転生した男がイレギュラーとして過ごすお話し。   作:神領千鶴

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皆さんこんにちは作者です。今回から2期の八舞編に入ります。多分ですが、八舞編短くなるかもしれません。許してください。






第13話

カリカリカリカリ……バキッ!!

 

季節は夏、教室の殆どの生徒は半袖のワイシャツを来ており、授業……否、テストに取り組んでいた。

 

カリカリカリカリ……バキッ!!

 

[士道]

「うるせぇな……。」

 

特に十香にとって初めてのテストである為教えるのに苦労した(主に士道が。)士道だけでは無く、魁斗や裕成なども加わり、みんなでテスト勉強をしていた。

 

カリカリカリカリ……バキッ!!

 

そして、全ての教科が終えて、プリントを回収しようとしている所だった。

 

[ルシア]

「終わった~!!」

 

[十香]

「きなこパンきなこパンきなこパンきなこパンきなこパンきなこパン!!」

 

十香のきなこパン好きには驚く。士道が十香にテストを頑張った褒美としてきなこパンを作ると言ったらすごい勢いで頑張っていた。

 

[士道]

「そういえばさ、テスト中うるさくなかった?」

 

[アン]

「おそらくあれでしょう。」

 

アンに指さされた方を見る。そこには陽牙がいた。

 

[陽牙]

「テスト数十年ぶりにやったかけど……すげえムカつくな。」

 

陽牙の机には、数々の鉛筆やらシャーペンが真っ二つに折られていた。

 

[ルシア]

「仕方ない仕方ない。でも成績は別に悪くないんだから。」

 

[カムイ]

「陽牙授業中寝てる割には点数良いからな。」

 

[リー]

「ムカつくよな。」

 

[ルナ]

「〇ねばいいのに。」

 

[ルシア]

「我が妹よ、何処でその言葉を覚えた……。」

 

[ルナ]

「流石に30超えれば知ってるわよ……。」

 

[リーフ]

「でもそのままでいいのアレ。」

 

[陽牙]

「俺はやっぱり死んだほうがいいのかな一度死んで二回目の人生を過ごすことになってるけどやっぱりみんなからは俺は必要ない子なんだこうなったらどうやってみんなにバレずに静かに穏便に自殺できるかを考えないといやでもその前にまずその自殺の種類を数えてその中から━━」

 

[士道(引き気味)]

「メンヘラ過ぎでしょ……。」

 

[凜祢(引き気味)]

「そろそろ止めないとまずいんじゃないの?」

 

[ルシア]

「よし、こうなったら……」

 

ルシアは陽牙の傍まで行き、姿勢を低くする。

 

[ルシア]

「ルナが『お兄ちゃん』って呼んでくれるって。」

 

[ルナ]

「ちょっ?!」

 

[陽牙]

「マジで⁈」

 

[みんな]

『あ、元に戻った。』

 

[ルナ]

「……///」

 

[陽牙]

「さあ我が妹よ!!私に抱き着くがいい!!」

 

[ルシア]

「それはダメ!!」ガシッ!!

 

[リー]

「イチャつくのはいいけど、修学旅行の準備は出来てるのか?」

 

[陽牙]

「出来てるぞ。水着以外。」

 

[士道]

「いや早いな。てか水着以外ってなんだよ。」

 

[陽牙]

「プールの時とは別ので行こうかと思てるんよ。」

 

[凜祢]

「私は初めてだな~修学旅行。」

 

[珠恵]

「はいはーい、皆さん注目でぇす。今回の修学旅行の部屋割りと飛行機の席順を決めたいのですが、その前に連絡しておきたい事がありまぁす。」

 

[カムイ]

「場所でも変わったんですか?」

 

[珠恵]

「えーと……確か、或美島という場所に決まりました。」

 

[陽牙]

「何処だそこ……。」

 

少なくとも陽牙達が過ごしていた時にそんな島は無かった。本来なら天宮市という場所も存在しないのだから。

 

こうして考えていると、本当に自分がアニメやゲームの世界にいるのだと改めて実感が持てる。

 

[ルシア]

「先生、部屋割りって自由ですか?」

 

