うっかり怪人♀になってしまったっぽいが、ワンパンされたくないので全力で媚びに行きます。   作:赤谷ドルフィン

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名は体を表す

 3日、経った。

 

「……まだちょっと頭が重い感じがするけど」

 

 隕石破壊の事後処理を済ませた後、今の今まで自室でだらだら過ごしていた。

 案の定、ツノは肥大化したし、前回は意識していなかったが不調に見舞われたりもした。倦怠感と目眩。眠気を伴う訳ではないが、寝て時間を潰したほうが体が楽だった。

 それで、しばらく何もせず休んでいたのだが。

 件のツノも今朝にはほとんど元の大きさに戻ったので、何となく部屋の外に出たところ。

 

「セツナ」

 

 ほぼ同タイミングで部屋から出てきたジェノスに、呼び止められた。 

 

「……ジェノス君」

 

 こう言っては何だが、なんとなく、雰囲気が柔らかくなったような気がする。具体的に言うと俺への風当たりというか、掛ける声の調子が。

 隕石破壊の一件から評価を改めるポイントでも見つけたのだろうか。

 

「ごめん……もしかして、探してた?」

 

 待ち構えていたかのような顔の出し方だったな、と思った。

 ジェノスはそこについては特に触れることはなく、しかし用があったのは事実のようで、

 

「隕石破壊についての報道は見たか?」

 

 そんなことを聞いてきた。

 いやしかし、何でこの子いつも直立の仁王立ちなんだろうな。威圧感がすごい。

 今回の件で何か今後に繋がるようなことがあっただろうかと考えつつ、とりあえず、

 

「いや……うち、テレビ無いから……」

「………………」

 

 即座に使えねーなコイツ、みたいな顔をされた。

 雰囲気が柔らかく、と言ったが俺の愚かな勘違いだったのかもしれない。

 

「えっと、それが何か……」

 

 めげずに話題を続けようと試みたところで、なぜか手渡されるA4のペラ紙数枚。ご丁寧に左端をホッチキスで綴じてある。

 

「何これ」

「読め」

「ネットニュース?」

 

 読め、じゃあないんだよ、と思いつつ、ざっと目を通す。ネットのスクリーンショットを印刷したもののようで、そのサイト名に馴染みはなかったが、何となくジャンルの想像はついた。

 ──新聞や週刊誌の電子版、といった風情ではない。もっと俗なもののように思えた。

 Z市における隕石襲来をプロヒーローが食い止めた、という内容であり、

 

「どれもサイタマが悪く書かれてる」

 

 それ以外の共通点を挙げるとすれば、そういうことだった。

 S級の金魚の糞。イカサマ。売名行為。

 どんな理論の組み立て方だよと思うものばかりだったが、ネットニュースの民度なんてわりとこんなものか。感情を煽ってアクセス数が稼げればそれでいい、と思っているのだろう。

 

「今回の件で、先生がZ市半壊の原因である、と考えているらしい人間が一部ながら存在する」

 

 なるほど。漠然と合点する。

 本来ならばジェノスの胸の内に留まっていただけの話だったのが、俺がいたことで共同戦線を張ろうという気になったのか。

 とはいえ、強い憤りを覚えた訳ではなかった。

 無論、サイタマが悪者だという意見には賛同しない。けれどそれは『事実ではない』からだ。

 そこに俺の感情が入る余地はない。

 サイタマの自業自得だとか、ネットの誹謗中傷なんか大したことないとか、そういうことを思っている訳でもない──と、思う。

 所詮は筋書き通りに進んでいるだけ。

 そういう傍観の意識が一番強いから、かもしれない。上手く、説明できない。

 

「……タツマキでもないのに、あんなたくさん降ってくる隕石の破片なんか防げなーい、ってね」

 

 入りはとりあえず、サイタマに味方する方向で茶化しておく。ジェノスの反感を買ってもいいことはない。

 

