらアンタ達がいなくなるんだから!」
[十香]
「シドー!!ヨーガ!!無事だったか!!」
[士道/陽牙]
「「大丈夫だ、問題ない。」」
[狂三]
「まあ貴方たちが無事じゃない事が想像できませんわね。」
[士道]
「おっす狂三。」
[陽牙]
「さて、無駄話はここまでにしてさっさとカチコミにでも行こうか。
新天宮タワーへ。」
どうも皆さんこんにちは作者です。次回で凜祢編最後です。
[作者]
「ここまでに長かった〜。」
[陽牙]
「あともうちょいだ頑張れ。」
[作者]
「そういえば中国版のパニグレでSルシア取れなかったの残念。だけど氷ルシアは確定まで引いて出したぞい。」
[陽牙]
「Sルシアは日本版で持ってるんだっけ?」
[作者]
「うん。リリース当初に引いた。出来れば中国版でも取りたかったんだよな。そっちはルナ持ってるから姉妹パーティー完成したんだけど残念。」
[ルシア]
「まあ次のガチャで頑張りましょう。」