[珠恵]

「基本的に自由ですけど、流石に男女は分けてくださいね。」

 

[ルシア]

「チッ……ボソッ」

 

[陽牙]

「こら舌打ちしないの。」

 

[士道]

「部屋割りか……慎重に考えないと。」

 

[凜祢]

「どうして?」

 

[士道]

「そういえば凜祢は知らないのか。実はだな……」

 

士道は凜祢に話した。その内容は、無論折紙の事である。以前士道の家にベランダからお見舞いという事で侵入してきて挙句の果てにほぼ全裸(下着は着ていた)の事を話していた。

 

[凜祢]

「あはは……確かにそれだと慎重に考えないとね。」

 

[陽牙]

「さて、どうするか。やっぱり島行くなら遊び道具くらい持っていこうかな。遊ぶなら全力で遊ばねえと。」

 

[士道]

「まあ……確かにそうだな。」

 

[カムイ]

「それじゃあみんなで放課後お菓子やらなんやら買いに行こうぜ!!」

 

[全員]

『賛成!!。』

 

 

 

 

 

━━放課後━━

 

[士道]

「色々と買う物が多いな。」

 

[陽牙]

「やっぱりお菓子は基本だな。」

 

[ルナ]

「アンタらもう少しは休むことをしなさいよ。」

 

陽牙達は放課後までに必要な物を考えていた。ルナの言い分はわかる。修学旅行だから無理して遊ぶ必要はない。…と思う。そんな事を思いながら歩いていると、

 

[瀬里奈]

「やっほ~陽牙!!」

 

[陽牙]

「あ、瀬里奈。」

 

[全員]

(ん?呼び捨て?)

 

[陽牙]

「てか瀬里奈、仕事中じゃないの?」

 

[瀬里奈]

「うちら有給消化しないといけなくてさ、1か月以上余ってるんだよ。」

 

[陽牙]

「余りすぎだろ。」

 

[瀬里奈]

「あ、みんなもいるじゃん。」

 

[ルシア]

「そういえばヨー君、いつの間に瀬里奈さんの事を呼び捨てにしたの?」

 

[陽牙]

「あ~それか。ほら、俺がリーフと瀬里奈に襲われたことあったじゃん?その時に強制的に呼び捨てにされた。」

 

[瀬里奈]

「気にしちゃだめだぞ。それよりみんな集まって何してるの?」

 

[陽牙]

「修学旅行の準備だよ。そのためにお菓子やらなんやらいろいろ買いに行ってるって感じ。」

 

[瀬里奈]

「修学旅行……だと?!」

 

[陽牙]

「そうだけど?」

 

[瀬里奈]

「よし、私も行く。これは決定事項。」

 

[陽牙]

「あ、ハイ。」

 

[士道]

「でもどうやって行くんですか?なんか沖縄から或美島になったんですよ。」

 

[瀬里奈]

「或美島?初めて聞く島だね。まあ適当に行くよ。」

 

[陽牙]

「まあバレない程度にしてくれ。」

 

[瀬里奈]

「わかった。ああそれと、多分あんた達の行き先嵐かもよ。」

 

[全員]

「マジで?!」

 

[瀬里奈]

「うん。この前望月先生と永野先生に見せてもらったけど、なんか動き方が変なんだよね。ほら。」

 

瀬里奈にその台風の図の動きを見せてもらった。

 

[陽牙]

「マジで動きおかしいじゃん。等々空でもベイブレードされるようになったのか。」

 

[リー]

「また懐かしいものを……。」

 

[瀬里奈]

「台風って確かある程度は西から東に掛けて進むじゃん?けど、これ北に進んで南に戻ってを繰り返してるからさ、私はこれが精霊だと思うんだよ。」

 

[アン]

「確かにあり得ますね。今まで能力が被ったことがありませんし。」

 

[陽牙]

「まあ精霊だとしても、流石に喧嘩は吹っ掛けないでしょてか吹っ掛けないでほしい。後が怖いし。」

 

[全員]

『あ~確かに。』

 

妙に納得してしまうみんな。事実そうである。

 

[???]