「まあ、一般人にヒーローの事情を汲め、ってこちらから押しつけて黙らせるのは健全な関係じゃないと思うし……良い関係を築いていけたらいいんだけど」

 

 次に、市民の意見にも寄り添ってみる。我ながら芸術的な『どっちもどっち』ムーヴだ。俺はこういう振る舞いするヤツが一番嫌いなんだよ。

 しかし彼は、それについては何も言わなかった。

 ただ静かに目を伏せて、一言。

 

「俺はいつまでもサイタマ先生の味方だ」

 

 ──ジェノスは。

 他人の評価など気にしない猪突猛進の男に見えて、こういうところは妙に客観的で、冷静だ。

 “ヒーロー”という称号は最終的には名乗るものではなく、他者に与えられて存在するものだということを理解している。

 味方。味方、か。

 

「……、うん」

 

 そして俺は、サイタマの“味方”ではない。

 改めて、それを噛み締める。

 サイタマはともかく、ジェノスは俺を許さないかもしれない。いつか、敵対する日が来たら。

 

「………………」

 

 あまり、考えたくないことだと思った。少なくとも今は。

 それとなく話題の転換を図る。

 

「……サイタマは?」

「つい先ほど、見回りに行かれた」

「そっか」

 

 評判もといヒーローランクを上げるための見回り先でタンクトップ兄弟にあんな絡み方をされてしまうのだから、彼も不憫ではある。

 

「せっかくだから、わたしも行こうかな。もう、じゅうぶん休んだし」

 

 やんわり紙の束を突っ返して、微笑んでおく。無言でそれを受け取ったジェノスの脇を通り抜けようとしたその時、

 

「……時が解決する問題だ。お前も余計なことは言うなよ」

 

 ──また“余計なこと”か。

 しかし、そんなうんざりはおくびにも出さないようにして。ただ、笑い返しておいた。

 

「わかっているよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「荒れてんなぁ……」

 

 何とか動いていた自販機からゲットした缶コーヒーを片手に、文字通り半壊した街をぶらつく。

 Z市という街そのものに思い入れがある訳ではなかったが、見知った建物が崩れていたりするのを見るのはさすがに心が痛んだ。

 死人は出なかったようだが、命あっての物種、が通じるのは災害が起きて夜が明けるまでくらいなものだ。生き残ったということは、これからも生き続けなければならないということなのだから。

 

「主要道路の整備くらいは済んだみたいだが」

 

 車が走れるくらいには回復しているが、路肩の瓦礫はまだまだそのままだ。救命活動が必要ないとはいえ、復興にはいつまでかかることやら。

 さて。

 ジェノスには見回りに行く、と言って出てきたが、それが真の目的という訳ではない。

 俺の記憶とノートの記述が正しければ、今日はサイタマが街中で他のヒーローに難癖つけられる日だ。まあ、そこで何か口を挟んで彼の評価を守ってあげたい、とかそういう欲求がある訳でもなく。

 シンプルに、物見遊山である。

 ジェノスに知られたら普通に絞め殺されそうだな、と他人事のように思った。

 

「……サイタマはどこ、」

「──ァアニキィィイイイッ!! 例のヤツがいたぞぉぉおおおッ!!」

「いやうるさ」

 

 思わず耳を塞ぐ。

 探すまでもなく彼らの居場所がわかってしまった。声がデカすぎる。鼓膜にまたダメージが。

 今の声は確か、タンクトップタイガー。C級ノルマの時にサイタマに絡んできた、タンクトップ一派(タンクトップ一派って何?)のヒーローだ。

 

「あっちか、」

 

 方向までバッチリだったのだけが救いか。

 斜め後ろから聞こえてきた声に向かって踵を返した。

 

 

 

 

 ──住宅街から少し外れた大通り。

 そこに、疎らな人だかりができていた。

 その中心には言わずもがな見慣れたスキンヘッド。晴れの日の視認性が半端じゃない。

 