「そろそろ喋っていいか?」

 

[瀬里奈]

「あ、ごめん忘れてた。」

 

[陽牙]

「あ、2B。」

 

[2B]

「久しぶり陽牙。」

 

[瀬里奈]

「え、知り合い?」

 

[陽牙]

「2年前くらいにパルクールしてたら会った。てかA2と9Sは?」

 

[2B]

「今は依頼をこなしてるから私だけよ。」

 

[ルシア]

「ねえヨー君、この人達は?」

 

[2B]

「みんなは初めましてだね。私の名前は2B。名前の通り人間じゃなくてアンドロイドよ。」

 

2Bの自己紹介を聞いて驚くみんな。アンドロイドが存在してるとは思わなかったという事だろう。2Bの自己紹介が終わり、他のみんなも自己紹介をする。

 

[2B]

「さっきの精霊の件だけど、私達のほうで飛行機用意しようか?」

 

[瀬里奈]

「それは助かるわ。お願いね。」

 

[陽牙]

「それじゃあ2B、3人の事頼むわ。」

 

[2B]

「了解した。」

 

[全員]

(嫌な予感がする……。)

 

全員がそう思いながらも、一時解散となった。

 

 

 

 

 

 

 

━━家━━

 

[ルシア]

「ねえヨー君、修学旅行の水着これにしてほしいんだけど。」

 

[陽牙]

「これ?どんな水着なんだ?」

 

[ルシア]

「それは当日のお·た·の·し·み♡」

 

[陽牙]

「お、おうわかった。」

 

こうして、陽牙は恥ずかしがる姿を待ち望んでいるルシアの顔を見ることはなかった。

 

 

 

 

 

そして、旅行当日。

 

 

[陽牙]

「飛行機か……俺中退だから初めてだな。」

 

[士道]

「俺も初めてだな。」

 

[陽牙]

「それでさ……」

 

[ルシア]

「〜〜♪」

 

[陽牙]

「何時まで座ってるんだ?流石に脚痛いんだけど。」

 

ルシアは陽牙の上から座っている。

 

[ルシア]

「いいじゃん別に。あ、そういえばパニグレやんないの?」

 

どうやらこの世界にもパニシンググレイレイヴンというものがあるらしい。数回程この容姿と似てるねと言われたが、このキャラが好きだからという理由で全ての乗り切っている。

 

[陽牙]

「あ、忘れてた。今回はバベルの塔か。めんどくせえんだよな。」

 

[士道]

「パニグレなら俺も最近入れたぞ。」

 

[陽牙]

「マジで?」

 

[凜祢]

「私も入れたよ。」

 

[士道]

「凜祢も入れたのか。」

 

[凜祢]

「うん。てゆうか本当にこのキャラとみんなそっくりだね。」

 

[陽牙]

「まあお前らにしか言ってないけど、生まれつきこれだからな。俺を除いて。」

 

[ルナ]

「一様自分で言うのもアレだけど、私達かなりやり込んでるから分からないことがあったら教えてね。1番は陽牙だけど。」

 

[士道]

「助かる。」

 

 

 

こうして、何時ものメンツ達によるパニグレが始まった。途中こんな事があったりした。

 

 

[殿町]

「お前らパニグレやってんじゃん!!」

 

[士道]

「殿町もやってんのか?」

 

[殿町]

「勿論だとも!!それに最近ようやくレベルが50行ったのさ!!」

 

[士道]

「へ〜。それ日本版か?」

 

[殿町]

「当然!!日本版しかないからな!!」

 

[士道]

「そうか。まあ頑張ってくれ。」

 

[殿町]

「おうとも!!」

 

そう言い殿町は去っていく。

 

[士道]

「あいつ知らないのか。海外版がある事。」

 

そう、殿町がやっているのは日本版。対して士道達がやっているのは中国版である。陽牙はその両方をやっている。

 

[凜祢]

「まあ仕方ないんじゃない?あ、ルナさん、これどのガチャ引けばいいの?」

 

[ルナ]

「これは……迷うね。意識何持ってるの?」

 

[凜祢]

「私はバートンが4枚だね。あとはハンナが2枚。」

 

[ルナ]

「だったら紅ルシアの方がいいわよ。バートンは物理攻撃強化だし、紅ルシアは物理100%だからね。」

 

[凜祢]

「ありがとう!!」

 

[士道]

「う〜ん……どうするか。」

 

[アン]

「どうしたんですか?」

 

[士道]

「いや、俺ハンナ4枚なんだけど、このガチャ引いていいのかなって。」

 

[アン]

「ハンナ4枚だったら自分の好きな方でいいと思いますよ。ハンナのセットは他のキャラにも使われますしね。私だったら氷ルシアを選びますね。」

 

[士道]

「なんでだ?」

 

[アン]

「氷ルシアは紅ルシアと違って属性が変わるためには3チェインしてゲージを貯める必要があるんですよ。それを楽にしてくれるのがハンナの4枚セットなんですの。」

 

[士道]

「ほえ〜。だったら氷ルシアの方にするか。」

 

[凜祢]

「やった出た!!」

 

[士道]

「俺も出たぞ!!」

 

[リーフ]

「良かったですね。」

 

[殿町]

「何が出たんだ?!」

 

[凜祢]

「私は紅ルシア。」

 

[殿町]

「何?!」

 

[士道]

「同じく。」

 

[殿町]

「くっそー!!俺なんてまだ出てないのに〜!!。」

 

泣きながら帰っていく殿町。

 

[士道]

「ふうバレなかったぜ。」

 

[凜祢]

「そういえばさ、みんなレベル幾つくらいなの?」

 

[ルシア]

「92。」

 

[ルナ]

「90。」

 

[アン]

「87です。」

 

[カムイ/リー]

「「85。」」

 

[リーフ]

「88。」

 

[陽牙]

「……ポチポチ。」

 

[士道]

「めっちゃ集中してる。陽牙のレベル幾つなんだ?」

 

[ルシア]

「112。」

 

[士道/凜祢]

「「やり過ぎでしょ??!!」」

 

[陽牙]

「ふい〜終わった〜。」

 

[ルシア]

「お疲れ様。どうだった?」

 

[陽牙]

「ルナ強い。ギリノーダメ行けたけど。」

 

[士道]

「なあ陽牙、ちょっとパーティとかプレイ見せてくんね?」

 

[陽牙]

「おういいぞ。」

 

その言葉を聞き、士道達以外もぞろぞろとやってくる。

 

[生徒1]

「私にも見せて!!」

 

[生徒2]

「俺にも!!」

 

[陽牙]

「結構多いな。それじゃあちょっと待ってろ。」

 

陽牙はカバンからディスプレイを取り出し、ケーブルでスマホと接続し画面を移す。そしてコントローラーを持つ。

 

[陽牙]

「んで、どれみたいんだ?」

 

[士道]

「んじゃガブリエルの超速演算(オーバースピード)で。」

 

[殿町]

「おいおい士道、パニグレにそんなイベントはないぞ?」

 

[士道]

「そりゃ殿町がやってるのは日本版だからな。俺達は中国版、つまり本家をやってるんだ。」

 

[殿町]

「なん……だと……。」

 

その場にガクッと倒れる殿町。それを放っておいてプレイする。

 

[士道]

「すげえ……殆どのキャラが7000超えてたり8000行ってたりしてる。」

 

[陽牙]

「そりゃあお前達とはやってる時間が違うからな。ガブリエルだったらこのパーティーで行くか。」

 

[凜祢]

「紅ルシアと氷ルシアとルナって、全部姉妹じゃん。」

 

[陽牙]

「因みに1番使ってるパーティーなんだよな。」

 

こうして、超速演算が始まった。プレイしながらも他の人の質問に答えたりしていた。

 

途中写真を撮りに来ていた人がいたが、集中していた為気付かなかった。

 

 

 

そして飛行機は無事に或美島に到着。それまで陽牙達は魅せプしたり、バベルの塔見せたりしていた。

 

[陽牙]

「流石に連続でルナ戦するとは思わなかったぜ。」

 

[カムイ]

「その割にはノーダメだったけどな。」

 

[十香]

「よーし!みんな!早く行くのだ!」

 