「こんな大惨事を起こしてぇ、まだヒーローを続ける気かッ!!」

 

 で、少し離れて耳障りな金切り声を張り続けているタンクトップブラックホール。

 そして、彼と同じ目をしてサイタマを睨みつける住人たち。わかりやすく四面楚歌である。

 それを見た俺はといえば、おーやってるやってる、みたいな感情になってしまった。炎上騒ぎを祭りだなんだと言ったりもするが、それを部外者として眺める心情としてはまさにそんな感じなのである。

 まあ、別に楽しみを覚えている訳ではない。単なる誹謗中傷なのには間違いないし。

 

「お前の軽はずみな行動の裏ではぁ、こんなにも被害者が出ているんだぞ!!」

 

 ネットニュースに負けず劣らずむちゃくちゃな理屈だ、とぼんやり思う。

 まあ、こういうのは被害者感情に訴えかけつつ、ノリと勢いで押し切れれば何でも、

 

「──なるほど、こっちが本命じゃったか」

「ごぶっ、」

 

 今回こそ、普通に含んでいたコーヒーを噴き出した。

 背後から、聞き覚えのある声。

 だばだばと顎を汚すコーヒーをお行儀悪く袖で拭いながら、振り返る。

 声の主には既に見当がついていたが、実際にその姿を目にすると驚きのほうが大きかった。腰の曲がった、柔和な立ち姿。太陽の光に煌めくロマンスグレー。

 

「ぶえ、ば、バングさ、」

 

 S級3位、シルバーファングこと、バングが俺を優しく見上げていた。

 いやちょっと、大丈夫? 今の俺いたいけな乙女がしちゃいけない顔になってないか?

 

「“ミス・フロスト”」

 

 しかし、にこやかな態度を崩さないバングは、そんな耳慣れない単語を口にした。何でしょうと聞き返す余裕もなかったが、その種明かしはすぐに訪れる。

 

「ヒーローネーム命名おめでとうさん」

 

 ヒーローネーム。

 ヒーローネームって。

 ──そういえばそんなもんあったな。

 その程度の感慨だったが、まさかヒーロー協会のメールではなくバングからそれを知ることになるなんて。響き以上にそちらに意識が向く。

 慌ててポケットに入れたきりだった端末を開いて、昨日ぶりに通知欄を確認すると。確かに今朝方、それらしきメールが送られてきていた。

 

「ぜ、……全然把握してませんでした……」

「ホホッ」

 

 S級から言われてヒーローネームを知るなんて、B級風情としては前代未聞ではなかろうか。もしかしてジェノスやサイタマは既に把握していたり?

 

「ミス・フロスト……」

 

 どういう意味──と言っても、文字通りか。強いて言うなら、“霜男”と訳されて寒さの具現化とされるジャック・フロストのもじりだろうか。

 安直な横文字なのが若干意外だったが、そういえば超能力者っぽいヒーローは大体そうなのだった。グリーン然り、ブルーファイア然り。タツマキフブキが例外なだけだろう。

 シンプルすぎて、好きとか嫌いとかの私情が挟まるスペースのない単語の並びだ。

 

「協会のセンスはよくわからんの」

 

 いやバングにも言われてるよ。

 確かにシルバーファング、サイタマも認める通り良い名前ではあるけれど、ここから彼の技を読み取るのは難しい。言われて武道家だ、とぴんと来る人間がどれだけいるのだろう。

 

「ぁ、あの……本命、がどう、とか……」

「うん? サイタマ君じゃろ?」

 

 事も無げに断定してくれる。その謎の自信は一体どこから。嫌な汗の錯覚が再び。

 

「ヒーローやめろォーっ!!」

「違うのか?」

「いやちがッ…………くはないんですけどぉ、」

「消・え・ろ!! 消・え・ろ!!」

 