そう言っていると、突然シャッターを切る音と同時にフラッシュが出る。

 

[陽牙]

「ん?」

 

[エレン]

「失敬、クロストラベルから派遣されて参りました随行カメラマンのエレン・メイザースと申します。今日より三日間、皆さんの旅行記録を付けさせて頂きます。無遠慮な撮影、申し訳ありません。気分を害された様でしたら謝罪させて頂きます。」

 

そこに居たのは、金髪の外国人女性だった。

 

[陽牙]

「別に構わんぞ。(アレコイツって確か……。)」

 

[エレン]

「お邪魔しました。では。」

 

立ち去っていくカメラマンエレン。その後ろ姿を見ていた陽牙は凄い怪しんでいた。

 

[陽牙]

(最強(笑)の魔術師だっけ?なんか前に見せてもらった写真に似てるな。)

 

[士道]

「あ!待て十香!!」

 

[十香]

「むぅ、しかし誰かに見られている気がするのだ!」

 

士道の声が聞こえる方を見ると、十香が旅館とは別の方向へ向かって行っていた。

 

[陽牙]

「何やってるんだアイツ?」

 

[ルシア]

「早く追いかけないと!!」

 

ルシアに言われ、十香を追いかける事に。

 

[瀬里奈]

「旅館ってそっち側なのかな?」

 

瀬里奈達も既に着いていて、追いかける形になった。

 

[士道]

「十香、勝手にどっか行っちゃダメだぞ?」

 

[十香]

「す、すまないのだ。」

 

[瀬里奈]

「アレ、旅館ないじゃん。」

 

[陽牙]

「もう着いてたんだ。てか何で着いてきたの?」

 

[瀬里奈]

「いや〜みんながいってたから着いてきちゃった。」

 

[陽牙]

「そりゃあ俺達が悪いな。」

 

その後は、A2と9Sの自己紹介を軽くする。それが終わり、来た道を帰ろうとした時

 

ゴロゴロゴロ……。

 

[A2]

「ん?」

 

[9S]

「空です!!」

 

[全員]

「Oh……。」

 

2人を除いて全員が感心してしまった。言われた通りに見上げると、空の色が急に黒くなり、嵐レベルの強風が吹いていて、ゴミやらなんやらが飛んでいた。

 

[瀬里奈]

「やっぱり嵐だったか〜。」

 

[陽牙]

「て事は精霊の可能性高いな。急にこんな天気になるなんて有り得ねえし。」

 

[ルシア]

「っ?!あれ!!」

 

指を指した方向を見ると、何か人のような影が2人。その影同士が戦っている様な気がする。

 

[士道]

「どうやって止めるか……声を掛けるか?」

 

だが周りは嵐によって強い音が鳴っている。まず声で止めるのは不可能。だが近くに行くにしても、お互いがぶつかり合い、しかも雷鳴を轟かせる様なレベルで激しく戦っている様にも見え、それも不可能となった。

 

[陽牙]

「無理ゲーじゃね?」

 

[ルナ]

「私がやろうか?」

 

[陽牙]

「ルナがやったらあの二人が海落ちるでしょ。」

 

[ルナ]

「確かに!!」

 

[全員]

(そこは否定しようよ……。)

 

[陽牙]

「こうなったらコアパッシブ使うか。」

 

ここでまさかのゲーム用語。だが紅桜を引き抜いているという事は本気なのだろう。

 

[陽牙]

『遅い。』

 

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!!

 

5回に渡り剣撃の光が出現して、2つの影の方へ飛んでいく。

 

[???]

「なっ?!」

 

[???]

「驚愕?!今のは一体……。」

 

2つの影は剣撃が飛んできた方向を見る。ここでようやく陽牙達の存在に気が付く。

 

[???]

「人間……だと?我等が戦場に足を踏み入れるとは何者だ?」

 

[陽牙]

「嵐が起きてこっちが迷惑してたんだよ。んで、アンタらが起こしたのか?」

 

[???]

「正解。その途中で貴方たちが現れました。」

 

どうやら陽牙達が思っていた事が的中したようだ。

 

[???]