 すごい、当の本人がすぐ近くで誹謗中傷されている状況で交わされる恋バナ。異次元すぎる。

 さっそく市民総出の消えろコールが最高潮だが、サイタマは実にどうでも良さそう。誇張抜きで何も考えていなさそうな顔だった。

 

 ──しかし、バングは何か思いつめたような様子で、群衆に囲まれるサイタマに目をやり。

 

「これが現実」

 

 そう、重々しく呟いた。

 現実。ヒーロー業とは決して、華やかな舞台ではない。万事が思った通りに上手く行く訳ではないし。世間はその当たり前を許してはくれない。

 

「おそらくきみも知っている通り、サイタマ君は強い。非常に、強い。こんな業界で腐っていく姿は……見たくないと思ってしまう」

 

 武道家とプロヒーローの二足のわらじを履いてきた、バングらしい含蓄のある言葉だった。

 

「辞めるのもひとつの道じゃ」

 

 当然のことを言っている、のだろう。

 そしてそれは優しさだ。バングは、心の底からサイタマの身を案じている。

 けれど、“俺”は。

 

「──辞めませんよ、」

 

 地面を踏みしめ。真っ直ぐ立って、前だけを見据えるサイタマの、その横顔を見つめる。

 

「あの人は誰にも──何にも負けません」

 

 それが、サイタマという男。

 “ワンパンマン”というヒーロー。

 信じている訳ではない。これは期待だなんて甘えた感情ではない。

 

「知ってますから」

 

 そこで数秒、沈黙が流れて。

 

「……愛じゃのう」

「え、」

 

 今、なんて?

 思わずバングを振り返ったが、彼はただ、したり顔で顎をさすりながら、

 

「うむ、若さとは正しくそういうことよな。儂も何だか元気を貰ったわい」

 

 ……よくわからないが、何か染み入るものがあったらしい。

 愛、とは。しかし、ここでその意味をいちいち聞くのも野暮な気がした。悪く思われるよりはいいか、と気を取り直す。

 

「それじゃあな、“フロスト”」

 

 片手を挙げて、のんびりと去っていくバング。

 フロスト。ミス・フロスト。

 俺の、ヒーローとしての名前。何となく、変な感じがしたが。悪い気分ではなかった。

 

「……はい。シルバーファングさん」

 

 遠ざかっていく背中に、頭を下げる。

 おじいちゃんというには立派すぎるし、威厳がありすぎるが、彼と話していると、やっぱりほっとする部分はある。周囲には同年代か年下かばかりな訳で、頼れる年上というのは貴重だ。

 ……まあ、今後はサイタマに片想い(?)しているという点でからかわれるのかと思うと、ちょっと気が重いけれど。

 

「……ま、いいか」

 

 俺の周りには、何だかんだいい人が多い。

 バング然り、フブキ然り、ジェノス然り。俺はそういう人たちに支えられてここまで来たのだ、と改めて思った。

 バングを見送ってから、群衆に向き直る。

 その中心にいるサイタマはちょうど、掴みかかってきたタンクトップブラックホールを一発で泣かせたところだった。

 

「隕石をぶっ壊したのは俺だ!! 文句がありゃ言ってみろ!!」

 

 彼の魂の叫びがびりびりと、空気を揺らす。

 

「てめぇらの被害なんて知るかバカどもッ!! 恨みたきゃ勝手に恨め、このハゲ!!」

 

 気持ちの良い、しかしとんでもない暴言だ。ジェノスが聞いたら何て言うだろうか、と無意味な思考を巡らせつつ、未だ吠え散らかし続けるサイタマへと近づいていく。

 

「サイタマ」

 

 ミス・フロストだ、と群衆の誰かが呟いた──ような気がした。

 今朝方発表されたばかりのヒーローネームなのに、もう知れ渡っているのか。それとも、俺が知らないだけで、隕石の件で俺の名前が報道されたりしたのだろうか。

 

「お前、び、……B級の、」

「セツナ?」

 

 息も絶え絶えなブラックホールの呟きを遮って、サイタマが俺の名を呼ぶ。掴んでいた手を放り出して、とことこ近づいてきた。

 