「だが、我等の神聖なる決闘に横槍を入れるとは、貴様等、一体どういう了見だ?答えによっては我が漆黒の魔槍(シュトゥルム・ランチェ)が貴様を貫く事になるぞ。」

 

[全員]

(厨二病だコイツ!!)

 

全員が同じ事を思っていた。また面倒臭い奴と当たってしまったと内心思っているみんなであった。

 

[陽牙]

「まあ厨二病云々は置いておいて……え〜と双子なのかな?そっちの落ち着いてる方の名前は?」

 

[夕弦]

「肯定。私の名前は八舞夕弦で、隣が八舞耶倶矢です。」

 

向こうが自己紹介したということで、こちら側も簡単に自己紹介をする。

 

[陽牙]

「それで2人とも、勝負は一旦やめにしないか?俺達も何で戦ってるか分からないし。」

 

[耶倶矢]

「人間が我等の決闘を止めると?やはり邪魔するだけの存在か!ならば我が颶風を司りしを貫きし影の邪槍(シャッテンランツェ)で滅ぼしてくれようぞ!」

 

[陽牙]

「おい名前違うぞ。」

 

[耶倶矢]

「う、うっさいし!!」

 

[陽牙]

「まあどっちでもいいけど、俺達は静かに決めて欲しいんだよ。もし言う事を聞かないならこっちもそれ相応の対応を取らせてもらうけどいいのかな?」

 

[耶倶矢]

「フッ、構わんぞ。我等の決闘を止めて見せよ!!」

 

そう言って耶倶矢だけが乗り気だった。一瞬で間合いを詰めようとした時

 

[凜祢]

「凶禍楽園。」

 

凜祢が天使を発動させ、一定距離の空間を作る。以前天使を改造した時に、少しだけ残しておいた能力だ。

 

[夕弦]

「驚愕。貴方も精霊なのですか。」

 

[凜祢]

「そうなの。あ、因みにこの空間では私がルールだから無駄なことはしない方がいいよ。」

 

[耶倶矢]

「何それチートじゃん!!」

 

ご最もである。言うなれば私が法律だと言ってること同じだもん。

 

[凜祢]

「それじゃあ言う事聞いてくれるかな?」

 

[耶倶矢/夕弦]

「「あ、ハイ。」」

 

夕弦は喋り方が変わっているが気にしないでおこう。こうして、嵐の騒動は無事?に終わった。

 

 

 

[陽牙]

「さて、さっさと帰らないと。先生たちが心配しちゃうな。」

 

[夕弦]

「謝罪。その件に関しては本当に申し訳ありません。聞いてみた所、あなた達はその修学旅行に来ていたのですね?」

 

[士道]

「そうだ。まあ流石に旅行先に精霊が出るのは予想外だったけどな。」

 

[耶倶矢]

「私も他の精霊に会うなんて思わなかったわよ。それに規格外な人間もいるし。」

 

[十香]

「それで、この2人はどうするのだ?」

 

[陽牙]

「とりまあの先生方に電話するか。普通に正面から言った他の奴らに怪しまれそうだし。あ、服装は替えてな。」

 

[耶倶矢]

「了解だ大佐!!任務を続行する!!」

 

[陽牙]

「俺は大佐じゃないんだがな……。」

 

耶倶矢と夕弦の服装が、霊装から制服になる。

 

[凜祢]

「それじゃあ耶倶矢さん、カロリーメイトあげる。」

 

[耶倶矢]

「ありがとうえ~と凜祢さん。」

 

[凜祢]

「凜祢でいいよ。」

 

[陽牙]

「連絡してきたから今から行くぞ。……変な行動は起こすなよ?」

 

[耶倶矢]

「くくく……我がその様な失敗をするとでも思うのか?」

 

[全員]

「絶対する。」

 

[耶倶矢]

「え?!ちょみんなひどくない?!」

 

[カムイ]

「これから先行く資料館で『これが……我の求め力か!!』とか言うんじゃないのか?」

 

[耶倶矢]

「ギクッ!?」

 

[夕弦]

「嘲笑。ぷぷぷ……。」

 

[耶倶矢]

「わ、笑うなし!!」

 

[陽牙]