「お前、こんなところで何してるんだよ」

 

 やはり、先ほどまで自分が公開処刑されかかっていたことなど歯牙にもかけぬ口ぶりだった。

 

「何、って……」

 

 そこで、ブラックホールと目が合った。半べそのままの彼は俺を見て、びくっと身を竦ませる。

 

「初めまして、タンクトップブラックホールさん」

 

 きちんと笑顔で挨拶したのに、彼からの返事はなかった。すぐに逸らされた目を追うことはせず、困ったような顔で頬を掻くサイタマに向き直る。

 

「サイタマも、瓦礫撤去しに来たの?」

「え、」

 

 お説教も、義憤も、俺の仕事じゃない。

 そういうのは昔から合わないのだ。そんな立場でもないし、肌の内側がむず痒くなる。

 

「わたし、こういう片付けのバイトは昔よくやってたから、慣れてるんだ。一緒にやろうよ」

「お、……おう」

「わたしも何日かお休みしてたから、あんまり偉そうなことは言えないんだけどね。どうかな」

「まあ……うん、……やってやるよ」

「ありがとう」

 

 まだ何となく納得が行かない様子のサイタマの手を取って、路肩に引っ張っていく。

 罵声の大合唱には参加せず、遠巻きに騒ぎを眺めていたらしい人だかり。彼らの脇には、中途半端な作業の名残がそのまま残されている。

 

「こんにちは。お手伝いしていいですか?」

 

 にこやかに話しかけると、何かのボランティア団体らしい彼らは硬直した顔を互いに見合わせて。

 

「え、……ええ……」

「ありがとう、ございます……」

 

 ぎこちなくだが頷いて、頭を下げてきた。

 

「はい、お願いします。ほら、サイタマも」

「おー」

 

 サイタマとともにその隣に並んで、崩れた壁の破片をトラックの荷台に積む作業に移る。

 

 しばらく黙々と作業していたところで、サイタマがそういえば、と間の抜けた声を上げた。

 

「お前も。順位上がったんだってな」

 

 ヒーローランキングの話だろうか。そういえば、サイタマとジェノスは上がっていたのだっけ。

 

「……そうだったの?」

「おう。ジェノスが言ってた」

 

 ずっこけそうになった。

 なんでそれを俺に言わずサイタマに言う。当然把握していると思われているだけか?

 それに、明らかに大したことはしていないのだが、まあ一応活躍したのは事実か、

 

「ヒーローネームも決まったんだろ?」

 

 いやだから以下略。

 俺の情報をなんでお前がサイタマに伝えてんだよジェノス。マジでどういう優しさなんだ。

 

「フロスト……ミス・フロストかー、超能力者っぽいななんか」

 

 サイタマにからかう意図はないようだが、連呼されるとシンプルに恥ずかしい。これから色んな人にこれで呼ばれるのか、と思うと、今から何だか落ち着かないような気もした。

 けれど、彼は至って気負いなく、

 

「ま、良い名前じゃん。頑張れよ」

 

 そう、俺に言った。

 セツナとして。プロヒーローとして。

 ──ヒーローネーム。

 あまり意識していなかったイベントだが、それなりにモチベーションというか、心境の変化のようなものを与えてくれた。

 ヒーローらしく。

 ジェノスに言われたことを何度目か、頭に浮かべる。今回こそ卑屈にはならなかった。

 そうあることは実際できないかもしれないし、俺自身ヒーローに期待している訳ではない。

 けれど。それでも。

 

「……うん。頑張るよ」

 

 とりあえず。

 今だけは前向きな気持ちで、足元に転がる瓦礫のひとつを拾い上げた。




一番来てた候補は多分「オニゴーリ」でした
漢字というか和風なのもいいなと思ったんですが、女性らしい響きにすると怪人っぽさが出ちゃうかな、と個人的に思った結果です

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