「まあ安心しろ。士道も昔は厨二病だったからな。」

 

[士道(ガビーン)]

「やめてええええええええええ??!!」

 

ここで士道の黒歴史を暴露。士道にとっては最悪だが、耶倶矢からしたら救いの手でもある。

 

[耶倶矢]

「フッ……我が同胞よ。これからよろしく頼むぞ。」

 

[士道]

「あ、ああよろしく。」

 

自己紹介(笑)を終了し、全員で資料館へ行く。

 

それから数分後……

 

[魁斗]

「え~訳あって編入することになった奴らだ。あとそこの四人はただの旅行客だから安心しろ。」

 

資料館に着き、入口へ入ろうとした時、周りの生徒(特に折紙)からの視線が痛かった。

 

[令音]

「……すまないが、来なかった人達は来てくれないだろうか?色々と注意事項を言い忘れているのでな。」

 

[陽牙]

「あ~い。」

 

[令音]

「……それと……君達も出来るだけ来てくれないだろうか?事情はこちらでも察してはいる。」

 

[瀬里奈]

「あ~い。」

 

[2B]

(義理とはいえやっぱり姉。)

 

その光景を見ていた2B、否他の人たちも同じことを思っていた。

 

 

 

 

[令音]

「……お疲れ様。」

 

[陽牙]

「瀬里奈が言ってたことが本当になるなんて思わなかったぜ。」

 

[令音]

「……ふむ、君の姉さんはこうなることを予想していたのかね。」

 

[陽牙]

「そうっすね。」

 

令音の部屋は事務室。そこで遅刻組は話をしていた。

 

[リー]

「んで、お前らはなんで決闘なんかしてたんだ?」

 

[耶倶矢]

「ああ言ってなかったのか。我等は元々八舞という一人の精霊だったのだ。」

 

[夕弦]

「首肯。ですが、幾度目の現界の時か、八舞は二つに分かれてしまったのです。」

 

[陽牙]

「へ~。」

 

[カムイ]

「んで、戦ってた理由は?」

 

[夕弦]

「説明。二つに分かれた夕弦達ですが、やがて一つに戻る事が分かったのです。『知っていた』という方が正しいでしょうか。夕弦達は存在が分かれた瞬間から自分の身体がどうなるか理解していたのです。しかし、もう本来の八舞の人格は失われてしまっています。つまりその際、八舞の主人格となれるのはどちらか片方のみなのです。」

 

[耶倶矢]

「ちなみに我等が闘争は永きに渡る。そう、現段階で99戦を終えている。」

 

[士道]

「やり過ぎだな。」

 

[夕弦]

「訂正。戦っていると言っても、殴り合いばかりをしている訳ではありません。駆けっこ、けん玉、大食い等、勝負の方法は多岐に渡ります。」

 

[凜祢]

「平和だね。」

 

[耶倶矢]

「ちなみに戦績は25勝25敗49分け。丁度100戦目にあたるこの決闘の勝者が真の八舞となる筈だったのだ。それなのに!」

 

ギロッ!!と睨む耶倶矢。向けた先は

 

[陽牙]

「後悔もしてないし反省もしてない。」

 

陽牙がいた。

 

[士道]

「旅行先でいきなり中止になったら1番嫌だからな。それに喧嘩起こすまでもないだろ?」

 

[耶倶矢]

「我等にとっては1番重要な事なのだ!!」

 

[夕弦]

「同意。何時かは訪れる運命なのですから。だから、あまり邪魔だけはしないで欲しいのです。」

 

[令音]

「……ふむ、どうしたものか……。」

 

そんな事を考えてると、A2が2人の前に立つ。

 

[A2]

「それは2人が望んでいることなの?」

 

[耶倶矢]

「ぬ?」

 

[夕弦]

「質問。貴方は?」

 

[A2]

「生徒の付き添いよ。んで、それは2人が望んでいることなの?」

 

その言葉に2人とほぼ全員が疑問を浮かべる。だが1部の人にはわかっているようだ。

 

[A2]

「まあ簡単に言うと、あんた達がどんな方法で勝者と敗者決めようが、その敗者の事を殺せるの?」

 

[全員]

「?!」

 

A2の残酷な発言で、みんなが驚く。

 

[A2]

「あんた達がどれだけ長く戦っているかは知らない。けど、今自分達がやっている事は家族を殺す事と同じだぞ?思い出を壊すのと同じ事だぞ?」

 

[夕弦]

「……。」

 

[A2]

「あんた達に人殺しなんて事出来るの?自分の家族を殺し、その罪を背負って堂々と生きる事なんて出来るの?」

 

[耶倶矢]

「それは……。」

 

[A2]

「出来ないでしょ?殺人をやった事がないような奴がどうやって殺すの?」

 

2人は黙ったまま考え、顔を俯かせる。考えている内に、二人の頬から涙があふれていた。

 

[A2]

「正直に話してみなさい。精霊とは言え2人は学生と同じくらいでしょ?殺人なんかでその手を染めちゃダメよ。」

 

[耶倶矢]

「夕弦……私…死にたくない……夕弦も殺したくないよ……。」

 

[夕弦]

「応答……夕弦もです……私も耶倶矢を殺したくありません……一緒に生きていたいです……。」

 

2人は本心を露にして、お互いに謝りながら泣いた。

 

 

 

 

 

 

数分前……

 

[陽牙]

「大丈夫か?」

 

[耶倶矢]

「うん……ありがとう。」

 

[夕弦]

「感謝。貴方たちがいなかったら、私達は愚かな事を続けていたでしょう。」

 

2人の表情は先程まで暗かったが、全て吐き出したことにより明るくなった。そしてそれを見守っていた人達も明るくなった。ルシアだけは凄い睨んできた。

 

[十香]

「ヨーガ、そろそろいいのではないのか?」

 

[陽牙]

「そうだな。それじゃあ2人とも、本来の目的を果たすぞ。」

 

[夕弦]

「質問。目的とは?」

 

[陽牙]

「霊力の封印。」

 

[耶倶矢]

「それで何が変わるの?」

 

[陽牙]

「普通に過ごせる。決闘なんて事しなくて済む。」

 

[耶倶矢]

「ええ?!そんな事出来るの?!」

 

[士道]

「出来るも何も、実際にやったしな。十香と凜祢も同じ精霊だぞ?一様霊装見せてあげな。」

 

[十香]

「うむ。」

 

[凜祢]

「わかった。」

 

2人は霊装を少しだけ展開する。下手に完全霊装を纏うと、後々面倒な事になるからね。それを見た耶倶矢と夕弦は確信した。『今目の前にいる2人は、自分と同じ奴。』だと。

 

そう思った2人は、自分のやって来た事がいかに愚かだったか思い知った。

 

[ルシア]

「仕方ないよ。でもヨー君が失敗する事はないから安心して。それに凜祢ちゃんは元は肉体がなかった人だからね?」

 

[耶倶矢]

「……スケールが大きすぎて頭がパンクしそう。」

 

[夕弦]

「同調。夕弦もです……。」

 

[陽牙]

「はいはいさっさと済ませますよ〜。士道の左手に手を合わせて。」

 

[耶倶矢]

「こ、こうか?」

 

耶倶矢と夕弦が士道の手の甲にある封印用呪詛文様に触れると、その文様が光り出す。気付くと2人の霊力が文様に移されている。

 

[耶倶矢]

「これで……私達は……自由?」

 

[陽牙]

「おう。その霊力は自由に取れるようになってるけど、必要な時だけにしてくれ。」

 

[夕弦]

「感激!!ずっと一緒です!!耶倶矢!!」

 

[耶倶矢]

「やったよ夕弦!!」

 

二人はぴょんぴょんと跳ね、嬉しそうな表情をしている。

 

[陽牙]

「疲れた。眠い。」

 

[令音]

「……君達は戻った方がいい時間だね。だけどお風呂の時間を忘れない様に。」

 

[全員]

「了解。」

 

全員、事務室から出ていき、自室へ戻る。




皆さんこんにちは作者です。はい、まさかの1話で封印しちゃいました。あと飛行機でパニグレの内容出しました。パニグレはあくまで個人的な意見なので気にしないでください。
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